世界の引き金を引く者   作:曇天もよう

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本編投稿がまたも遅れてしまいました。もっと早く投稿できるようにしていきます。
前回天谷のトリガーにグラスホッパーが入っていましたが、これは天谷が普段の防衛任務の際はバックワームを外してグラスホッパーを入れているからです。
説明していませんでした。これからはこういうミスを減らしていきます。

感想、評価を書いてくださると、とてもうれしいのでぜひ書いてみてください。

それでは本編をどうぞ!


天谷翔③

三門第三中学校で突如として門が開いてから数時間後、天谷は防衛任務も終わり、自宅への帰路についていた。

彼はすでに家族がいないため1人で生活しているため、料理などの家事も1人でしているため、彼は今商店街へとやってきていた。

 

「お、翔じゃないか。いつもお疲れ様だな。防衛任務の帰りか?」

 

天谷はよくこの商店街で買い物をしているため、多くの店主と仲が良かった。

 

「さっきまで、仕事してたから疲れたよ。ところで今日は何の野菜がオススメ?」

 

「そうだな…その横に置いているトマトとここに置いてるキャベツなんかがオススメだな。天谷だから安くしとくで?」

 

「ならそれを買ってくよ。おっちゃんは安くしてくれるからありがたいよ。」

 

「いやいや、近頃はスーパーがあるにも関わらずこっちまで来てくれるのは俺たち商店街の人たちにとっても嬉しいことなんよ。これからも来てくれよな!」

 

そう言って天谷が野菜を受け取ろうとしたときだった

街の中をけたましいサイレンが響き渡った。そのサイレンはネイバーが現れる門が街中に出現することを指し示すものだった。

 

音が鳴り終わると同時に上空に発生した門からネイバーが2匹現れた。

 

「な、なんだあれは!?」

 

天谷もその姿を見て驚いていた。そのネイバーは小学校ほどの大きさを誇っていたのだ。

そしてそのネイバーは天谷にとって見たことがないタイプであった。

 

(ちっまさかの新型かよ…こいつは一体どんなタイプなんだ…?)

 

天谷がトリオン体に換装して様子を見ていると新型ネイバーは突如として市街に向けて爆撃を開始した。

 

(爆撃タイプだとまずい!市街に大きな損害が出かねないぞ…)

 

天谷はすぐに周りにいる人々に指示を出す。

 

「みなさん、ネイバーです。急いでシェルターへと避難してください!」

 

天谷の声とともに大勢の人々が逃げていく。それは先ほどまで天谷と話していた青果店の店主もそうだった。

みなが避難をし、先ほどまで賑やかにしていた商店街が嘘のように閑散としていた。その中で天谷は新型を撃退するために動き始めていた。

 

「忍田さん!こちら天谷!市街上空に新型のネイバーを確認。敵は爆撃タイプで、市街へ積極的に攻撃していることが確認できます。」

 

忍田本部長へ天谷が通信をとるとすぐに応答が帰って来た。

 

『こちら忍田。状況を確認した。天谷隊員は市街への被害を減らすことをメインとしながら、ネイバーの撃墜を命じる。オペレーターとして冷見隊員がつく。増援として二宮隊がそちらへ向かっているが到着には時間がかかる。できるだけ被害を食い止めてくれ!』

 

「了解しました。戦闘に入ります。」

 

天谷は返答をして通信をとりグラスホッパーを踏んで一気にネイバーへ接近する。近づいてみるとさらにその大きさが分かってきた。

 

(本当に今日はバックワームを外してグラスホッパーを付けてきてよかった…それにしてもこの大きさ…下手に撃墜をすると市街に落下して市街に被害が出かねないな…)

 

小学校ほどの大きさのネイバーを市街に落下させようものなら、一帯が吹き飛んでしまうことは目に見えていた。

 

「冷見!聞こえてるか?このネイバーの周回軌道を予測してくれ!川の上に来たところを叩き斬る!」

 

