「あっ、おはようございます楠木さん。」
「遅いですわよ。」
「そこまで遅くないだろ。」
「昼過ぎに来て何を言ってますの………………っ!」
「我慢してください白井さん。」
「………お前、傷増えてないか?」
「仕方ないですわ。『
『
「だが自分の心配もしろよ?お前がもし大きなを怪我したら、俺は…………」
「えっ?く、楠木………さん?」
「…………お前が動けないほどの怪我をしたら俺の仕事量が増えるからな。それは御免だ。」
「……………まぁ、そんなことだろうとは思ってましたの。」
「あはは………それで、これからはどうするんですか?」
「……わたくし達が今すべきことは三つ。『
そして……『
「………既に見つけてま~す。」
「?何か?」
「………何も。なら、そのためにもコンディションを整えないとな。」
「そうですわね。」
「傷の手当てなら御坂さんに頼まないんですか?」
「お姉様にこんな姿を見せて余計な心配をかけるわけにはいきませんわ。」
「誰も心配しないだろうし、もし心配したとしても本当に余計だよな。」
「……何ですっ『おっすー!!』………っ!?」
「私に何か手伝えることは………」
ビシュン!
「「え………?」」
ゴツンッ!!
「ご、ごきげんようお姉様。能力でロックを解除するのはやめてくださいまし。」
「これ普通なら即死レベルだが………」
「私『
「御坂さんがいてくれれば百人力ですよ!」
「トラブルも百人分増えるがな。」
「うっさい。アンタの方がトラブル起こすでしょうが。」
「お姉様、本当にいいんですのね?」
「何が?」
「………いえ、大丈夫ならいいんですの。」
「それで、調査の方はどう?」
「それがあまり………」
「五感すべてに働きかける『
ですが『
「ふ~ん、『
「植物状態になった人の部屋を捜索しても『
以外に目ぼしいものが見当たらなかったんです。」
「う~ん………もしもの話だけど、逆に『
『
「どういう意味でしょうか?」
「五感すべてに働きかけるような何かが『
前にかき氷食べた時のこと覚えてる?」
「俺の財布の紐が異常に緩かったな。」
「そんなことじゃないわよ。」
「かき氷……………あっ、共感覚性!!」
「正解。」
「?何ですか共感覚性って?」
「一つの刺激で二つ以上の感覚を得ることだ。
赤を見たら暖かくなることがあるだろ?それのことだ。」
「へぇ~。でも、それが何なんですか?」
「その共感覚性を利用することで、『
作り出すことが出来る可能性があるという話だ。」
「な、なるほど………」
「初春、この話を木山先生に伝えてくださいの。」
「分かりました。」
「俺達はどうする?」
「わたくし達はこれまで通り、『
「オッケー!何だか楽しくなってきたじゃない。」
「はしゃぐな。」
今から佐天が倒れんだから。
『共感覚性………ね。』
「はい。その共何とかを利用すれば、
音楽プレーヤーのみで『
『なるほど………それは見落としていた。』
「先程『
調査していただきたいんですが…………」
『あぁ、そういうことなら構わないよ。』
「ありがとうございます!今そっちに向かっているので………」
『分かった、待ってるよ。』
「ふぅ………よし!私も頑張って………」
ピリリリ………
「?誰だろう……………!!佐天さん!!」
ピッ!
「佐天さん!何日も連絡がつかなかったから心配したんですよ!?
まったく……『れちゃった』……えっ?」
『倒れちゃったの!』
「………佐天さん?」
「はぁ……………段々面倒臭くなってきた。」
「仕方ないでしょ。こうでもしないと『
「『
「………まぁ、それには同感だけど。」
「帰って寝てもいいよな?」
「いい訳ないでしょ!黒子が帰ってくるまでここで待たなきゃいけないんだから。」
「大体、あいつは何しに行ったんだよ?」
「支部に何かを取ってくるって言ってたわよ。」
「『
ピリリリリリ…………
「電話なってるぞ。」
「あっ、黒子からだ。もしもし、何かあったの?」
『お姉様、楠木さんを連れて今すぐ病院に来てくださいの!』
「えっ?どうしたのよ急に?」
『………佐天さんが………』
「…………何ですって?」
「どうかしたか?」
「今すぐ病院に!佐天さんが倒れたって………」
「黒子!!」
「お姉様、楠木さん!」
「佐天が倒れたんだって?原因は何だ?」
「おそらく、『
「そんな………」
「初春はどこに?」
「木山先生の所に行ってますの。」
「少し休ませた方がいいんじゃないの?」
「わたくしもそう言ったのですが、
今回の事件への対処が遅れたのは自分の所為だと言って聞かなくて……」
「変に一人で背負い込むところがあるからなあいつは。」
「無理しなきゃいいけど………」
「あぁー、ちょっといいかい?」
「「「??」」」
「君達が、さっき運ばれてきた子の知り合いかい?」
「!!………そうです。」
こ、これが『
「少し話があるんだが、いいかね?」
「それは『
「その通りだ。」
「………是非聞かせてください。」
「ゲ、ゲコ太……!?」
「携帯をしまえビリー。病院内では撮影禁止だ。」
「それで、一体何が分かったんですの?」
「『
人間の脳波というのは活動によって波が揺らぐものなんだが、それを無理に正せば………
まぁ、人体の活動に大きな影響が出るだろうね?」
「『
「誰が何のためにそんなことを…………」
「……僕は職業柄、色々と新しいセキュリティーを構築していてね。その中の一つに、人間の
