「1、2、3、4、5、6、7、8……」
ダイゴが手を叩きながら数を数えていた。本日は、沼津夏合宿2日目……既に午前中が過ぎようとしていた。前日にエントリーした第一回ラブライブのランキングが更新されて既に30位に入っていたことを知り更に気合が入るメンバーであった。
そんな彼女達は、メニューを全て終えるとそれぞれ休憩に入った。
「それにしても30位だよ!」
「ええ、この1日でここまで順位が上がるとは予想外でした。」
自分たちが30位に入ったことに驚きを隠せない穂乃果は、いつもよりテンション高めに語る。それに対して海未もその感想を述べて会話は盛り上がっていた。
「ねぇ!お姉ちゃん達!!」
そんな穂乃果達の所へ先日から知り合った小学生の高海千歌、渡辺曜がやって来た。
「あ!千歌ちゃんに曜ちゃんだ!どうしたの?」
「ねぇねぇ、水族館へ行こうよ!」
千歌は、穂乃果に対してそう言うとそれを賛同した穂乃果を海未が止める。
「穂乃果、行けません!もっと力をつけないと20位に入り込むことはできません!」
「えぇー!?良いじゃん!穂乃果、水族館聞きたいし!」
「まぁ、午前中凄い練習したからいいんじゃない?」
喧嘩モードに突入しそうな2人の間に絵里が仲裁に入ると、午前中の頑張りから水族館へ行くことを勧めた。それを聞いた穂乃果は、大いに喜ぶと別荘の中へ入ってから私服へ着替え始めた。
学園都市……。
とあるビルの中、ダークバルタンはある星人達の到着を待っていた。暫くすると、ダークバルタンの後ろへ現れた宇宙人は……合計3人……。
「バルタンの旦那、俺達を呼んだ理由を話してくれるか?」
「来たか……実はな、この女をここに連れてきて暗殺してほしい。」
そう言ってダークバルタンは、ある写真を彼らに見せる。それを見た星人の一人は少しがっかりした。
「何だ、人間か……俺様は、てっきり残りのゾフィーかと思ったぜ。」
「安心しろ、この女を狙えば必ず奴は来る。それに、今この星にはアンドロメロスやこの星のウルトラマンも居るらしいからな。」
ダークバルタンは、そう説明するとがっかりしてた宇宙人は、張り切って行こうとする。それを追いかけて他の宇宙人もその場を去っていった。
「ふん、覚悟しろ……ゾフィー。貴様の大切な人とか言うのを全部消し去ってお前を不幸のどん底へ叩き込んでやる。」
誰もいない部屋でダークバルタンは、学園都市を眺めながらそう呟いた。
「わーい!水族館だ!!魚だ!!」
地元の水族館あわしまマリンパークの中へ入場した穂乃果は、興奮状態で魚を見ながら館内の奥へと進み始める。それを追いかけるのは、千歌と曜とμ'sのメンバー更には、ダイゴとブノアだった。残された美琴、黒子、佐天、初春と一輝はその場に立っていた。
「水族館か……何か初めて見る生き物が沢山いるな。」
滅多に地球に来ない一輝は、初めて見る海の生物を楽しそうに見ている。そんな一輝にゆっくり歩み寄ったのは美琴だった。
「じゃあさ、私たちも行きましょ?黒子、佐天さん、初春さん!!」
何故か、テンションの高い美琴は一輝にそう促してから自身の友達を呼ぶとそのまま歩き始める。
「今日の御坂さん、何かご機嫌が良いですね!」
「えぇ、私にはあの殿方と一緒に過ごす時間が黒子には、あの殿方と一緒に居るのが楽しく見えますが……」
黒子は、少し寂しそうな顔をしながら美琴の後ろ姿を見ていた。
「あの……私、お手洗いに行ってきて良いかな?」
「あ、いいですよ!私たちここで待ってますから。」
さっきまで我慢してた佐天が用を足しにお手洗いに行く。そして、手を洗っていると鏡を見て硬直する。
その後ろには、自分と同じ人がもう一人裸で立っていた。それを知った佐天は、恐る恐る後ろを向くと……。もう一人の佐天が手に持っていたスタンガンを振り向いた佐天の首に当てた。
「佐天さん遅いわね。」
一方、待っていた美琴達は、中々出てこない佐天を心配し始めた。すると、お手洗いから佐天が出てくる。
合流した佐天さんと共にまた美琴達は、館内を歩き始める……。
しかし、妙に美琴と話そうとして彼らの後ろをチョロチョロしてると二人に質問し始めた。
「あの……御坂さん、それに一輝さん喉乾いていませんか?」
「え!?まぁ、夏だし……少しは……。」
「俺も……。」
お互い暑さにより少し喉を乾いていたらしい。それを知った佐天は、笑顔でバックから水筒を取り出すと、コップにそれぞれ飲み物を入れて二人に渡す。
「はい、どうぞ!」
「ありがとう、佐天さん。」
「サンキューな。」
二人は、自然に受け取ってそれを飲む。それを見た佐天は、シメシメとニヤケ始める。それを見た黒子が佐天の不思議な行動に疑問を持ち始めた……その時!?
