クラフィ/Aliceの夢の物語り   作:クラフィ好きのサイヤ人

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第12話 運命

「あなたの言う計画ってなんなの?」

 

 と、ドロシーがグリムに問う。

 

「……いいだろう、特別に教えてやる。

 この世界は僕が創り出した世界。

 そして僕はこの世界を思い通りの世界にするために最終兵器を造った。

 だが、その最終兵器はたくさんの子供の記録のデータを取り込んで完成するんだ。

 そこで僕は、オズはアバターの記録を奪う力があることに気が付き、Aliceの絵本のアバターを実体化させオズと手を組んだ」

 

「子供だけでいいものを、どうして大人まで……?」

 

 次に白雪姫がグリムに問いた。

 

「最終兵器が完成した時の力の強さを確かめるために、実験に使うんだ。

 その実験で余った者は奴隷にでもするつもりさ」

 

「あなたって……最低ねッ!」

 

 答えを聞いた白雪姫は素早く銃を構え、グリムへ乱射する。が、大きなぬいぐるみが瞬間移動でグリムの前に現れてかばい、銃弾を防いだ。

 

「さぁ行け、ぬいぐるみ共!」

 

「盛り上がってきたわね! トトちゃん、よろしく!」

 

「あなた達も!」

 

 ドロシーと白雪姫の命令と共に、7人の小人とトトがぬいぐるみ達と闘い、銃弾が飛び交う。

 

「私達も戦うわよ!」

 

「引っ込んでろ!」

 

 ドロシーが足を1歩踏み出したその時、3つの大輪が俺達を囲む様に飛んできたかと思うと、輪の中心から青い電気が俺達に放たれた。

 

「な、なんだ!?」

 

「身体が、動かない……!」

 

「ふん……待たせたな、ジーナよ」

 

 と、俺達の方を向いていたグリムが、ジーナの方へと向いて言った。

 

「やっとですか〜♪」

 

「僕の願い……それは我が最終兵器を……」

 

「ジーナァ──ッ!!」

 

「!?」

 

 グリムが願いを言おうとした時、俺がジーナの名を叫ぶ。

 

「な〜に?」

 

「この世界の全ての人々を元の場所に戻してくれぇ──ッ!」

 

 そして、最後の願いを先に俺がジーナに叫んだ。

 

「分かったわ〜♪」

 

「し、しまった!」

 

 グリムはその願いを叶えるのを止めようと、ジーナに銃を撃つ。が、ジーナに銃弾が当たる直前で願いが叶って、ジーナ、式部、ドロシー、オズ、白雪姫、グリム……次々と元の世界へと戻っていく。

 

「ど、どういうことだ……?」

 

 しかし、俺だけは砂漠の中で留まっていたのだった。

 

「なんで俺だけ……」

 

「あなたにとっての本当の元の場所……それはAliceではなく、現実の世界。

 だけどジーナの力ではあなたを現実の世界に戻すことは出来なかった。

 だからあなたは、まだこの世界にいるのよ」

 

 俺の背後から、どこかで聞いたことがあるような声が聞こえてきた。

 

「キ、キミは……」

 

 後ろに振り向くと、青い服のメイド姿で澄んだ青い目の少女が立っていた。

 そう、俺がずっとずっと探していた、あの彼女だ。

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 

 

 一方、式部が戻ったAliceでは……

 

「久しぶりの真っ白な空……やっと戻れたのね! あれ? 助手クンがいない……」

 

 式部は、自分の家の前に戻っていた。

 

「戻ってる最中に何かあったのだろう…… 運が悪かったのさ!」

 

「ぐ、グリム……ッ!」

 

 左の方から、グリムが現れてそう言い、式部は目を鋭くさせて睨みつける。

 

「僕の計画を邪魔したやつは……消えてもらおう!!」

 