『聞こえてる。だいたい予測はついたわ。データを送るから確認して。』

 

冷見から送られて来たデータを確認する。するとそこには一体は周回軌道に川を通ることが確認できたが、もう一体は周回軌道上で川を通らず常に市街の上空を飛んでいた。

天谷が送られて来た情報を確認している間にも新型のネイバーは市街に爆撃を繰り返していた。

 

「チッ爆撃ばっかしやがって…バイパー!」

 

天谷はバイパーを動かしてネイバーの攻撃を空中で当てて、爆発させた。しかし2匹から放たれる爆発の範囲は広く、カバーしきれなく、何発かは市街へ落下していった。

 

「範囲が広すぎる!これじゃ全てはカバーしきれない!」

 

そう言った時だった。

 

ドゴォォォォ!

 

1匹の新型の上から爆発音が鳴り響いた。

 

「誰か他にも戦ってる人がいるのか?」

 

『確認したところ、木虎ちゃんが戦ったいるみたいよ。今攻撃をして撃破したみたい。』

 

冷見に言われて確認すると、市街に近い方の新型が徐々に落下をし始めているのが確認できていた。

確かに撃破したように見えた。

 

しかしよく見てみるとその様子は変だった。空中にいる敵を撃破すると、その進行方向へと落下していくのが普通だ。それは重力の力を受け、自由落下していくため当然の現象であった。

 

だが今回は違っていた。明らかに新型は進行方向とは逆の方向…市街の中心部へと向けて落下をしていたのだ。

そしてその中心部に存在しているもの、それは人々が避難をしている、シェルターがあった。

明らかに新型は人が多くいる地点めがけて落下をしていっていた。

 

「まさか…新型は自爆特攻しようとしているのか!?」

 

『天谷くんグラスホッパーを飛ばして落下地点に先回りできる…?』

 

冷見も新型が自爆をしようとしていることに気づき、天谷へ聞くがいつもと違って焦っているようであった。

 

「いくらグラスホッパーだとしても、あの距離離れていたらさすがに間に合わない!木虎はどうにかできそうにないのか!?」

 

『木虎ちゃんもスコーピオンを使ってなんとかしようとしているけど、さっきまでとは打って変わって全然装甲が剥がれないらしいの…このままだと…』

 

天谷の他に木虎の援護に行ける人物はいなく、天谷も距離がありすぎで援護に行けない。

そんな絶体絶命の時だった。

 

川を挟んだ反対側から鎖のようなものが伸びて行き、新型へ巻き付いた。そして次の瞬間、新型は鎖が伸びてきた方向へと勢いよく引っ張られていった。

引っ張られた新型はそのまま川の中へと墜落していき、その姿が見えなくなった瞬間、

 

ドゴオオオオォォォォォォッ!!!

 

 

川の水を吹き飛ばすような大爆発が起こった。その大爆発は周辺一帯を大きく揺らし、天谷もグラスホッパーを使って空中に逃げて体勢を整える。

 

(今の鎖…ボーダーのトリガーじゃないな…となると…遊真のトリガーか?木虎が三雲の連行をしようとしていたっていうならつじつまも合いそうだし、何より木虎の性格上ありえそうだ。それにしても遊真がいなければ危なかった…)

 

しばらく考えていると、冷見から通信が聞こえてくる。

 

『天谷くん聞こえてる?今のは何があったの?』

 

あったことをありのまま伝えると遊真がその身を追われてしまうため嘘を天谷は嘘をついた。

 

「俺もこっちにいる新型の爆撃をさばくのに必死で何があったかは分からない。けど一体減ったから楽になった。あいつをおんなじように川に落下させるからタイミングを氷見が教えてくれ!」

 

『わかったわ。カウントダウン、5...4...3...2...1...今よ!』

 