「うぅ……。」
「ぐぅっ……。」
二人は、同じタイミングでコップを落として苦しみ始めた。どうやら、全身の神経を麻痺させられたらしく中々動けないようだ。
「「まったく、馬鹿な奴だ。こわな古典的な罠にハマるとはな。」」
それを見た佐天が苦しむ美琴と一輝を侮辱すような発言をした。その声は、佐天本来の声と謎の男の声が混ざっていた。
「貴様……誰だ!?本物の佐天は、どこに!?」
「私の名は、ザラブ星人。」
と、ザラブ星人は自己紹介すると佐天涙子の服を脱ぎ捨てて本来の姿へとなるとその場に居合わせた客は、慌てて逃げ出す。
「本物の佐天涙子は、先ほどのトイレの個室に閉じ込めている。能力を持たない彼女に一番なりやすかったからな。」
「何……だと!?」
一輝は、苦しみながら起き上がろうとするとザラブ星人に顔を蹴られると、横へ転がる。それを見た黒子は、太ももにホルスターを巻いて忍ばせた金属矢を触れようとした。それを見たザラブ星人は、快音波攻撃を館内全域に仕掛けて近くにいる初春も巻き込んで苦しめると黒子は、頭を抱えながら倒れ込んでしまった。
「黒子ぉぉ!!初春さん!!」
苦しみながら美琴は、倒れ込んだ二人の名を叫ぶが、二人は頭を抑えて苦しんでいた。それを見た美琴は、苦しみながら自らの力である電撃を放とうとするが……。
「電撃が……出ない!?」
そう、電気が出ないのだ。その事実に驚いている美琴を見てザラブ星人が笑い出す。
「お前達が飲んだのは……能力者を一時的に無能力者へ変える力と全身の神経を麻痺させる力を含んだ毒薬さ。」
「ザラブ星人……何故こんな真似を!?」
「俺たちには、任務があってな……そこにいる御坂美琴の回収……そして、消去だ!」
それを聞いた美琴は、目を点にする。反抗する力もない彼女は、星人の思う壷になり殺されると思うと少し怖くなった。しかし、それを聞いた一輝は、ゆっくり……ゆっくり起き上がろうとする。
「な、何!?」
「何してるのよ!?」
それを見たザラブ星人と美琴は、驚いた顔で一輝を見る。本来なら、立つどころか動くのもやっとなのに……それでも、彼は立ち上がったのだ。一歩足を踏み出すとフラつくが何とか立つことを維持していた。
「そんなこと……させないし……佐天も助ける!」
息をあげながらそう言う一輝を見て慌てたザラブ星人は、エネルギー弾を一輝に向かって乱射するもギリギリの所でかわした一輝は、ザラブ星人の懐へ入ると一撃パンチを決めるとザラブ星人を地面に倒した。
「き、貴様のどこにそんな力が!?」
「誰かを守りたい。それが、俺の力の元だ!!」
そう言ってザラブ星人を踏みつけながら一輝は、言った。しかし、別のところで爆発音が響き渡ると一輝に向かって謎の光線が飛んできた。突然の事で反応が遅れた一輝は、その光線を受けると吹き飛ばされて近くの壁に叩きつけられると、そのまま地面に倒れ込んだ。
「一輝!?……ちょっと一輝!起きなさいって!!」
しかし、一輝は反応することが出来ずにいた。その光線が飛んできた所からは、ボロボロになった人間サイズのティガとメロスが二人の星人によって痛めつけられていた。
「手こずってるみたいだな。ザラブ星人。」
「ふん、神経を麻痺させる力が入っている毒薬を飲んでも立ち上がるとは想定外だった。ところでそっちは、どうだ?わざわざ変身してまで戦ってくれたのだからな。手応えはあったであろう……。テンペラー星人。」
「それがな、光の国の戦士と違いぬるくて全然歯応えがなかった。それに、お前の快音波も邪魔だったしな。」
テンペラー星人は、持ち上げた二人をそこらに放り投げる。すると、ティガのカラータイマーが点滅をやめてしまうとダイゴの姿へと戻ってしまった。
「では、我々の計画も第二段階へ進もう。ガッツ星人!!」
ザラブ星人がそう呼ぶとテレポートでガッツ星人が現れた。すると、ガッツ星人は分身をして美琴の周りを囲むと抵抗できない美琴を光線で十字架に閉じ込めると、彼女はそのまま意識を失ってしまった。
その十字架を持ち上げて真上にある円盤に乗り込むと円盤自体を透明にして星人達は、そのまま学園都市へ帰ってしまった。
《次回予告》(CV.初春飾利)
た、大変です!
佐天さんと御坂さんが!!
気がついた私たちの前には、ボロボロになった戦士達と無残な被害しか残ってませんでした……。
そして……御坂さんは……
次回、
第30話「御坂美琴の秘密!?学園都市の野望とは?」
次回もお楽しみにしててください。