早速前回までのあらすじを説明していくわね~
ディオドラ?とかいう若手悪魔との戦いの時に朱乃ちゃんとデートの約束をしていたイッセーちゃん。
その約束を果たすために街で思いつくままに遊び回ったいた二人。
しかし、それは唐突に終わりを告げるのだった......。
side幽々子
「ほっほっほ、という訳で訪日したぞい」
イッセーちゃんの家のVIPルームでお爺さん...いえ、北欧の主神、オーディン様が朗らかに話す。
あの後、ナンパの対応に困っていたところをイッセーちゃんが助けてくれて、その後にオーディン様を探していたと思われる従者さんと堕天使幹部のバラキエルさんの二人と合流した後、リアスちゃん達に連絡を入れて私達は兵藤家へと向かったの。
私は帰ろうかと思っていたのだけど、リアスちゃんに幽々子先生にも来てほしいと言われたからお邪魔しているのよね。
アザゼル先生も久しぶりに顔を出しているわ、オーディン様が来ているんだもの。当然と言えば当然なのかしらね~。
それとさっきから気になっていたのだけど、朱乃ちゃんが明らかに不機嫌なのよね~......。
ちょっと前まではそうでもなかったんだけど、あの二人と合流してからはなんだかとても不機嫌なのよ......。
「どうぞ、お茶です」
朱乃ちゃんが不機嫌だからか、リアスちゃんがオーディン様にお茶を淹れていたわ。
「構わんでいいぞい、しかしでかいのう、あっちもでかいのう、む?もっとでかいのもおるではないか」
そう言いながらリアスちゃんや朱乃ちゃん、そして私の胸を見つめてくるオーディン様。
幾ら主神と言ってもそのあたりはやっぱり男性なのね~
でも、神様がスケベなのって大丈夫なのかしら?
それとイッセーちゃん?そんな恨みがましい顔しちゃ駄目よ?
「もう!オーディン様ったら、いやらしい目線を送っちゃダメです!
こちらは魔王ルシファーさまの妹君なのですよ!
それにあの方は現白龍皇を歯牙にもかけなかったあの亡霊姫なんですから!」
そう言えばそんなこともあったわね~、今となっては懐かしいわ~
というより従者さん、上司をハリセンで叩くのはどうかと思うのだけれど......
「まったく、固いのぉ。サーゼクスの妹といえば別嬪さんでグラマーじゃからな、それに、それ以上の美貌と体形を備えたあの亡霊姫がおるんじゃぞ?そりゃ、わしだって乳ぐらい見たくもなるわい。と、こやつはわしのお付きヴァルキリー。名は———」
「ロスヴァイセと申します。日本にいる間、お世話になります。以後、お見知りおきを」
綺麗な挨拶だこと......。
それじゃあ、それ相応に返してあげないと失礼よね。
「あら、ご丁寧に...。流石はヴァルキリーですわね。
私はここ、駒王学園で教師としてオカルト研究部の副顧問をさせていただいております。亡霊の西行寺幽々子と申しますわ」
「西行寺様ですね、よろしくお願いいたします」
そんなに固くならなくてもいいのだけど、まあ仕事なんだもの、そこは仕方ないわよね~
そこにオーディン様が口を挟んでくる。
「因みに彼氏いない歴=年齢の生娘ヴァルキリーじゃ」
オーディン様...それはあまり口にしないであげた方が......。
ほら、その証拠に......
「そ、それは関係ないじゃないですかぁぁぁぁっ!わ、私だって、好きで処女なわけじゃないのにぃぃっ!うぅぅっ!」
あんなに凛々しかったのに途端に泣き崩れちゃってるじゃない......
「大丈夫ですか?落ち着いてください」
私は泣き崩れるロスヴァイセさんの背中を優しく叩いてあげる。
私も死んではいるけれど、いまだに良い相手はいないもの.....。
というか、紫もそうだけれど、私達ってそういう相手がいないのよね......
......そう考えると私って相当危ないんじゃないかしら...?
そんなことを考えながら私はロスヴァイセさんを慰め続けるのだった。
その後、オーディン様とアザゼル先生は遊びに行くと言ってロスヴァイセさんを伴って出かけていったんだけど、その時に見た皆とバラキエルさんは深い深いため息を吐いていらしたわ