インフィニット・ストラトス 慟哭の白銀少女 作:アブソリュート
そろそろIFも投稿しないとですな!
さ~て頑張りますか!……と言いたい所ですが少し更新速度が遅れるかもしれません
なるべく投稿したいと思いますのでよろしくお願いします!!
ねえねえ、織斑くんさあ!」
「はいはーい、質問しつもーん!」
「今日のお昼ヒマ?放課後ヒマ?夜ヒマ?」
昨日の様子見は終わりを告げたのか、山田先生と千冬姉が教室を出るなり女子の半数がスタートダッシュ、俺の席に詰めかける。なんか凄い勢いで走ってくるんだが一応ここ、教室だからな。危ないぞ。
「いや、一度に訊かれても――」
困るんだが。と続けようとして、なにやら整理券を配っている女子を見つける。おい、ちょっとそこの女子。なに商売してんだ。
「……………」
俺を囲む集団を少し離れた位置で見ているのは、幼なじみこと箒だ。相変わらず怒っているように見えるがあれが普通らしい。おお、怖い、こw――。
ギンッ!!
――ナンカイイタイコトガアルノカ?
「……………」
……千冬姉。俺って学習能力がないのかもしれない。
(しかし参ったな。ISについて訊こうと思ったのにエリスは未だに寝てるし箒は怒ってるし……こりゃ後で訊くしかないな)
そう思っている間に女子の早く質問答えて視線が非常につらい。どれから答えたらいいのやら。
「千冬お姉様って自宅ではどんな感じなの!?」
「え、案外だらしな――」
パアンッ!!
「うぶっ!?」
「休み時間は終わりだ。さっさと席に着け」
や、やばい。威力が増してきてるぞ。しかもこのタイミングでの叩きはあれか。個人情報をばらそうとしたからだろうか。
「それ以上変なことを考えるなら貴様の性癖をばらすぞ」
「ってまだそれ言うのか!?」
だから誤解だって!?信じてくれよ!!
「だったら余計なことはするな。……ああ、それとだな」
「どうした千冬姉?」
パアンッ!!
「……………」
「織斑先生だ、馬鹿者」
だ、誰か助けてくれ……。
「ところで織斑、お前のISだが準備まで時間がかかる」
「へ?」
「予備機はない。だから、少し待て。学園で専用機を用意するそうだ」
「んんん?」
俺がちんぷんかんぷんでいると、教室中ざわめきだす。
「せ、専用機!?一年の、しかもこの時期に!?」
「つまりそれって政府からの支援が出るってことだよね……」
「いいなぁ……。私も早くほしいなぁ」
全く意味がわからないという顔をしていると、見るから堪えかねたという感じで千冬姉がため息混じりに呟く。
「はぁ……。つまり、本来ならIS専用機は国家あるいは企業に所属する人間しか与えられないのだ。だが、状況が状況だからデータ収集を目的として専用機が用意されることになった。わかるか?」
「ああ、なんとなくだけど……」
「そのうえ製作者である篠ノ之束はIS467機を作って以来行方をくらました。その中の一つがお前に与えられるのだ」
……え、マジか。世界に何十億人いるなか俺に与えられるのか。
「あの、先生」
女子の一人が千冬姉に挙手をする。
「なんだ?」
「篠ノ之さんって、もしかして篠ノ之博士の関係者なんでしょうか……?」
挙手をした女子はおずおずと千冬姉に質問する。まあ、普通同じ名字の人がいたら気になるよな。
「そうだ。篠ノ之はあいつの妹だ」
おい、ちょっと待て。いくらなんでも個人情報をばらしちゃいけないだろ。プライバシーの侵害だぞ。
「ええええーっ!す、すごい!このクラスに有名人が二人もいるなんて!」
「篠ノ之さんも天才なのかな?そうだったらすごいよね!」
「あたしISの操縦について教えても~らおう!」
授業中だというのに、箒の元にわらわらと女子が集まる。そんな光景をおもしろいと思いながら見ていると箒は何かに耐えているようだったがついに限界に達する。
「あの人は関係ない!」
突然の大声。俺は目見開きながら箒を見る。俺と同じく箒に群がっていた女子たちも目を見開いていた。
「……大声を出してすまない。だが、私はあの人じゃない。教えられるようなことは何もない」
そう言って箒は窓の外に顔を向けてしまう。女子は盛り上がったところに冷水を浴びせられた気分のようで、それぞれ困惑や不快をした顔にして席に戻った。
(あれ?箒って束さんのこと嫌いだったか……?)
