短編小説   作:重複

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聖騎士の旅を

なんという事だ。

 

彼は事態を把握して、呆然と呟いた。

 

 

彼は気付くと見知らぬ場所に一人で立っていた。

 

一瞬混乱し、すぐに警戒態勢に移る。

 

彼の戦う者としての本能が、混乱は悪手と判断したからだ。

 

そして一応の安堵を得る。

 

そこは山の中とも森の中とも取れる、鬱蒼とした木々の中にぽっかりと空いた広場のような場所だ。

 

そこに自分一人、いや相棒と呼ぶべき白銀の狼も一緒にいる。

自分と対となる存在を数に入れないなど有り得ない。

 

彼は共に召喚された、同じ主を戴く自身の半身とも言うべき心強い存在だ。

 

「どうやら我々だけが、ここに来てしまったようだな」

 

こんな見知らぬ場所に自分たちがいる理由。

 

思いつく事といえば、見回り中のトブの大森林で見つけた不審者。

その転移魔法に巻き込まれたとみるべきか。

 

一人しか飛べない「次元の移動(ディメンション・ムーブ)」と異なり、「多数を飛ばす移動魔法」であったらしい。

 

そこまでの魔法の使い手とは思わなかったのが敗因だ。

あるいは、何かしらのアイテムの力かもしれない。

 

捕まえてしまえば、どうとでもなると考えたのが甘かったのだろう。

 

一人用なら捕まえてしまえば飛べないと考えたのだが、巻き込まれた所をみると、複数用だったようだ。

 

エンリ将軍が配下、ゴブリン聖騎士隊隊長は、木々の隙間から空を見上げることも儘ならない覆いかぶさるような森の中で思いを馳せた。

 

 

 

 

そこで意識を切り替える。

 

自分は速やかに敬愛する将軍の元へ帰らなければならない。

 

あの優しい将軍は、自分がいなくなった事で心を痛めているに違いない。

 

あのように優しい将軍を主として仰げる自分は本当に運が良い。

 

あの将軍を召喚主とできたのは、自分にとっても誉れである。

 

だからこそ速やかに、かつ安全に帰投する必要がある。

 

自分がいない事で心配をかける事は不本意であり、早急に帰らなければならない事は重要事項だ。

 

だが、それは自分が五体満足で無事に帰る事を最優先にすべきだと、彼は考えていた。

 

もし自分が心身共に傷ついて帰ったなら、あの心優しい将軍は自分を責めるだろう。

 

救助に関われなかった事を悔いるかもしれない。

 

そんなことになってはならない。

 

あの主を悲しませるような事をしてはならない。

 

今なら心配だけで済む。

 

自分が帰らない事、あるいは無事で無い帰還は絶対に避けなければならない事態なのだ。

 

もちろん、仲間のことも信用している。

上手く自分の不在を誤魔化してくれている可能性もある。

それでもいつかは知られてしまうかもしれない。

それなら最後まで気付かないでくれたらと思う。

 

故に安全の確保は絶対だ。

 

よって、まずは状況確認と情報収集である。

 

といっても、ここには人一人、あるいは会話の成立しそうな亜人や異形種といった、人間のいうところのモンスターも見あたらない。

 

アーグたちのようなゴブリン、あるいはハムスケと呼ばれている森の賢王のような存在がいれば、もう少し状況把握ができるのだが。

 

簡単な情報でもよいから、指針が欲しいところだ。

どちらの方角に集落がある、でもよい。

または、水場はどちらの方角かというようなものだ。

 

 

「とりあえず水場を探そう」

 

現状、彼の持ち物は装備している品以外には無い。

 

水袋や携帯食糧の類を持ってはいるが、長時間の探索の予定ではなかった為、心もとないこと甚だしい。

 

 

つまり、彼は無一文なのだ。

 

食料は森の中なので、何かしらの動物を狩ればよい。

残念ながら、彼に料理スキルは無いので調理はできないが、種族特性として生でも問題はない。

 

ただ、水はあった方が良い。

 

それに、水のあるところには何かしらの生物がいるはずだ。

 

できれば意志疎通のできる生き物がいてくれる事を期待するのみだ。

 

◆◆◆

 

水というものは、人間には必要不可欠な必需品として、筆頭にあげられるものだろう。

 

飲むにせよ、調理に使用するにせよ、あるいは清潔に保つ手段としても活用される。

 

だからこそ、水場にいるのが人間だけとは限らない。

 

人間を捕食するものも、そこにいる可能性があるのだ。

 

◆◆◆

 

開拓村というできたての集落には、足りない物が多い。

 

土地の調査も終了していない状態では、安易に土地に手を入れることで、それまで均衡を保っていた状態を崩すこともあり得るからだ。

 

