はぁ……眠い。帰ってすぐ寝たから十時間以上寝てたはずなんだが………
それにしても昨日はマジで疲れた。まぁ得られたものも多かったから結果オーライか……
……にしても、凛の料理本当に美味いな。高級店で売れるレベルだな。
「………ねぇ和真さん、ひとつ聞きたいことがあるんだけど。」
「んぁ?」
何だ急に。しかも声に些か抑揚がないような……
「隣の部屋にきた女の人たちは何?」
「何って…………『アイテム』の連中だよ。お前も暗部にいたんだから知ってるだろ?
ってか、何で怒ってんのお前?」
「………別に怒ってない。私は心が広いから、一日中私を放っておいてその上女の人達を
お持ち帰りしてきても全然怒らないし!!」
「……………。」
…………何これ?あれか、昨日こいつの誘いを断って放っておいたのが気に食わなかったのか?
そんなにキレることか?でも放っておいたのは確かに悪かったかもな……
「…………。」
「………はぁ、俺が悪かったよ。今度どっか遊びに行くか?」
「本当!?ぃやったぁぁ!!じゃあ今日行こうよ!!」
「あ、今日は無理。」
「何でぇぇ!?」
「『
「ぶぅ…………ねぇ、『
「ん?そうだな…………普通だな。超面白いとは絶対に言えないが。ってかその質問前にもしたろ。」
「ふ~ん………私もやってみようかな。」
「…………今の俺の話のどこをどう聞いたらそういう結論が出るんだ。」
「だってそうすれば和真さんともっと一緒にいられるし、私としては超楽しいし!」
「だが『
「…………やめとこっかなぁ………」
「心折れるの早いな。」
「ふぁぁ…………眠い。」
外に出れば眠気も飛ぶだろうと思ったが、コリャ相当な睡魔だ。歩きながら寝そう。
「はぁ…………何か眠気が飛ぶようなことでも…………」
「楠木さぁ~ん!!」
「…………。」
………確かに眠気は飛ぶかもしれないが、正直腹が立つ。
こんな街中で人の名前を大声で叫ぶなよ。
「恥ずかしい野郎だな。まぁこういうときは無視が一番得策っと。」
「呼んだだけで何で恥ずかしい奴だなんて言われなきゃいけないんですか!!」
「ん?何だ初春か。今日もみずみずしいな。」
「そ、そうですか?えへへ………って、全然褒められてないじゃないですか!!」
「初春~急にどうしたの?」
「あ、あぁ佐天さん。すいません急に走ってしまって。こちらは私と同じ支部の楠木さんです。」
「えっ?あ、そ、そう………」
「そして、こちらは私のクラスメイトの佐天涙子さんです。」
「俺は楠木和真。さっき言った通り『
「えっと………初めまして、初春のクラスメイトの佐天涙子です。よろしくお願いします。」
「あぁ、よろしくな。」
「楠木さんは何をしてたんですか?」
「いや、『
どうしようかと迷ってたところだ。」
「そこ面倒くさくなっちゃだめじゃないですか。」
「そういうお前等は何してんだ?」
「えっと………あたしたち今から白井黒子さんと会いに行くところなんです。」
「白井の所に?」
「そうなんです!!念願叶ってあの常盤台の『
あぁ楽しみだなぁ………」
「………なぁ、初春ってこんな感じだったか?」
「えぇ~と……あたしも今日知ったって感じです。西葛西がどうとか……」
「??そうか。佐天は嬉しくないのか?」
「あたしは初春に強引に連れて来られたんで何とも……」
「そうか……」
考えてみれば、コイツの方が通常なのかもな。『
自分が情けなく思えるだけだ…………
………ってか、あの四人が会うってことは今日はアニメ版
「そうだ!楠木さんも一緒に行きましょうよ!どうしようか迷ってるって言ってたじゃないですか!」
「まぁそうだが………」
昨日御坂に会ったばっかなんだよな。しかも勝負はまた今度とかって言っちゃったし………
でもいくらあいつでもこいつ等がいる前で電気出すわけないか。
「行きましょうよ!」
「………分かったよ。」
「よ~し、そうと決まったら早速行きましょう!」
「元気だなぁ初春。」
「お前も大変だな。」
「そんなことないですよ。一緒にいると楽しいですし。」
「………優しいな。」
「そ、そんなことないですよ。」
「俺だったらまず頭引っぱたくと思う。」
「あはは………」
「んで、何だっけ?」
「ですから、わたくしの友人がお姉様に会いたいと言っていると申し上げたら、
お姉様がわたくしの友人なら仕方ないとおっしゃったので今から会いに行くと何度申し上げたら…」
「あぁ~長ったらしくてややこしい説明ありがとう。そうだったわね。」
「しっかりしてくださいましお姉様。昨夜も何やら機嫌が宜しくなかった様に思えましたが……」
「えぇ?そんなことないわよ。」
「……ならいいのですが。」
……まぁ本当は機嫌悪かったんだけどね…………あいつの所為で。ビリーって何よビリーって。
あだ名で呼ぶにしてももうちょっとあるでしょうが!