記憶をたどってみるがそんなことはなかったと思う。そもそも箒と束さんが一緒にいたところをあんまり見たことがないかもしれない。
「さて、授業を始めるぞ。山田先生」
「は、はいっ」
山田先生は箒の様子を確認してから授業を始める。
(あとで箒に聞いてみるか……)
そして、俺は教科書を開くのであった。
「……………」
(あの人は関係ない、か)
関係なくはないと思う。姉妹揃ってISに関わっているという部分では十分あるだろう。第一この学園に来たら言われるのは目に見えているはず。少なくとも私は思う。
(まあ、私にとってはどうでもいいけど)
本当は仲良くなれたかもしれないが『天災』の妹となると話は別だ。憎い相手の身内と仲良くなれるほど私の心は広くない。
筋違いなのかもしれない。彼女は姉の被害者なのだ。なにも悪いことはしていない。それでもあいつの妹というだけで仲良くする気が出てこない。
(私の復讐の邪魔をしなければ気にすることはない。……もし、兄さんに何かしたり復讐の道の妨げになる存在になるとしたら)
―――殺すまでのことだ。
「安心しましたわ。まさか訓練機で対戦しようとは思っていなかったでしょうけど」
休み時間、早々に俺の席にやってきたセシリアは腰に手を当てて言う。毎回思うんだがその腰に手を当てているのは無意識にやってんのか?
「ですが、そちらの方は訓練機で私に挑むようですが……大丈夫なんですの?」
「さあ……?それはエリスに直接聞いてみればいいんじゃないか?」
「そ、それはそうなんですが……」
あんなことがあったからかセシリアはエリスに対して少しびびっている様子だった。確かに聞きづらいよなあ……。
「で、ですからあなたが聞いてくださる?」
「あー……どうするかな」
「なにかあったの兄さん?」
おお、いつの間に起きてたんだ。エリスはいつの間にか俺の席に来ていた。するとエリスの存在に気づいたセシリアは若干びびりながらも声をかける。
「あ、あなた大丈夫なんですの?」
「何がです?」
「こう見えてもわたくし、セシリア・オルコットはイギリスの代表候補生……つまり、現時点で専用機を持っていますの」
「はぁ……で?」
「で……って理解できませんか?」
俺も理解できないんだが……。
「……こほん。先程の授業でも言っていたように世界でISは467機しかありませんわ。つまり、その中でも専用機を持つものは全人類六十億超のなかでもエリート中のエリートなのですわ!」
セシリアは自分の胸を叩きエリートとの部分を強調して言う。それに対しエリスはだから何?と言う顔をしていた。
「エリートだから……何だって言うの?」
「ですからわたくしがあなた方達にISの操縦を教えて差し上げてもよろしいですわよ」
「……………」
エリスは顔を俯いて何かぶつぶつと言っている。声が小さすぎて隣にいる俺でも途切れ途切れにしか聞き取れない。
「に……い……こ……な……に」
「ええと……聞いてますの?」
「ああー……セシリア」
「なんですの?」
俺はセシリアに忠告をする。
「少しエリスをそっとしておいてくれ。でないと――」
「でないと……?」
「……俺はそれ以上言うつもりはないから」
ここであのときと同じ事が起こったら大変だしな。あと、こんなところで説明したらエリスの印象が悪くなるしな。
「はぁ……まあ、分かりましたわ」
セシリアは渋々ながらも納得している様子だった。内心少しひやひやしながらも表向きは平然を装うことができた。エリスは気持ちを落ち着かせたのか雰囲気がもとに戻る。
「ふぅ……。見苦しいところ見せてすいません、兄さん」
「いや、大丈夫だけど……平気か?」
「ええ、大丈夫です」
エリスの気持ちは何となく分かるけどな。第一あんな風に言われたら腹が立つに決まっている。
キーンコーンカーンコーン。
チャイムがなると同時に席に戻り次の授業の準備を始める生徒がちらほらと見える。
「ま、まあ。クラス代表になるのはこのわたくし、セシリア・オルコットだと言うことをお忘れなく」
髪をぱさっと手で払い綺麗な足取りで自分の席に戻っていく。イギリス出身なだけはあると感心するのであった。
「箒ー。一緒に食べに行こうぜ」
「……………」
「兄さん……お腹すいた」
俺はさっきの件で箒が浮いていると思い声をかけるが無視される。エリスに関しては隣でお腹が空いたしか言わない。というかエリスお前……また朝食抜いただろ。
「……私はいい」
「はいはい、わかったから行くぞ」
「おい、それはわかったといわ―――う、腕を組むな!」
箒は大抵こうして強引にやれば大丈夫だ。エリスは面白くなさそうな顔で俺を見てくる。……なんでだ?
「なんだよ歩きたくないのか?おんぶしてやろうか?それともお姫さまだっこがいいか?」
「なっ……!」
ボッと顔を赤くする箒。ここまで言えば付いてくるだろう。
「わ、私はそんなことされなくとも……それよりも早く離れろ!」
「学食についたら離れてやるよ」
「は、離れろ!ええいっ―――」
「―――っ!兄さん!」
箒の腕に絡めていた腕が、肘を中心に曲げられる。痛いと思った次の瞬間には視界が反転、俺は床の上に投げ飛ばされていた。にもかかわらず背中に痛みがない。不思議に思い背中に視線を向けるとエリスが下敷きなっていた。
「おい、エリス大丈夫か!」
「へ、平気だから……っ!」
エリスはお腹を丸めて痛みに耐えている様子だった。俺はエリスのお腹に怪我があるのかと思い手を伸ばしたところを叩かれてしまう。
「駄目っ!!」
パシーンッ!!
