ヴァンガードマスター 【Cinderella fighters】 作:霞ヶ原
私は何処にでも居る女子高校生、名を渋谷凛という
趣味は犬の散歩、好物はチョコレートで好きな色は蒼
それ以外はこれといった特徴は…無愛想な所以外はないかな?
学校も終わり今は放課後、何をしようかと考えている真最中だ
「やっほーしぶりん、今日も変わらずクールビューティーですな☆」
「未央、それははずいからやめて」
とりあえず教科書やノート等の荷物をまとめようとしていた所に話しかけてきたのは本田未央、私の友人だ
「こんにちは凛ちゃん、もう帰るところだった?」
「いや、荷物まとめてただけだよ」
未央の後ろからひょっこり出てきたのは島村卯月、彼女も私の友人だ
「ねぇねぇしぶりん、暇だったらちょっと買い物行こうよ」
「いつものショッピング?別にいいよ」
ショッピングは未央の趣味で放課後はよく未央と卯月と私の三人で良さげな店を歩いて探し回るのが日課になりつつある
「よし決まりっ!」
「未央ちゃん行ってみたいお店があるんだって」
「へぇ、ちょっと楽しみかな」
荷物を入れた鞄を持って未央が行ってみたいというその店に向かう事にする
学校から出て歩いて約十分、未央が行きたいと言っていた店が見え始めた
「ねぇ未央ちゃん、あそこだよね行ってみたいお店って」
「うんそうだよ」
「…何のお店なのあれ」
今まで行った事のあるお店とはどこか違う外観に思わず未央に質問する
「えへへ、カードショップだよ」
「え?」
少なくともポーチ等の小物や洋服等のお店なのかと思ってた私は予想外の答えに間抜けた声を上げてしまった
「開店初日に行って以来行ってなかったけど気になるのがあってずっと行きたいなーって思ってたんだ」
「いやそれ以前に未央ちゃん…」
私と卯月は知っている
未央の奴が遊○王やM○で何回も破産しかけた事を
「まだリ○アナ諦めてなかったの?」
「いやそんなんではなくて…諦めてはないけど」
「一時的未央ちゃん残虐な○ぎ取りみたいになってたね」
「剥ぎ取りたい…じゃないって言ってるでしょ!?あとそろそろ○の意味ないよ!?」
「ふふっ、ごめんごめん…で、またどっちか再開するの?」
からかうのはここまでにして改めて未央が何をやるのか聞いてみる
「それは…お店に入ってから話すよ!」
未央は私と卯月の手を取り走り出す
「わわっ!?すぐそこなんだからそんな走らなくても…」
「ホントよ全く…」
未央に手を引かれながらお店の前まで着いた
「よっし着いた!どーもこんにちはー‼」
お店の入口に着くとそのまま勢いよくドアを開ける未央
「ちょっと未央ちゃん失礼だよ」
テンションMAXの未央の肩を掴み落ち着かせる卯月
「ふーん…ここがそうなんだ」
私は私でやったことのあるカードゲームのショーケースを見てたりしてた
「今や羽箒ですら禁止ではないのね…時代って怖いわぁ…―ん?」
歩き回る内に違うカードゲームのコーナーに来ていた
しかも先程の遊○王等のコーナーと比べて明らかに広い、このお店はどうやらこのカードゲームをメインに取り扱っているようだ
「お、早速そこのコーナーに辿り着くとはやるねしぶりん」
後ろから未央がにゅっと出てくる
「今回私がやろうとしてるカードゲームってこれなんだー」
「へぇ…これが」
改めてそのカードゲームの名前を見る
「カードファイトヴァンガード…」
「興味あるのかい?」
気付けば私と未央の隣に一人の男性が立っていた
「どうも俺この店の店長です、どうぞお見知り置きを」
店長と名乗った男は丁寧にお辞儀をする
「ど、どうも渋谷凛です」
「どーも店長、私の事覚えてる?」
「あぁ、開店初日に来てくれた未央ちゃんだね凄く元気で可愛かったからよく覚えてるよぉ」
「えへへ、店長はお世辞上手だなぁ」
未央は照れ臭そうに頭を掻く
「ハハハ、お世辞なんかじゃないよー」
底抜けに明るい未央に負けない陽気な雰囲気で話す店長だがこちらに振り向くと笑みを崩さずかつ真面目な雰囲気で話しかけてくる
「さて話を戻すけど…ヴァンガード、興味ある?」
「え?わ、私に言ってるの?」
「そう君とその後ろに居る君に聞いてるの」
店長は私といつの間にか私の後ろにいた卯月を指さす
