とある転生者の崩壊道≪ブレイクロード≫   作:天譴

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禁書目録

   

 

 

 

   「和真さぁ~ん。」

   「…………ん?」

   「今日こそ、今日こそ行くからね!」

   「行くって…………どこに?」

   「買い物だよ!一緒に行ってくれるって約束したじゃん!」

   

    あぁ、そういやそうだったな。だが今は眠いし面倒くさい…………

 

   「……………。」

   「………そんなに睨むな。分かった、行けばいいんだろ行けば。」

   「やった!じゃあすぐに支度してくるから、和真さんも早くしてね!」

   「はいはい。」

 

    はぁ…………面倒くさい。

 

 

 

 

  

 

 

 

   「………で、どこに行く予定なんだ?」

   「セブンスミスト。服を買いたいんだぁ。」

   「セブンスミストねぇ…………」

 

    誰もいないようにと祈るしかないな。御坂とかがいたらまた厄介なことになりそうだ。

 

   「和真さん、早く早く!」

   「分かったから落ち着け。周りに迷惑だ。」

   「でも楽しくって!」

   「…………そうかい。」

 

    ……………ま、たまにはいいか、こういうのも。

 

   

 

 

   「おぉ~!前来た時より増えてる!やっほ~!」

   「………まさか、一人で来たときもあんなテンションだったのか?あれは流石にやばい。」

 

    ………別にいいか。さて、俺も中に……『ピリリリリッ!』………?

 

   「和真さ~ん?」

   「先に入ってろ。あとから行く」

   「分かった~。」

   「…………。」

  

    ピッ!

 

   「もしも~し。」

   『よっ、和真。』

   「当麻か。どうした、何か用か?」

   『いや、今朝凄いことがあってな。』

   「??」

   『なんと、ベランダにシスターさんが干されてたんだよ!』

   「…………へぇ。」

   『反応薄っ!?もっと驚くだろ普通!!』

   「………そうだな。」

 

    そうか………今日は原作が始まる日か。色々面倒くさくなってくるなこれから。

  

   『はぁ……まぁいいや。それより、そいつが妙なことを言ってたんだ。』

   「妙なこと?」

   『誰かに追われてるだとか、十万三千冊だとか、魔術師とか………』

   「………それで?」

   『あっ、そうそう、そいつが忘れ物してさ。届けたいから探すの手伝って欲しいんだ。』

   「……………。」

 

    今この場所を離れたら後でどうなるか分かったもんじゃないからな…………

 

   「今すぐは無理だが、別に構わない。」

   『サンキュー!じゃあ後で俺の寮まで来てくれ。』

   「分かった。」

 

    プツッ!

 

   「ふぅ…………」

 

    禁書目録(インデックス)か。となると、とうとう魔術師と関わっていくのか。

    スムーズに進んでくれればいいが…………ん?

 

   「…………どうした?」

   「どっちにしようか迷ってて………」

   

    ………白地に飾りっ気のないワンピースと、これでもかというほどフリフリが付いている

    鮮やかな色の服…………何でこの二つで迷ったのかが理解できない。

 

   「…………別にどっちか選ばなくても好きな物を好きなだけ買っていいと言ったろ?」

   「はぁ………女心が分かってないなぁ。和真さんに選んで欲しいの!」

 

    …………何で急に怒られるんだか。どっちも買えるんだから買ってしまえばいいものを………

 

   「………白の方がいいな。派手な服は嫌いだし、お前はそっちのほうが恐らく似合う。」

   「そっか。ふぅ~ん、和真さんは派手なのが嫌いなんだ………これはいい情報を聞いた。」

   「ん?何言ってんだ?」

   「な、何でもない!」

   「………ほれ、早く買ってこないと置いてくぞ。」

   「わ、分かったから待ってぇ!」

 

    さて、これからだな………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   「お~い、こっちだ和真。」

   「悪い、少し遅れた。」

   「いいっていいって。」

   「それで、忘れものってのは?」

   「あぁ、修道服のフードだ。今から部屋に取りに行くところだ。」

   「ならさっさと取りに行くか。」

   「そうだな。それにしても……何だったんだあいつは?」

   「魔術師だとかと言ってたんだっけか?」

   「あぁ。俺もよく分らない。でも、妙な力を持っているのは間違いない。」

   「と言うと?」

   「あいつの修道服に触れた途端、破けたんだ。」

   「…………変態かお前?」

   「あ、あれは事故だ!本当に異能の力があるとは思わなかったんだよ!」

   「そういや、お前の右手って………」

   「あぁ、俺の右手はあらゆる異能の力を打ち消す。

    だからあいつに妙な力があったことは間違いないんだ。」

   「そうか………。」

  

    確か、『歩く教会』とかいう法王級の防護結界だったな。

    それを打ち消す『幻想殺し(イマジンブレイカー)』はやはりヤバいって訳か。忍術や覇気も打ち消すのか?

