兎のペットは死神猫   作:心があくタイプの人

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ちょっと変な終わり方ですが許してください!

こっそり加筆してます。


4話 ヘスティア・ファミリア

迷宮都市オラリオ

 

『ダンジョン』と通称される地下迷宮の上に築き上げられた巨大都市。

 

ダンジョンを管理するギルドを中核にして栄えるこの都市は、ヒューマンを含め、あらゆる種族の亜人(デミ・ヒューマン)が生活を営んでいる

 

ベルがダンジョンなんて物騒なモノがある街の、冒険者なんて殉職率(じゅんしょくりつ)の高い職業に就いたのは、全てあのジジイのせいだ

 

ベルは田舎育ちの世間知らずな子どもで、細々と祖父に育てられた。

しかし、ベルを育てたそのジジイが問題で、ベルに様々な英雄譚を読み聞かせた。それはまだ良い。

だが、奴はあろうことか幼いベルに『英雄達(かれら)物語(きせき)の中で最大の醍醐味は異性との()()()だ!』と教えたのだ

 

『男の浪漫だ』とか言って…あいつのせいで、ベルが色ボケに育っちまった…『迷宮神聖譚(ダンジョン・オラトリア)』なんか持たせてさー…オレには止められなかったんや…

 

ベルの頭の上から流れていく景色を眺める

 

大通りは様々な種族で溢れかえっているがベルは縫うように駆けていき、すれ違ったエルフに見惚れながらも目的地を目指し裏道をすいすいと曲がっていく

 

(ベルのエルフ好きは治らんかなー)

 

そんなことを考えているとベルがいつの間にかうらぶれた教会に着いていた

 

ベルはとりあえず、とまわりに人影がないことを確め

扉の無い玄関をくぐって中に入る

 

このボロい教会がベルを受け入れてくれた《ヘスティア・ファミリア》のホームだ。

いつ見ても不安になるような(たたず)まい

 

中も半壊していて、割れた床のタイルの間からは雑草が生え、天井はごっそりと崩れ落ちて空が見えている。

 

初めて案内されたときは、人に忘れられた教会とはここまでひどい有り様になるのか…と思った

 

廃墟と言って差し支えない教会内をベルは慣れた様子で突っ切り、祭壇の先にある小部屋へ進む。

 

薄暗い部屋には書物の収まっていない本棚が連なっており、一番奥の棚の裏には地下へ伸びる階段がある

 

そこまで深くない地下へ降りるとベルは声を張り上げながらドアを開け放った

 

「神様、帰ってきましたー!ただいまー!」「にゃーん(ただいま)

 

地下室はまぁ人が住んでいるのだから当然だが、生活感のある部屋だった

人が住むにはそれなりに広い部屋で、ちゃんとオレの寝床や爪研ぎ用の端材も完備してある。ベルが全部持って来てくれた。

 

ベルが呼び掛けた神物(じんぶつ)は部屋に入ってすぐの紫色のソファーに寝転がって、仰向けの姿勢で本を読んでいたが、バッと起きて立ち上がるとベルに駆け寄る。

 

「やぁやぁお帰りー。今日はいつもより早かったね?」

 

彼女の名はヘスティア。ヘスティアは外見だけ見れば幼女…少女?と言い(よど)む程度に幼い

 

「ちょっとダンジョンで死にかけちゃって……」

「おいおい、大丈夫かい?君に死なれたらボクはかなりショックだよ。(がら)にもなく悲しんでしまうかもしれない」

 

小さい両手が忙しなくパタパタとベルの体に触れて怪我をしてないか確かめている

途中、オレの頭を撫でようとしてきたのでネコパンチをお見舞いしてやった

 

ちなみにベルはヘスティアの言葉に照れていて、その瞬間を見ていなかった

 

「大丈夫です。神様を路頭に迷わせることはしませんから」

「あっ、言ったなー?なら大船に乗ったつもりでいるから、覚悟しておいてくれよ?」

「なんか変な言い方ですね……」

「にゃー」

 

二人して楽しそうにクスクスと笑みを漏らしながら部屋の奥へ進む

 

部屋は「P」の形をしていて正方形の部分にあたる出入口前に置いてある二つのソファーにそれぞれ座る。

 

「それじゃあ、今日の君達の稼ぎはあまり見込めないのかな?」

「いつもよりは少ないですね。神様の方は?」

「ふっふーんっ、これを見るんだ!デデン!」

「そ、それは!?」

「露店の売上げに貢献したということで、大量のジャガ丸くんを頂戴したんだ!夕飯はジャガ丸くんでパーティーだ!」

 

 

 

 

 

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