Awakening   作:アリス・リリス

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第六話~ガーゴイルの呪い~

ソフィアは、玉座の間に通じる廊下を歩いた。

 

扉の前に石化したメイドがいた。

 

 

すると、どこからともなくドレッドマイヤが現れ、呪いをかけた。

 

 

メイドの姿は、たちまちガーゴイルの姿に変わってしまった。

 

 

「どうしましょう!

ガーゴイルの呪いを解かなければなりません!」

 

ヨシュアが叫んだ。

 

 

「城の中にヒントがあるかもしれないわ。

彼女を救うために探しましょう!」

 

 

ソフィアは、広い城内をまわることにした。

 

 

 

最初にたどり着いた場所は、ソフィアが眠りから覚めた部屋とよく似た部屋。

 

 

 

入口には、ルーン文字で『ソフィア』と書かれていた。

 

 

(私の部屋…)

 

 

 

ソフィアは、自室のクローゼットを開き、手がかりを探した。

 

すると、星形の鍵を見つけた。

 

 

 

ソフィアは、鍵を拾い上げると、次の部屋に向かった。

 

 

次にたどり着いたのは、製図の部屋。

 

 

ふと一枚の絵画に目が止まった。

 

それは、不思議な形の星座と赤々と輝く星を描いたもの。

 

「何かヒントになりそうね」

 

それをメモすると、次の部屋に向かうため、反対の廊下を目指した。

 

 

反対の廊下の入口は、かたく閉められていた。

 

 

「もしかして、先ほど拾った鍵が使えるかもしれませんね」

 

ヨシュアがそうささやいた。

 

思った通り、星形の鍵で扉は開いた。

 

廊下を入って、真っ先に目に飛び込んできたのは、一枚の壁画。

 

違いは、赤い星が描かれているかどうか。

 

「さっきと同じものが描かれているわ!

ヨシュア、何を意味するか知ってる?」

「いいえ、私には…。

確かこの城に天文学者がいたはずです。

彼なら、知っていると思います」

 

 

ソフィアは、ヨシュアの助言に従って、天文学者を探した。

 

 

 

『魔法使いの間』と書かれた部屋に足を踏み入れた。

 

 

そこには、石化した老人が立っていた。

 

 

足元にコンパスが落ちていた。

 

 

「コンパスは、彼に必要よね」

 

ソフィアは、そう言いながら、コンパスを老人の手に持たせた。

 

 

 

パキン…

 

 

 

「ああ、ソフィア様!

ご無事でしたか!

私は、ヘンリー。

天文学者でございます」

 

 

「はじめまして、ヘンリー。

いきなりだけれど、あなたに聞きたいことがあるわ」

 

ソフィアは、ガーゴイルのこと、そして、絵画の意味について尋ねた。

 

「まずガーゴイルについてですが、確か図書室に本があるはずなので、探してきましょう。

次に、絵画のことです。

赤い星は、千年に一度現れるという、『支配の星』といいます」

 

 

『支配の星』―、それは計り知れない魔力を持った星。

千年に一度、空から落ちてくるという。

王室つき魔法使いは、それを召喚し、王に献上するという。

 

 

「ドレッドマイヤの狙いは、『支配の星』です。

王と女王は、奴よりも先に召喚しようと、ソラリウムにて儀式を執り行うはずでした。

しかし、ドレッドマイヤと戦うため、玉座の間におられます。

ドレッドマイヤが『支配の星』を手にいれれば、誰も手を出せなくなります。

ソフィア様、どうかドレッドマイヤよりも先に『支配の星』を手にいれてください。

ソラリウムの鍵を渡します」

 

 

ヘンリーは、ソフィアに鍵を渡した。

 

 

「ソラリウムは、この廊下の突き当たりです。

私は、図書室に本を探しにいきます」

 

 

ヘンリーと別れ、ソフィアは、ソラリウムに急いだ。

 

 

「『支配の星』…。そんなものがあったなんて…」

 

ヨシュアは、呟いていた。

 

 

 

 

カチャン…

 

 

ソラリウムは、静まり返っていた。

 

 

「ねぇ、あの方、ソフィア王女じゃないかしら?」

 

誰かの声が聞こえた。

 

 

声の主は、人形だった。

 

「あなたは?」

「僕は、ジム」

「私は、シエラ」

 

 

人形がしゃべった。

 

 

「私は、ソフィア。

ヘンリーから『支配の星』について聞いたのだけれど…」

 

 

「私たちは、『支配の星』を召喚する前夜にダンスを踊るはずでした。

魔法使いが召喚の準備をしていた時にドレッドマイヤが襲ったの」

 

「これは、魔法使いが落とした宝石。

これで、『魔法使いの間』の奥にある、研究室に行けるはずだよ」

 

 

ジムとシエラは、自分たちの体より大きな宝石を差し出した。

 

 

「ありがとう、ジム、シエラ」

「ソフィア様、召喚する時に『星の旗』が必要だよ。

あそこに掛かっているのが、それだよ。

あれを完成させて、召喚するんだ」

 

ジムが指差した先に青い旗があった。

 

 

「ありがとう、あとでまた来るわ」

 

 

ソラリウムを後にして、研究室に向かった。

 

 

魔法使いの間に戻ると、ヘンリーが待っていた。

 

「ああ、ソフィア様!

こちらの本です」

 

 

『ガーゴイル』

ガーゴイルを退治するには、凍らせる魔法を使ったあとに、沸いた湯を浴びせなければならない。

そうすることにより、ガーゴイルは、体を保つことができずに消滅する。

 

 

「この部屋に『氷のアミュレット』と『炎のアミュレット』が保管されていると聞いております。

そちらを使うといいかと」

 

 

「ヘンリー、ありがとう。

あとは、私が何とかするわ」

 

 

ソフィアは、まず秘密の部屋に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

秘密の部屋は、虹水晶(レインボークリスタル)の光によって照らされていた。

 

「あった!」

 

星と太陽をかたどった絵を見つけた。

 

 

ソフィアは、急いでソラリウムに戻った。

 

 

 

「ジム!シエラ!

『支配の星』を召喚するわ!」

 

 

『星の旗』を完成させ、ソフィアは呼び掛けた。

 

 

「ジム、いくわよ」

「わかってる、シエラ」

 

大いなる星よ

偉大なる星よ

 

正しき道を示す者の前に

今ここに現れよ

 

 

二人の澄んだ歌声が響く。

 

 

 

ゴォォ…

 

ガラス張りの天井から何かが落ちてくるのが見えた。

 

 

ガシャン!

 

 

「ソフィア様の部屋に落ちたみたいです!」

「急いで!

ドレッドマイヤが気づいちゃう!」

 

ジム、シエラにせかされて、ソラリウムをあとにした。

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