世界の引き金を引く者   作:曇天もよう

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ずいぶんと投稿が遅くなってしまいました。申し訳ありません。今回で戦闘は終わりです。
では本編をどうぞ!


二宮匡貴②

奈良坂『本当にお前たちの部隊は無茶苦茶をしてくれるもんだな』

天谷「そうでもしないときつかったからな、透もよくやってくれたよ。助かった。」

奈良坂『そこらへんも同じようなことを言っていたぞ』

天谷「似た者同士で集まったチームだからな、みんな似たんだろうよ」

奈良坂『全くだ。』

 

そう話しながら天谷、奈良坂は移動をしているともう一人のチームメイトから通信がかかってくる。

 

宇野『奈良坂先輩!犬飼先輩が奈良坂先輩を追いかけて行きました!気をつけてくださいね』

 

奈良坂『分かった。逃げに徹するから通信を切るぞ』

 

天谷「了解。羽矢さん、奇襲攻撃するのに適した場所教えてもらえますか?」

 

橘高『分かったわ、今から情報を送るからちょっと待ってて。』

 

天谷「分かりました。」

 

そのまま移動をしながら待っていると天谷の視界に情報が入ってくる。天谷はその情報を見ながら移動をし、奇襲ポイントに着く。

 

天谷「奇襲ポイントに着いた。比奈が大丈夫なら突撃するぞ。」

 

宇野『大丈夫です。というより早めに来て欲しいです。』

 

天谷「了解、行くぞ!」

 

天谷は窓のビルを孤月で叩き割り重力に従って落下しながら、下で戦っている二宮、出水へ向けてアステロイドを叩き込む。

それを二宮は余裕を持って回避するが、出水は二宮からのアステロイドの回避もあったため少し反応が遅れ、少し被弾しながらもその射線上から外れる。

 

出水「ちっ、このタイミングで翔の登場かよ…。こっちは一人なのによ。」

 

宇野「出水先輩、よそ見してる場合ですか?」

 

宇野はガラスを突き破り登場した天谷の姿に気を引かれている出水の背後に回り、一気に銃口を引く。

出水も必死に移動をしようとするが、宇野の放ったアステロイドの方が速く、出水の体を貫いていく。

 

出水「本当にお前ら二人厄介だぜ…」

 

「戦闘体活動限界、ベイルアウト。」

 

機械音とともに出水は爆発し離脱していく。一瞬だけ気を緩めた瞬間天谷と宇野は突如として現れた上空からの攻撃に襲われる。二人とも出水を倒した瞬間であったため、気が緩んでいた。その一瞬を逃さず二宮が攻撃したのだ。

ハウンドだとサイドエフェクトにより判断した天谷はすぐに回避に移るが、宇野は反応がサイドエフェクトによる恩恵がないため回避に移ることができず、シールドを展開しその場を凌ごうとする。

 

出水がベイルアウトした爆風に飲み込まれたいる中で弾丸を見た天谷はいつも二宮が放つハウンドとは何かが違うと直感的に判断した。

 

天谷「比奈!これはハウンドじゃない!サラマンダーだ!」

 

天谷はそう伝えるがハウンドだと思っていた宇野は自分の上側にのみシールドを展開していたため、自分の真上に降ってきたサラマンダーは防ぐことに成功したが、自分の周辺にきていたサラマンダーの爆発にもろに巻き込まれた。

天谷も宇野にシールドを張り守ろうとするが、自分自身にも被弾しそうになったため、宇野にシールドを張ることができず、自分を守るしかできなかった。

 

宇野「っ……。すみません、しくじりました…。」

 

宇野は体に多くのダメージを負いとても戦闘を続行するには辛い状況だった。

 

天谷「比奈、援護を少しでいい、してくれ。」

宇野「分かりました。残るトリオンでできるだけのことはします。」

 

天谷は二宮に詰め寄り孤月をもって対応する。二宮は天谷の師匠であるため、純粋なシューターとしての力では圧倒的に力の差があるからだ。天谷はそのため二宮と自分との違いである、孤月を使った近距離戦を仕掛けたのだ。だが相手しているのは個人総合2位の相手だ、ら1位の太刀川とはうって変わり、その頭の良さを生かした賢い立ち回り、そしてボーダートップクラスのトリオン量を生かした攻撃により本来シューターやガンナーが苦手とする近距離戦においても無類の強さを誇る。

今は純粋に近距離戦に使う孤月を用いて対応していること、そして体がすでに限界に近いが、援護射撃をしている宇野の存在がいることによって互角以上に今は立ち回れているのだ。しかし、宇野はベイルアウトも近いため援護射撃も少しもすれば止まってしまうだろう。そのため出来る限り早く二宮を倒す必要があるのだ。

 

そのため天谷は勝負を焦っていた。

 

(早く急がないと戦いが厳しくなる…。風間さんもいるし、早く倒さないと…)

 

すると二宮の後方から二つの光が飛び立った。誰か二人がベイルアウトしたのだ。

 

天谷「透!どうなったんだ?」

 

奈良坂『すまない、風間さんとの挟撃にあった。だが、捨て身で犬飼先輩を攻撃したら当たったから犬飼先輩もベイルアウトした。風間さんがそっちへ行くぞ。気をつけろよ。』

 

天谷「ああ、分かった。通信切るぞ。」

 

天谷はそう言い通信を切った。外向きには落ち着いているように見えるが内心かなり焦っていた。先ほどいったように焦っていたが、それに加えて風間もこっちに向かっているのだ。焦っていた人からすればさらに焦ってしまうだろう。

 

(どうしよう…早くしないと…)

 

焦れば焦るほど攻撃は単調になり、次第に次第に状況が悪くなっていく。そのとき突如として通信が入ってくる

 