 

   「とにかく、あいつを放っておいたら危ないことに………って、ありゃ?」

   「掃除ロボットがお前の部屋の前で群がってるな。………そんなに汚いのかお前の部屋は。」

   「失礼な!わたくし上条当麻、どんな時も掃除に手を抜いた時はない!」

   「あぁ、そう。」

   「でも、何だって俺の部屋の目の前に……………っ!!??」

   「……どうした?」

   「なっ……んだよ……これ………」

 

    ………これは、思ってた以上に深い傷だな。前の世界で見た時より酷くなってないか?

 

   「しっかりしろインデックス!!」

   「………そいつがお前の言っていたシスターか?」

   「あぁ………でも、何でこんなことに!!」

   「今すぐ病院に連れていかないと相当ヤバいな。」

   「畜生!一体誰がこんな…………」

 

 

   「………うん?僕たち、魔術師だけど?」

   「ッ!?」

   「…………。」

 

    こいつが…………

 

   「ふぅん…………神裂が斬ったとは聞いてたけど、これはまた随分と派手にやったものだね。」

    

    ……ああは言ってるが、動揺が隠しきれてないな。魔術師でも大切な奴が傷付いてるのを見たら

    平常心を保つことはできないか…………

 

   「何で、こんな…………」

   「忘れ物でもしたんじゃないかな?フードを被ってなかったし。」

   「まさか、あのフードの所為で俺が危険に晒されるのを無くすために?…………バッカ野郎!!」

   「………………。」

   「くっ……!!」

   「おいおい、そんな怖い顔で睨まれても困るよ。それをやったのは僕じゃないし、神裂も

    そこまでやるつもりはなかったんじゃないかな。………ま、終わったことだ。話はここまでだ。

    分かったらさっさとそこをどいてくれ。それ(・・)、回収するから。」

   「回………収………だと?」

   「そう、回収だよ回収。正確には、それに入っている十万三千冊の魔道書だけどね。」

   「テメェ……!!」

   「……………。」

 

    スッ!

 

   「!?」

   「か、和真?」

   「………そいつ連れて逃げろ。」

   「なっ!?何言ってんだ、そんなこと……!!」

   「今そいつの状態は見た目以上に悪い、早くしないと手遅れになる。

    お前はそいつを見殺しにするつもりか?」

   「!?…………分かった。死ぬんじゃねぇぞ!」

   「誰に向かって言ってる。お前の方こそ、気をつけろよ。」

   「あぁ!!」

 

    タタタタッ!

 

   「ふぅ…………」

   「…………………。」

   「……………何だ?」

   「いや、分からなくてね。何故君達があれを助ける?君らにとってはただの他人だろう?」

   「…………確かにな。俺に関してはあのシスターと面識すらない。」

   「なら何故?」

   「あいつが助けたがっている。それを俺は手助けしてるだけだ。」

   「…………僕には理解できないね。」

   「する必要はない。自分の本心をひた隠しにして活動するお前等『必要悪の教会(ネセサリウス)』にはな。」

   「っ!!??」

   「生憎、俺はそっち方面の情報に関してはある意味お前より知っている。」

   「……………何者だ君は?」

   「楠木和真。名前以外は答えられない………というより、答えたくない。」

   「……………。」

   「………話は終わりだ。お前がここで退くならそれでいい。それ以上俺も干渉しない。

    だがここで退くわけにはいかないとか思っているなら、俺もそれ相応の対処をする。」

   「随分と自信があるようだね。覚悟が決まってるのか………あるいは、ただのバカか………」

   「ただのバカだ。少なくとも、お前には勝てるくらいのな。」

   「はぁ………あまり犠牲者を出したくなかったんだけどね……………『Fortis931』!!」

 

    ボォッ!

 

   「……………」

 

    あれが魔術………確かに超能力とは違った感じだ。

 

   「炎よ……………巨人に苦痛の贈り物を!!」

   「っ!?」

 

    ドゴォォォン!!!

