山の翁はどこぞの世界で暗躍す   作:氷那

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ぐぬぬ......頭が産廃とかしたことで、脳内コンテが崩れてバルスされてしまった。
これだから変態企業の言うことは聞くなとあれほど........。


AMSから光が逆流する.....ッ!?

うわあぁあぁぁああぁぁああぁぁぁ―――――ッッ!!!

(訳)投稿遅れてすいませんでした。


変態疑惑浮上

そういえば、闘技場にて彼ら階層守護者からみた、モモンガさんや俺の印象を聞かせてもらったのだが......。

NPC達のモモンガさんへの忠誠心が半端ない。(確信

え?俺?俺はかなりの強者だが、素晴らしさよりも恐怖が打ち勝つらしい。

酷いよね。アインズさんは見た目骸骨だよ?スカルフェイスだよ?まあ確かに?針だの青い炎だの仰々しいものついてるし?マントとか血塗れだけど?隠密解いてるとはいえ俺を見ると悲鳴を上げるのは違うと思わない?ねえ。

 

とりあえず、彼らにとって至高の41人――――元ギルド構成メンバー達――――は最強最高の存在でモモンガさんは彼らをまとめ上げた長として、さらに名声が高いようだ。

裏切る可能性は今のところは限りなく低いと考えていいだろう。だがゼロというわけではない。配慮していることに間違いはないだろう。

俺を訝しんだり、警戒する奴は必ず出てくるだろうが、その分モモンガさんに忠誠が向くなら重畳だ。

 

夜を迎えたナザリックをこっそり抜けようとするモモンガさんは、途中でデミウルゴスと、彼の配下たる三魔将に見つかってしまう。

その後、なんやかんやあったものの結局デミウルゴスと共に外を見ていると、マーレがナザリックを大規模魔法による土砂で覆い隠そうとしているところを目撃する。

その働きたるや、もはや勲章ものと言っても過言ではないだろう。

彼(彼女?)にナザリックを自由に行き来するためのアイテム、リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを褒美として手渡すと、それをはめたマーレが興奮気味にこれからもがんばりますと答えた。

 

ただ、なぜオトコノコの君が左手の薬指に指輪を嵌めるのだろう。心なしかピンク色のオーラみたいのがマーレから放たれているのを幻視した。

おいこらそこのデミウルゴス。マーレを見ながら眼鏡を怪しく光らせないの。

 

後からやってきたアルベドにも、今までとこれからもよろしく頼むと願いを込めて指輪を渡す。

すると、アルベドもおなじく左手の薬指に指輪を通す。あれか、はやってんのかこれが(思考放棄)

目に見えぬ変な空気に圧倒されてしまったモモンガは、口ごもりながらも激励の言葉を皆にかけると慌ててその場を後にした。

 

