生存報告代わりに次話投稿します
オレのご主人様が危機に
他ならぬオレのせいで。
今、ミノタウロスに殺されかけている
事態を少しでも好転させるためにはどうする?
ベルを逃がすためにオレにできることは何だ?
①神力を使う
ダンジョンで神力を使ったら最後、命の危機が絶体絶命までランクアップを果たしてしまうので却下。
②全速力で逃げる
後ろは壁だ、オレだけならともかくベルは途中で捕まる
③魔法を使う
……オレは魔法を使えると言い切れない。情けないことだが、魔法猫式の魔法の使い方がわからなくてな…
いまだにコツが掴めないんだ
④…オレが囮になる
これならベル
結果:③か④しかないな
魔法はマグレで発動するときもあるけど…賭けるか?
囮の方はミノタウロスがこちらに注意を向けるかどうか…
どっちも賭けだなぁ
しかしやらなければ オレの
この場で命を散らすだろう
それだけは…許せない
許されない、つか消される。わりとまぢで
そんなワケで、オレが選ぶのは④だな
この間2秒。
そんじゃ、ミノタウロスに
大丈夫。ヤツは愚鈍だ、全速力を出せば逃げ切れる
撒いた後でベルと合流すれば万事オッケー
カウントダウン3、2、いぐふっ?!
囮になるべく、ミノタウロスに向かって突進しようとしたら、ベルに体を捕まれた
ガッシリ
呆然とベルを見上げているとそのまま胸に抱え込まれた
(これでは囮になれない!)
放せとじたばたしてみるが、どう
ミノタウロスはすでに息がかかる位に迫っていた
耳元でベルの歯が、ガチガチ鳴っている
(ここで終わるのか…?)
そんなの嫌だと、じたばたするが
ベルの腕の力が強まっていくばかりで放してもらえない
モンスターが蹄を振りかぶる
次の瞬間、その怪物の胴体に一線が走った。
「(え?)」『ヴぉ?』
オレ達とミノタウロスの声が重なる
ベルが間抜けな声をあげている間にも
ミノタウロスの体には線が走り、
やがて、オレ達が手も足も出なかったモンスターがただの肉塊になり下がる。
『グヴゥ!?ヴゥ、ヴゥモオオオオオオオオオオォォォオォーー!?』
ミノタウロスの汚い断末魔が辺りに響き渡る
「……大丈夫ですか?」
崩れたミノタウロスの後ろから出てきたのは────少女。
(は、え?女の子?)
いや、待て。
彼女の持っているサーベルからは血が
ミノタウロスを
蒼色の軽装、金色の瞳、金髪、女剣士。
ヒトの世には
彼女は───────
【ロキ・ファミリア】の第一級冒険者。
Lv.5【
「あの……大丈夫、ですか?」
彼女は再び尋ねてくる
大丈夫か、と。
差し出された手を前にベルはあろうことか…
…全速力で叫びながら逃げた。