 

   「ふぅ………やりすぎたかな?まぁでも、あそこまで知っていたらどの道始末されてただろうし

    関係ないな。それより、早く回収を…………」

   「どこに行く気だ?」

   「っ!??」

   「自分から喧嘩を売っておいて、逃げるのか?」

   「……何をした。」

   「さぁな。」

   「このっ…!!」

 

    ブォァ!ドゴォォン!!!

 

   「……………。」

   「ヤル気あるのかお前?」

   「ッ!?」

   「こんなに狭いのに当てられないってどうかしてるだろ。」

   「………君は想像してた以上の化け物らしいね。」

   「化け物ねぇ………まぁ褒め言葉として受け取っておこう。」

   「まさか、こんなところで本気を出さなきゃいけなくなるとはね。」

   「………『魔女狩りの王(イノケンティウス)』か。」

   「そこまで知っているとはね、ならその力の強大さも知っているだろう。逃げることを勧めるけど?」

   「勝てる相手からなぜ逃げなきゃいけないんだよ。」

   「その過信が自分の身を滅ぼすことになるよ。」

   「過信ではなく自信だ。お前こそ、その魔術への過信が身を滅ぼすことになる。」

   「………世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ………」

 

    ………これを言ってる間にやられる可能性を何で考えないのかが不思議だ。

    ロ〇ット団しかり、もうちょっと頭を使えって話だ。

 

   「……顕現せよ、我が身を喰らいて力と為せっ!!」

 

    ブオァァァァ!!!

 

   「………なかなかの迫力だな。」

   「感心してる暇があったら逃げる術でも考えたらどうだい!!」

   「さて……………」

 

    スッ……

 

   「……何だ?」

   「…………水遁・水龍弾の術。」

 

    ズバァァァァン!!

 

   「なっ!?」

   「……まぁ、及第点だな。」

 

    どれほどの威力かと思ったが、これなら使い物になるだろう。

    それと、こいつには飛雷神の術は必要ないな。となると、あと一つをどうするか………

 

   「……何をしたかは知らないが、この程度で『魔女狩りの王(イノケンティウス)』を倒せると思わない方がいい。」

    

    …………確かそこら中に貼られているルーンをどうにかしなきゃならなかったな。

    どうするか…………あっ、風で飛ばせばいいのか。

 

   「ふぅ………」

   「……またそれか。君は学習しないのか?何度やっても同じことだよ。」

   「風遁・大突破。」

 

    ビュオォォォ!!

 

   「っ!どうしたいのか知らないけど、風ごときで『魔女狩りの王(イノケンティウス)』がやれるはずないだろ!」

   「………本体はな。」

   「……何?」

   

    ブオァァ……

 

   「なっ!?『魔女狩りの王(イノケンティウス)』が……!!」

   「俺が狙ったのはそいつじゃない。お前の言う通り、風ごときではやれん。

    だが紙は違う………横を見てみろ。」

   「?……………っ!?」

   「よく舞ってるな、お前のルーン。」

   「………そういうことか。ルーンを吹き飛ばすことで『魔女狩りの王(イノケンティウス)』を消したという訳か。」

   「そういうことだ……………さて、どうする?」

   「くっ……………今日は退かせてもらう。」

   「懸命だな。好きにしろ、深追いもしない。」

 

    ふぅ……………当麻の様子でも見に行くか。

 

 

 

 

 

 

 

   「戻りましたか……………何かあったのですかステイル?」

   「妙な二人があの子を守っていたよ。」

   「妙?魔術師ですか?」

   「いや、おそらくこの町の住人だろう。だが、片方がおかしい。」

   「……と言うと?」

   「妙な力を使ってきた上に、僕たちのことを詳しく知っているようだ。」

   「っ!?」

   「名は確か…………楠木和真だったかな。」

   「楠木和真………」

   「とにかく、僕たちも少し気合いを入れていかないといけなくなってきた。」

   「そうですね………」

 

    次は…………私が行きましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   「さて、当麻たちはどこに行ったかな………」

 

    確か……小萌先生の所に行ってるんだったな。あの人の家ってどこにあるんだ?

 

   「電話して聞くか…………ん?」

   「……これがそうなのか?」

   「あぁ、今日偶然見つけたんだよ。」

 

    ……何の話だ?

