Fate/Crossing Order   作:傘沙羅

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連投に続く連投で腕がマッハで腱鞘炎!
どうも、ハイになりまくってる傘沙羅デェス!

おそらく後二、三話で冬木が終わります。
オルレアンに入るときに新鯖が増えますが、その分更新速度は一気に下がります。

それでは、どうぞ!!!




特異点F 四幕目

 

 

 

 

 

 

「聖杯戦争…………て、何?」

「貴方、魔術については全くの素人ね!?」

 

 

 マリアさんとめぐみん、所長、マシュと合流した私とキャスターはこの街で起きた儀式ーー『聖杯戦争』について聞いていた。

 万能の願望器と言われる『聖杯』をめぐって七人のマスターと七騎のサーヴァントで行われる、血で血を拭うような戦い………だったらしい。

 

 

「だが、俺達の聖杯戦争はいつの間にか別の何かに刷り変わってたんだよ」

「刷り変わっていたって、何でですか?」

「それはだなチビッ子『誰がチビッ子ですが、誰が!』まぁ、カッカすんなや。

 ………たった一夜にして町は廃墟になって、人っ子一人いなくなっちまった」

 

 

 キャスターはおどけたように首をすくめた。

 めぐみんが敵意むき出しの眼差しを向けるなか、マリアさんがキャスターに聞いた。

 

 

「しかし、この町はどうなってるのかしらね。

 さっき、アサシンと戦ってるときに町を横切るように何本も亀裂が生まれていたのを見たのだけど」

「………マリアさん、何処まで行ってたんですか?」

「え?そ、それは~」

「マシュ、世の中には聞いちゃいけないこともあるんだよ」

 

 

 質問の腰を折られたマリアが顔を背ける中、キャスターが口を開いた。

 

 

「そりゃ、セイバーの奴の仕業だ。

 さっきの話の通り、俺らのマスターすら死んだ中で奴さん、水を得た魚のように暴れまくって町中滅茶苦茶だ。

 んで、そのセイバーに負けた俺以外の五人のサーヴァントは相手の家来みたいに生きてる奴らを探してんだよ。

 ……て、言っても俺しか生きていちゃいねぇがな」

 

 

 キャスターは話を一度区切り、締め括った。

 

 

「これが今この町で起きてる全てだ。

 次に、嬢ちゃん達の目的も教えて貰おうか」

「分かったわよ、私達カルデアは……」

 

 

 所長が今の人類の状況、カルデアの使命について話す間にちょっと確認しておくことがある。

 

 

「マシュ、マリアさん、めぐみん。怪我とかしてないよね?」

「えぇ、大丈夫よ。かなり余裕を持って倒せたわ」

「私達の方はなんとか、といった感じでしたね。

 特にめぐみんさんの能力が使えn…コホン、特殊過ぎて少々手こずりました」

「マシュさん、今使えないって言おうとしてましたよね!?しましたよね!?」

「ん~、めぐみん。ちょっと話があるんだけど」

「断固拒否します!……あ、すいません眼帯引っ張らないでくださいぃ!」

「そ~れ!」

「ギァアア!!イッッタイ、メガァア!!!」

「貴方達、何してるのよ!」

 

 

 ゴロゴロと地べたで悶絶するめぐみんを放っておいて、所長とキャスターの方に近づく。

 話を聞くとキャスターの案内でこの特異点の主点となる、『大聖杯』の元へと行くらしい。

 そこに行けばこの特異点の、聖杯戦争の謎に迫ることができる……可能性があるらしい。

 

 

「となれば、善は急げだ!」

 

 

 

 

 

 

 

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 砕けたアスファルトの道をサーヴァントの皆の力(めぐみんを除く)を借りて、この町の中心にある大聖杯の眠る山ーー円蔵山の麓にある学校で一晩明かすことにした。

 幸い、キャスター以外のサーヴァントは一定の場所から動かないらしいので骸骨の群れだけに注意すれば安全、とのことらしい。

 

 

「マ~シュ!」

「ひゃあ!せ、先輩!?急に抱きつかないでください!」

「ごめんね~」

 

 

 教室の中で眠ることにした一行はかなり寛いでいる。

 マシュと藍華がじゃれ合い、既に藍華によって仕置きを受けためぐみんは教室の隅で丸くなっている。

 

 

