Awakening   作:アリス・リリス

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第二話~脱出―そして、突入~

船室に入れられるなり、ゾーファとヨシュアを引き離された。

 

ゾーファとヨシュアは、籠に閉じこめられた。

 

 

「ソフィア女王、逃げることはできまい!

両親のことなど忘れてしまえ!」

 

アイアンフーフが去ったあと、小さな魔法使いがいた。

 

「あっ、待って!」

 

ソフィアが声をかけたが、すぐに消えてしまった。

 

 

「ごめんなさい…。

昔は、優しい方だったの…。

お願いがあるのです。

私のほら貝を探していただきたいのです…。

まだ私が自由だったころの唯一の持ち物だったのに、

アイアンフーフに奪われてしまったの。

 

見つけてくださったなら、ここから脱出する方法をお教えしましょう」

 

小さな水槽から声がする。

 

「あなたは…?」

 

「私は、セーラと申します。

お急ぎください、陛下!」

 

 

ソフィアは、部屋の中を見渡した。

 

すると、小さな貝殻が目に入った。

 

(…これかしら…?)

 

貝殻を拾って、セーラに手渡した。

 

 

「ありがとうございます。

まずこれを使って、籠を開けてください」

 

 

セーラは、髪止めピンを引き抜いた。

 

 

ソフィアは、受けとると、ゾーファとヨシュアが閉じ込められた籠の鍵穴にピンを差し込んだ。

 

 

 

カチャカチャッ………

 

 

 

「陛下!」

 

「グルグルッ!」

 

 

「陛下、あちらに火薬が入った樽とパラグライダーが隠されています。

それを使ってください」

 

「セーラ、あなたは…」

 

「私のことは気になさらないでください!」

 

 

「セーラ、無事でいて!」

 

 

ソフィアは、セーラが指さした場所から樽とパラグライダーを持ってきた。

 

 

窓際に樽を置き、導火線がわりに布を使った。

 

 

「ゾーファ、お願い」

 

「グルー」

 

 

ポッと火が付いた。

 

 

すぐに窓から離れて、パラグライダーを装着する。

 

 

ドーン!

 

 

 

「何だ!?

女王の部屋からだ!」

 

 

部屋に近づく足音。

 

 

「飛ぶわよ!」

 

ソフィアは、ヨシュア・ゾーファに呼び掛ける。

 

勢いよく空に向かって走っていく。

 

フワリと空に舞い上がる。

 

「目指すは、サン・フックの塔!

魔女に会わなきゃ!

そして、両親を助けてもらわなきゃ!」

 

 

優雅に空を滑空しながら、ブルブラック号から離れていった。

 

 

女王が雲の向こうに消えていくのを、アイアンフーフと小さな魔法使いが見ていた。

 

 

二人は、薄く笑っていた。

 

(計画通り、ことが進みそうだな・・・!)

 

 

サン・フックの塔は、魔法のバリアで守られていたが、魔力を持たないソフィアは難なく通り抜けた。

 

 

 

「陛下、着陸体勢に入ってください!」

 

 

「もっ、もう!?

パラグライダーで着陸したことないのに…」

 

「陛下、私の指示に従って、着陸してください!」

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