地面を掘ったら、土砂崩れが起きた。

植物を植えたら、植生が変わった。

家畜を放したら、土着の動物が全滅した。

 

故に住み始めてしばらくは、その土地にある状態を維持したままを心がける。

 

水にしても、すぐには井戸を掘らずに近くの水場、この開拓村では小川から水を汲むことになっている。

余裕があれば、マジックアイテムの使用もあるかもしれないが。

 

基本的に水汲みは女の仕事だ。

今日も一人の女が甕を持って、水汲みにやって来た。

普段通りに水を汲み、村へ帰ろうとし――

 

そして、ふと気付く。

 

「木が枯れている?」

 

視界に入った木々の中に、明らかに立ち枯れといった様子の木が続いていた。

 

不思議に思い近づいていく。

 

そして――

 

「ぎっ!!」

 

首に絡みついた何かによって、声と息を止められる。

 

素早い動きで、その首に巻き付いたものに一気引き上げられ、甕を残して女の体は木々の葉の中に消えた。

 

持ち主を失った甕は転がり、川に落ちてそのまま流れていった。

 

◆◆◆

 

ゴボン、ゴボン、と奇妙に響く音が聞こえてくる。

 

ゴブリン聖騎士は音の源を探し、そこに川の窪みに引っかかって音を立てる甕を発見した。

甕の空洞に水音が響いていたのだ。

 

川があることは水の匂いから気付いていたが、甕が流れて来たであろう上流に道具を使用する種族が生活しているらしいことが新たに分かった。

 

甕を拾うと、頑丈なのか多少の窪みはあれど、使用には支障が無いようだ。

 

ゴブリン聖騎士は甕を抱えると、持ち主を探して川上に向かって歩き出した。

 

川はところどころに段差もあり、流れを辿るのはゴブリン聖騎士でも相方の白銀の狼がいなければ、難儀しただろう道のりだった。

もしかしたら、甕の持ち主は流されてしまった甕のことはもう諦めて、川のそばにはいないかもしれない。

 

それでも、川の岸辺には水汲みの跡があるはずだ。

それを辿れば、何者かの集落へ辿り着くことができるだろう。

 

せめて、この場所のおおよその目安を教えてもらえれば、ゴブリン聖騎士は目的を果たしたといえるのだ。

 

友好的とまでは言わないが、こちらの質問に答えてくれる程度の対応を期待したいところだった。

 

甕を持ってきたのも、落とし主なら多少は恩に感じて、穏当な対応で質問に答えてくれるのではないかという打算でもある。

 

魔法詠唱者(マジックキャスター)などのように、外見から強さをはかれない場合は多い。

さらに自分は全身鎧という武装に、白銀の狼を連れている。

 

相手に警戒するなという方が、無理というものだろう。

 

もしもカルネ村に急に見知らぬ者が訪ねて来たとしたら、自分(ゴブリン聖騎士)だって当然警戒をする。

 

普段から訪ねてくる、アインズ・ウール・ゴウン魔導王のメイド、ルプスレギナに対してもそうなのだ。

警戒を怠ったことはない。

 

相手が友好的であるということと、その相手が絶対に味方であり続けるということは、同義ではないのだから。

 

 

それなりの時間を川縁を上った。

 

川から離れずに白銀の狼の脚力でそのまま登ったので、時間はかなり短縮できただろう。

 

さすがに、落とし主が川のそばにまだ居るとは思わない。

人間に限らず、生活にはその日の内に済ませなければならないことが多い。

甕を落としたから、その日は水汲みをしないなどということはあり得ない。

代わりの入れ物を用意して、水汲みを行っているはずだ。

 

それでも、余程大きな村でもなければ、水汲みは終了しているだろう。

今は対話の可能な存在を求めて、甕の持ち主を探すのみだった。

 

 

複数の人間の気配、いや声の数からもはっきりとわかる。

 

それなりの人数の人間が、向かう先にいる。

 

だが、それ以上に気付いてしまう臭いがある。

 

血だ。

 

 

急ぎ人間たちの元へ近づく。

 

そこには、複数の男女が水辺に立っていた。

急に現れたゴブリン聖騎士に驚いているが、そこは気にしている場合ではない。

 

「逃げろ!」

 

叫んだゴブリン聖騎士の言葉の意味を理解した者はいなかった。

ゴブリン聖騎士は、近づく間に剣を抜く。

人間たちが警戒し構えるのを素通りし、剣を振るう。

 

切られたのは蔦。

 

人間たちの首に何本か巻き付いたが、それも次々に切り捨てていく。

しかし、数が多かった。

数人がそのまま木の上へと引きずり上げられていく。

 

「〈ギャロップ・アイビー〉か!」

 

人間の中で、武装していた集団の一人が叫ぶ。

 