脳波をロックするものがあるんだが…………それに登録されているある人物の脳波が
植物状態の患者同じなんだよ。」
「ある人物………っ!?」
「こ、これは…………登録者名、木山春生!?」
「……………。」
「で、でも、普通自分の脳波パターンじゃなくて他の誰かの物を使った方がいいんじゃ………」
「自分のものでないといけない何かがあるんだろう。」
「だろうね。まぁとにかく、僕に出来ることは患者を治すことだけだ。
事件解決は君達に任せきりになってしまうが…………やってくれるかい?」
「………まぁ、そのために動いているんで頼まれなくともやりますよ。」
「僕もできる限りのことはして、君達をサポートできるよう努力するよ。」
「そりゃどうも。」
「お姉様、楠木さん!!」
「どうしたの黒子?」
「木山先生の所へ向かった初春と連絡が取れませんの!!」
「なっ!?」
「マズいかもな。」
「だったら、早く初春さんの所へ…!」
「落ち着けビリー。俺達が焦ったところで状況は何も変わらない。
それにあの人は直接的に手荒なまねはしないはずだ。」
「でも……!!」
「……………落ち着けと言ったはずだ、
「「っ!!??」」
「……………。」
「……わ、分かったわよ。」
「それでいい。」
「(……今、楠木さんの雰囲気が一瞬動けなくなるほど恐ろしかったような気が………)」
「お前たちは先に支部に戻ってろ。俺は少しこの人と話がしたい。」
「わ、分かりましたの………」
バタンッ!
「………話とは何かな?」
「『
「!?………君は一体……?」
「楠木和真です。」
「………君があの………それで、何を聞きたいのかな?」
「アレイスターは何を目指しているんですか?
どうせ奴のことだ、『
「…………さぁね。それはもう僕にも分からない。彼が何を思い、何をしようとしているのか……」
「……そっすか。」
「でもね………どんなになろうとも、彼が僕の患者であることに変わりはない。もちろん、君達もね?」
「………さすが、『
「僕が答えられることはこれだけだ、すまないね。」
「いえ………ありがとうございました。じゃ、俺はこれで。」
………あの『
やっぱ自分で調べないといけない訳か…………面倒臭いな。
………あの病院から支部まで以外と距離あるな。もう全てを投げ出して寝たいところだ……
「お~い、状況はどうなってる?」
「あっ、楠木さん。ちょうどよかったですわ。今『
AIM解析研究所に到着したようですが………木山春生も初春も消息不明だそうですわ。」
「それじゃ木山の目的が分からないじゃない!!
………私も行くわ。黒子は『
「駄目ですわお姉様!!初春はあれでも『
自分の身は自分の力で……その……多分………運が良ければ………」
「酷い、お前酷いよ本当に。」
「そ、それに木山春生は単なる科学者。能力者でもない者が『
「………嫌な予感がするのよ。それに、『
握られている。それを利用されたら『
「だったら、お姉様ではなく『
「突き攻撃。」
「えっ?………ぐっ!?」
「少し触れただけでその痛みだ。お前が来たところで何が出来る?ビリーもとっくに気付いている。」
「お、お姉様、気付いていらしたんですの?」
「当たり前でしょ。」
「だからお前は待機だ。どうしても行きたいなら、今すぐここでその怪我を完治させてみろ。
そしたら何も文句は言わない。どうする?」
「…………はぁ、分かりましたの。ですがわたくしもここから出来るだけサポートしますの。」
「ありがと黒子。こういう時ぐらい、お姉様に任せておきなさいって。」
「お姉様………」
「………お姉様という言葉がこれほど似合わない人間は世界でも稀だな。」
「何か言った?」
「何も。それで、今木山先生はどの辺りに?」
「えっと………あっ、今連絡が入りましたの。『
初春も怪我はない様ですの。」
「何だ、だったら私達が行く必要も……「こ、これは一体どういうことですの!?」………??」
「どうした?」
「き、木山春生が………能力を使ってますの。」
「はぁ!?どういうことよ!!」
「分かりませんが、これはどう見ても能力ですの。しかも…二つの能力を使用していますわ!」
「そんな………能力は一人につき一つ、例外はないはずでしょ!?」
「『
「……そう考えるのが妥当ですわね。おそらく、今の木山春生はどんな能力も自在に扱える……
いわば、『
「そんな………じゃあ、一体どうやって戦えば…………」
「……ま、大丈夫だろう。」
「な、何でそんなに余裕なんですの!?」
「『
それに、『
「ビリーを連呼するな!それと、いつ私が圧倒されたのよ!?」
「そんなことはどうでもいい。さっさと行くぞ。」
「どうでもよくないわよ!!」
「お姉様、ここは楠木さんの言う通り早く行かないと………」
「ぐっ…………分かったわよ。」
「じゃあビリー、俺につかまれ。」
「は?」
「は?じゃない。お前ごと飛ぶんだよ。」
「飛ぶって………?」
「分からないのか?『
「あ、アンタって『
「言ってなかったか?そういや、あの時お前はいなかったな。白井は知っているぞ。
というか、俺のことはどうでもいい。さっさと行くぞ。」
「う、うん……」
「お二人とも、気を付けてくださいの。」
「おう。」
さて………戦場に行くとしますか。
「………『
「な………何なんだよこれ。おい、誰か………」
ドガァァァン!
