ULTRAMAN ZOFFY   作:銀河 流星

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第10話「守りたい光」

 

「うぅ……」

 

 

一輝は、目覚めると瓦礫に覆われた街の中に倒れていた。街はすっかり変わり建物も何も無い状態になっていた。

 

 

「あ!目を覚ましたよ!!」

 

 

一輝は、視線を逸らすとそこには、穂乃果や、海未それにことりがいた。

 

 

「穂乃果達か……ここは!?」

 

「さっき怪獣が現れてあのウルトラマンが戦ってたんだけど……負けちゃって。」

 

 

穂乃果の言葉で一輝は、自分に何が起こってたのかを把握する。一輝は、ゾフィーになりにこが変身したタイラントと戦うが圧倒的な怪力と攻撃力のタイラントに敗れた。それは、今まで挫折ばかり繰り返してきたにこの恨みや憎しみと言った怨念なのかもしれない……。

そんなバケモノを前に一輝は、戦意喪失になりそうだった。

 

 

「そうか……負けたのか、俺……。」

 

「え!?なんか言った?」

 

 

一輝は、小さな声でつぶやくと穂乃果が聞き直してきたが一輝は「何でもない」と言って誤魔化す。

 

 

「それにしてもウルトラマンも敵わない敵など……どうすればいいでしょうか?」

 

「とにかく安全な場所に避難しよ?」

 

 

ことりがそう言って避難を優先にする。一輝は、いつも通り右手を支えにして立ち上がろうとするが激痛が彼を襲うとまた地面に倒れ込んでしまう。

 

 

「一輝君、大丈夫!?」

 

「あぁ、腕を折っちまったみたいだ。」

 

 

そう言って一輝は、反対の左手を支えにして立ち上がるとフラフラっと避難先への避難する。

 

 

「一輝!!」

 

「「先輩!!」」

 

 

避難先に着くと真っ先にやって来たのは、他のμ'sのメンバーと美琴だった。

 

 

「ど、どうしたんですか?その格好……」

 

「凛たち以外にもあれを使ってバケモノになるなんて……。」

 

 

どうやら、凛たちにもこの間の怪獣への変身は覚えてるらしい。つまり、彼女達は一輝の変身を見ているしそれを知っている。

 

 

「それにしても……学校が……。」

 

「何で!?」

 

 

変わり果てた学校を見て落ち込むことりと海未だったが、一人怒りを覚えてる少女が居た。それは、紛れもない高坂穂乃果だった。穂乃果は、握りこぶしを作っていたのを一輝は静かに見る。

 

 

「何で、こうなるの!?何で……学校があんなにならなきゃいけないの!何で……何で、ウルトラマンは誰も守ってくれないの!!」

 

 

守ってるつもりだった……。

一輝の気持ちは、そうだったが。地球に来て最初に戦ったのは紛れもないウルトラマンメビウス。疑問に思われても仕方ないと一輝は、理解する。

すると、一輝は静かに穂乃果達から離れていく……。

 

 

「あれ、一輝…どうしたんですか!?」

 

「しばらく一人にさせてくれ……。」

 

 

一輝は、質問した海未にそう言い残してその場を離れた。

 

 

「クソッ!!!」

 

 

一輝は、激痛走る右腕を動かして壁を思いっきり叩く。ぶつけた手は赤く腫れ上がり、血も少し流れていた。

 

 

「そんなに役ただずって言われたのが辛いの?」

 

 

そんな一輝を心配してやってきたのは、真姫だった。真姫は、腫れ上がった手を見るとすぐに包帯で治療する。

 

 

「全く……ダメじゃない、これでも骨折してるんだから……無理に動かしたら動く物も動かなくなるわよ!」

 

「それでも……お前らの希望(ヒカリ)を守れるなら俺は、例えこの身が滅ぼうとしても何度も立ち上がる。それだけだ。」

 

「それがダメだって言ってるんじゃない!」

 

 

一輝は、自分の意見を言うと真姫に一刀両断される。

 

 

「貴方、自分の命は惜しくないの?あれだけ、激しく戦ってて……そのうち死ぬかもしれないのよ!それでも良い訳!?」

 

「それが……ウルトラ戦士としての俺の務めだ。」

 

 

そう、これは我々がこの力を授かってから与えられた宿命なのだ……。それは、誰も歯向かうことが出来ない……。

 

辛い戦いの宿命……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「タイラントか……。凶暴な敵だな。」

 

 

ゾフィーの戦況を一人大気圏外で見てる戦士がいた。その戦士は、口元以外は鎧に身を包みまるで、ゾフィーを知ってるみたいだった。

 

 

「ゾフィーさん、僕は貴方の本気を見ていたい。人間にあんなに責められて怒りが絶頂に達したゾフィーを。」

 

 

そう言うと戦士は、地球をじっと見つめる。その言葉には、何かを試しているような雰囲気が見られた。

 

 

「……よ、あの青き星へは行かせんぞ!」

 

 