 

絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉。

 

木に巻き付き蔓を垂らして、木の近くを通る生き物を絞め殺して栄養を奪う植物モンスターだ。

獲物が採れない時は、巻き付いた木の栄養を奪うため、木は枯れてしまう。

 

そんな植物モンスターが大量に発生していたのだ。

 

周りにある枯れた木は、絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉に栄養を奪われたのだ。

 

だとしても、数が多かった。

 

増えたのか、たまたまここに集まってしまったのか、小川の向こう岸は、枯れた木がかなりある。

 

蔓が勢いよく人間に襲い掛かる。

絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉の数が多いのか、人間(栄養)の取り合いになっているようだ。

 

ゴブリン聖騎士は村人の首にかかる蔦を優先的に切り飛ばすが、複数の箇所に絡みついてくる。

それが、複数の人間にとなると、どうしても取りこぼしが出てしまう。

 

一人の少年の首に絡みついた蔦を切り離すが、その少年の両腕にも蔦が絡まり、双方から引かれる。

「絞め殺す」というだけあって、蔦の力は強い。

 

少年の腕が肩から引きちぎられた。

 

絶叫が上がる。

 

それは少年一人のものではない。

複数の人間があちらこちらから絡みついてくる蔦に体を引きずられ、引き裂かれる。

 

それはまだましな方だ。

声を出せぬ状況に陥る者もいる。

 

首を絞められ、そのまま吊り上げられていく者。

暴れているのは良い方だ。

首があらぬ方向へ向いている者もいる。

 

それだけでは済まない。

絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉の蔦は鞭にもなるのだ。

 

鞭とは古くから使われるだけあり、威力が強い。

使いようによっては、肉をも切り裂く強力な武器だ。

 

そんな危険な物が、多数の絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉によって振り回されている。

絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉にとって「捕食」という生命維持に必要な手段だけあって、その威力と精度はかなりのものだ。

ここにいたのが村の人間だけなら、例え武装し戦闘経験がある護衛の集団がいたとしても、全滅かそれに等しい状況になっただろう。

 

彼らの幸運は、彼らの頭上でこの村で、最初の絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉の被害者となった女性が甕を落としたこと。

そして、それを拾った者がゴブリン聖騎士だったということだ。

 

 

勢い良く振り切られた剣によって、絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉の蔦は切り裂かれ、素早い動きに傷を負う事も絡めとられる事も無い。

 

「さて、この状況で手助けは必要かと聞くのは意味が無いだろうな」

 

村人たちは、その戦闘力に唖然とする。

 

随分と小柄な身長。一言で表すなら子供のような背丈の持ち主だった。

矮躯の異種族だろうかと悩む。

 

しかし、その身に纏う白銀の鎧や振るわれる剣は見事な物だ。

その動きも幾たびもの戦歴を漂わせる風格がある。

(重ねた戦歴を感じさせる風格がある)

 

戦士、というよりは騎士だろうか。

フルフェイスの兜で顔は見えないが、落ち着いた年数を重ねた者を思わせる声により、子供という線は消えたようだ。

 

そして騎乗するのは白銀の狼。

小柄とはいえ全身鎧の騎士をその背に乗せながら、まるで苦にした様子も無く、重さを感じさせない身軽な動きを見せる。

そんな白銀の狼がただの狼であるはずがない。

 

身のこなし。体力。脚力。そして騎士と一心同体と言ってもよい動きをこなす知能の高さ。

おそらく魔獣と呼ばれる存在だろう。

 

もしかしたら、上位種という存在かもしれない。

 

 

かくして、ゴブリン聖騎士の働きによって川辺に集まっていた村人のほとんどが命を落とさずに済んだ。

命に係わるほどの大怪我をした者も多かったが、ゴブリン聖騎士の治癒魔法はそこらの村に在住する神官など足元にも及ばない強力な癒しの力が込められていた。

出血も欠損も、「生きてさえいれば」大事なく健常な状態へと戻ることができた。

 

残念ながら、死亡した者も皆無ではないが、ゴブリン聖騎士によってその数を減らせたことは間違いのない事実だった。

 

蔦を失った絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉は動きが遅い。

火などで仕留めれば、なんとかなった。

絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉の蔦は、例え武器を所持していても容易く対処できるものではない。

そのため、取りこぼしは厳重に注意しなければならない。

それと今後の注意だろう。

ここまで増えた原因も不安材料だ。

 

それでも、一応の解決を得た。

 

そしてゴブリン聖騎士も、ようやく望んでいた答えを村人から得ることができた。

ただし、ゴブリン聖騎士には全く嬉しくない現状を理解した、というものだったが。

 

 

ゴブリン聖騎士がやっと得た情報で判明した事は、自分のいる場所がスレイン法国と竜王国の国境の湖のほとりであるという事だった。

 

