内容事態は変わってませんが、めんどくせーなーって思って本作のセリフ部分コピーしてたらスゲー変なことになると気づいてやめました。
あと地の文強化してみたのでぜひ読んでくれれば。
変なとこや、表現力が足りないなと思ったらまた修正していきます。
「おっ?やっとお姫様復活したか?真面目そうなのにやっぱりどこか抜けてるな。」
ヤハハと軽薄そうにした様子で笑う十六夜。それに反応したエミヤは申し訳なさそうに言った。
「…すまない。少し思うところがあったのでね。もう大丈夫だ。」
「少しどころじゃなかったがな。まあいいや、お姫様。
話は戻すが、実は黒ウサギのコミュニティが昔、東側最大の勢力を持っていたそうなんだが…箱庭にいる魔王様とやらがもってる"主催者権限"って言う物でな、ゲームを強制させられて負けたらしい。
そして人員とそのコミュニティの誇りである"名"を奪われ、マシな連中がコイツと後一人しか残って無いんだってよ。」
そう言って十六夜はエミヤに黒ウサギのコミュニティの現状をまとめて言う。
「そこで俺達が呼ばれたってわけだ。俺達はコイツの仲間達を全員集めつつ、魔王様をぶっ飛ばそうすのが役目ってことだ。
シンプルで実にオモシロそうじゃねーか?」
十六夜はとても楽しそうに言い放った。それを聞いた黒ウサギは驚き声をあげて十六夜に聞き返した。
「い、十六夜さん!今、仲間を集めるのに協力してくれると言いましたか!?」
「ああ言ったぜ。それともなんだ、俺なんて別に要らねえってか?失礼な事言うと本気で余所行くぞ。」
「だ、ダメですダメです!十六夜さんは私たちに必要です!」
「おう、素直でよろしい。………ところでだが黒ウサギ。さっきまであんなバカみたいに喜んでいたが、それなら何で自分で倒しに来なかったんだ?お前の方がかなり強く見えるが。」
ウキャーーって言ってたぞ、お前?
そう十六夜が聞くと顔を赤くして反応してしまう黒ウサギ。
「わ、忘れてください!…そ、そうですね。それはウサギ達が"箱庭の貴族"と呼ばれる事に由来する、特権を持ってるからです。ウサギ達には"主催者権限"と同じく"審判権限《ジャッジマスター》"があり、ゲームの審判を勤める事ができるのです。」
えっへん!という音が黒ウサギから聞こえそうなほどに胸を張る彼女。
「…やはり、お姫様と黒ウサギがタメを張る感じか。」
「へッ?………てどこを見てやがりますかお馬鹿様!」
「胸だ。」
「だまらっしゃい!!」
そう言って何処からともなく出されたハリセンが神速の速さで十六夜の頭を襲う。そして手から消えるハリセン。
「(さっきから気になっていたが何処から出しているんだアレ。そしてなぜハリセンを持っている…………)
十六夜。話を脱線させないで欲しいのだけど。」
彼女が万人から弄られる生粋の"箱庭貴族(笑)"と言われる由縁のせいで、ハリセンを持つ理由をまだ知らないエミヤは疑問に思いながらも話を戻しにかかる。
「そ、そうですね。話を戻しますよ十六夜さん。………それでですね。ゲームの審判勤めた場合、主催者と参加者は絶対にギフトゲームのルールを破ることができなくなり……いえ、正しくは違反者がその場で敗北します。」
「ってことは、ウサギと共謀すればギフトゲームで無敗にできるのか?」
「違います。そこまでうまい話なんてありません。ルール違反=敗北なのです。ウサギの眼と耳は箱庭の中枢に繋がっており、違反者が出た瞬間、ウサギ達の意思無関係に敗北が決定してチップを取り立てることができるのです。それも無理に判定を揺るがすと……」
「揺るがすと?」
「盛大に爆死します。」
「まじか。爆死か。」
「それは…見たくないな…」
ウサミミ美少女の爆発死は、全うな人間ならトラウマものだろう。さらに、黒ウサギの説明により審判権限の代償による縛りが明かされていく。
一つに、ギフトゲームの審判を務めた日より15日間はゲームに参加できない。
二つ目に、"主催者"側から認可を取らねばゲームに参加できない。
三つ目に、箱庭外にて行われるゲームに参加できない。
他にも色々あるが、蛇神に挑戦できなかった主な理由がこれらの条件らしい。
「なるほど、それで参加できなかったのね。」
そう納得するエミヤ。
「ふーん。理由はわかった。それで?それを聞いたお姫様はどうするんだ?」
そう言ってエミヤに話をふり、期待と興味、それと共にどこか確信したような表情で顔を彼女に向ける。
「そうだな………まず、世界の果てとやら行かないか?