「ふぅ…………能力の感じは大体分かった。もう君達に用はない、終わりにしよう。」
「あ、あ………」
ビシュン!!
「!?」
「うっし、ギリギリセーフだな。」
「どこがよ!『
「………君達は確か………」
「また会いましたね、木山先生?」
「……!初春さん!?」
「安心していい。私の戦闘の余波を受けて気絶しているだけだ。」
「アンタ………」
「御坂美琴……『
戦ったことはあるまい。君に、君達に私を倒せるかな?」
「倒せるか………ですって?………ったりまえでしょ!!」
「だそうですよ。逃げた方がいいんじゃないいすか?キレるとやばいっすよこのマスコット。」
「誰がマスコットだコラッ!!」
「ほら、ヤバいんすよ。」
「………君はあの時と同じで、私のことなど全く見ていないように見える。」
「……………。」
「まるでこの先の未来のことを見ているような……そんな感じがね。」
「………怖いっすよ、その洞察力。」
「どういうこと?」
「何でもない。それより、気合いを入れろよ。今から一万人の能力者と戦うのと同じだと思え。」
「………分かってるわよ。」
「『
「そういや、お前とこうして共闘するのは初めてだな。前は共闘というか敵に戦う意思がなかったし。」
「あの時は色々ありすぎて頭の処理が追いつかなかったわ。」
「だが今は違う。足引っ張んなよ、
「………こっちのセリフよ!!(……ちゃんと呼んでくれた……って、何考えてんのよ私は!?)」
バチチチチッ!ドゴォォォン!!
「焦るな、まずは様子を見ろ。」
「前のときも思ったけど、アンタって意外と慎重なのね。」
「出来るだけ無駄を省きたい性格なんだ。そっちの方が後々楽になる。」
「………アンタの考えの中心にはいつでも楽っていうのがあるのね。」
「当たり前だ。………!!」
シュゥゥゥン!!
「っ!?ぐっ……」
「平気か?」
「……当然でしょ。」
「………………。」
「本当に能力が使えるのね。しかも………『
「『
私のコレは法則が全く異なる。言うなれば…………『
「呼び方なんてどうでもいいのよ。こっちがやることには変わりはないんだしっ!!」
バチチチチッ!!バシュン!!
「へっ?電撃が………避けた?」
「どうした?複数の能力を同時に扱うことはできないと踏んだのかね?」
ズズンッ!!
「なっ!?地面が……(体勢が崩れ………!!)」
ビシュン!
「!?」
「ふぅ………だから様子見ろと言ったんだ。」
「なるほど………君は『
「そう考えているなら………それは間違いとだけ言っておきますよ。」
「……何?」
「にしても……なんて奴。自分を巻き込んでもお構いなしでどんどん能力を使ってくる……」
「しっかり計算して使っている。全く、科学者の頭の良さには感心を超えてうんざりするな。」
「……拍子抜けだな。『
「………んですって?たかが電撃を攻略したくらいで勝った気になるな!!」
ビュン!!
「ふむ……電気を利用して瓦礫を……応用力があるな。だが………」
ヴィィン、ズバッ!!
「………あり?」
「振り落とされるなよ御坂。」
「へっ?おわっ!?」
ドォォン!!
「………凄いな、君の身体能力は。」
「これでも鍛えているんで。」
「な、何が……?」
「君は少し規格外らしい。少なくとも、そこのお嬢様よりは。」
「………だとさ。」
「そのドヤ顔やめろ!大体、男なんだから私より身体能力が上で当たり前でしょ!」
「分かった分かった、お前はすごいようん。」
「この………っ!?」
ドゴォォン!!
「くっ………やっぱり厄介ね、複数の能力を使うってのは。」
「………………。」
確かに、このままじゃジリ貧だ。暗部でもない奴の前で二つ目を使うか?………
……いや、やめておこう。あとで説明するのが面倒だ。
「………お前の攻撃主体で行く。援護するから頑張ってくれ。」
「何か投げやりじゃない!?」
「………………。」
「……なにか言いたそうな顔っすね。」
「………もうやめにしないか?」
「何ですって?」
「私はあることを調べたいだけなんだ。それが終わればあの子たちも無事に解放………」
「……っざけんじゃないわよ!!」
「!?」
「何が無事に解放よ!もうすでに被害が出ているのよ!!