「……あの、お姉様?」
「…………何でもないわ。」
あぁ~もう!あいつの所為で色々ムカつく!今度こそ会ったときは勝負を……
「あっ、来ましたわお姉様。」
「えっ?あぁ、そう……」
はぁ…………今はあいつのことは忘れよう。
「すみませ~ん!遅くなりましたぁ!」
「何をしていたんですの初春?あなたが遅れるなんて……」
「すみません、色々ありまして……」
「まぁいいですわ。というわけで、こちらがわたくしの友人で同じ『
「は、初めまして!初春飾利です!宜しくお願いします!」
「それと……そちらの方は?」
「ど、どうも~、初春のクラスメイトの佐天涙子で~す。何か知らないけど連れてこられました~。
ちなみに、能力値は『
「ちょ、佐天さん!!」
「でもさ~。」
「初春さんに佐天さん…………私は御坂美琴、よろしくね。」
「よ、よろしく……」
「お願いします……」
「さて、恙無く紹介も済んだところで、
多少のずれはありましたが今日の予定はこの黒子がばっちり……」
ゴツンッ!!
「あんっ!」
「ったく…………」
「中学生は元気で溢れてるもんだな。」
「えっ?」
この声って、まさか………
ほぉ、これが超電磁砲四人組か。こっちの世界来てすぐ見れるものかと思ってたが、
案外時間がかかったな。ってかここまで色々ありすぎるだろ。『
「って、何故ここに楠木さんが?」
「さっきここに来る途中で会ったんですよ。それで一緒に行こうって話になって………」
「そういうことでしたの。」
「そういうことだ。………って、何だよ?」
「なっ、あっ………」
「………どうしたんですのお姉様?」
「な、何でアンタが………」
「何でって、今の説明聞いてなかったのか?」
「そうじゃなくて!何でアンタがこの子たちを知ってんのよ!?」
「そりゃお前、俺が『
「へっ?そ、そうなの?」
「お姉様こそ、楠木さんをご存じなんですの?」
「この前、不良に絡まれた時に割り込んできたのよ。」
「そうでしたの………って、お怪我はなかったんですの!?」
「まぁいつも通り軽く殺ったわよ。」
「そうではなく、楠木さんは平気でしたの!?」
「あぁそっちね。そう、それが問題なのよ。私の攻撃範囲にいた筈なのに、
怪我どころか汚れ一つなかったのよコイツ。」
「「「………………。」」」
……………こういった沈黙の後は決まって騒ぐのが………
「「「えぇっ!?!?」」」
………予想的中。預言者になろうかな。
「うるさい。」
「ですが、えっ!?お姉様の攻撃をかわしたんですの!?」
「そんな!一七七支部ではぐうたらしてるだけなのに!!」
「…………悪かったな。」
「楠木さん…………凄い人だったんだ……」
「何回も聞くけど、アンタ何者よ本当に………」
一回死んでこの世界に爆誕しましたなんて言ったところで信じないだろうしなぁ……
まぁもし信じるとしてもまずそんなこと言わないが。
「高校生だ、一般の。」
「前にも言ったけど、ただの高校生がそんなこと出来る訳ないでしょうが。」
「おいおい、高校生嘗めるなよ。お前も高校生になったら分かるだろうが、
高校生になったら基本気合いで全てを押し切れるスキルが身につく。」
「何よそれ?」
「まぁいいだろ何でも。気に食わないならまたいつか相手してやるから。」
「言ったわね?忘れんじゃないわよその言葉。」
「はいはい。」
あぁ~、また余計なこと言ってしまった。でもいつかって言ったから百年後とかにしとけばいいか。
「お姉様、その話はまた今度にしてくださいまし。」
「………分かったわよ。」
「で、今からどこに行くんだ?」
「そうね、とりあえずゲーセンでも……」
「はぁ……お姉様……」
「な、何よ?」
「お前、もうちょっと女らしくというかお嬢様らしくというか、そういうのを意識した方がいいぞ。
なぁ初春?」
「えぇ!?わ、私に振るんですか!?」
「じゃあ佐天。」
「えっ!?あ、あたしですか?あたしは別に……」
「いいじゃない!別に嫌いじゃないでしょ!」
「そういう問題ではないですの。」
「とりあえずゲーセンはなしだな。」
「じゃあどこに行くのよ?」
確か……アニメだとクレープ屋に行くんだっけか?だがあの公園の場所は知らないしな……
「あの……さっきチラシ貰ったんですけど、クレープ屋があるみたいですよ。」
「クレープ屋?」
…………ナイスだ佐天。
「へぇ、おいしそうじゃないですか。」
「ここに行きましょうよお姉様。」
「そうねぇ……………っ!?」
「?どうしたんですのお姉様?」
…………先着百名様限定ゲコ太マスコットプレゼント?あぁ、確かこいつこのカエルが好きだったな。
「そ、そうね。他に行くところもないんだし、ここにしましょ。よし、すぐに行くわよ全速力で!!」
「お姉様…………」
「御坂さん、そんなにクレープが食べたかったんでしょうか?」
「いや、多分ストラップが目当てだと思うよ。」
「…………ビリーじゃなくてゲコ太馬鹿にしようか。」
「うわっ、結構人いるなぁ。」
「タイミングが悪かったな。」
本当に結構いるな。クレープ売り切れるんじゃないか?