 グリムは怒りに身を任せ、片手で銃を素早く式部に向けて3発撃った。

 右手を突き出した式部は、目の前に氷の壁をつくりだし銃弾を防ぐ。

 すると、氷の表面に3箇所ヒビが入り、銃弾は氷の中へめり込んだ。

 

「思い通りの世界なんて、創れないわ。絶対にね!」

 

「ちっ……ほざけぇ!!」

 

 今度は2丁の銃を構え、式部に向けて乱射する。

 すると氷の壁はガラスのように割れて崩れた。

 そしてグリムは式部の足を狙い撃ちし、彼女は右足を負傷してしまう。

 

「くっ……!」

 

「……消えろ」

 

 グリムはニヤリと笑い、数発銃を撃つ。

 まさに絶体絶命の式部の前に何者かの影が現れ、剣を振るって銃弾を全て弾き返した。

 

「あ、アーサーさん……!」

 

「円卓の騎士の落ちこぼれ機関長か……」

 

「どっちが落ちこぼれか、試そうじゃないか!」

 

 堂々とアーサーは剣を構え、キリリとした赤い瞳にグリムの姿を映す。

 先手はグリムだ。銃をアーサーに撃ち、アーサーは素早く銃弾を避ける。

 そして隙もつくらずグリムに近づき、懐を突く。が、グリムは片方の銃で剣を防ぐ。

 

「所詮そんなものか……」

 

 もう片方の銃で、アーサーの額に銃口を向ける。

 

「その言葉……そっくりそのまま返してやろう!」

 

 アーサーは左手で短剣を取り出し、グリムの腹部へと投げた。

 

「ぐ……ッ!」

 

「ふん、口程にも無かったな……」

 

 グリムの腹からは削り切れたデータの一部がたくさん流失し、やがてグリムはそのデータの一部と共に消え去った。

 

「あ、ありがとうございました……」

 

「礼はいらない。これが俺の役目なんだ」

 

 アーサーは式部のお礼を受け流し、家の前から去っていった。

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 

 

 そして、Aliceの絵本内では……

 

「よくも私達の計画を邪魔したな……」

 

 オズと、大輪を銃で壊して縛りを解いたドロシーと白雪姫、そして7人の小人達とトトがいた。

 

「2度と悪さをしないようにここで消してあげるわ! 行くよユキちゃん!」

 

「だからその呼び方やめてっていってるでしょ!」

 

 掛け声と共にドロシーは右へ、白雪姫は左へと素早く移動し、オズに向けて2人共銃を乱射する。

 

「無駄だ!」

 

 だがオズは大輪を、大輪の中心に銃弾が来るように設置する。

 そしてその銃弾はワープし、2人の背後に大輪が現れ、その大輪の中心から銃弾が放たれた。

 2人は間一髪のところで銃弾を交わし、再び銃口をオズに向ける。が、その銃口の先には大輪が待ち受けていた。

 

「くそッ! どうしたら……」

 

「小人達、全体的にバラけて総攻撃よ!」

 

 という白雪姫の号令に従い、小人達はオズを中心にして囲む様に並ぶ。

 そして、小人達な一斉にオズに撃ち始めた。

 するとオズは大輪を3つ追加し、ドロシーと白雪姫から、小人達の方へと移動させた。

 もちろん銃弾は、小人達の方へと返ってくる。

 

「「貰ったわ!」」

 

「なッ!?」

 

 マークから外れたドロシーと白雪姫は声を揃えてそう言い、オズを狙い撃ちする。

 オズは銃弾を防ごうと慌てて大輪を移動させようとする。が、もう遅く、2つの銃弾はオズの身体を貫いていた。

 

「なんだと……!? この私が倒されるなど、あっては……ク……ッ!」

 

 オズはその言葉を言い残し、たくさんのデータの欠片と共に消えてく。

 

「オズ……それがあなたの運命なのよ……」

 

 と、ドロシーは複雑な表情でそう言ったのだった。

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