大きな音がした場所へ向かった。
そこには、100年も前の星祭りのビラが落ちていた。
ソフィアが古ぼけたビラを拾い上げようとすると、粉々になってしまった。
粉は、奥に向かって流れていった。
それを追っていくと、『星祭り会場』にたどり着いた。
「誰かいませんか!」
ガサゴソッ
「姫様?姫様なの!?」
小さな男の子が現れた。
「本当にソフィア様だ!
ということは、スカイウォード城に向かうのですね」
「ウィンドフェリーを動かしたいの…。
どうすればいいの?」
少年は、道具を取り出した。
「スカイクリスタルを手に入れなければなりません。
あちらに石像があります。
『星祭り』は、子供たちが競って、ランプシェードを作って、あの石像に判定してもらうのです。
一番美しいランプシェードに対し、スカイクリスタルを与えるのです。
ところで、祖父は…」
「呪いをかけられて、石になってしまっているわ…。
懐中時計があれば…」
「懐中時計がある場所なら、知っています。
僕が呪いを解きましょう!
姫様は、スカイクリスタルを」
少年は、建物の中に入った。
ソフィアは、言われた通り、ランプシェードの製作を始めた。
「…できた!
ゾーファ、蝋燭に火をつけて」
「グルッ」
ソフィアは、注意深く蝋燭を入れた。
「綺麗ですね…」
「さ、石像に判定してもらいましょ!」
ソフィアは、ランプシェードを手に、石像の前に進み出た。
『スカイクリスタル ヲ モトメルノカ?』
「ええ、ランプシェードはあるわ」
『ヒタイ ニ アル クウドウ ニ イレヨ。
ハンテイ シヨウ…』
ソフィアは、丁寧に入れた。
『……………。
イイダロウ…。
スカイクリスタル ヲ サズケヨウ。
ウィンドフェリー デ スカイウォード ヘ ムカウコト ヲ ユルソウ…』
石像の口から正八面体の水晶が2つ現れた。
『トコロデ… オマエ ハ ソフィア オウジョ ナノカ…?』
戻ろうとするソフィアに石像が問いかけた。
「ええ、私は、ソフィア。やっとここまで来れたのよ」
『ソフィア オウジョ…!
ゴキカン ナサッタ ノ デスネ!
シロ デ コクオウ フサイ ガ アナタ ノ カエリ ヲ マッテ イマス!』
「私も早く会いたいわ。父様と母様に…」
ソフィアは、スカイクリスタルを持って、ウィンドフェリーに戻っていった。
少女と別れた場所に戻ると…
「お兄ちゃん!大丈夫だった?」
「うん、ソフィア様が助けてくれたよ」
「そうか…ご帰還なさったのか…」
三人は、ソフィアに気づいた。
「「「ソフィア様!」」」
「スカイクリスタルを授かることができたわ。
これで城に向かえるのね」
「ええ、姫様。
私にお任せください」
初老の男性がスカイクリスタルを受け取った。
「姫様、はじめまして。
私は、ウィンドフェリーの操縦士・ノモスといいます。
すぐに出港の支度をしてまいりますのでお待ちください」
「少しだけ、待ってください。
シエル…ペガサスが怪我をしているので…」
「わかりました。
スカイウォードには獣医がいるので、その人に見てもらうべきかと」
ソフィアは、シエルのいる場所まで戻ると、
「シエル、歩ける?」
シエルは、立ち上がった。
「ええ、かすり傷なので…。
翼が少し痛みますが…」
「ウィンドフェリーでスカイウォードに向かうわ。
そこに優秀な獣医がいるそうよ」
「そうですか。
ウィンドフェリーへ向かいましょう」
ソフィアがシエルを連れて、ウィンドフェリーに戻ると、ノモスが声をかけた。
「お帰りなさい、出港の準備ができました」
ノモスがキャビンへと案内した。
「わぁぁ~!
ほんもののペガサスだぁぁ!」
「ふさふさしてる!」
子供たちがシエルの姿を見て、興奮のあまり騒いだ。
「おいおい、姫様の前ではしたないことをするんじゃないよ。
それに、暴れるとバランスが崩れてしまうよ」
「「は~い!」」
「では、出港!」
ウィンドフェリーは、ゆっくりと動き出した。
「ところで…」
ソフィアは、ためらいがちに言い出した。
「いつからドレッドマイヤ卿は、あのようになってしまったのでしょう…?」
「『いつから』と言われると、答えることはできませんが…。
少なくても100年前からだと…。
国王と女王は、城に残り、ドレッドマイヤと戦っているのです。
私たちを襲ったのは、その影なのです」