「これは役割分担した方が良さそうですわね。わたくしは席を確保してきますの。」
「あっ、じゃあ私も行きます。佐天さん私達のクレープよろしくお願いします。」
「えっ!ちょっ、初春!?」
「どうした佐天?」
「いや、その…………」
…………あぁ、初春がいなくなって気まずいのか。そりゃ今日会ったばかりの奴、
ましてや『
「佐天、お前も席確保組に回ってくれ。」
「えっ?」
「こっちは二人いれば十分だ。三人もいたら他の客に迷惑だろ。」
「えっと…………じゃあそうさせてもらいます。…………その、ありがとうございます。」
「気にするな。あっ、ひとつ頼みたいんだが、いちごおでんを買っておいてくれないか?」
「分かりました。」
「すまない。」
さて…………
「御坂、いい加減その目つきをやめろ。周りが少しおびえてる。」
「えっ!?…………そんなすごい目つきだった?」
「悪魔レベルだ。…………そんなにカエルが欲しいなら前来るか?」
「カエルじゃなくてゲコ太!!あと、べ、別に欲しくないわよ!!」
「はいはい。ったく、何故隠す必要があるんだか。」
「何も隠してなんかないわよ!私はクレープが欲しいだけよ。」
「分かったから落ち着け。」
「お待たせしました。ストラップ最後の一個でしたのでラッキーでしたね。」
「どうも。…………最後?」
ドサッ!!
「うっ……うぅ…………」
「はぁ……だから前来るかって聞いたのに。そんなに欲しいなら素直になれよ、ったく……ほらよ。」
「ぐすっ………へっ?」
「やるよこのカエル。」
「い、いいのっ!!??」
「あぁ、別にあっても意味ないし。ってか、少しうるさいから落ち着け。」
何というか、子供だな。性格といい趣味といい……
……そうか、こいつはこのカエルでコントロールできるのか。非常事態のときに使おう。
「ほら、なにボサっとしてんのよ。さっさとみんなの所に………って、クレープ一つ足りなくない?」
「あぁ、俺は食わない。いちごおでんがあればもうなにもいらない。」
「そ、そう………」
「買って来たわよ~。」
「中学生にパシられた高校生ですよ~。」
「ありがとうございますですの。」
「わぁ~おいしそう!」
「俺の言葉には何もコメントなしか。」
「はい、楠木さん。頼まれてたいちごおでん。」
「おっ、サンキュ。」
やっぱこれだねぇ~ってな。本当に美味いよなこれ。
「あら、楠木さんクレープ食べないんですの?」
「いちごおでん味があったら食っただろうが、生憎なかったんでな。」
「アンタ………どんだけ好きなのよそれ。」
「美味いからな。なぁ初春?」
「はい!特に大根がいちごの出汁にヒタヒタになってて………」
「初春、もうそれ以上はいいから。」
「……何か、気分が悪くなってきましたの。」
「………私も。」
「何でですか?あんなにおいしいのに………って、あれっ?」
「どうしたの初春?」
「いえ、あそこの銀行、なんで昼間なのにシャッターを下ろているのかなぁと思いまして。」
「「「えっ?」」」
ドゴォォォン!!
「えっ!?な、何!?」
「初春!『
「は、はいっ!」
「楠木さんはわたくしと一緒に…………」
「あいつならどっか行ったわよ。」
「えぇ!?一体どこに………」
「……あの、楠木さんならもうあっちに行ってますけど……」
「何か少し切れてるみたいだったわよ。」
「はぁ……とにかく、行ってきますの。」
ビシュン!
「おいっ!とっととずらかるぞ!!」
ビシュン!!
「っ!何だ!?」
「『
「………………。」
「………??」
「……ぷっ、あはははっ!!お前が『
「……………。」
「しかもこんな餓鬼一人かよ!『
「おら、痛い目見たくなけりゃそこ退きなお譲ちゃん!」
「はぁ………。」
スルッ……ドンッ!
