あっ、本編の方は時間が取れなくて書けてませんorz
なのでこっちで我慢してください、すみません
その後のポケモン観察の時間、サトシたちは再び2班に別れ、それぞれ研究所の敷地内を探索していた。
「ケンジさん、くさタイプのポケモンが多いのってどんなところですか?」
「そうだね、この研究所には大きな湖があってね、みずタイプとくさタイプのポケモンがよく遊んでいるよ」
「へぇ〜、面白そうじゃん」
「とりあえず行ってみようぜ」
カキたちは前回サトシたちの行った湖を目指すことにした。そこでみずタイプのポケモンたちによる歓迎を受けるのだが、それはまたいずれ話そう。一方サトシたちは、
「サトシのポケモンってすごいね」
「はい、私も新しいことをたくさん学べてます!」
「あぁ、みんなすっげぇ頑張ってるからな。俺も、あいつらが恥ずかしくないトレーナーにならないとな」
((多分もうなってるから)と思いますよ)
思っても口には出さない二人だった。
「フシギダネ、今日はカロス地方での仲間たちに会いたいんだけど、頼めるか?」
「カロスって、サトシがアローラ地方に来る前にいたところだよね?」
「あぁ。久しぶりにどうしてるか見たくてさ」
「ピカッ、ピカピーカ」
「ダネッ、ダネフッシャ!」
前とは違う色のソーラービームで合図を送るフシギダネ。すぐに3体のポケモンが空から飛んでくるのが見えた。うち一体は一番大きいポケモンの背に乗っている。
「チャブ!」
「ファロ」
「バーン!」
「ルチャブル、ファイアローとオンバーンだ。みんな、こっちは俺のアローラ地方でできた友達だ。ファイアローはもう会ってるけど、改めて」
「わー、ルチャブルかっこいいね。ポーズも決まってるよ」
「チャブチャブ」
「ファイアロー、とても速かったですね。それからオンバーンは確かドラゴン・ひこうタイプでしたね。近くで見ると、大きいです」
「ここにピカチュウとゲッコウガ、それから今は湿地帯を守っているヌメルゴンを加えたメンバーでカロス地方を旅して、リーグに挑戦したんだ。そうだ、出てこい!ゲッコウガ」
ボールから飛び出したゲッコウガの登場に、ルチャブルたちは驚き、久しぶりに会えたことに喜んだ。ピカチュウも加わり、プチ同窓会のようだった。
「なんだかみんな速そうなポケモンだね」
「サトシの戦い方はスピードをいかしたものが多いですから、相性が良さそうですね」
「このメンバーで挑んだカロスリーグ、初めて準優勝できたんだ。後少しだったんだけど、相手がすっごい強くてさ」
「そんなにですか?」
「あぁ。すっごいバトルだったし、楽しかった。でも、次は絶対に俺たちが勝つけどな」
その言葉にピカチュウたちも声をあげた。特に最後に一騎打ちで惜しくも敗れてしまったゲッコウガは燃えているようだ。
「みんなとはどうやって出会ったの?」
「そうですね、聞きたいです」
「あぁ。カロス地方に行って最初に出会ったのはゲッコウガ、あの頃はケロマツだったな。その時ロケット団と戦ってたんだけど、」
それからサトシの物語が語られた。協力してロケット団と戦った後、プリズムタワーで暴走したガブリアスを助けようとした時のこと。すばしっこい動きをするヤヤコマとのバトルとゲットのこと。森のチャンピオンだったルチャブルのフライングプレスを一緒に完成させた時のこと。空から降ってきて出会ったヌメラとその別れのこと。卵から生まれたオンバットのこと。
彼らとの出会いや成長、進化の物語は聴けば聴くほど引き込まれた。一番最近まで旅していたということもあり、サトシも鮮明に覚えているようだ。
「ゲッコウガとの絆の深め方、すごいね。誰も知らない高みかぁ」
「オンバットもロコンと同じく、卵から孵ったのですね。こんなに大きく成長するなんて」
「カロスリーグ、見ておけば良かったかな〜」
「そうですね、わたくしもその時は見ていなくて。マオたちもその時の動画は持っていなかったようで」
「ん〜、カロスリーグの映像、博士が確か録画していてくれたと思うけど、今度みんなで見る?」
「うん!」「是非!」
その夜、カロスリーグの映像を見ながら、サトシたちの思い出の語りを聞いた彼らは改めてサトシの島巡りを見届けたいと思ったとか。
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お昼を食べ終わり、サトシたちはキッチンに集まった。既に食事を済ませたのになぜキッチンに来たのかというと、次の授業が、「ポケモンのおやつを作ろう」という企画だったからだ。
「ポケモンのおやつってどんなのだろうね」
「やっぱり、僕たちとは違うのかな?」
「いや、ポケモンのおやつはトレーナーが一緒に食べられるものも多いぜ。俺もカロスじゃ貰ってたしな」
「カロス地方というと、ポフレですね。わたくし、本で見たことがあります。一度作って見たいとは思うのですが、なかなか時間が」
「アシマリたち、喜んで食べてくれるといいな」
「まぁ、バクガメスたちに感謝の気持ちを込めるのも大事だしな」
全員が乗り気のようだ。女性陣はもちろん、男性陣もポケモンたちが喜んでくれるようにと意気込んでいる。そこへエプロンをつけたハナコがやって来た。彼女が教えてくれるのかと思ったサトシが駆け寄る。
「ポケモンのお菓子ってどんなのを作るの?ポフィン?ポロック?」
「ポフレよ、ポフレ」
「あれっ?ママってポフレの作り方知ってたっけ?」
「あら、今日教えるのは私じゃないわよ。私はお手伝いをしに来ただけ」
「えっ?」
ハナコが教えるのではないことにサトシは疑問符を浮かべた。自分の知る限り博士はこういうのは得意ではないし、ケンジもポフレは知らないはずだ。では一体誰が教えるのだろうか。
「ふふっ、サトシも驚くわよ。今日はみなさんのために、スペシャルコーチを呼んじゃいました〜」
「スペシャルコーチ、ですか?」
「どんな人だろう」
「やっぱりあたしたちよりも年上の人かな」
「俺も驚く?誰だろう」
サトシが首をかしげると、突然視界が何かに塞がれた。温かい手の感触だ。そして甘い、どこか懐かしいような香りがした。
「だ〜れだ?」
手で覆われた目をサトシは見開く。それは聞き覚えのある声だった。何度も何度も自分を助けてくれた声。自分の名前を呼んでくれた声。ずっと聞き続けてきた声だ。驚きで声がうまく出ないサトシ。それでも何とか答えようとする。
「もしかして、・・・か?」
その呟きは一人を除いて聞こえないくらいに、普段のサトシからは想像できないくらいにか細いものだった。その言葉を聞いたその子は、サトシの目から手を離す。サトシが後ろを振り返ると、先ず目に入ったのは赤と白の服、そして胸元の青いリボンだった。最後に会った時よりも少し伸びてきている髪、旅の時と変わらないあの帽子、そして綺麗な青色の瞳。
「うん。久しぶり、サトシ」
そう言って彼女は笑った。あの頃見ていたのと、変わらない、いやその時よりも魅力的な笑顔で。
「セレ、ナ」
はい、このタイミングで登場してもらいました
作者的サトシの嫁ですね笑
あー、続きをどうしよう