そんな犠牲を出してまで調べたいことなんてろくなもんじゃないわ!」
「………はぁ、所詮は世間知らずのお嬢様か。学園都市で君達が日々受けている能力開発、
アレを安全で正しいものだと君達は思っているのか?」
「………どういう意味よ?」
「アレを行っている上層部は何かを、能力開発に関する何かをきっと隠している。それを知らず
君達の脳は開発されている…………それがどれほど危険なことか分かるだろう!」
「興味深い話だけど、それはアンタを捕まえてからたっぷり調べることにするわ!!」
「そうか…………残念だ。」
ギュオォォン!!ガキンッ!!
「君達をここから帰すわけにはいかない。」
「全員帰るんすよ。もちろん、木山先生も一緒にな。」
「………………。」
「……あれは……空き缶?………っ!!まさかっ!?」
キュイィィィン、ドゴォォォン!!!
「ゲホッ、ゴホッ!っ………知っている能力で助かったわ。」
「磁力を使って周囲の瓦礫を積み上げて盾にしたのか…………なら、これならどうだ?」
「………嘘……まさかそれ全部をっ!?」
「そんな即席の盾で耐えられるかな?」
「そんなの…………爆発前に全部ふっ飛ばせばいいだけでしょうが!!」
ズガガガガァァンン!!!
「まさか全て壊すとは……正攻法では攻略できないか………だが、やはり甘い。」
「どう!ざっとこんなもんよ!もうお終りに………」
キュィィィィン!!
「っ!?まさか、さっき一つだけ後ろに…………!?」
「終わりだよ、『
「ヤバッ!避けられ………」
フッ!!
「っ!?」
「き、消えた………?」
「俺もいること、忘れてもらっては困るっすよ木山先生?」
「…………今のは君が?」
「さぁ?どうでしょうねぇ。」
「………どうやら、さっき想像していた以上に規格外だな君は。」
「あ、アンタ一体何を……?」
「俺の能力、正確には『
「『
「まず最初に言っておくと、俺はこの町の能力開発を受けていない。」
「………何だと?」
「そういや、アンタ学校に一回も行ってないとか言ってたわね。
しかも、この町に来たのは最近だって……」
「そうだ。俺は世間でいうところの『原石』の分類だ。だから能力開発を受けないで能力が使える。」
「げ、『原石』ですって!?あれはただの噂じゃ……」
「……世界に五十人程度存在すると言われている天然の能力者………それが君だと言うのか?」
「ざっくり分けると、ですけどね。俺もはっきり分かっているわけじゃない。」
「ほ、本気で言ってるの?」
「当たり前だ。能力開発を受けていないんだ、そう考えるほかないだろう?」
「そりゃそうかもしれないけど………」
「不服か?そりゃそうだ。日々努力してレベルを上げているお前等からしたら、俺のような奴は
疎ましいはずだ。そう思って当然なんだ。」
「べ、別にそんなこと………」
「ま、お前はそう思わないかもしれないが、一般的には『原石』はこの町でそういう目で見られる。
さらに言うと、学園都市外でも居場所はあまりない。怖がられてしまうからな。」
「っ……………」
「………と、さんざん言ってきたが俺はそういうのを全く気にしないから気にするな。」
「何なのよ!?結局何が言いたかったの!?」
「だから、俺は『
「………アンタって奴は………」
「……『
ズキンッ!!
「がぁっ!?」
「な、何?」
「今がチャンスだ。俺が引き付けるから隙をついて後ろから捕えろ。」
「わ、分かったわ!」
「ぐっ……まだ、倒れるわけにはいかない。私にはやらなくてはいけないことがある!」
ビュゴォォン!!
「!!」
これは…『
「手荒なことはしたくなかったが、上が動く前に片を付けなくてはならない。誰であろうと、
私の邪魔をする者は叩いて潰す!そして………」
「……『
「っ!?何故それを!?君は………」
ズキンッ!!!
「うぐっ!!がぁぁぁっ!?」
「!!今だ御坂!」
がしっ!
「っ!?」
「…………捕まえた♪」
「なっ!?いつの間に………」
「いくら色んな能力を使えても、零距離からの電撃は防げないでしょ?」
「くそっ……!?」
「遅い!!」
ズガァァァン!!
「がぁぁ!?」
「…一応手加減しといたけど、これでもう戦闘不能なはず………『……センセー。』……!?」
『木山センセー!』
「な、何これ?頭の中に直接………」
おいおい、俺の中にも流れて来るか。あまり見たくはないんだが…………
………………
『……不安か?』
『ううん、全然!だって木山センセーがやる実験なんでしょ?不安なんかないよ!』
『………そうか。』
ビーッ!ビーッ!
『マズいです!このままじゃ……!』
『いや、いいからいいから。そのまま記録を続けなさい。』
『なっ……あっ……』
『木山君、君はよくやってくれた。実験に犠牲は付き物だ。皆も、ここでのことは全て忘れるように。』
………………
ドサッ!
