クラフィ/Aliceの夢の物語り   作:クラフィ好きのサイヤ人

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第3話 真の愛についての語り

「う………ぁ、あれ……僕は? ……なんでこんなに神殿が……」

 

 目を覚ましたカーマは、辺りの壊れ様に驚く。

 

「あなた、覚えてないの? この人とあなたが闘ってこんな荒れたのよ」

 

「その人と……? 覚えてない……女性の声が聞こえてから、記憶が抜けてる……」

 

「女性? もしかするとカーマさんもその女性に操られていたのかも……」

 

「操られた……?僕はそんなに酷いことしたのか?」

 

「ええ、実は………」

 

 式部はさっきまでの出来事をひと通り話した。

 

 

「なんてことを……愛の神であろう者が。式部とハルト……だったかな? すまなかった。そんな怪我を負わせてしまって」

 

     ふと気がついた俺に話しかけるカーマ。

 

 

「気にしなくていいさ。あんたにも怪我させてしまったし、それにおれの真の実力が分かったしよ」

 

「はは、弱点属性相手にここまでダメージを与えるなんて、君は強者だな」

 

     カーマの笑いは、先程までの悪に満ちた笑いではなく、爽やかな素の笑顔だった。

 

 

「さて、愛について語ろうか。本当の愛について」

 

「おお!ありがとうございますっ!!」

 

     カーマの言葉に目をキラつかせながら、ポケットからメモを取り出し礼を言う式部。

 

 

「まず、愛は色んな種類の愛がある。

   畏愛、遺愛、慈愛、恩愛、渇愛、恵愛、敬愛、眷愛、至愛、私愛、純愛、鍾愛、情愛、親愛、信愛、深愛、仁愛、性愛、惜愛、切愛、専愛、憎愛、忠愛、寵愛、貧愛、偏愛、盲愛、友愛、憐愛などなど……

     その数は、100もあると言われている」

 

     カーマは慣れた口調でスラスラと長い語りを話し出す。

 

 

「しかし、どの愛も素晴らしいものだ。

     誰かを支えたり、勇気を与えたりもする。

     もしこの世界から全ての愛が無くなれば、当たり前のように争いをし、この世界は滅びる。人生に必要不可欠。 つまり、愛が無ければこの世界を生きていけないんだ。だから俺は愛の神となり、愛を大切にしているんだ。

     他にも言いたい事はたくさんあるが……

そろそろ日も暮れてきた。ここら辺でやめておこう」

 

 

「ふむふむ…とても参考になりました!」

 

「……終わった?」

 

「終わったわよ」

 

「案外短かったな……ん?」

 

     俺は、1人だけ時間が止まったように言葉が止まった。

 

「どうしたの?」

 

      目を擦り、俺はもう一度さっき見ていた遠くの方向を見るが、そこには誰もいなかった。

 

(さっきの娘ってまさかあの娘……?)

 

      俺の脳裏に、ふと金髪の美少女の姿が浮かぶ。

 

 

「いや……なんでもない」

 

「そういえば君の質問はまだ聞いていなかったね」

 

「質問か……実は、少し気になる人がいてさ、その人との愛称とかどうかなー?……って」

 

     俺は少し恥ずかしがりながらそう言う。

 

「ふむ…調べてみよう」

 

     カーマは俺の額に手をおき、記憶を探る様に目を閉じる。

 

「なっ…!?まさか……」

 

     目を閉じたまま驚くカーマ。

 

「どうしたんだ?」

 

「とりあえず……君の気になる娘とは関わらない方がいい。厄介なことになる」

 

      パチリと目を開き、カーマは申し訳なさそうに言う。

 

「厄介なこと…?」

 

「とりあえず僕からのアドバイス……というより、警告は以上だ。もう空も暗くなってきた。早く自分の家へと帰るといい」

 

     カーマは空を見上げ、俺達にそう言う。

 

 

「じゃあ、またネタが欲しかったらまたくるからねー!」

 

「ああ、いつでも来るといいよ」

 

 

     俺は自分の家、正確に言うと部屋に帰ってきて、金髪の少女について深く深く考えた。

 

(彼女、一体何者なんだ?  関わると厄介なことになるって……  確かおれがこの世界に来てから最初に関わったのも彼女といっても過言じゃないだろう。むしろ、彼女から関わってきたと言ってもいい。裏路地から出てきた俺をじっと澄んだ瞳で見つめていて………ダメだ、ドキドキする。もう寝よう)

 

 その後、何回も寝ようとしたが彼女の事が気になってよく寝付けなかった。

 

 

「はぁ、結局昨日は寝られなかった……」

 

     今の時刻はだいたい朝6時くらい。

     俺の目の下には、薄く隈が出来ていた。

 

「あ、そうだ」

 

     急にある事を閃いた俺は、重い足取りで家を出て式部の家へと向かった。

 

「先生ー、起きてますかー?」

 

     コンコンとドアを軽く叩き、式部を呼ぶ。

 

「はーい?  あ、助手クン。どうしたの?」

 

     彼女は既に起きており、すぐにドアから出てきた。

 

「あのさ、この世界の全ての人の情報を知っている人なんていないか?」

 

「ええ、いるわよ」

 

「おお!  で、誰?」

 

「リリアンブルーさんよ。確か今は円卓の騎士の兵士に配属してるとか……」

 

「円卓の騎士……?」

 

 

     『円卓の騎士』について詳しく聞こうと思ったその時、空が急に暗くなった。

 

 

「な、なんだ!?」

 

「うお、空が……」

 

「こ、怖い……」

 

「なにかの前ぶれかしら……?」

 

     俺や通行人達は不安になり、空を見上げる。

 

「時間が午後10時に変わってる……」

 

    式部が時計を指で指す。

 

 

    その時、グオオオッという大きな音をたてながら、とてつもなく強大な砂嵐が街中を襲う。

     その砂嵐は街のほとんどの建物を破壊し 、ほとんどの人達が傷を深く負わせた。

 

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