 

~~~翌日~~~

 

 

モモンガさんは彼らに仕事を頼むと、こちらが驚くほどのやる気で応えてくれた。

すごいとしかいえない状況を、顔をひきつらせながら――引きつる筋肉がないが...――最後まで完遂したモモンガさんは盛大に疲労からくるであろうため息をついて玉座に座る。

彼は離れた場所を見ることのできるアイテムを展開するがここはゲームではなく現実。今までとは勝手が違う。どう動かせばいいか分からないため、ふらふらと両手をあちらこちらに動かす姿はなんだか笑えてくる。

しかし流石はギルドの頭を張っていただけはあるようだ。すぐにコツを掴んだのか、滑るように景色を変えていく。

 

「周り一面ただの平たい草原と浅い森だけとは.....ここを隠すのはかなりの難題になりそうだな。かつてのようにむき出しのまま大侵攻されては骨が折れるからな......」

 

あんなに辛かった高プレイヤー達のみの大侵攻を『骨が折れる』だけとは恐れ入る。そういえば、前線メンバーは弱音と悲鳴を上げながらもこちらも敵もドン引きする笑顔を浮かべていたっけか。

因みに、敵を退けたあとは弾幕薄いぞ!何やってんの!!とか叫びながらこっちに突っ込んできた。無論怒りの大乱闘が勃発するのは避けられない。

ステージをボロボロにした彼らは、たっちみーさんに説教されていた。二時間ほど正座で。

 

画面を切り替えていると、明らかにチャンバラではない景色が映し出された。

どこの人間かは知らないが、騎士風の甲冑を着た者達が何の武器も持たない村人らしき人たちを切り殺している。

ただの虐殺かと思われたが、一つの転機が訪れる。

父親らしき人物が、娘らしき二人の少女をがばって斬られたのだ。男は何かを叫んでもう一度刺された。

少女たちはその場から逃げだすことが出来たが、卑劣な顔をした騎士風の男二人が、そのあとを追いかける。

 

これは俺の勘違いかもしれないが、きっとモモンガさんはこれをどうでもいいと感じているのだろう。

実際俺もそうだ。これほどの状況を見ておきながら、何とも思わない。

 

「いかがしたのですか?」

 

そばにいたセバスが、モモンガさんにそう尋ねた。

 

「いや、なんでもない。こいつらは見捨てるぞ。たとえこいつらを助けたとして、アインズ・ウール・ゴウンの得になるとは思わん」

 

そういって画面を他に移動させようとするが、背中からくる視線がさせてくれない。

俺にはセバスのまっすぐな綺麗に澄んだ目が、彼を創った正義にあふれた人物にかぶって見えた。

しばらく背後に目を送っていたモモンガさんも俺と同じように見えたのだろうか。

 

「そうですよね、たっちみーさん」

 

「はい?」

 

そうだよね、普通そういう反応するよね。

 

「気が変わった。あいつらを少しばかり手伝うとしよう。あの村から、世界侵略を始めようではないか」

 

万能執事には考えがお見通しなのだろうか。心なしか嬉しそうな顔のセバス。

 

「セバス!しばしここの管理を頼む。私はあの村に恩を売ってくるとしよう」

 

「お任せ下さいませ、モモンガ様」

 

「ハサンさん、行きましょう。手遅れになったらあの村に行く必要性がなくなってしまうからな」

 

そんなセバスから逃げるように私をせかすモモンガさん。なんだか人間性が残っている感じがしてほっこりした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレポートで飛んでみれば、ちょうど二人の少女に男が切りかかっている真っ最中であった。

一人の騎士が剣を持った腕を振り上げるも、少女たちの背後に現れた禍々しいゲートに動きが止まる。

自分が切られていないことを恐る恐る確認した少女たちも、騎士の見ている方向を見てまた動きが止まる。

 

出てきたのは、黒いマントをたなびかせて太く大きい角をのばした骸骨の男。

まぁ硬直するのも無理はない。俺もこういう境遇じゃなかったら完全にフリーズしてた。まじ考えるのを止めた究極生命体レベルで。

そして、動かない騎士に対して容赦なく即死魔法を唱えるアインズさん。

この魔法を何度か見たことがあるが、自分より弱い相手じゃないと効果がないという欠点があったはずだが―――――

 

 

 

普通にニギィ...しているということは格下なんだろう。

 

 

 

心臓を握りつぶされ、声もなく崩れ落ちる騎士の男。

目の前で人が死んだというのにも関わらず、戦闘NPCより弱いのかよと落ち着き払っている自分。

なんだか俺が俺ではなくなったような感覚に少し気分が悪くなる。

 

俺の雰囲気をなんとなく察したのだろう。もう一人の男は、少女たちには目もくれず一目散に逃げ出した。

もしや、このまま逃げ切れるとでも思っているだろうか。まぁそんわけないよね。

 

今まで隠密で姿を隠していたが、男の逃走経路に姿を現してやる。突然現れた脅威に目を見開く男。

しかし、腹をくくったのか真正面から突っ込んでくる。

日光を鈍く反射するロングソードを振り降ろし、こちらの首を落とさんと迫る。

甘い軌道を描くそれを、俺は紙一重で躱した。

 

俺は、既に無視して通り過ぎようとする男の頭を掴み、地面に叩きつけた。

 

肺の空気を押し出され、痛みに悶えて喘ぐ騎士を、モモンガさんの作ったデス・ナイトが寸分狂わず心臓に剣を突き立てた。

心臓を突き刺したはずだから確実に死んでいる筈(前の世界基準)