「な、何なの………今の……?」
「あぐっ!くっ………観られた……のか…?」
「何で……あんな事……!」
「……『暴走能力の法則解析誘爆実験』……でしたっけ?」
「っ!!??」
「な、何よそれ?」
「能力者のAIM拡散力場を刺戟して暴走の条件を探る実験だ。『
「ま、まさか………人体……実験…?」
「……その少年の言う通りだ。彼らは、あの子達を使い捨てのモルモットにしたんだ!」
「そ、そんな………」
「……二十三回。この数字が何か分かるか?」
「???」
「私があの子達を助けるためのシミュレーションをするために
『
「なっ………!?」
「この実験は統括理事会が始めたんだ。『
「で、でも………こんなことしたらアンタもそいつ等と同じに……」
「……そんなことは分かっている。
だが、私は決意したんだ。あの子達を救う為なら、私は何だってする。
全てを敵に回しても、私は止まるわけにはいかないんだ!!!」
ズッキンッ!!!!
「ッ!!??ぐっ!がぁぁあぁぁぁぁ!?」
「な、何!?ちょっと、アンタ………」
ズギョォォォォ!!
「……な、何なの………あれ………胎児……?」
「そんな訳ないだろ。それより早くそれから離れ………」
『ihwp殺bfq』
「っ!?」
ドゴォォォォン!!
「っ!叫んだだけでこれか。普通じゃないな。」
「このっ………!!」
バチチチチッ!パァァン!!!
「えっ!?は、爆ぜた?何なのよあれは!?」
ヒュン!
「ぐっ………!!」
ドゴンッ!!
「気を抜くな御坂!」
「………飛び蹴りって……アンタはアクション俳優か。」
「奴はヤバいが、どうやら闇雲に暴れているだけの様だな。」
「一体どうしたら……………っと、うわっ!な、何……って、あっ。」
「お前……人で躓くなよ。とりあえず木山先生を安全な場所に運ぶぞ。」
「御坂さん、楠木さん!!」
「初春さん!よかった、意識が戻ったのね!」
「上の様子はどうだ?」
「辛うじて意識がある人はいますが、ほぼ全滅です………」
「本当に何なのよ、あの………生物?」
「う……ん…私………は……」
「木山先生、大丈夫っすか?」
「……!?あれは………」
「アンタが気を失って倒れた時に出てきたのよ。」
「そうか……くくっ、アハハハハッ!まさか、あんなものが生まれるとは………
学会で発表すれば表彰ものだ。………もはやネットワークは私の手から完全に離れ、あの子達
を取り戻すことも恢復させることも叶わなくなった…………か。お終いだな。」
「そんな………!」
「……あの子達?」
「木山先生は自分の教え子を助けるために今回の事件を引き起こしたんだ。」
「教え子を……?」
「その子達は『
「そ、そんなことが!?」
「調べようとしたところで無駄なことだ。
何せその実験は学園都市統括理事会がもみ消したんだからな。」
「そんな………」
「………さっきから気になっていたが、何故君はそこまで知っている?それではまるで暗部……」
「物知りなんすよ。俺はこの世の全ての事柄を知るのが夢っすから。」
「何その壮大な夢。」
「そういえば………君のフルネームを聞いていなかったな。」
「そうでしたっけ?俺は楠木和真です。」
「!!………なるほど、そういうことか。」
「そういうことっす。」
「………何のことですか?」
「何でもない。」
こいつ等にはまだ言う必要はないな。というか、言ったら御坂がうるさそうだ。
「とにかく、今はあの怪物よ。どうしたら………」
「………手だてがないわけではない。」
「ど、どうすればいいんですか!?」
「君に先ほど預けた治療用プログラムでどうにかなるはずだ。アレは『
「こ、これで………」
「初春、それを意識がある『
「アンタは?」
「俺はあの怪物を止めておく。」
「無理よ一人でなんて!大体、闇雲に暴れてるだけなんだからそこまでしなくても……」
「それがそうもいかない。あの建物、何だか分かるか?」
「………??」
「原子力発電所だ。」
「……マジ?」
「そ、そんな………」
「だから、誰かが止めておく必要がある。」
「だったら私も………」
「そしたら初春が危険だ。流れ弾が飛んでいく可能性がある。」
「でも……」
「任せておけ。その代り、これが終わったらいちごおでんを十七本おごれ。分かったな?」
「十七本!?何でそんなに中途半端なのよ!?」
「いいから、偶にはお前も待つ側に回れ。待つ方も案外面白いぞ?」
「何よそれ…………分かったわ。必ず帰ってきなさいよ!!」
「あぁ。」
「………羨ましいな、そういう関係は。」
「木山先生とあの子供達だって似たようなものっすよ。」
「まさか………私の目の前にあの『第零位』がいるとはね。想像と少し印象が違っていたな。」
「快楽殺人者とでも思ってたんすか?そんなどこかの『木原』とは違うっすよ。」
「ふっ………君は見ていて面白いな。」
「そうっすか?なら芸人にでもなってみるか……」
「………どうする気だ?」
「御坂にも言った通り、奴を止めてきます。そうしないとこの町が危ないんで。」
「そうか。………すまない。」
「別に謝る必要ないっすよ。俺もここにきて日が浅いが、ちゃんと守りたいものだってある。」
「…………頼んだよ。」
「了解っす。」
………おそらく、こっちの世界にきて最大の敵だな。『
あるいはそれ以上だ。その上後ろには原子力発電所…………きついな。
『jrpw殺su』
ドゴォォォォン!!!