問題なのは、このほとりがスレイン法国側だという事だろう。

 

南北に大きく横たわるこの湖は、小国なら入るほどの大きさだ。

これによって西にスレイン法国。東に竜王国が存在する。

 

そして彼のいる場所はスレイン法国の南端寄りの開拓村、という事になるらしい。

 

自分は主たるエンリ将軍のいるカルネ村へ帰らなければならない。

火急的かつ速やかな帰還が望ましいが、「生きて帰る」事を最優先とするなら、危険の渦中に飛び込むのは愚策だ。

 

スレイン法国が人間至上主義を掲げている事は知っている。

 

カルネ村を襲った勢力も、人間、モンスター、人間と、人間の割合が多いことからも、亜人種たるゴブリンの自分では、種族を知られれば騒ぎになる事は、まず間違いが無いだろう。

 

つくづく自分の主、エンリ将軍は懐が広いという思いは、こういった世界の情勢を知れば知るほど、強く感じる事である。

 

故に最短のルートである、スレイン法国を経由しての道は、安全の為に選ぶ事はできない。

 

湖を迂回し、竜王国経由でカッツェ平野を目指す。

 

カッツェ平野まで行けば、魔導国の領内と言っても良いのだから、なにかしらの連絡手段を得る事もできるかもしれない。

 

 

「恩義に感じてくれるのなら、宿と食料の譲渡をもって返礼とさせてもらえないだろうか。旅の途中の身ながら、見ての通り路銀と糧食が乏しいのだ」

 

納屋の藁に布をひき、簡単な寝床とする。

小さな村の住人の住まいに客室などあるはずもなく、余っている部屋もない。

あるとすれば、今日の戦闘で亡くなった者の部屋だろうが、そんな辛い思いを抱えた家族に、「死んだ家人の部屋に泊めてくれ」などと言えるはずもない。

それに銀狼もいるのだ。

馬と異なり、一匹にするには恐ろしく、かといって騎士と同様に家の中に招くのも戸惑われた。

 

一晩を過ごし出立する彼に、村の者たちは日持ちのする食料を渡した。

 

一食につき、四分の一を我慢する量だ。

それぞれの家族に余裕がある訳でもなく、その一食が満腹になるほどの量でもない。

 

それでも、家族を亡くすよりずっと良い。

 

彼の治癒魔法によって、かなりの人数が助かったのだ。

村中から少しずつ集めた食糧と路銀。

食糧としては五日分、路銀としては銅貨百枚ほどだった。

これは相場からすれば、安すぎるものだ。

例えば帝国の神殿で治癒の魔法を受けるには、銀貨二枚ほどは必要となる。

それとて、低位の治癒魔法の値段だ。

昨日、聖騎士が使用した魔法はおそらく、いや確実により上位の魔法だろう。

 

であるなら、対価とする支払いには金貨相当が必要となるはずなのだ。

 

それを、彼の聖騎士が辞退したのだ。

「私にも覚えがある。襲われた村の復興には、人も金銭も通常以上に必要なものだ。無理をさせては助けた意味が失われる。無償はさすがに困るが無理の無い範囲でかまわない」

 

そして全身鎧で顔は見えないながら、大らかな声が続けた。

 

「あとは、旅の無事を祈ってくれ」

 

 

ゴブリン聖騎士もカルネ村の復興の際の苦難は、身に沁みている。

アインズ・ウール・ゴウン魔導王が支援を約束してくれなければ、召喚後の自分達は一定数まで自害するか、村を離れてトブの大森林で他種族の集落を襲うかなどの道しかなかっただろう。

 

 

ゴブリン聖騎士にも考え、あるいは打算があった。

カルネ村のエンリ将軍の評価の向上だ。

自分という武力を示すことによって、カルネ村に敵対しない方が賢いという考えを持たせることだ。

 

とりあえず、人間を助ける立場を貫く。

 

アインズ・ウール・ゴウン魔導国は、アンデッドを王と戴く国ではあるが、基本は人間の国だ。

 

カルネ村も、数だけならゴブリンが多数を占めるが、やはり将軍にして族長であるエンリ・エモットを筆頭とした人間が主体の集落だ。

 

人間にとって「ゴブリン」とは「弱いモンスター」の代名詞だ。

カルネ村を襲った、リ・エスティーゼ王国の第一王子も、「ゴブリンに負ける」という事態を受け入れられず、戦闘を続けていた可能性がある。

 

「ゴブリンの軍勢」では、諸国を牽制するには弱く、むしろ「ゴブリンごときなら」という侮りによって襲撃を受ける虞すらある。

 

そこで自分がゴブリンであることを隠して、カルネ村の戦力として武威を示せば、安易に攻め込もうという考えの抑止になるかもしれない。

 