「………マスター、あの、そろそろ」

「マシュ、なにか悩みがあるんでしょ?」

「な、何のことでしょうか。私は特に」

「マシュも私に負けず劣らず顔に出やすいからねぇ」

 

 

 それっきりマシュは黙ったままになってしまったが、その後にポツリポツリと悩みを打ち明けてくれた。

 サーヴァント、いや英霊にはその個人の逸話を元にした特殊な力……『宝具』というものがある。

 めぐみんならあの爆撃、マリアの場合はあの衣装そのものが宝具の一種である。

 マシュはデミ・サーヴァント、他に類の無い英霊と人間のハイブリッドである故にその宝具を使いこなせていない、とマシュは口にした。

 

 

「だから、私は先輩のお役に立てているのか不安で…」

「マ~シュ、そんな事はないよ。……フゥ、」

「っ!先輩、耳に息がっ!」

「私がカルデアの管制室内に入ったとき、もう誰も生きていないって本気で思ってた。

 だからかな、私はマシュが生きてあることが本当に嬉しかった」

 

 

 藍華はマシュの首に後ろから手を回して、マシュの体にもたれ掛かった。

 

 

「私が咄嗟に言った『生きることを諦めるな』って言葉だけど、私が昔言われた言葉なの。

 私が魔術のせいで皆から迫害されたときに祖母に言われた言葉で、そのお陰で私は狂わずにいれたの」

 

 

 藍華は昔のことを思い出す。

 魔術を見た両親の罵声、友達からの誹謗中傷と軽蔑の眼差し、近所からの嫌がらせと怒号。

 殴る蹴るはしてこなかった、それは私が異質だったから触れただけで殺されると思っていたからだろう。

 親友と祖父母だけは私を理解してくれた。

 だけど、いじめを気に学校は中退して祖父母から護身術を学び、私を被検体として捕らえようとしてくる魔術師を撃退し続けた。

 

 

「だから私が一番嬉しかったのは、マシュ、貴方が生きていてくれたことだよ」

「先…輩………」

「マシュ………」

 

 

 マシュが振り向き、藍華と目が合う。

 そして二人の目と目が結ばれ、少しずつ顔と顔とが近づいていき………

 

 

「…………マスターにマシュ、何やってるの?」

 

 

 二人が視線を向けると戦闘時とは別の服を着たマリアが教室の扉にもたれ掛かって呆れ顔で見ていた。

 マシュが藍華を振り払って飛び退くが、当の藍華はマリアに抗議した。

 

 

「も~、マリアさん後もう少しでマシュのあられもないところに見られたのに」

「あ、あらっ!!先輩、最低です!!」

「全くもう、あの二人じゃあるまいし……」

 

 

 マリアさんが呆れ顔のまま教室の中に入ってきて、藍華の額にデコピンをいれた。

 

 

「アイタッ!」

「早く寝なさい、明日は大変なんだから。

 今のうちに寝ないと、明日に響くわよ」

「………まぁ、それもそうか。ところで所長とキャスターは?」

「二人なら今、屋上でこの校舎に簡易的な結界を張ってるらしいわ」

「ふ~ん……あれ?マシュとめぐみんは?」

 

 

 マリアが無言で指差す方を向くと、めぐみんとマシュとまるで猫のように隣り合って丸くなっている。

 その姿はとても愛らしく、マリアさんと数秒だが眺め続けていた。

 じゃあ、私もその横を頂いて。

 

 

「じゃあ、私も寝るね。マリアさんお休み」

「えぇ、お休みなさい………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「……下の子達はみんな寝たわよ」

「そうかい、アンタも寝な。アンタも重要な戦力だからよ」

「お気遣いどうも、でももう少し起きてるわ。

 ところで所長さんは?」

「おう、眠りのルーンを掛けたらコロッと眠ったわ」

 

 

 どうやら所長は夜を徹して明日の決戦の準備をしていたのだが、根を詰めすぎると良くないのでキャスターが無理やり寝かせてルーンで保護した教室に入れてきたそうだ。

 

 

「貴方も大変ね。私達が加わった分、負担も増えたのでしょう?」

「いんや、そういう訳でもねぇよ。あの盾の嬢ちゃんは明日の決戦の鍵になるし、チビッ子の宝具は奴に対しての有効策になるだろう」

「………貴方から見てあの子はどう見えるの?」

「マスターの嬢ちゃんか?ありゃ、まともな人間じゃないな。

 いや、違うな。アレはマトモじゃいられなくなった人間だな」

 