「何言っているのか全く理解不能だ。黒翼出した時の
エイワスが言うところのヘッダが足りないというやつか?」
キュィィィン!!
「っ!?」
ドゴォォォン!
「ちっ、闇雲とはいえ威力は凄まじいな。…………ここなら誰にも見られないだろう。
二つ目を使うとするか。さて、何を使うか………」
ギュゴォォォン!!
「……?あれは………まさか!」
ジュゴォォォン!!!
「ぐっ!?マズッ……!?」
ドゴォォォン!!
『ギョァァァァァア!!!』
「がはっ!?ぐっ…………」
くそっ………攻撃速度が速過ぎて時空間結界が少ししか………後ろに衝撃をいかせなかった分
ダメージがでかい。………相当マズい状況だな………
「ちっ…………『
バチチチッ!ドゴォォン!!!
「…………あっ!?そういえば、攻撃してもすぐ再生するのか。アホか俺は!」
『adwy悪jqr』
「これは………本当にヤバい。もうすでに『
これ以上能力を使うと………………使うと?」
神は確か三つ以上使うと体が壊れると言っていたが……………実際どうなんだ?あの神のことだ、
大嘘という可能性も無きにしも非ずだな。なら早速三つ目を使って…………
『嘘な訳あるかぁぁぁ!』
「っ!!??痛っ!頭の中に直接…………な、何だ一体?」
『嘘な訳あるかぁぁぁ!!』
「さ、さっきより声が張ってるな。これは…………まさか、神か?」
『そうよ!アンタ神が嘘つくと思ってんの!?』
「………神じゃなかったな。ならこれは…………」
『列記とした神よ!!ふざけてんじゃないわよ!!』
「……神は白髪でひげを蓄えた爺さんだ。」
『そのじじぃの弟子よあたしは!!』
「は?弟子だと?」
『あたしはマヤ。一応、あのじじぃはあたしの師匠で、あたしも新人だけど神よ。』
「………随分と人間らしい名前だな。それに神に師弟関係なんかあるのか?」
『当たり前よ。人間がやっていることをあたし達神がやってない訳がないじゃない。ま、あのじじぃ
の弟子っていうのには多少不満はあるけどね。』
「………で、その弟子が何の用だ?俺は今相当ヤバいんだが………」
『そうそうそれよ!アンタ、じじぃの言いつけ守らないでたくさん能力使おうとしたでしょ!
こっちに全部情報は入ってくんのよ。ばれないとでも思った?』
「………それでさっき嘘じゃないと叫んでいたのか。」
『そうよ。だから二つ以上は禁止!分かった!?』
「……この状況はヤバいんだよ。今使っている二つじゃどうにも…………っ!?」
『rwp殺qjf』
ドガァァァン!!
「くっ……」
『………はぁ、しょうがないわね。いいわ、今だけリミッター解除を許してあげる。』
「……何を言っている。リミッター解除?遊戯王でもやっているのか?」
『違うわよ!アンタの能力制限を今だけ無制限にしてあげるってことよ。』
「そんなことが出来るのか?」
『あたしは神よ?できないことなんてないのよ、おーほっほっほ!!』
「…………チッ。」
『今舌打ちしたわよね?』
「してない。それより、何でそこまでしてくれるんだ?俺が転生者だからか?」
『……それも少しはあるけど、一番の理由はあたしとじじぃがアンタを気に入ってるってことかしら。』
「………そんなことでこういうことしてたらいつかクビになるぞお前等。」
『それより、リミッター解除はしてあげるけど時間はそんなにないわよ。もって五分ってとこね。』
「五分………恐らく十分のはずだ。ありがとな、マヤ。」
『お、お礼なんていいわよ!さっさとやっつけなさいこの馬鹿!!』
「………腹立つなあいつ。」
『ftu悪wps』
「ちっ!また……………??」
『ギギギ……』
何だ?苦しんでいるような…………
「そうか、治療用プログラムか。そう言えばさっきから曲が流れているな。初春達が上手くやったか。
これでおそらく再生はしなくなった。こっちは能力無制限…………これが勝ちゲーか。」
能力を無制限で使えるというのは、あれだな………………ものすごくテンションが上がるな。
『qtw苦rf』
「さて、まずは…………………写輪眼!」
ギンッ!
「おぉ…………あまり変わらないな。しかも既に万華鏡か。」
というか、万華鏡あればほぼ無双出来るだろ。
どんな瞳術も使えるわけだし、視力が落ちるリスクもない。スタミナ消費も原作よりかはない。
「よし、やってみるか…………………天照。」
ゴウッ!!