旅につけ、自分がカルネ村の者であること、自分より強い存在が村には複数いることをアピールするのだ。

 

そして人間(他国)と敵対する意思の無いことも合わせて知らしめるのだ。

 

争いなど百害あって一利なし。

戦闘になれば、誰かしらが傷つき死ぬことすらある。

武器防具共に磨耗するし、その間は他の事が疎かになる。

敵味方双方に被害損害が出るのだ。

回避できるのなら、そちらの方がお互いにずっと良い結果になるだろう。

 

一方的に勝ちを得たとしても、相手からの憎悪は確実に受ける。

 

そうなれば、火種はいつまでもくすぶり続けるだろう。

 

それに割く手間暇も考えれば、無駄としか言いようがない。

 

友好的とまでは言わない。

 

敵対する事が損だ。或いは割に合わない。メリットが少ないと考えるように、状況を持っていければよいのだ。

 

◆◆◆

 

 

 

「さあ、行こう」

 

カルネ村へと帰るのだ。

もはやあそこを、「村」と言って良いのかは気にしない。

 

これより先の旅は、自らの主人、偉大な「エンリ将軍」の名を馳せる旅でもあるのだ。

 

無様も非道もあってはならない。

 

ここから、「エンリ将軍の聖騎士」の物語が始まる。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

当然、始まらないし続かない。

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

続きではなく、1シーン。

 

◆◆◆

 

「ねえ、『ゴブリン王の伝説』って物語って知ってる?」

「『ゴブリン王の伝説』?ああ、あれか。確かトネリコの枝を振り回す、すごく強いゴブリンの話」

「もう、大雑把すぎる」

「結局はおとぎ話じゃないか。現実にあんな強いゴブリンなんかいないって」

「……『ゴブリン王の伝説』のお話では、人間のお姫様との間に子供を作ってるんだよ」

「はあ?尚、あり得ないだろ。ゴブリンとの間に子供なんかできる訳が無い。やっぱ、ただのおとぎ話だな。荒唐無稽すぎるぜ」

「どうしてそう言い切れるのよ」

「あのなあ。犬といくらやったって、子供なんかできないだろ?それと一緒だよ。種族が違うんだから」

「でも、竜王国の女王は、ドラゴンと人間の間に産まれた子供の子孫なんでしょ?」

「ドラゴンとゴブリンを一緒にするなよ。女王さまに失礼だろ」

「……もういいよ」

 

かたんと椅子を引いて、席を立つ。

 

「おい、何がいいんだよ」

「『ゴブリン王の伝説』の話に詳しくないなら、もういいってこと」

「あっそ」

 

彼も暇では無いのだ。

明日は早い。

彼女の話が長くなるものだったなら困りものだったが、生憎というか有り難いことにというか、彼女の質問の相手に自分は不適格だったようだ。

 

 

「ゴブリン王の伝説」の物話。

 

それなりに有名な話だ。

 

詳しい者が多いとまでは言わないが。

 

あの白銀の聖騎士。

 

黙っていることを条件に同行してもらっているが、あの強さは尋常ではない。

 

それこそ、英雄。

それこそ、おとぎ話。

 

だから彼女は想像した。

 

彼はもしかしたら、ゴブリン王の血筋なのではないか。

あるいは、ゴブリン王と人間の姫との間にできた子供の子孫なのではないか。

だから人間に対して、友好的なのかもしれない、と。

 

想像を飛び越え、妄想の類と一笑にふされても文句は言えない、まさしくおとぎ話のような「荒唐無稽」な話だ。

 

それでも彼の存在は、どう取り繕っても「普通」では無い。

 

それこそ「物話の中から抜け出してきたような」という表現が、一番しっくりするのだ。

 

「もし、彼がゴブリン王と同じ存在なら……」

 

物語の中で「人間の姫との間に子供を作った」ように、「自分との間にも子供ができる」かもしれない。

 

弱い男など願い下げだ。

この世界で「弱い」など、「死」と同義だ。

 

亜人種の侵攻に晒されたこの国で、同じ人間すら隙を見せれば襲いかかってくる情勢で、強さを求めないなどあり得ない。

 

彼は本物の「英雄」だ。

 

彼の子供が産まれたら、きっと強い子になる。

 

それはなんて――

 

「なんて素晴らしいことなのかしら」

 

自分の産む子供が強者である保証を得られる。

これ以上ない、優良物件ではないだろうか。

 

◆◆◆

 

「もし私を娶ってくださるなら、貴方様に身も心も捧げます」

 

目の前にいるのはゴブリンだ。

まごうことのない、正真正銘のゴブリンだ。

 

それでも、その身に纏う清廉な雰囲気は、正しく聖騎士のもの。

 

