狗頭王の憂鬱≪オーバーロード×ソードアートオンライン≫     作:curse two hole

1 / 9
プロローグ~誕生~

プロローグ~誕生~

 

SIDE ?

 

 

 

どこからか声が聞こえてくる

 

「さあ、目覚めよ、在りし日、天空の甲鉄の城にその人ありと謳われた伝説の魔獣の王よ!」

 

頭がハッキリしない、拙者はどうなっていたのだ?

 

「今、ここナザリックに復活し、その力を示すのだ」

 

 

 

 駄目だ、記憶がさだまらぬ、意識はともかく思い出すことがままならぬ、どうなっておるのだ?

目を開けると其処には異形の者たちが集っていた、異形?何が異形だと言うのだ。

 

 この身は獣人種の王ではないか!

そう、我はイルファング・ザ・コボルドロード!甲鉄の浮遊城アインクラッドで門番を務めていた剣士!

 

 

 自然と目の前にいる炎の人型の前に行き、跪く。何故かわかる、この方こそ我が主!我が造物主!この方のため我は今一度刃を振るう!

 

 

「さあ、甲鉄の城で培われた剣技を見せてくれ」

 

 言われたとうりソードスキルを発動させる、幻月、緋扇、旋車!

大丈夫だ、身体はかつてのように動く、問題はない。

 

 異形の者たちから感嘆の声が聞こえる。その中で主が隣にいる骸骨に声をかけてるのが聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

「成功だ!モモンガさん、やりましたよ!ソードスキルだ!伝説の復活だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE モモンガ

 

 

 

炎の人型が踊り狂ってる。スキルで光弾をまき散らして花火を表現してるんだろうが、理解を得られず周りの顰蹙をかっていた。目の前のギルドメンバー「バレル2世」さんのハシャギようったらなかった。

 

でも無理はない。半年におよぶ苦労が実ったのだ。それも伝説の復活という望みどうりの大成功の結果で。

 

 

 

この半年で彼との距離も随分と縮まった気がする。当然だ、リアルでも会って苦労を共にしたんだから、そして事の発端を思い出していく。

 

最初のきっかけはちょっとした雑談だった。彼が先日、ネットオークションでとんでもない掘り出し物を手に入れたと自慢したのだ。

 

それがナーヴギアだった。 何でもヘルメットに間違えられてバイク用品と一緒に出品されていたということだった。

 

 

何せDMMO‐RPGの始祖ともいえるソードアートオンライン! そのハードなのだ、あの事件のため多分にいわくつきで、残っているものは殆どない。

 

だからこそ出品者は気づかず出品したのだが、彼はナーヴギアの外見を発表当時の記事から知っていたのでその正体に気づけたのだそうだ。

 

 それに対してギルドメンバーの反応は冷ややかだった「廃品回収乙~」「そんなもん何の役に立つんだ?」「オマエ呪われるぞ」・・・と。

 

だが、彼はいつもの芝居がかった口調(彼曰くチューニ語)で僕たちに熱く語り始めた。

「百年、いや、この世界の時間と考えれば千年の時を経て伝説が復活するのだ!」

 

 

 

 

そして彼はナーヴギアのデータからソードアートオンラインの復元に取り掛かった。

 

でも、すぐに行き詰った、当然である。ナーヴギア内部に残されているデータなどたかが知れてた、使用者のデータなど復元できたものもあったが彼の望む復活には程遠かった。

 

転機が来たのは別の方向からだった、彼に協力してデータを解析していた「へろへろ」さんが奇妙なことを発見したのだ。それはナーヴギアがアクセスしていたゲームサーバーが2つあったらしいというのだ。

 

1つは勿論メインサーバー、そしてもう一つのサーバー、これがサブのサーバーにしてはおかしいというのだ。

 

場所が違いすぎるしアクセス数も2回しかない、サブではない特別なサーバーかもしれないという話だった

 

百年前だし、あんな事件を起こしたのだ、メインサーバーが残ってるはずはない、だがこの特別な第二のサーバーなら・・・皆色めきだった。

 

 

 

回線はつながってない、かくしてリアルでサーバー探索というオフ会が催されることとなった。旧長野県、少なくなったとはいえ自然が残るこの土地のサーバー探索目的のオフ会に参加できたのは僕を合わせて7人だった。

自然派の「ブループラネット」さんなどは探索よりも自然が目的だったようだが。

 

 

IPアドレスから割り出した目的地にGPSをセットし、自動運転にまかせた後、車内は酒で盛り上がっていった。

 

そして酒宴のピークが少し過ぎたころでそこに到着した。

人里離れた森の中にそれはあった。古いというより廃墟と言ったほうがよさげな大きめのコテージだった。

 

酒でハイになっていた僕たちは「おお~魔王の城だ!出陣じゃ~」と、ワケのわからない理屈とテンションでコテージへの不法侵入を開始した「宝箱はドコだ~」「隠し扉を探せ~」・・・・

 

 

そして地下室を発見し本当に宝を見つけたときは皆、酒がさめて無言になった。例のサ-バーがあった、しかも保存状態も良く、見た感じでは動きそうな様子だった。

 

ここで議論が始まった「コレを持って帰ったら犯罪にならないか?」「百年前のだぞ」「拾得物は土地の~」「それを言うならこのコテージの所有者のだろ」・・・

 

 

 

結局持って帰ることにした、百年放置されてたんだしバレっこないというのが結論だった。3回に分けて自分たちの手作業での回収は苦労したが、それもいい思い出になった。

 

 

 

データ解析が再開された。やはり破損しているデータも多かった、第一百年前のプログラムなのだ、よくわからないこともあった。

 

しかし、僕らの、いや彼の熱意がそれを上回った。

 

「ユグドラシルだってコイツと同じ「ザ・シード」が元なんだ、解析できないはずがない!」

 

それが彼の言い分だった。そして何か月もデータを解析、復元を繰り返して彼はとうとう3体のモンスターを復活させた。

 

 

そして今日、1体目のお披露目、イルファング・ザ・コボルドロードは見事ソードアートオンラインの胆であったソードスキルを発動させた。

 

伝説はよみがえったのだ。

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。