『ギョァァアァァ!!??』
「…………くっ!少しは痛みがあるか。だがこの程度ではおそらく駄目だな。確かあの怪物には
核があったはず。それを破壊しない限りこいつは倒せない…………そうっすよね、木山先生?」
「…………気付いていたのか。」
「今能力全開状態なんで。」
「全く、本当に君は見ていて面白い。先ほども独り言を言っていたな。神がどうとか………」
「あぁ~………それは忘れてくれるとありがたいっすけど。」
「ふっ……。君の言う通り、あの怪物には核がありそれを破壊しない限り消えない。」
「はぁ…………面倒臭い。さてどうするか………」
「……と言っている割には笑顔の様だが?」
「ま、能力全開モードだったらそりゃ気が緩むってもんすよ。
……………あと二分弱だな。離れててください木山先生、そろそろ
核を破壊…………となると、貫通性のある攻撃か。貫通性といったら千鳥ぐらいだが………
あれに突っ込むっていうのもな………。遠距離且つ貫通性があれば………あっ、そうか。
「須佐能乎があったか。」
「??」
「木山先生、これから見ること秘密にしておいてください。」
「あ、あぁ………」
……………………いくか。
「……うぉぉぉぉ!!」
ズズンッ!!!
「なっ!?何だこれは………骨?いや、これは…………」
「くっ………………」
天照よりも痛みが強いな。数を重ねていけば慣れていくんだろうが……
「こ、これが君の本当の能力……その赤い瞳も何か関係しているのか?」
「………これが俺の能力の全てではないっすよ。ただ、この目が能力に関係しているっていうのは
正解ですよ。さて…………」
『ギギギ……!!!』
「奴さんも痺れを切らしてるな。そろそろ終わらせる。」
ボォワァッ!!
「行くぞ。…………炎遁・須佐能乎加具土命!!」
ドゴォォォン!!!!
『ギャォアァァァッ!!??』
「ぐっ!?あ、あの虚数学区・五行機関と同じ存在である『
これが…………最強の能力者、学園都市……『第零位』………」
「はぁ……はぁ……………くっ!」
ドサッ!
「っ!ど、どうした?」
「さすがに…………もう体力が………」
「…………………。」
「……どうすんすか?」
「?どうするとは………?」
「俺はこの通りもう動けない。先生の目論見を止める力はないっすよ。」
「………………。」
『楠木さぁ~ん!』
「………御坂、初春……」
「だ、大丈夫ですか楠木さん!?」
「お前等、待ってろと言ったはずだ。」
「私がアンタの言うこと聞いたことなんてあった?」
「………いや、何度かあったと思うが………」
「……で、アンタはどうすんの?もう『
「………あの怪物を彼に倒された時点で私に抗う術はなくなった。大人しく連行されるとしよう。」
「……そっすか。」
「だが、諦めたわけじゃない。最初からやり直すさ。
今回のような事件もまた引き起こすかもしれない。」
「アンタねぇ……」
「大丈夫っすよ。その時はまたこいつ等が捕まえに来ますから。」
「何でアンタはその時に入ってないのよ!」
「それに、先生はもうこんなことはしないと分かってますし、心配することなんて一つもないっすよ。」
「……根拠のないことを………だが、その期待を裏切らないよう努力するよ。」
「ま、その努力をする場所は檻の中っすけどね。」
「アンタ、前々から思ってたけどすごいSよね。」
バタンッ!
「ふぅ………終わったな。」
「そうですね。」
キキキィー!
「お姉様、楠木さん!!」
「黒子……………」
「お身体の方は大丈夫なんですの!?」
「私と初春さんは平気だけど………」
「俺は駄目だな。全く体が動かない。」
「何があったんですの!?」
「まぁ色々あった。だが、全員こうして生きてるんだから結果オーライだ。」
「アンタねぇ…………」
「……あっ、そうですわ初春。今日はもう仕事を切り上げていいですわよ。」
「えっ?でも………」
「先ほど病院から連絡がありましたの。『
患者が次々目を覚ましているようです。行ってあげなさいな。あなたのおかげですのよ初春。」
「……人生初入院達成。出来ればしたくはなかったが………」
「それだけの怪我で入院しない方がおかしいと思うけどね?」
「……それで、どの位で退院できるんですか先生?」
「普通なら軽く一カ月は入院するんだが……守るとも思えないから君の自己判断でいいよ。」
「………よくお分かりで。」
「それじゃ、僕はこれで失礼するよ。」
「ありがとうございました。」
ふぅ………まさかここまで身体に負担がかかるとは………っつか、せっかく能力無制限だったのに
も関わらず、写輪眼しか使ってないな。確か写輪眼によって使用できる天照や須佐能乎は写輪眼
の一部として扱われるはず。もう少し使っておけば………
『本当ね、何やってんのよアンタ。』
「………マヤか。何か用か?」
『少し様子を見に来てあげたのよ、この神様であるあたしが。』
「………様子を見に来たって、お前神なんだからどこからでも見えるだろうが。」
「何言ってんの?こうして見に来てあげたって言ってんでしょうが。」
「………あ?」
「アンタ大丈夫?どっか悪くした?」
「…………そうだな。耳とか目とか、五感がおかしいらしい。俺の目の前に変なクソアマがいる。」
ドガッ!!