そして、自分を見る瞳。

 

そこには何の感情も無い。

 

ただの「自分」だ。

 

領主の娘という地位。

美貌を謳われた整った顔。

それなりに父を支えたと、自負のある能力。

 

女として、価値のある付属品として、自分を見る男は見慣れている。

 

それを利用したことすらあるのだから。

 

それでもここまで、「自分」という存在をあからさまに「無価値」としている目は初めてだ。

 

いっそ、心地よいほどに。

 

 

この世界では「強さ」は男も女も引きつける強力な魅力だ。

 

そこに種族の垣根など小さな問題だ。

 

帝国の闘技場で名を馳せる「武王」にひかれる女性は少なくなく、男性でもファンは当然多い。

 

圧倒的な武力。

魔獣としか思えない白銀の狼を乗りこなす技量。

見事な武装のしつらえ。

単純な個人の力のみならず、集団を統率する戦略的能力。

第三位階などでは説明のつかない、強力な魔法。

 

どれか一つでも、名のある存在として名を馳せることが可能だろう。

 

これだけの力を個人が一人の能力として所持しているのだ。

 

そんな存在をなんというか。

 

「英雄」だ。

 

それを逃すなど、「女」としても「領主の娘」としても、あり得ない。

 

◆◆◆

 

「おいおい、正気か?」

 

目の前で発言した男に問う。

どう考えても常識的では無い。

さすがに狂っているとまでは(言いたくとも)言わないが。

 

「あれはゴブリンだぞ?」

 

確かに強いだろうが、人間では無いのだ。

そんな存在に自分たちのチームに入ってほしいなど、正気の沙汰ではない。

 

「なんでだよ。十三英雄にだって悪魔との混血児がいたんだぜ?聖騎士なんて、是非とも欲しい人材だ。あの治癒魔法の威力を見ただろう?昔の傷まで治るなんて、第三位階どころの魔法じゃないって、絶対」

「……そんな存在だからこそ、胡散臭いんじゃないか」

「何がだよ」

「そんな存在が、今まで噂にもならずにいた、なんて絶対におかしいだろう?隠れていたか、そういった集団から離れたのか。とにかく怪しいって」

「主人のところに帰るって言ってたじゃないか」

「……カルネ村のエンリ将軍だろ。お前そんな奴知ってるか?」

「いいや」

「怪しいじゃないか。周辺国家最強と言われた、あのガゼフ・ストロノーフなみに強いかもしれない奴が、何でこんなところに居るんだって話」

 

それでも――

 

「それでも、この先俺たちだけじゃ、やっていけないじゃないか」

 

明確に自分の前に立ちふさがる壁。

それは、これ以上自分が強くなれないという現実なのだ。

 

あそこまでの強さがあったならと、思わずにはいられない。

あの強さがあったなら、諦めることも挫けることも、納得のいかないことに膝を屈することも無いはずだ。

 

 

だからこそ、男は反対する。

 

人間同士でも、妬みやっかみは付き物だ。

種族が異なれば、さらに深刻な溝ができかねない。

 

「俺たちとは、住む世界が違うんだ。諦めろ」

 

自分(人間)とは違うと、遠くに見ているのが一番いいのだ。

近くにいれば、どうしたって自分と比べ、比べられる。

惨めになるだけだとわかっているのだ。

 

それは経験に裏打ちされた思いなのだから。

 

 

◆◆◆

 

魅了の魔法は永続的なものではない。

解けてしまえば、気持ちは戻るし記憶も残るので後々の禍根を残しやすい。

 

そんな魔法に頼るなど、最終的に相手を殺すことを前提にでもしなければ危険で使いようがない。

 

ましてや相手は第六位階魔法の使い手でもあるのだ。

 

「抵抗(レジスト)」されてしまう可能性は高い。

 

「お友達からで」

「お前、男だろ」

「だから、お友達からで」

「次は?」

「実は俺には、まだ嫁に行っていない姉がいるんだけど」

「帰れ」

 

◆◆◆

 

ドラゴン。

 

冒険者の討伐希望の一位であり、もっとも会いたくない危険な相手一位でもある。

 

そんな存在に、うっかり対面してしまった。

 

しかし――

 

「やめないか。敵対の意志も持たない者に見境無く喧嘩を売るなど、ドラゴンなら鷹揚に構えたまえ」

 

そのレッド・ドラゴンの後ろから、白銀の狼を従えた騎士が現れる。

全身鎧(フルプレート)のため、顔を見ることはかなわないが、鎧も脇に差している剣も見事なものだ。

 

ただ、随分と背が低い。

子供とさほど変わらない身長だ。

 

 

落ち着いた声にレッド・ドラゴンが応える。

 