すると、何かが戦士の方へ飛んでくる。戦士は、額からビームを放ち相打ちにすると、敵は既に後ろにおり思いっきり殴り飛ばされた。

 

 

「やるな、だが!!ここからだ!!」

 

 

こうして、戦士もまた戦いに身を投じなければならなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今から数千年前……。

驚異的な力と共に誕生した光の戦士……。

そんな彼らは、宇宙に散らばり数々の怪獣や宇宙人と戦っていた。勿論、ゾフィーもその一人だ。力の使い方を知らない素人戦士だった彼が数多くの星々を周り、守るべきものとは……力とは……。と言った大切なものを学んできた。そんな、彼はひょんな事から古代文明バラージが存在した時の地球へやって来た。

彼は、そこで地球の美しさに惹かれていき……。セブン、マンと共に今後もこの星を守ろうと誓った……。

しかし、今ではゾフィーしかない。この現実が彼を苦しめる……。

 

 

「何で、こうなるの!?何で……学校があんなにならなきゃいけないの!何で……何で、ウルトラマンは誰も守ってくれないの!!」

 

 

その言葉が一輝の脳裏に蘇る……。

すると、一輝はゆっくり立ち上がるとタイラントを睨む。そして、動くはずもない右腕を無理矢理動かす。激痛が彼を襲うが、今の一輝には関係ない。

 

 

「にこさん、貴方が周囲からどれだけ嫌われてきたのはよく分かる。俺も宇宙の大半から嫌われているかな……。」

 

 

そう言うと一輝は、前へゆっくり歩み出した。そして、左手を胸の前に構える。

 

「ピカッ!!」

 

閃光のように眩しい光が彼を次第にゾフィーの姿へと変形させる……。

 

 

「嘘……ですよね!?」

 

 

それをたまたま目撃してしまった海未は、目を丸くして驚く……。

しかし、ゾフィーには海未が居ることなど分からなかった。

 

 

「シュアッ!」

 

 

ゾフィーは、掛け声と共に巨大化して暴れているタイラントを掴む。しかし、タイラントは振り払い鉄球をぶつけてゾフィーを弾き飛ばす。

 

「ピコン…ピコン…ピコン…ピコン…」

 

今の一撃を受けただけでカラータイマーが点滅を開始した。それにゾフィーは、驚きを隠せなかった。ゾフィーは、タイラントに近づき左手で腹部を殴ろうとするが当たる寸前にベムスターの腹が開きゾフィーの腕を飲み込んでしまった。

 

 

「これで両手は使い物にならないわね!」

 

 

左腕の骨が粉々になる音が聞こえる。ゾフィーは、必死にタイラントを蹴って何とか脱出するも両手が使えない状態に陥ってしまった。

 

 

(タイラントをどう倒せばいいのだ!?)

 

 

ゾフィーは、何か打開策を考えるがタイラントは、鎌を振りゾフィーに攻撃を仕掛ける。彼の身体から火花が散ると、鉄球を振り回して連続攻撃をしていく……。

 

「ピコン……ピコン……ピコン……ピコン……」

 

カラータイマーが次第に弱くなっていく……と同時にゾフィーの動きが鈍くなる……。

 

 

「もう諦めたら?」

 

「な、何!?」

 

 

にこは、ボロボロになるゾフィーを見てそう問いかける。

 

 

「にこには敵わないんだから……さっさと降参した方が身のためよ!」

 

「断るって言ったら?」

 

「何!?」

 

「俺は……俺達ウルトラ戦士は、簡単にあの誓いを破るわけにはいかない!!」

 

「仕方ないわね……なら、死になさい!!」

 

 

タイラントは、鞭を伸ばしてゾフィーの右手首を掴むとそのまま大きく振り回し始めた。3周ぐらい振り周りしてから地面に思いっきり叩きつけた。

 

「ピ…コン……ピ…コン……ピ…コン……。」

 

ゾフィーのカラータイマーは、しばらくゆっくり動いていたが……遂に動かなくなってしまった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾフィーは、活動源である太陽エネルギーを全て消費して死んだのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾフィーの死と同時刻……。

月では、緑色のアーマーを身にまとった戦士と宇宙人が戦っていた。宇宙人の名は、バルタン星人。かつて、ウルトラマンを苦しめた最強の宇宙忍者だ。そんなバルタン星人と互角以上の戦いを繰り広げている戦士がいた。

彼は、バルタン星人の破壊光線を躱すと専用の武器、ダブルサーベルを取り出して構えるとバルタン星人を真っ二つに斬り裂いた。

 

 

「全く少し手こずったか……。ッ!?」

 

 

戦士は、何かを察知すると地球を向く。そこには、タイラントの邪悪な気配しかなかった。

 

 

「ゾフィーさん!!」

 

 

戦士は、そう言うと急いで地球へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




《次回予告》(CV.御坂美琴)
一輝が…いや、ゾフィーが負けた……。
その事実に落ち込む人々……。でも、私は諦めないわ!この力で……アレを止める!!

って、緑色の鎧!?あの戦士は一体!?


次回、第11話「敵か味方か???謎の戦士現る!!」



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