「がぁっ!?」
「……そういう台詞、死亡フラグですわよ?」
「何っ!?」
「くっ、やるな。見た目通りじゃねぇって訳か。だがな…………」
ボッ!
「へへへ………」
「っ!『
「これでテメェを………………」
「……おい。」
「あぁ?………がぁっ!?」
「餓鬼一人だと?お前等目が狂ってるのか?」
「なっ!?テメェ一体……!?」
「『
「……く、楠木……さん?何故そこまで怒ってらっしゃるんですの?」
「何故って、銀行強盗は許しがたいことだろ。それと…………」
「………それと?」
「こいつ等が起こした爆発の所為で………いちごおでんが爆ぜた。」
「………………。」
「この恨み、はらさでおくべきか。」
「…………………。」
……………ん?こんなに強盗の数多かったか?確か三、四人のはずじゃ……
「へっ!たかが一人増えたところで何も変わりゃしねぇ。とりあえずテメェからやってやる餓鬼!!」
ボッ!!!
「これでも食ら……」
「おいおい、女を真っ先に狙うとはとんだクソ野郎だな。」
「っ!?てめぇ………いつの間に!」
「楠木さん!」
「分担しよう。俺はこっちの四人を、お前はそっちの三人を頼む。」
「えっ?ですが……」
「三人も四人も大差ない。それに俺は御坂に勝ってるんだ、心配することもないだろ?」
「負けたつもりないわよ!!」
「…………聞こえてたのかよ。」
「はぁ…………分かりましたわ。」
「んじゃ、そういうことでよろしくな。」
「……先が思いやられますの。」
ビシュン!
「さて、お前等の相手は俺が……ん?」
一人足りないな、どこ行った……?
「よそ見してんじゃねぇぞテメェ!!」
「ッ!?」
ドゴォォォン!!
「へっ!口ほどにもねぇ……」
ドスッ!
「がぁっ!?」
「白井にさっき言われただろ?そういう台詞は死亡フラグって。」
残るは三人だが………マジで一人どこ行ったんだ?まさかもう逃げたか?それとも……
「きゃぁぁ!?」
「っ!」
今の声は……
「何だテメェ!離れろクソがっ!!」
ドスッ!
「あぐっ!!」
「っ!!」
「佐天さん!!」
「っ!!あいつ……!!」
「楠木さん!わたくしたちが……って、あら?楠木さん?」
「車で逃げればあいつ等も追って来れな……」
ドガァァァァン!!!
「うぐっ!な、何が…………っ!?車が……」
「………おい。」
「っ!?テメェ……!?」
ドガッ!!!!
「ぐはっ!?」
ドゴォォン!!
「なっ!!なんだあいつ!?一体どんな能力だ!?パンチであんなに吹っ飛ぶはずねぇだろ!?」
「く、楠木……さん?」
「ど、どういうことですの?」
「あいつ………」
「楠木さん………っ!」
「………少し休んでろ佐天。………御坂!!」
「!!」
「あと一人………ぶちかませ。」
「……………言われなくたって、最初からそのつもりよ!!」
「………コイン?ま、まさか………常盤台の制服にコインって………」
「そう、そのまさかですわ。あの方こそ、学園都市に七人しかいない『
チャリィィィン!
「御坂美琴お姉様ですわ。」
ビュゴォォォォン!!!
「………ふぅ。」
「ば、化け物コンビ………」
「本当にありがとうございました。」
「い、いえ、あたしは別に………」
「ほら、貴方もちゃんとお礼言いなさい。」
「ありがとうお姉ちゃん!」
「えぇと……あはは……」
「バイバァ~イ!!」
「あはは…………はぁ……」
「どうした佐天?」
「あっ、楠木さん。いえ……皆頑張ってたのにわたしだけ何にも出来なくて……」
「ちゃんとしただろ?お前が助けなかったらあの子はただじゃすまなかったかもしれん。」
「でも、結局あの子も怪我しちゃったし、それに皆に比べたらあたしのしたことなんて……」
「誰かと同じくらいのことをするのがいいとは思わない。自分に出来ることを精一杯やるのが
格好良いんだ…………って、どっかの誰かさんが言ってた。」
「楠木さん………」
「まぁだから、胸を張っていいんだ。誰がどう言おうと、さっきのお前は格好良かったよ。」
「っ!!………ありがとう、ございます。」
「それに、俺から見れば初春の方が何もしてなかったしな。」
「うぅ……すみませんでした!」
「何だ聞こえてたのか。まぁそんなに怒るな、いちごおでん奢るから。」
「わぁ~い、ありがとうございます。」
「………単純とはまさにこのことだな。」
「あはは………」
……………あたしに出来ることを精一杯……か。うん、精一杯………頑張っていこう。
………楠木さんのことも。
「………………和真さん。」
ゾクッ!!
「っ!?な、何だ今の………?」