「一応ここは私の縄張りなのだがな」

「人間にそれをわかれと言っても無理だろう。匂いもろくに判別できないのだから」

「まあ、そうだな」

 

レッド・ドラゴンが視線を戻す。

 

「さて、人間。ここが私の縄張りと知って入ってきたのなら許さない。己の愚かさを心に刻んで死ね」

「ひい!」

「だが、そうと知らずに迷い込んだのなら、私の恩人の言葉に免じて見逃してやろう」

「迷いました!というか、ここは何処でしょうか!」

 

レッド・ドラゴンは、やれやれといった様子で首を振る。

 

「なら、私と共に行こう。道を彼(ドラゴン)に教えてもらったからな」

 

レッド・ドラゴンは名残惜しそうに騎士に別れを告げる。

 

「世話になった。もし近くに来ることがあったら、是非また寄ってくれ。歓迎すると誓おう」

「ありがとう。そちらも怪我には十分気をつけるようにな」

「心がけよう」

 

 

 

変わったゴブリンだったな。

 

レッド・ドラゴンは「恩人」を思い出して、そう評した。

 

ゴブリンなのに、自分に迫る強さだった。

 

それ以上に魔法の威力に驚いた。

そうした強さを持ちながらも、怪我をし前肢を失って、他のドラゴンに縄張りを狙われていた自分を気遣った。

 

傷を癒され前肢は復活した。

感謝をし、お礼を考える自分に、あのゴブリンは迷うことなく、願い事を口にした。

 

「なにかあっても、自分の仕えるエンリ将軍に牙を向けるようなことをしないでほしい」

 

あのような騎士を召し抱えているのなら、「エンリ将軍」とやらも見所のある存在なのだろう。

 

 

場をとりなしてくれた彼は聖騎士であり、あのレッド・ドラゴンの傷を治してやったそうだ。

 

「私はこの北の先にある、城塞都市エ・ランテルからさらに北のトブの大森林近くにある、カルネに住むエンリ将軍の配下の一人だ」

「へえ、貴方みたいに強い人を部下にもてるなんて、すごい人ですね」

 

途端に相手の機嫌が良くなったことを感じた。

目に見えて――顔は見えないが――上機嫌とわかる態度だ。

 

「そうとも。エンリ将軍閣下は優れたお人で、しかもお優しいのだ」

「そうですか」

「そんな方にお仕えできる私は幸せ者という言葉では……」

「……」

 

人里にたどり着くまで聞かされた「エンリ将軍の素晴らしさ」は、あまりにも長時間聞かされたために、ほとんど覚えることができなかった。

 

それでも最終的に「すごい人ですね」と締めくくって解放された。

 

エンリ将軍という人はきっと「すごい」人だ。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

小柄を活かした戦闘を考えて挫折

 

 

体に添う様に剣を振るう。

 

狭さをものともせずに、打ち付けられる相手の得物を片手の盾でいなし、避けきれないものはその身に纏う白銀の鎧の上を巧く滑らせていく。

 

後ろからの敵に対して、振り返るのではなく逆手に持った剣で突く。

あるいは肩から背後に滑らせ、そのまま回転するように周りの敵を屠っていく。

 

長い剣を体から離して振り回すのではなく、体に添わせている。

突くときも、体重を掛けてのめり込ませないようにし、剣が抜けなくなる危険を回避する。突き刺しは急所を確実に狙い、盾での牽制も忘れない。

 

演舞、あるいは剣舞というべきか。

 

流れるような淀みない動きで、敵の数を減らしていく。

 

確実に殺すか、視力を奪ったり武器を持てないように腕を傷つけたりと、戦力を減らしている。

 




上のようなシーンは浮かぶのですが。

本当は、遺跡の探索をして、プレイヤーのアイテムを手に入れるとか
ここに残ってください、と懇願されるとか
ゴブリン王の逸話にならって、人間の女性と何かあるとか続けたかった。
(でも、ゴブリンさんは召喚された存在だから、子供は望めないんだ)

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説明・補足



ゴブリン

一人旅をさせるなら、白銀に輝く全身鎧に身を包んだ騎兵。
馬の代わりに白銀の狼に騎乗する、ゴブリン聖騎士隊隊長。

聖騎士なので、悪に対する攻撃が強い。
魔法も使える。
信仰系で治癒魔法も使える。

英雄の領域のレメディオスより強いそうで、更に無駄の無いビルド構成だろうから、第五位階の死者蘇生(レイズ・デッド)も使えるかも?