人が眼前で死んでいるというのに、何も感じない.........いや、『感じられない』......。

 

これが、自身が人ならざる者になった証拠なのだろうか。以前は指から出た血を見るだけで力が抜けたが、今を見て見よ。

指どころか心臓から溢れているのにこれと言って感じるものがない。

しいて言うなら偶然道端の蟻を踏んでしまって、丸くなってもがいているのを「うわぁ.......」って見ているような感じだ。

つまりだ。人間とは蟻だった.........?(暴論)

そう思ったら心なしか楽になった。そこ、あいつ自分に催眠かけやがったとか言わない。

安心しろって、自己暗示で怪力Aになったりしないから。

 

男たちを瞬殺した俺たちを怯えた表情で見つめる少女ら。

 

「飲め」

 

モモンガさんは、そんな少女たちに近づき、ただそれだけ言ってポーションを差し出す。

初めは生き血を飲まされると警戒していたが、催促されて恐る恐るポーションを飲み下した。

 

少女達は不思議な視線を自分の体に向けていたが、途中で背中にあった切り傷からくる痛みがないのに気が付いたのだろう。

呆然としたまま、こちらを見つめている。

 

「デス・ナイト。この村を襲っている騎士達を殺害せよ」

 

デス・ナイトに村を襲う騎士たちの殺戮を命じたモモンガさんは、雄叫びを上げてこの場を去っていくデス・ナイトを驚愕の眼差し(目はない)で見つめている。

 

(ハサンさん、盾として召喚したモンスターが、守るべきものを置いていっちゃったんですが!?)

 

(問題ないですよ、モモンガさん。どこぞの特殊部隊のFPSゲーでも、防衛側が率先して敵を排除しに行きますから。同じように、脅威となる存在がいなければ防衛成功となるのです)

 

(なんという脳筋的な考え方なんだ......!でもあながち間違ってないから反論できない!......ってか、命令したの俺だった)

 

張りつめた空気が壮絶な音を立ててしぼんでいくのを感じたが、モモンガさんが何かを思いついたようで、少女たちに声をかけた。

 

「その顔を見るに、痛みはなくなったようだな」

 

「は、はい.....」

 

「ところで、お前たちは『魔法』と言うものを知っているか?」

 

「えっと、町に時々来られる薬師の......私の友人が魔法を使えます」

 

「そうか......ならば話が早い。私はマジックキャスターでな......アンティーライフ・コクーン、ウォール・オブ・プロテクション・フロム・アローズ」

 

少女たちを中心に、緑色のドームらしきものが広がる。

モモンガさんが少女たちにかけたのは、徐々にHPが回復する魔法と、投擲物を防ぐ魔法だ。

 

「防御の魔法をかけてやった。そこにいれば大抵は安全だ。加えて、これもくれてやる」

 

「これは.......」

 

「そいつを吹けば、ゴブリンの軍勢がお前に従うべく姿を現すだろう。........そいつらを使って身を守るがいい」

 

ちょいと過保護なくらいに魔法をかけたモモンガさんは、俺に念話でいきましょうと告げると背を向ける。

だが、予想外なことに少女たちがモモンガさんを呼び止めた。

 

「あの......助けてくださってありがとうございます!」

 

「ありがとうございます!」

 

(かわいい。特に赦す)

 

(なるほど....モモンガさんは、ロリコンの気もあったと.......。これはペロロンチーノさんにもいいお土産ができたな)

 

(ちょっ、ま、ちが、ヤメテ!誤解を招くような風評被害を撒き散らすのはよくないアルよ!?)

 

(その焦りかた.......もしや、本当に?)

 

(ちっがああああああああう!!)

 

(ほら、なにか返事を返してあげませんと)

 

(くっ、その汚名!必ず晴らして見せる......ッ!)

 

「気にするな」

 

モモンガさんの脳内で酷い三文芝居が展開されているにも関わらず、口からは威厳溢れる低い声が出てくる。

俺も、口に出すときは低い声を意識して出しているんだゾ。

 

「お名前は......お名前は、なんと仰るのですか!」

 

「名前......?」

 

(どうしましょう........)

 

(そしてこのタイミングでストレートどころか手から離れたら、キャッチャーミットにはいっていたパターンの魔球を投げるモモンガさんまじ鬼畜)

 

(そんなテニヌや別次元サッカーするような奴らと同じ括りにしないでくださいよ!!)

 

(名前なぞ既に決まっているでしょうに......。『アレ』以外ありえませんよ)

 

(そう......ですよね。『アレ』以外ありえませんね)

 

「心して我が名を聞くがよい、我こそが―――――

 

 

 

―――――アインズ・ウール・ゴウンである!!!」

 

 




すまない、まったく話が進んでいなくてすまない。

最近、ゲームで作ったキャラを見ると胸がキュンキュンして苦しくなる謎現象にとらわれている私。
普段はロングだが、ふとした瞬間にショートにすると、体から沸いてくる不可解な感覚が私の脳を支配してやまない。

これってなんですかね?(純粋


時間あいたのにこんなのしかできなくてすいません。
次話は、精進します......。

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