クラフィ/Aliceの夢の物語り   作:クラフィ好きのサイヤ人

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第14話 歌装の萌響女の1日

「ヨッシャキタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」

 

 時刻は早朝の6時。式部の超絶ハイテンションな声が、彼女の家中に響き渡った。

 

「な、なんだ…!? って、先生か……」

 

 式部の叫び声が目覚まし時計の代わりとなり、飛び起きた俺は部屋のドアを開けリビングへ向かった。

 

 そうそう、まだ説明していなかったが、前まではアパートを借りて暮らしていたが式部の家との行き来が面倒なので、彼女の家の部屋を借りて居候している。

 

「朝早くからでかい声だすなよ……どうしたんだ?」

 

「助手クン! 今日は何日!?」

 

 と、注意を聞き流してまた大きな声で俺に質問する。

 

「え? 1月39日だけど……」

 

 この世界はの1ヶ月は40日。

 なお、1年は12ヵ月というのは元の世界とは変わっていない。

 

「1月39日といえば〜……そう、雪ミク!」

 

「雪ミク……?」

 

「北の方の地方の雪祭りで”真っ白い「初音ミク」の雪像”を作ったことをきっかけに誕生して、それ以来「雪ミク」が主役のフェスティバル『SNOW MIKU』が毎年開催されるようになったのよ!」

 

「へー……って、この世界にも初音ミクいるのか……」

 

 音楽系に関しては鈍感だったので詳しくは知らなかったが、クラスの女子達の中で流行っていたので少しは知っている。

 

「で、北の地方まで行くのか?」

 

「ううん、雪祭りと同時開催されるコスプレイベントで、ボーカロイドを題材とした商品の販売があるのよ!」

 

 

「そこでお目当の商品を買うってわけか。だけど多分人気作家の先生がイベントに参加して、正体がバレたらどうするんだ?」

 

「『多分』は余計だわ」

 

 と、式部は俺の発言を訂正をする。

 

「私が行くのはコスプレイベント会場。つまり、コスプレを変装に利用して参加すればOKなのよ!」

 

「なるほど、何のコスプレなんだ?」

 

「初音ミクのコスプレよ! ルカちゃんとかリンちゃんも捨て難かったけど、やっぱり主役のミクちゃんでないとね!」

 

「よくは分からないけど……まぁ、がんば」

 

 と、俺はなぜか彼女を応援した。

 

(ん? コスプレイベントって撮影とかするんじゃないか?)

 

「なぁ先生……って、もう行ってる……」

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 

 

(さぁて、今日は限定グッズに既刊も新刊も全部入手するわよ……!)

 

 初音ミクとそっくりのカツラと服を着て、紙袋やキャリーバッグを引く多くの人達の人混みの中を歩く式部。

 

「お、早速限定グッズが……!」

 

「あの〜もしかして紫式部さんですか?」

 

「え!? 紫式部!? 違います! 人違いです!」

 

 イベントに参加している人に正体を易易と暴かれ、式部はひどく動揺する。

 

「けど同じ丸メガネだし、にやけてたし……」

 

「えっ…にやけてた? そそそそんなバカな!」

 

「マイちゃーん! こっち来てー!」

 

「う、うん!」

 

 危機一髪の所でその人の彼氏らしき人物が声をかけ、彼女は彼の所へと走っていった。

 

(あ、危なかった……丸メガネは外しt……)

 

「すみません、ちょっと宜しいですか?」

 

「えっ!?」

 

 一難去ってまた一難。次はテレビのカメラマンの人が式部に声をかけてきた。

 

「あれ? もしかして紫式部さん?」

 

「ち、ちがいますって! 他人の空似ですよ!」

 

「そうですか……。とりあえずインタビューを……」

 

「おおおお願いだから撮らないで! 晒さないで!!」

 

「やっぱり式部さんなんじゃ……?」

 

「だから人違いだってば! 撮っちゃダメ!」

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 

 

 式部の家で暇を持て余している俺は、青い半透明のボードを軽く触り、映像を映し出す。

 近未来型のテレビといった所だろう。

 その映像には、インタビューをされて、顔を手で隠しながら焦りまくっている式部が映っていた。

 

『少しだけですから……』

 

「せ、先生!? バレバレじゃねぇか……」

 

『あ、ちょっと用事があって……失礼しまーす!!』

 

 式部は人混みの中に紛れ、インタビュアー達から逃げていった。

 

「ほんと先生は……」

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 

 

「ふぅ……ここまで来れば大丈夫ね。あ、新刊と既刊! 全部いただき!」

 

 ピンチが何度もあったが、商品を目の前にするとすっかり忘れ、それに夢中になっていた。

 

 

「さて、これぐらいでいいかしらね! 帰って戦利品を楽しむわよ…ふふふ……!

そうだ、来年は販売側に回ろうかしら!」

 

 と、式部はにやにやとしながら目論んでいた。

 

「さて、次はKAITOさん主催のライブね! それが終わったらボーカロイド楽曲に合わせた新感覚のレースゲーム、 ALICE GP! 今日は楽し尽くすわよー!!」

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

「たっだいま〜♪」

 

 式部が家に帰ってきた時間は、もう深夜になっていた。

 

「おかえりー、先生ー。テレビにデカデカと映っていたぞ」

 

「え、嘘!? やっぱり私の大物オーラは隠しきれないか〜……」

 

「自画自賛するなよ先生」




気分でミク式部先生の小説かきましたー
おまけ感覚で書きたかったので少し地の文が少なめです
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