第一話~下界へ~
「…へ…!
…大……すか…!?」
……誰かが……呼んでいる……。
「…へ…か…!?
…目を…開け…さ…!」
…あ……光………
「…ヨ…シュア…?」
「ああ、陛下!
お目覚めになられたのですね」
「ルル!」
辺りを見回すと、見慣れたスカイウォード城の寝室ではなく、大きな葉の上にいることに気づいた。
「危うく地面にぶつかるところでしたよ。
この葉がなければ、陛下は……」
「不吉なこと言わないの。
どうしよう…」
ふと顔を上げると、一際高い塔が見えた。
その塔は、空飛ぶ海賊船に襲われていた。
「あれが…サン・フックの塔……。
とにかく魔女に会いましょう!」
ソフィアは、大きな葉から降りた。
どうやら巨大な木のようだ。
太い枝に降りると、ツリーハウスがあった。
「なにかあるかしら…」
その中に入るや否や、
バゴーン!
流れ弾が落ちた。
「危なかったですね。
注意して進みましょう…」
ツリーハウスの中には壁画が描かれていた。
塔に捧げ物をする人々と一際大きく描かれた女性……。
そして、その壁画に貼られた小さな地図。
それは、この場所から塔に行くためのしるべ。
ソフィアは、地図を手に取ると、塔に向かった。
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「大きな石碑……」
黒い大きな石碑が行く手を阻む。
『この先に行きたければ、サンスパイアの宝石を星の核となせ』
文字の下には赤々と輝く宝石が嵌め込まれていた。
溝が何本もある。
「なるほど!」
そう言いながら、迷うことなく線を描くソフィア。
星の形が完成したとき、石碑が宙に浮いた。
(……………!)
「えっ!?」
(スカイウォードの女王?
このサン・フックの塔に何を求めに来たのです?
この先は危険すぎる……、今すぐ立ち去りなさい……)
紫の羽衣をまとった女性の幻が現れて、ソフィア達に警告した。
「陛下、…引き返しますか?」
ソフィアは、強い眼差しを見せた。
「いいえ。
彼女が『サン・フックの魔女』なのでしょう…。
私のお父様・お母様を助けられるのは、彼女だけですもの。
引き返すわけにはいかないわ」
一歩一歩確実にサン・フックの塔に近づいていった。
遥か彼方に見えていた塔が湖を挟んだ先に見えた。
「もうすぐだわ!」
「おや、おや。
若い女がたった一人でお散歩?
危ない奴らに捕まっちゃうよ?
そうだ、俺たちと一緒に来れば手厚くもてなしてやるよ」
どこからか声がした。
すると、空飛ぶ海賊船が湖に着水するのが見えた。
船からは、船長が船員を引き連れて降りてきた。
「私の贈り物を上手く取り扱ったようだな、陛下。
伝説は本当だったのか!
お前の知恵の深さは賞賛に値しよう」
「アイアンフーフ!
一体何が目的なの!」
「フッ、威勢がいいな」
気がつくと、ソフィアの手には鎖が巻かれていた。
「おい!陛下をお連れしな。
女王の身代金代に一体どれだけ払えるかな?」
「やめて!
離して!」
抵抗するも、ソフィアは船の中へと連れていかれた。