「……何でこうなった。」
全てはやっぱあいつの身勝手さが原因だ。今度会ったときぶん殴ってやる!
………あのビーカーみたいな容器って割れるのか?
~十分前~
ピリリリ……
「ん?何だ、誰の携帯だよ。……………って、昨日俺が貰ったやつか。」
ピッ!
「はい、もしも~し。どちら様ですか~。」
『………あまり気の抜けた声を聞きたくはないのだがな。』
「何だアレイスターか。何のようだ?仕事か?」
『今回は違う。いや、捉え方によっては仕事だ。』
「はぁ?」
『君を風紀委員にしておいた。』
「………は?」
『最近この学区の治安が少し荒れてきていてな。人手が足りなかったんだ。』
「いや、だからって何で俺?」
『一七七支部だ、話は通してある。』
「勝手に話を進めるな!!」
………………
「はぁ。俺あいつになんかしたか?完璧に嫌がらせだろ。
マンションのことといい…………。」
この世界に来てから疲労しか溜まってない気がする。はぁ、癒しが欲しい。
「ってか、一七七支部ってどこにあるんだ?はぁ………
…一七七支部?何かどっかで『放してください!!』………あ?」
何だ今の声?確かあっちの方で…………あれか。おいおい、昼間っからかつあげかよ。
アレイスターが言っていたことは本当だったってことか。
う~ん、別に助ける義理もないが、これだけがっつり目撃していてスルー
ってのも後味が悪いな。面倒だが行くか…………ん?囲まれてる奴って確か……
「お嬢ちゃん可愛いねぇ、その頭の花飾りも。俺たちがもっと可愛いもの
買ってあげるから一緒に遊びに行こうよ。」
(どうしよう。こんなときに限って腕章落としちゃうし………。)
「ねぇいいじゃん。お金なら俺たちが「おい。」………あぁ?」
うわ、後ろ姿しか見なかったから分からなかったが、いかにもっていう面
してるなこいつ等。
「なんだてめぇは?殺されてぇのか。」
「はいはい、そですね。予想通りの言葉をありがとう。
だが…………予想通りすぎてつまらねぇな。」
「何だとこの野郎!!」
「っっ!逃げてください!!」
ゴンッ!!
「がっ!!」
「へ…………?」
(い、一体何が…………何で、殴りかかった人の方が…………
この人、高位能力者?)
「なっ!てめぇ、何をした!!」
「別に何も。ただ単純に殴っただけだ。あと、お前等こういうことするなら
もっと体鍛えておいた方がいいぞ?」
(…………えっ?嘘……殴っただけ?そんな………全く見えなかった……)
「さってと…………一人は潰した。あとは何人かなぁ?」
「ひぃ!!」
~五分後~
ビシュン!!
「
「白井さん!すいません、腕章を落としてしまって、それで………。」
「そうでしたの。まあ怪我がなくてよかったですわ。
………ん?怪我がない?初春、暴漢達は?」
「それが、あちらの方が全部倒してしまって…………」
「???」
あちらの方って…………あの人ですの?一人でこの人数を…………
ということは、この方は高位能力者?
「
「え、ええ。
同僚を助けていただきありがとうございました。」
「いえいえ。あっそうだ、これお前さんのじゃないか?」
「あっそうです!ありがとうございます!それにしても、
何で私のだと分かったんですか?」
「拾ったらあまり汚れてなかったんだよ。ということは
落としてからまだ時間はそれほど経っていない、持ち主はこの近くに居るはず。
だが回りを見てもお前と男共以外誰も居ないから、その内の誰かになる。
かといって、あの男共の誰かが風紀委員とも思えねぇし。だとしたら
残っているのはお前だけってわけだよ。」
「おぉ~!すごいですね!」
「あの、助けていただいたところ申し訳ないのですが、
事情聴取をさせていただきたいので一緒に支部まで来てもらえませんですの?」
「えぇ~?…………まぁいいか、俺もちょうど行くとこだったしな。」
~
「…………ということは、報告に受けていた移動して来る人とはあなたのことでしたの?」
「ああ。楠木和真だ、宜しくな。」
「先ほど言った通り、白井黒子ですの。こちらは同じ支部の初春飾利ですの。」
「初春飾利です。先ほどは助けていただきありがとうございます。」
…………まさかこんなに早くこいつ等に関わるとは。っつか、一七七支部って
こいつ等のいるところだったのか。道理で聞き覚えがあるはずだ。
「それで、あの暴漢者たちをどうやって倒したんですの?」
「どうやってって…………普通に殴っただけだけど。」
「ですが、初春はあなたが殴ったところを見ていないそうなんですの。」
「そうなのか?う~ん、本当にただ殴っただけなんだが………。」
身体能力が上がったのか?そんな説明、神から聞いてないぞ。
…………その他の説明も聞いてないが。
「そうなんですの?まぁいいですわ。あなたのことはこれから知っていくでしょうし。
それより、今はあなたには始末書を書いてもらいますわ。」
「は?」
「いくら助けたといっても、あなたは今支部を移動している最中。
どこの支部にも属さない人は風紀委員とは言いませんの。
それ以前に、あれはやりすぎですの。」
「…………マジ?」
「マジですの。」
ふ、不幸だ…………