色々あったIS基礎動作授業の最後に箒からお昼休みに弁当を食べようと言われたので今シャルルと共に屋上に向かっている。
もちろん箒の了承は得ているよ。
先に鈴とセシリアが屋上に行っているらしい。
この食事会の発起人は箒だそうだ。
「本当に僕が付いて行っていいの?」
「大丈夫さ、発起人がいいと言っているしね。」
「ならいいけど。」
シャルルは元々の性格のせいかそれとも別の要因があるのかかなり謙虚だ。
僕が食事に誘う直前他の女の子に声をかけられてそれを断る言葉が『僕のようなものの為に咲き誇る花の一時を奪う事はできません。こうして甘い芳香に包まれているだけで、もうすでに酔ってしまいそうなのですから』って言って断っていたけど、雰囲気や立ち居振る舞いがあっていないとただの寒い言葉なんだけどシャルルが言うとそう聞こえないんだよね。
そうやって断っていたおかげで僕が誘えたんだけど。
・・・あの三年生の先輩大丈夫かな?
廊下に出た途端失神してたけど。
「学園にたった二人の男子だし不仲になんてなったらお互いに大変な事しかなさそうだしね。」
「そうだね。」
(とは言うものの君の事を男とは思ってないんだけどね。)
「一夏!遅いわよ!!」
「シャルルを誘っていたんだ仕方ないさ。」
「それでも早く来なさいよ!ご飯が冷めちゃうじゃない!」
「すまないね。」
ご飯が冷めるって言われたけどお弁当だよね?
もう冷めてる筈なんだけど。
「ありがとう。一夏って優しいね。」
「そうかな?」
「うん。一夏は優しいよ」
何故か見つめ合う僕とシャルル。
しかもシャルルの頬は少しだけ赤い
「オホン!話をし過ぎてご飯を食べる時間が無くなるぞ。(何故男と見つめ合っているんだ!)」
「そうですわよ、一夏さん。(なぜ男性と見つめ合うのですか!?)」
「ご飯冷めちゃうじゃない!(あたしには少しも振り向かないくせに!)」
なぜか、とても理不尽な事を言われているような気がするのは気のせいだよね?
「小娘どもこんなとこで何をしてるんだ?」
「「「な!?」」」
「なんで織斑先生がここに?」
「・・・」
「弁当を久々に作ったからな、一夏にでも食わしてやろうと、な」
「えーっと」
「今は姉さんでもいいぞ。」
「姉さんって料理できた?」
「努力したのさ。」
「そ、そうなんだ。」
その努力が一番怖いんだけど。
「そ、その、わたくしも一夏さんの為にサンドウィッチを作りまして」
「あ、あたしの酢豚はあげないわよ!」
「え、えーっと一口ずつもらうってことでいいかな?一人で全部食べれそうにないし。」
「えっと、大丈夫?一夏?」
ああ、君の優しさが身に染みるよ。
「じゃまずはわたしの鰻重から」
「・・・」
学生のお弁当で鰻重って。
・・・もしかして捌くところからやったのかな?
まさか。
「ほら、一夏。口を開けろ。」
「あ、これって日本のカップルがする『はい、あーん』ってやつなのかな?」
シャルル、その気遣いはいらなかったよ。
「あーん」
ほら、姉さんの目が期待で満ち溢れているよ。
しかも、さっきまで『あーん』なんて言っているし。
「・・・あ、あーん。」
「どうだ?おいしいか?」
さっきまでの期待はどこへやら、上目づかいでこっちを見ているし。
「おいしいよ、姉さん。」
「まぁわたしが作ったんだ、当たり前だ。(これで精力を付けてわたしの部屋に来いよ。)」
「で、では次は私が」
「・・・」
姉さんなんで箒がお弁当を出そうとすると睨むんだい?
「私はから揚げだ。本当は弁当を全部食べてほしかったんだが仕方ない。このから揚げは今回の自信作だ。」
「いただくよ。」
箸を取ろうとすると箒に先をこされる。
「私が食べさせてやる。あ、あーん。」
「あーん」
もしかしてお弁当を持ってきた人と全員しないといけないのかい?
・・・少しきついものがあるんだけど。
「一夏、どうだ?」
「おいしいよ。隠し味に何かしてるかい?」
「しているが秘密だ。(アァ、一夏ノナカニ私ノ体液ガ混ザッテイル。)」
久しく感じてなかった悪寒が背筋を走ったけど、季節の変わり目だから気を付けないと。
「仕方ないわね。ほら」
「ありがとう」
お皿に乗った酢豚を渡される。
・・・うん、この食べ方が一番いいね。
「で、どうよ」
「腕をあげたみたいだね。」
「当たり前よ。あたしを誰だと思っているのよ!(男子は胃を掴めば落とせるって言ったのは誰よ!)」
性格はちょっとあれだけど料理の腕はいいからね、鈴は。
「で、ではわたくしのサンドウィッチを」
「ありがとう」
セシリアから手渡しされる。
ほんの少し形が歪だけど努力が見えるね。
「い、いかがですか?」
「おいしいよ。」
「そ、そうですか。よかったですわ。(下手に作ってお仕置きされた方が褒められるより良かったような気がしますわ。)」
一口ずつ僕が食べてからおかずの交換が始まった。
この後からは割かし平和に昼休みを過ごすことが出来た。
お読みいただきありがとうございます
力尽きたので、newキャラクターの詳細は明日以降にうpします
原作より賢いセシリアさんは見た目だけの料理は作りませんよ