「治ったかしら?あたしの右腕の一振りは全てを癒す効果があるのよ。」
「………神が下界に降りてきていいのかよ。」
「神は何でも許されるのよ。」
「………腹立つ神だ。」
「何か言った?」
「…………わざわざ来てくださりありがとうございましたと言った。」
「ふふんっ!最初からそうやって素直に感謝すればいいのよ。」
「もう平気なのでさっさとお帰りくださいませクソアマ。」
ドガンッ!!
「……あたしの左腕の一振りは全てを壊す
「…俺が言いたいのは他の奴に見られたらヤバいだろって話だよ。」
「大丈夫よ。あたしの感知能力はすごいから、誰かが来たらすぐに消えるわよ。」
「あぁそうですか。」
「ま、来る前にもう消えるけどね。そろそろじじぃが怒る頃だから。」
「怒られるってことは許されてないだろうが。」
「そういう訳だから、もう行くわ。あっ、あと一つ言い忘れてたけど、今回みたいなリミッター解除は
そうそう使えるわけじゃないから。それだけ伝えておくわ。」
「あぁ、分かってる。」
「じゃあねー!」
「……………。」
確かに、今回のようなことはもうしばらくはできないだろうな。これからは『
以上の化け物しか出ないだろうに…………
「……せめて三つまで使えるようにしてもらいたいもんだな。」
「何の話よ?」
「っ!………何だビリーか。」
「何だとは何よ。あとビリー言うなって言ってるでしょうが。何回目よこれ。」
「お怪我は大丈夫なんですの?」
「あぁ、医者には自己判断で退院して構わないと言われたからな。」
「す、凄いお医者さんですね。患者の自己判断で退院させるなんて……」
「でもそっちの方が自由でよくない?」
「佐天、もう動いても平気なのか?」
「はい!あたしはただ寝てただけなんで……」
「そうかい。」
「昏睡状態だった患者は全て意識を取り戻したみたいよ。」
「ですが、事後処理が山積みですの。退院したら楠木さんも手伝ってもらいますの。」
「もう少し俺を労れよ。………あっ、そうだ。ビリー、いちごおでん十七本奢れよ。」
「あれ本気で言ってたの!?」
「当たり前だ。俺は冗談が嫌いだ。これまでに言ったことがあったか?」
「何度もありますわよ。」
「本当ですよ。支部で固法先輩にいつも注意されてるじゃないですか。」
「………………。」
この物語でまだ登場すらしていない固法先輩…………涙が出てくるな。
「何遠くを見つめてんのよ?」
「いや、可哀そうだと思っただけだ。気にするな。」
「??まぁいいわ。早く退院しなさいよ。」
「何でだよ?」
「何でって、そりゃ………」
「………何て言ったんだ?声が小さくて聞こえない。」
「うっさいわね!!とっとと退院しないと勝負が出来ないっつったのよ!」
「お前がうるさい。てかまた勝負かよ。」
「当たり前でしょ!勝負はまだついてないんだから、ずっと続いてんのよ。」
「面倒臭い。白井、お前が相手してやれ。」
「わ、わたくしですの!?」
「嫌か?じゃあ初春か佐天が………」
「「もっと無理です!!」」
「……じゃあお前等の学校の女王とすればいいだろうが。同じ『
「あ、アンタあいつを知ってんの!?」
「面識ないが知っているだろ普通。」
「初春知ってる?」
「いえ………誰なんですか、その女王って?」
「わたくし達常盤台中学の最大派閥の頂点に君臨する方ですの。」
「『
「………アイツとは全くそりが合わないのよね……」
「そいつと勝負すればいいだろう。相手としては申し分ないはずだ。」
「……アレとは絶対に戦いたくないわね。卑劣な手を使ってきそうだし。」
「わがまま且つ失礼な奴だな。」
「それに、常盤台の女王とエースが戦うなんてことになったら大変ですの。」
「お嬢様同士の戦い……………素晴らしいですね!!」
「……初春、鼻血。」
「ま、なるべく早く退院する様には努力するつもりだから今日はもう帰れ。そろそろ門限とか
ヤバいだろ。特に常盤台は破ると相当きついんだろ?」
「げっ!?本当にもうギリギリじゃん!!」
「急ぎますわよお姉様!!」
ビシュン!
「じゃああたし達も帰ります。」
「早く怪我治してくださいね。仕事量がものすごいんですから。」
「あくまでも仕事軽減最優先かよ………へーへー、すぐに治しますよ。」
ふぅ………濃密な一日だった。だがこれから更に面倒臭いことばかり続くと思うと……
「……うおぇ。」
…………逃げるか、全てから。
『……そんなこと、神様が許すと思う?』
「……………思いません。」