氷見がカウントダウンをし終えると同時に天谷はグラスホッパーを力強く踏み、新型のいる高度に一気に近づく。

 

「裂空弧月!」

 

天谷は手に持った弧月に備え付けられているトリガーを弾きながら、新型を斬りつける。

すると新型は真っ二つにたたき斬られ、先ほどのように自爆をすることなくその巨体は川に向かって落下していった。

川に落ちた瞬間に再び大きな音が回りへと響き渡り、川には大きな水しぶきができていた。

 

天谷は新型を斬った後、近くにあった橋へと非難しており何とか川に落ちることは避けていた。

 

「ふう、裂空だったから斬れたけど旋空だったら斬れていたか微妙だったな…」

 

天谷がこれまでに見たこともない敵を斬ったことを振り返っていると、再び氷見から通信が来る。

 

『天谷くん、お疲れ様。もうじき二宮さんたちが到着するから、状況を説明して。それと忍田本部長が会議室に来てほしいって言ってたよ。なるべく早く移動してね。』

 

「さっき仕事終わったばかりなのにまた戻らないといけないのか…」

 

『仕方ないよ、新型だもの。鬼怒田開発室長も早くしろって言ってるよ。』

 

「鬼怒田さんに残業代は高くつくよって伝えといて。」

 

『ははは、分かったよ。伝えとくね。』

 

「そんじゃよろしく。」

 

そういって通信を切ると同時に二宮隊がやってきた。やはり戦場でスーツ姿をしているのはいかがなものかと思っていると二宮が天谷に状況説明を求めてくる。そのため天谷は自分が感じたこと、敵の攻撃方法、自爆をしようとしたことなどを二宮に伝えた。

 

「…自爆特攻するなど聞いたこともないな。まためんどくさそうな新型が現れたもんだ。」

 

「確かに人が多く集まっているところに向かっていくなんて、俺もびっくりですよ!俺も戦ってみたかったな~」

 

「市街に大きな被害をもたらすネイバーなんで数多く出なくてよかったですよ。犬飼先輩もそういうこと言ってちゃダメでしょう。」

 

「そうだな、今回は天谷や木虎たちが近くにいたからこの程度の被害ですんでいるが、実際はもっとひどくなっていただろう。犬飼、もう少し言葉を考えて話せ。」

 

「そうですね、今回ばかりは俺が悪かったです。」

 

先ほど二宮が述べたように、天谷はなんとか被害が拡大するのを抑えたが街のいたるところに爆撃を受けた後は残っていた。その跡は重々しく戦争などのむなしさが見て取れた。

 

「すいません、二宮さん。もっと俺に力があればこんなにひどくならなかったのに…」

 

天谷はの言葉に静かながらも強く二宮は天谷に言う。

 

「いつからお前は全てのことができるようになったんだ?」

 

天谷は二宮の言葉に何も言えず黙っていた。すると続けて二宮は言う。

 

「この世ですべてのことを100%できる奴なんていない。それはお前に何度も言ったはずだ。だから限りなく100%に近い仕事ができるように、お前にできる最大限の努力をしろ。まだお前はそこが分かっていないようだな。今度鍛えなおしてやる。次にこっちが指定した日に、お前のその体にみっちり教えてやるから覚悟しておくんだな。」

 

「…わかりました、師匠。また今度よろしくお願いします!」

 

「ふん!行くぞ犬飼、辻。天谷も早く基地に戻れ。」

 

そういうと二宮は市街に向けて移動し始めた。その二宮を追って犬養と辻も移動していく。

天谷も忍田本部長や鬼怒田開発室長に報告するために走り出した。

 

 

 

 

 

 

ある場所、そこで一人の男が爆撃型ネイバーのイルガーをたたき斬った1人の青年を見ていた。

「…イルガーをああも容易くたたき斬るとは…面白いやつだ…俺の部下にほしいもんだ…」

男の不気味に笑う声のみがそこには響き渡ってていた…

 

 

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