 

   「これがあれば俺達も…………」

   「後で俺にも使わせろよ?」

   「分かってるよ。」

 

    結局、何の話かは分からなかったか…………何か引っかかるな。

 

   「………まぁいいか、それより家の場所だ。」

 

 

 

 

 

   「お邪魔しま~す。」

   「……あっ、和真。」

   「どうだ様子は?落ち着いたか?」

   「あぁ。分からないけど、多分魔術を使って治したんだと思う。」

   「そうか、なら安心だな。というわけで、俺は帰る。」

   「………色々ありがとな、和真。俺一人だったらどうなってたか………」

   「困った時はお互い様………なんてキザな台詞は言わないが、

    お前が困ってたら助けるよ。友達だろ?」

   「……………あぁ!!」

   「………偶に助けないかもしれないが。」

   「おいっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

   「あぁ~色々疲れた。」

 

    すぐ寝よう。やっぱ人間は寝る時が一番幸せだ。

 

   「ただい……………ま……」

   「あっ、お帰り和真さん。」

   「遅かったわね。どこいってたのよ?」

   「なんか楠木の部屋広くない?」

   「冷蔵庫に超いちごおでんがありましたよ。」

   「おかえり、くすのき。」

   「……………」

 

    …………何だこの状況?あれ?部屋間違えたか?

 

   「…………おっ邪魔しました~。」

   「おい待て、どこに行くのかしら?」

   「………なんでお前等がここにいるんだ。それと凛はいつこいつ等と仲良くなったんだよ。」

   「凛とパーティーをしてたって訳よ。」

   「女の子を超一人で残すなんて、酷い人ですね。」

   「まったく、最低ね。」

   「…………色々言いたいことがあるが、疲れたからもうどうでもいい。好きにしろ。」

   「くすのきは食べないの?」

   「疲れてるからもう寝る。」

   「そう…………じゃあ私も寝る。」

   「??そうか。なら、おやす…………」

   「…………どうしたの?」

   「……何故俺の部屋に入ってこようとする?」

   「私も寝る…………一緒に。」

   

   「「「「はぁ!?!?」」」」

 

   「…………今、何て言ったんだ?」

   「くすのきと一緒に寝るって言った。」

   「ちょ!ちょちょちょちょ、何言ってるんですか理后さん!?」

   「そうよ!あんた自分が言ってること分かってるって訳!?」

   「うん。それに眠いし……くすのきのベッド、気持ちよく寝られそう。」

   「き、気持ちよっ、はっ、ははっ!」

   「ちょっ、超しっかりしてください凛!」

   「ねぇ滝壷、あんたそれ本気で言ってる?」

   「うん。もう眠い………」

   「…………………ならこうしましょ?」

   「???」

 

 

 

 

   「…………何だこれ。」

 

    あのあと俺は言った通り寝ることにした。そのためにベッドに行った。

    別に普通のことだ。……………そこまではな。

 

   「んふふ………暖かいね、和真さん。」

   「う~ん……………さすがにきついわね。」

   「ねぇ、もうちょいそっちに寄って。」

   「これは………確かに超暖かいですね。」

   「すー……すー……」

 

    ………もう一回言おう。何だこれは……

 

   「どういうつもりだ麦野?」

   「こうしたらなんか面白いじゃない。」

   「………付き合ってられねぇ。」

 

    ビシュン!!

 

   「あっ、逃げた!」

   「ちっ!」

   「どーこ行ったのー!かーずまさーん!!!」

 

 

 

 

   「………外まで響く声で叫ぶなよあの馬鹿。」

 

    何だったんだあいつ等。発情期か?別に恋愛とかそういうことに興味が無い訳ではないが、

    すべてが終わった後にしてほしい。今はそんなことに気を向ける余裕がない……………

 

   「はぁ………『ドサッ!』……??」

   「おいっ、しっかりしろ!どうした……ん………」

 

    ドサッ!

 

   「………何だ?」

 

    こいつ等さっきの…………外傷はないみたいだな。一体何が………………音楽プレーヤー?

 

   「!!!そうか。こいつ等がさっき手に入れたって言っていた物…………『幻想御手(レベルアッパー)』か。」

 

    もう出回る時期なのか。この辺りの時系列はよく理解してなかったからな…………

    となると、そろそろちゃんと支部に行かなきゃな。

 

   「なら今日はもう帰って寝……………カプセルホテルに行くか。」

 

 

 

 

 

   「ぐすんっ……和真さぁ~ん……」

 

 

   

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