「……………」
「あっ……ごめんなさい」
悪いのは俺だというのにエリスは本当に申し訳なさそうに謝る。……また、やっちまった。前にも同じようなことがあった。昔もこんな感じだったところを手を伸ばしたら叩かれたことがあった。
大体こういう場合は何かを隠したがっているときだ。裸を見られても動じないエリスが触られたらこういう反応するときはいつもそうだ。おそらく、また傷が増えたんだろう。
今さらだと思うがそこは追及はしないことにしている。でも、裸を見られる方がよっぽど嫌がると思うんだがな。普通はな。
「……いいさ。俺が悪いんだから気にするな」
「……すみません」
エリスの頭を撫でる。そして、さっきから呆然と立っている箒に顔を向ける。
「箒」
「な、なんだ?」
「飯、食いに行くぞ」
俺がそう言うと箒は驚いた顔をする。俺は立ち上がり箒の手を強引に掴み学食へと連れていく。
「だ、だが、私は―――」
「拒否権はないぞ」
「くっ……!」
何か言いたそうだったが箒は黙ってついてくる。エリスも痛みが引いたのか俺の後ろについてくる。そして、三人で学食へと向かう。
「おお、美味いなこの日替わり定食」
「……………」
「……………」
うん、誰か助けてくれ。さっきからずっとこんな感じでいる。俺が何か喋っても反応が返ってこない。俺と箒は日替わり定食。エリスはオムレツと林檎とサンドイッチのご飯だ。ちなみにサンドイッチのことをサンドウィッチとも呼ぶらしい。
「ところでさあ、箒」
「……なんだ」
おお、やっと返事が返ってきた。
「ISのこと教えてくれないか?このままじゃ何も出来ないままで負けそうな気がする」
「ふん、そんなこと知らん。男なら何とかしてみせろ」
こんなにも幼なじみが冷たいとは……俺は何かしたのか?仮にも俺、被害者なんだけど……。
「はぁ……。エリスはどうするんだ?」
「私ですか……?」
林檎を食べながら考えるエリス。しばらく考えたあとエリスは告げる。
「私は何もしません」
「えっ、マジか」
「貴様、あれだけのことをしてなにもしないとはどういうつもりだ?」
エリスの言ったことに俺は唖然としてしまう。箒は先日の件について指摘する。するとエリスは、はぁ、とため息をつきながらも説明する。
「あなたにそんなこと言われる筋合いはありません。ですが、理由はあります」
「じゃあどうしてだ?」
「まず、織斑先生が予備機がないと言ったことです」
「ああ、成る程な」
確かに朝そんなこと言っていたような気がする。
「ですからISの練習は無理です」
「じゃあどうするんだ?このままだと負けるかもしれないぞ」
俺がそう言うとエリスは心配しないでくださいと言う。
「私は負けませんから」
「どこからそんな自信が出てくるんだ、お前は……」
「少なくともあなたよりかは強いですよ」
エリスと箒の間に火花が飛び散っているように見える。昔から変わらないなぁ、本当に。
「私のことよりも兄さんのことを考えないと不味いのでは?」
「うーん……そう言われてもな」
どうすればいいか全く分からないしな。
「一週間でISのことを覚えるのは無理だと思います。それは兄さんが一番分かっていると思いますが」
た、確かに。今考えるとあの辞書みたいなのを一週間で覚えるのは無理な気がする。
「ISについては最小限のことを覚えて、あとは体の鈍りを直すという意味で鍛練をした方がいいのかもしれません」
「――おい、それはどういうことだ?」
エリスの話を聞いた箒は何故だかわからないが怒気を含んだ声で訊く。やばい、悪い予感がする……。
「えっ?知らないのですか?兄さんは中学時代三年間帰宅部ですよ」
「それは本当か一夏?」
「ああそうだ。しかも皆勤賞だぜ」
どうだ凄いだろうと言わんばかりのドヤ顔をする。すると箒の周りに何かのオーラが出ている気がするのは俺の見間違いだろうか?
「お前はこの三年間一体何をしていたんだ!」
「それは……」
家計を守るためにバイトしてたんだが。多分、そんなことを言っても聞いてもらえない気がするけどな。
「お前はいつから軟弱者に成り下がったんだ!」
いや成り下がったんだつもりはないんだが。それに三年間全くなにもしていなかったわけじゃない。
「―――なおす」
「はい?」
「お前を鍛えなおす!いいな!わかったら返事をしろ!」
「は、はいっ!?」
思わず勢いで返事をしてしまった。なんか千冬姉に似ていた気がして。
こうして俺は一週間、箒に放課後みっちり絞られるのであった。
だが、大事なことを忘れていた。そう……ISについて一切手をつけていないことに。
う、う~ん……あんまり上手く書けた気がしない
何かおかしなところがありましたらコメントください!
待っていますので!