色々と言われそうな気がする話です。
気付けば僕は真っ白な世界に立っていた。
―――強いなお前は
「僕は強くないよ。ただ・・・上手なだけだよ」
―――上手?
「ああ、僕の力を最大限に出せる戦い方を知ってるだけだからね」
―――それは強さとは言わないのか?
「僕が思う強さって言うのは”己の信念を曲げずに勝利出来る人”なんだ」
そう、僕は強者でも弱者でもない。
――――――ただの臆病者だ
―――己の信念を曲げずに勝利するか、お前は違うのか?
「僕は・・・勝つためなら手段を選ばないからね」
―――それは強さじゃないか
「いいや、これは”逃げ”なんだ」
―――逃げ?勝てるという事は強いんじゃないのか?
「勝てる力が強さではないよ、大事なのは心」
―――こころ?
「身体的な力なんて体が健全ならいくらでもつけようがあるけど、心の強さはそうはいかないからね」
―――・・・よくわからない
ボーデヴィッヒさんはどこが悲しげな、自嘲的な笑みを浮かべる。
「なら僕の近くにいると良いよ、僕の周りには心の強い人が多いからね」
―――っ、そ、そうさせてもらう!
その言葉を聞くと引っ張られる感覚がしたのでボーデヴィッヒさんに向かって頷いてから目を閉じる。
時は遡り数年前、ドイツにて
side千冬
くっ、一年も一夏と離れ離れになるとは。
はじめからわたしのそばに居させていれば!
・・・今は目の前の事に集中するか・・・そうすれば一年なんて、一年なんて・・・・・・明日の昼にでも電話を掛けるか。
はぁ、一夏を抱きしめたい
「織斑千冬さんでしょうか?」
「そうだが」
「クラリッサ・ハルフォーフであります、階級は―――――」
「階級はいい、わたしは軍人ではないからな」
「了解しました」
「・・・わたしの受け持つ部隊員の成績か実力のわかる資料はあるか?」
「ありますが、どうするのですか?」
「なに、どういう風に訓練しようか考えるだけさ」
「了解しました、すぐに用意します」
「そうだ、上からわたしの指示に従えと言われているか?」
「そう、言われていますが」
「なら、わたしが呼び出すまで体をしっかり休めておくようにと伝えておいてくれ」
「了解しました」
なんで、わたしがこんな事を
ああ、一夏を抱きしめたい
そう思いながら、わたしに宛がわれた部屋へ向かう。
部屋についてからは一夏オンリーのアルバムを見る。
(だが、ナマの一夏に勝るものはないな)
コンコン
「クラリッサ・ハルフォーフです、資料をお持ちしました」
「ああ、今開ける」
ドアを開けると少しラフな格好のクラリッサ・ハルフォーフがそこに立っていた。
「こちらが資料になります」
「意外と少ないんだな」
「まだ他の部隊と比べて新設されたばかりなので」
「そうか、資料ありがとう」
「いえ、それでは」
「ああ」
私はドアを閉めて机に移動する。
資料を机に置き、一夏のアルバムを片手に資料に目を通す。
(―――――ラウラ・ボーデヴィッヒ、過去の成績は良好だが『
資料に目を通し終わり、訓練をどのようにするか考える。
(ランク分けはせずに基礎から叩き込むか)
考えをそうまとめてわたしはベッドにもぐりこんだ。
翌朝クラリッサ・ハルフォーフに隊員の全員を昼過ぎにグラウンドに集合させるようにと伝える。
・・・伝えてから時間がたち現在グラウンドにて隊員を前にわたしは立っている。
「今日からIS訓練を始める、わたしの訓練に異論があるかもしれないが基本的には聞き入れない」
「「・・・」」
反抗的な目で睨まれているが、まぁそんなものだろう。
「ISの基礎からもう一度叩き込む!すでにやったことのある訓練だろうが”全力”で取り組むように!」
「「「・・・はい」」」
「では、各自三人になって歩行訓練から始めるように!では解散!!」
「「「はい」」」
全員返事はしているが一人暗いというか何と言うか
「少しいいか」
「はっ、私でしょうか?」
「ああ」
こいつが、ラウラ・ボーデヴィッヒか
「なぜ、諦めている」
「私は『出来損ない』ですから」
「出来損ないか、出来るようになるまで努力すればいいだろう」
「努力してもできなかったので出来損ないになったんです」
はぁ、なんだこの根暗は
一夏ならどんなに困難なこともできるまで努力するというのに
「なら、わたしの指示に従え、一か月で部隊最強の地位に戻してやろう」
「そのようなこと」
「わたしなら出来る、わたしの指示にはすべて全力で行えいいな」
「了解しました」
ボーデヴィッヒの背を見送り、各グループを見ていく。
(さて、次は何をするか)
次の訓練の事や一夏の事を考えながら時間は過ぎて行った。
訓練を始めてから一か月が経ち、わたしは宣言した通りボーデヴィッヒの事を部隊最強の地位まで戻した。
ただ、ボーデヴィッヒがわたしの事を崇拝紛いの感情を持っているのが少し困るが
そう思いながらもわたしの横を歩いているボーデヴィッヒを見る。
「教官はどうしてそこまで強いのですか?どうすれば教官のように強くなれますか?」
(どうして強いか?)
「わたしには弟がいてな」
「弟・・・ですか」
「ああ、弟を見ているとな可能性を感じるんだ(男としての可能性も感じるが)」
「可能性ですか」
「そう、可能性だ。わたしはそれを守らないといけないし壁にならないといけないからな(いずれわたしが一夏の事をオトナに!)」
「・・・言っている事がよくわかりません」
「今はわからなくていい。いつか逢えばわかるさ(やらんがな)」
わたしの事を崇拝してるか・・・もしかしたら一夏の事を敵だと思うかもしれんな。
一夏の良い所を色々と教えておくか
こうして訓練と並行してボーデヴィッヒに一夏の良さを教えることが決定した。
お読みいただきありがとうございます。
途中から昔話をしてみました。
一夏が思う強さですが切嗣時代のアル人の事です。
ワタクスのイメージなので『は?』って思う方もいるかもしれません
『己の信念を曲げずに勝利出来る人』って誰の事かわかりますか?
若干文章が支離滅裂なのは眠いからです。
すみません