レッド・キャップス(43LV)より低く、ガゼフより強いから、たぶん30以上。
もしかしたら、デスナイトくらいで35LVくらいかな。

できれば外見はせっかくの「ユグドラシル」の隠しキャラクターみたいなものだと思うので、それなりに凝った装備(現地目線で凄い装備)であってほしい。

人々を助けていく聖騎士。

法国も人助けするゴブリンに
「もしや貴方はぷれいやーですか?」
「違います」
「では、従属神(NPC)ですか?」
「違います」

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書いていて、つい思いついたタイトルもどき

周辺諸国第二位のゴブリン聖騎士が、一番人間に優しい気がするのは、私の気のせい(勘違い)だろうか。(私が間違っているのだろうか)

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一応の補足(長いです)

一応「強者」の分類に入れられ、善性であり人助けを「一応」でも厭わない事。
しがらみが少なくて、拘りが少ない。
一騎当千、自分で自立して旅ができる。
回復手段持ち。


ゴブリン軍団で最強は13レッドキャップス、Lv43。
デミウルゴスの支配の呪言は、Lv40以上で抵抗可。
フールーダに支配の呪言が効いたので、フールーダはLv40以下。(アニメの話は明言されていないので含まない)
フールーダがデスナイトを(理論上は)支配できるとあるので、Lv35以上。
39~36がフールーダのレベル?

大陸に四人しかいない人間種の逸脱者とあるので、英雄は少なくとも38より下。

レメディオスが英雄級(ガゼフよりLvが上)。
ガゼフが英雄に片足を入れている。
ラキュースが英雄級。

レメディオスは周辺国家第三位の聖騎士。
一位が漆黒聖典なので英雄級(逸脱者ではないので、おそらく38以下)
二位がゴブリン聖騎士隊隊長。
三位がレメディオスで英雄級。

一位と三位が英雄級なので、二位も英雄級。

レッドキャップスのLv43が飛び抜けているとある。
10Lv離れると勝ち目無し。5Lvでなんとか、とあるので、間を取って43-7=36くらいを希望。

十巻で、漆黒聖典はデスナイトが同数以上になったら絶望的、とあったのでレベルはほぼ同格のはずなので35くらいだと予想。
聖騎士隊隊長もたぶんそれくらいはあるはず。
隊長というくらいなので、デスナイトより上の36希望。

というか、デスナイトよりは強いと予想。
12巻の表現を見ると、隊長格でない通常のゴブリン軍団員はデスナイトより下に思える。

できれば、リユロのLv38より上がいいけれど、逸脱者のレベルに入ってしまうので不可。

憤怒の魔将がLv84の純戦士系でも、第十位階の魔法が使える。
フールーダが無駄の多いビルド構成の上、三系統の混成でLv40以下でも、第六位階を使える。
40以下のゴブリン聖騎士も第六位階を使えるかも?

という予想の元、ゴブリン聖騎士隊隊長は第六位階の信仰系魔法「大治癒」が使える設定。

ただのユグドラシルモンスターは、八つくらいの魔法を使えるとある。
活躍させたいのと、単独なので、使える魔法はこの話では十個にしています。



絞め殺す蔦〈ギャロップ・アイビー〉
WEBに出てくるモンスター





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どうでもいい話

人外と人間の恋物語、というと「美女と野獣」が例えに出されるのですが、野獣はもともと人間なので、ちょっと違うんじゃないかと思っています。
最終的に元の人間に戻りますし。

どちらかというと、「人魚姫」の方が例えに良いかと。
上半身は人間ですが、下半身は魚。
ひょっとしたら「ユグドラシル」なら異形種の分類になるのかも、と思います。

他にも、昔話ではこの手の話は多い。

人間の男に好意を寄せ、人間の女へのプレゼントの花を咲かせるために、自らの命を捧げてしまう鳥の話とか。

さらには「幸福な王子」の銅像と燕とか。

異種族間の恋愛は、結構昔からたくさんあるような気がします。

吸血鬼の「ドラキュラ」なんて、死んでから生きた人間に子供を産ませているんだから、本当に死んでいるのかと。

これが吸血鬼全般に取り入れられているのなら、シャルティアが人間相手に妊娠してしまう可能性がありそう。

ところで木の股から生まれるのは悪魔という話が多いですが、木の精霊との間の子はどこから生まれるのか。

ついた蕾が花開くと、そこから子供がこぼれ落ちた、という話があったような。

古今東西、異種族間の恋愛は多いとプルチネッタが知ったら、「こんなにも世の中にわ悲恋が!何とかしなくてわ!」とか奮起しそうだ。



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12巻の作者雑感を読んで、ゴブリン聖騎士隊隊長が「周辺国家第二位の聖騎士」と知り、「さすがナザリック絡み」と思って書いた話です。
だってレメディオスが「聖騎士」なのに、あんまりだったので。
第一位も、所属を考えると、まだ出てきていないのに不安です。

一位(スレイン法国)と三位(ローブル聖王国)は似てる?とか妄想。

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