そもそもの目的をさっさと果たした方が良いと思うけど」
そう言って十六夜達を促すと、彼女は世界の果てにある滝ーーーーートリトニスの大滝に向けて足を進めた。
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川辺を人間には真似できない速さを平気な顔をして走る。まだ決めていないのかと思った黒ウサギは十六夜に話を振るう。
「十六夜さん。一つ質問があるんですけどいいですか?」
「んー?なんだ?」
「十六夜さんはどうして黒ウサギ達のコミュニティに入ることを決めてくれたんですか?」
「ああ、それはな…そっちの方がロマンを感じたからだ。ぶっちゃけ、さっきまで忘れてたが"世界の果て"を見たいってのもそこにロマンを感じたのが理由だな」
俺は快楽主義者だからな。
そう呟いて、ヤハハと笑うと、話をつづけた。
「元の世界には俺を満足させる物は殆ど堀尽くされていたんだよ。だからこの世界になら"俺並みに凄い物"があるかもしれないと思ったのさ。俺は生きていくのに感動がある程度必要なんでな」
「な、なるほど…」
「流石十六夜だな。私には真似できんよ」
「そういうお姫様はもういいのか?ま、最初から決めてますって顔してるが」
そう言ってエミヤに面白そうな顔をする。
「まあ、そうだな。私の意見は最初から決まっている……む、そろそろ着くようだぞ。」
そう言ってエミヤは持ち前の眼で河の終わりを視認する。
「お、まじか。先行くぜ」
そう言って十六夜は地面を凹ませ、さらにスピードを上げて瞬く間に滝にたどり着いた。
「おお……すげぇな。」
「これは……」
円形に広がったトリトニスの滝は、先ほど通ってきた大河や他の川がすべて合流して、大瀑布さながらに流水が河口へと投げ出されていた。
跳ね返る大量の水飛沫は、夕焼けによって眼下に広がる視界を朱色の霧で幻想的に染め上げる。
滝の向こうは彼方まで広がり、エミヤの眼をもってしてもその視界に赤く染まった雲以外移さない。
「どうですか?横幅約2800メートルもあるトリトニスの大滝です。このような滝は見たこともないのでは?」
「…ああ、俺の世界でもここまでのは流石になかったぜ…」
十六夜は茫然自失という言葉が似合いそうなほどに"世界の果て"を見る。それを観察した黒ウサギは、エミヤにも顔を向ける。
「エミヤさんもどうですか?」
「…………そうだね。これ程の滝は、世界中を旅していたが見たこともないよ……。いや、見ていたとしても私は何も感じることはなかっただろうけど………」
女言葉になっている事にも気付かずエミヤも呟く。
「そうだね………長いこと"感動する"という行為を忘れていたけど、それを思い出させる程にこの滝は凄いよ」
(まあ記録とはいえ、最後に記録したのがあの男との戦い、というのがそれを後押ししてるのかも知れないけどね。)
ーーー時間をかけずにこの世界に来れたのが良かったのかも知れない。
そう考えていると、先の言葉を聞いた十六夜がエミヤに興味深そうに聞く。
「それじゃあお姫様はここに来る前は何をしていたんだ?」
「そうだね…」
(ここでなら、世界の掃除屋と皮肉を込めた言葉を今までの私なら吐き出すのだろうけど…)
思い起こすのは、磨耗してなお色褪せない記憶。蔵の中で会合した神秘。煌めく金髪に、その存在を表すかのごとく際立つ青。凛々しくも強く輝く姿をした、美しい情景を思わせる彼女。
この滝を見ても、優るとも劣らないと思わせる、セイバーとの出会い。
全て繊細に思い出せる、エミヤシロウを形作った一つの光景だ。
「そうだね。これは黒ウサギのコミュニティにも関係するのだけど、私は正義の味方をしていたの。私は困っている人を見ると助けたくなってしまうバカでアホで未熟な性格をしていたのさ」
その性格で成ってしまった、今まで守護者として殺してきた過去を噛みしめ、哀愁の感じる表情で言うが、
「だからね、黒ウサギ。これは同情と思われて仕方ないのかもしれないけど、それでも私は貴女達を助けるためにコミュニティに入ると決めたよ」
最後には黒ウサギに対して彼女は微笑んだ。
それを見た黒ウサギは、感情が昂ったのか頬を染めると勢い良くエミヤに抱きついた。
「…ホントでございますか?嘘じゃないですよね!?やったー!凄く凄く嬉しいです、エミヤさん!!」
その表情は、とても純粋な笑みが浮かばれていた。
かつて何話も続けてここの蛇神登場シーンを書いた作家は居るだろうか…
まあ、1ページの文字数が少ないせいなのだけれども。
今回は普段より多めに書いてしまいました。