 

 マリアもキャスター、いや『クー・フーリン』も常人とは一線を画した世界で生きてきた。

 クー・フーリンは、故郷の為に戦い続けた戦士。

 マリアは、全世界を二度も救った救世主の一人。

 だからこそ人を殺す/倒す術を身に付けることが自然だった。

 だが、マスター……衣碕 藍華は違う。

 ただの少女がいきなり魔術の世界に問答無用で放り込まれた。

 それでいて、今までの世界から無理やり切り離された。

 

 

「あの子の目はいつも笑ってる、本心で笑ってるの。

 どんな些細なことがあの子にとってはそんなに愛しい物なのね」

「あの嬢ちゃんはこれからもっと辛いことにぶち当たるだろうなぁ。

 それでも、絶対に曲がらないだろうなぁ」

「それは英雄としての経験談かしら?」

「そうでもあるかもな、ハッハッハ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 一晩明けた次の日、藍華が腕を見ると昨日使って二画に減った筈の令呪が三画に戻っていた。

 所長曰く、カルデアからのバックアップで一日に一画だけ令呪を回復させれる、とのことらしい。

 その時のキャスターは複雑な顔をしていた。

 

 

「こんなに大きな洞窟があったなんて、これは全て天然なんですか?」

「違うわよマシュ、半分天然で半分人工ってところね。

 ここの洞窟に目をつけた魔術師が代々に渡って増築したのね」

「大きいけど、めぐみんの宝具は使用禁だからね」

「な、何でですか!?」

「こんな狭い空間で爆撃何てしたら、みんな生き埋めになってしまうわよ」

 

 

 円蔵山の地下の大空洞にやって来た一行はキャスターの案内の元で地下深くの大空洞に………『大聖杯』に続く回廊を歩いていた。

 

 

「お嬢さん方、そろそろ気合いいれとけよ?

 こっから先は敵の本拠地のど真ん中だからな」

「という訳でキャスター、あちらに居るのは貴方の言ってた家来みたいになったっていう人かしら?」

『………フン、そちらの援軍は中々に手強そうじゃないかキャスター』

「言ってろ、聖剣信奉者。流石にこの人数相手にたった一人で挑む気か?」

 

 

 キャスターとマリアの目線の先にはライダーやアサシン達と同じく黒い靄のようなものを纏った人物が立っていた。

 その手には大きな黒塗りの洋弓を持っていることからアーチャーのサーヴァントだと推測できる。

 

 

「別に信奉者になった覚えは無いのだがな。

 それに、此方にも心強い援軍がいるものでな」

「?………!?、まさかテメェ!!」

「そのまさかだよキャスター、流石の君でもアレの相手をすることは出来ないだろう?」

「ちょ、ちょっと貴方達勝手に話を進めないでちょうだい!

 キャスターも詳しく説明しなさい!」

 

 

 所長が憤慨する中、キャスターはいきなり振り返り杖を振り上げて唱えた。

 

 

「我が魔術は炎の檻、茨の如き緑の巨人。因果応報、人事の厄を清める社───

 倒壊するはウィッカー・マン!」

 

 

 キャスターの詠唱と共に巨大な藁人形のようなものがキャスターの背後から出現し、その巨大な腕を振りかぶり、

 

 

「ちょ、キャスター!なにを」

「テメェ等、そこをどけぇぇぇ!!!」

「⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛!!!!!!!!」

 

 

 キャスターの宝具『灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)』の腕と藍華達の背後から現れた黒い何かの斧剣が激突し、こともあろうか『灼き尽くす炎の檻』の片腕が弾き飛ばされた。

 

 

「チィ!やっぱり無駄か、お嬢ちゃん気ぃ付けろ!

 ソイツはギリシャの大英雄『ヘラクレス』だ!」

 

 

 その黒い何かーーヘラクレスは大空洞の天蓋を仰ぎ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 虚空を震わす雄叫びを上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





炎上都市冬木、市民マラソン
ウルトラハードモード開幕です!!

いや、だってエミヤonlyで四騎相手取るとか流石にエミヤTUEEEEEになりますしね

一応、明日には冬木を終わらせたいと思います!

所長の運命はいかに!

ご感想、ご意見どしどしお願いいたします!!!




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