「卯月…あんたいつからそこにいたのよ…」
「未央ちゃんが来た時にはもういたよ?」
店長に言われるまで気付かなかった…卯月は気配遮断のスキルでも持ってるのだろうか
「あれ店長私は?」
「未央ちゃんはさっきやろうとしてたって言ってたでしょ」
「あ、そっか」
「私は興味あります、だってすっごく面白そう!」
卯月は興味津々だ、そういう私も結構興味あるのだが
「おぉ、しまむーも興味あるのか!ねぇねぇしぶりんは!?」
「私はえっと…まぁ…興味はあるかな」
目を輝かせながら近付く未央に引きながらも答える
どもってしまったが本当に興味あったので別に嘘も言っていないのでよしとする
「そうかそうか!なら一からヴァンガードを始める君達に当店オススメの構築済みのデッキを紹介しよう‼」
「おおお‼それさえあればすぐにヴァンガードを始められる訳だね‼」
「その通り!さぁ君達が使いたいクランを選ぶんだ‼」
店長はゲームのテーブルに大量のデッキを置く
「クランって?」
「あぁ!」
「はいはい遊ばない遊ばない、クランっていうのは種族とは別にユニットが所属している組織だよ」
「ディメンションポリス、メガコロニー…ふーん結構色々あるんだ」
「クランによって様々な特性もあるから気になるなら私ヴァンガードの本持ってるから読んでみる?」
「ん、ありがとう」
私は未央から渡された本を読み始める
「本来はパックを買って集めないと作れないクランもあるんだけど今回用意してあるのは当店オリジナルのお手製デッキ、だから全クランから選べるよ」
「わかりました!島村卯月、デッキ選びも頑張ります!」
「お、いつもながら気合い入ってるねしまむー!まぁ実は私はもう決めてるんだけどね」
卯月は店長が紹介した構築済みデッキを選び始める
私もすぐにデッキ選びを開始する
「うーん…悩んだけど私はこのデッキにします!」
「お、それはネオネクタールだね中々センスいいよ」
「本当ですか!?」
「勿論だとも、未央ちゃんも既に決めてたのはもう持ったかい?」
「当然!私は前このお店に来た時に貸して貰ったこのギアクロニクルだよ!」
「わぁ未央ちゃんの使うクラン格好いい!」
「えへへ、そうでしょー」
未央と卯月が使うクランを決めてる中私はまだ悩んでいた
「…!」
直感を頼りに一つのデッキを手に取る
「何にしたの凛ちゃん?」
「あ、ちょっと待って」
本当に勘で手に取ったので肝心のクランをまだ確認していなかった私は慌ててデッキのカードを見て確認する
「青天の騎士アルトマイル…」
「アルトマイルって事は君が選んだのはロイヤルパラディンか、君も中々いいチョイスだね…さて、デッキも手に入ったのならやることは一つ!」
店長は残ったデッキをしまうと自分の物と思わしきデッキを腰のホルダーから取り出す
「ファイトですね‼」
「ご明察!さぁ君達が手にしたそのデッキでファイトを―」
「おい」
ノリノリでファイトしようとしていた店長の後ろに別の店員と思わしき無愛想な男の人が現れる
「なんだよ、俺今からこの子達とファイトしようとしてたんだけど」
「それは悪かったな、だが文句は視察に来た奴に言ってくれ」
「え!?もうそんな時期だったか…ぬかったなぁ」
「いいから早く行ってこい」
店員は店長の服の襟を掴むとそのまま店の裏口へと連行する
「えっと…大丈夫かな?」
「さぁ…」
「仕方無いから私達でやろうか?私はルールとか知ってるし」
「そうなんだ、ならお願いしようかな?」
未央とそんな会話をしていると店員の人だけが裏口から戻ってくる
「すまなかったな君達、あいつ…店長の代わりに俺がファイトをしようか?」
店員も腰のホルダーからデッキを取り出す
言葉はぶっきらぼうだがそれに反して意外にノリノリである
「しぶりんは私とやるとしてしまむーは誰もいないしどうせだからお願いしたら?」
「そうだね、お願いしてもいいですか?」
「あぁ、構わない…なら隣に行こうか」
店員の人は卯月と一緒に隣のテーブルに行く
「よっし、始めようかしぶりん!手取り足取り教えてやんよ!」
「ふふっ、お手柔らかに頼むよ」
私達のヴァンガードはここから始まる…のだが困った事が一つだけある
この胸の高まりを止める方々がこのヴァンガード以外はたしてあるだろうか?