橘高『翔、落ち着いて。焦れば焦るほど不利になるわ。』

宇野「そうです、先輩。まだ負けると決まったわけではありません。ゆっくり狙っていきましょう。」

 

天谷「そうだな。悪い癖が出ていた。ありがとう。さあ、倒しに行くぞ!」

 

天谷は頼もしい仲間たちに支えられて落ち着きを取り戻した。それにより少しずつ押し返されてきた戦況を逆に押し返すようになっていった。

 

宇野「先輩、そろそろ限界が近いです。仕掛けます!」

 

宇野は銃撃の密度を心臓部一点に絞り、圧力をかける。二宮を壁際に追い詰めてから宇野は自身の拳銃部に取り付けている剣を外し、二宮めがけて放つ。二宮は銃撃の隙間を縫って回避して、反撃していたが、剣は二宮が絶妙に回避できないタイミングで放たれていた。そこで二宮はシールドを用いたガードに入った。宇野の放った剣は銃口に取り付けたタイプのため、アタッカーが使っている孤月やスコーピオンなどに比べるとかなり攻撃性能は低い。そのため二宮は余裕を持って受け切ることができた。

 

しかし、二宮の目に映ったのは剣を受け切ったシールドではなかった。二宮のシールドは突如現れた天谷の孤月のブレードによって粉々に叩き割られ、二宮の右腕を斬り裂いた。

天谷が二宮の右腕を斬り裂くためには弾丸が飛び交う射線上を旋空孤月で攻撃しなければならない。一撃たりとも弾丸に触れることなく攻撃した弟子の進歩に二宮は内心喜びながらもその仏頂面を天谷達へと向ける。

すでに宇野はトリオンが限界で攻撃はできないためまずは宇野を狙おうとする。

しかし、後ろから現れた風間によって宇野はベイルアウトし、そこには天谷、二宮、風間が残される。

全員傷を負っているが誰が不利であるか、それは誰の目から見ても明らかだった。天谷は地力で二宮、風間に負けベイルアウトし、二宮が風間を制し勝ったのだった。

 

 

 

橘高「お疲れ様、3人とも。いい活躍だったわ。Aチーム3点、Bチーム2点と生存点2点で4点、Cチーム5点、Dチーム1点よ。生存点こそ取れなかったけど撃破ポイントが最も多いから私たちの勝ちよ。」

 

宇野「本当ですか?やりましたよ!先輩!」

奈良坂「ああ、みんながいい動きをしたからな。」

天谷「本当にありがとう。焦っていた俺を助けてくれて本当に助かったよ。」

宇野「先輩は、ちょっとせっかちで勝負を焦ってしまいますから慣れたもんですよ。もうちょっと気をつけてくださいね?」

天谷「はい、気をつけます…。」

奈良坂「後輩に言われてしまったらどうしようもないな。でも本当に気をつけろよ?」

 

Cチームは少しの反省会をしてからブースを出て他のチームと合流する。

 

緑川「あ、おそーい。俺なんか早くやられちゃって暇だったんだからね?」

天谷「それは舞に負けた緑川のせいだ。遅れたことに関してはすまんな。」

 

皆が集まり先ほどの試合について談話していると二宮が天谷を呼ぶ。

 

二宮「相変わらず追い詰められると焦る。焦りをどうにかしようとすればするほどお前はドツボにハマるタイプだ。しっかり考えろ。まだまだ甘い。」

 

二宮の指摘はもっともだ。天谷は勝負に焦ってしまう弱点がある。自分でも抑えようとはしているが、やはり土壇場になると焦ってしまう。そのため二宮の指摘はとても大切なのだ。

 

天谷「はい、分かりました。また稽古つけてください、二宮さん。」

 

二宮「…だが、宇野との連携はよかった。そこをしっかり磨いていけ。それとお前はもう少しシューターとしての立ち回りも考えろ。今度シューターの技術を叩き込んでやるから覚悟しておけ。」

天谷「!はい、分かりました!お願いします!」

 

天谷と二宮が話していると太刀川が話に割って入ってくる。

 

太刀川「本当に二宮は素直じゃないな。天谷にだけはお前は甘いんだからなこのこのっ」

 

太刀川が普段二宮が見せないような姿を見せているためいじっていると後ろからガシッと掴まれる。

 

風間「太刀川?お前今までランク戦していたらしいが大学のレポートはどうなっている?まさか明日が提出なのに終わっていないなどと言わないだろうな?」

 

そう聞かれた太刀川の顔が青くなっていく。どうやら全くしていないようだ。

 

風間「二宮、こいつを本部長の元へ突き出す。手伝ってくれるな?」

二宮「もちろんです。このバカを突き出すのに協力します。」

 

太刀川「誰か助けてくれ!頼む!」

 

太刀川はどうにかしてこの場から逃げようとするがすでにみんな聞かなかったことにしている。普段よくランク戦をする米屋、出水、緑川ですら目を背けている。風間、二宮、忍田本部長に逆らって生きておけるはずがないからだ。正確に言えば彼らも同類のようなものなので、巻き添えをしないようにしているというのが正しいが。

 

太刀川はそのまま風間、二宮に引きずられていく。その後には太刀川の虚しい叫び声が聞こえてきたが誰もが無視をしたそうだ。

 

 




2週間くらいと言っていたのに投稿が遅くなってしまいさらに今回は語数も少なかったので申し訳ないです。さらにちょっと最後は略してしまった感もあります。なのでゴールデンウィーク中にもう1話出しますので皆さま楽しみにしたいてください。
本編に入ると那須さんが登場しにくくなるので那須さんとの絡みも入れるつもりなので楽しみにしててください。
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