魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

100 / 100
はい、四年近く続いたこの作品も本編はこれで終わりです
まあ、ほぼ自己満足で書いてるので読んでいる人はほぼいないと思います
それでも、読んで下さってる方がいるのであればありがとうございました



約束の空へ 2 

 

 

 

 

「待たせたな、ユウキ」

「最後のお別れは済んだかな?」

「あぁ、後は心置きなくお前と戦える」

 

 ユウキに声をかけるとユウキは玉座から立ち上がった

 そう、最後の別れはすませた……本当なら最後じゃ無いと言う場面なんだろうがら、ボクはここでこの生をユウキを道連れに終わらせることになる

それが、預言の一つ……だが、この「呪(・)い(・)」はボクに休息など与えてくれない…次の世界で記憶を保持したまま「ソウ」として産み落とされるだけだ

 

「《ソードハート・リベレイター》!!セットアップ!!」

≪stand by ready.set up.≫

 

 今まで使っていた鎌は先の戦闘で刃こぼれをおこしていて使え物にならなくなっていたため、ボクはこの場に唯一残ったデバイス《ソードハート・リベレイター》を装着する

 

「スカリエッティはそのデバイスの情報も集めていたけど、そのモードの情報は無かったよ」

「それもそうだ、このモードは実戦で使うのは初めてなんだから」

 

 《神聖剣》、《バスター・ファランクス》のメインフォームに続く第3のモード《双剣蒼波》、前世のSAOやALOをモデルにした水色コートにフードの服装に《オブジェクト・イレイサー》をモデルにした赤い長剣にキリトが使っていた《ダークリパルサー》をモデルにした水色の長剣の二刀流の構えだ

 

「さあ、ラストダンスと行こうか!」

 

 ボクはそう言うとユウキに向かって走り出した

もうここに止める者は存在しない、後はクロノがゆりかごを消し去る間、ユウキと戦っているだけだ!

 

 

 

 

 

はやてside

 

『そうか……やはり、彼を止められなかったか』

「……うん、止められんかった」

 

 ゆりかごを脱出したソウ君を除いた突入部隊と救出部隊は近くで待機していたヴァイス陸曹のヘリに乗り込み、私は直ぐにクロノくん…クロノ提督に通信を繋げた

 

『ソウが脱出するまで……』

「ソウ君はもう、戻ってこない」

 

 クロノくんの言葉を遮ってなのはちゃんが普段に比べ暗いトーンで呟いた

ゆりかごを脱出するまでイリヤ、美遊、ティアナ、ヴィヴィオの4人が涙を流している中、唯一なのはちゃんだけは泣いていなかった

 

「もしも脱出する時間が合ってもソウ君はきっと戻ってこないよ。だから、クロノくん……お願い」

 

 普段、無理していても私達に悟らせてくれないなのはちゃんだけど、今回はなのはちゃんが無理しているのを痛いほどわかってしまった

なのはちゃんはヘリに乗ってからずっと顔を下に向けたままだった、誰にも涙を見せたくなかったのだと、顔を上げたなのはちゃんの顔は涙でグチャグチャになっていた

 

「…………わかった」

 

 クロノくんは一言だけ言うとクロノくんとの通信が切断された

 

「……大丈夫だよ、はやてちゃん。私は…大丈夫」

「(嘘や………こんななのはちゃんの顔見たこと無い……何が大丈夫なんや…)」

 

 頑固で強がりなところがあるなのはちゃんが泣いてはいても心配させないと強がる

 

「(本当にソウ君は罪な男や……)」

 

 なのはちゃんに掛ける言葉が見つからず、黙って見守るしかなかった

そして、数分後にアルカンシェルが放たれてゆりかごと共に2人の命がこの世界から消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのはside

 

『JS事件』

違法研究者であるジェイル・スカリエッティが起こした大規模騒乱はこの名で呼ばれることとなりました

ジェイル・スカリエッティは自らの罪を認めるものの、事件に対することには一切口を割らないため、非協力的な戦闘機人と共に軌道拘置所へ送られることになりました

協力的な戦闘機人とイリヤ似のホムンクルス……クロエ・フォン・アインツベルンは特別保護プログラムを受け、数年後には外に出られるとギンガが言っていたので外に出れたときは私が引き取ることになった

事件解決から3週間が経った頃、機動六課の隊舎も襲撃からの修復作業が終わり通常運用に戻り、細々な事件はあっても平和が続いて、三ヶ月が経ちました

 

「長いようで短かった1年間。本日を持って、機動六課は任務を終えて解散となります」

 

 一年間という試験期間を終えた機動六課では、最後の業務が行われていました

隊舎のロビーでは、はやてちゃんが整列した六課メンバーに向けて最後の挨拶をしていました

 

「皆と一緒に働けて、戦えて。

 心強く、嬉しかったです。

 次の部隊でも、皆どうか元気に――頑張って」

 

 六課局員からの拍手で、1年続き、ソウ君と一緒にいた最後の部署……六課は終わりを迎えました 

 

 

 

 

 

 

イリヤside

 

「なんか、あっという間でしたね」

「八神部隊長の挨拶は短いから。最初の時もそうだったでしょ?」

「それに、この後はお別れ二次会もありますしね」

「そうなのよねー」

 

 ロビーでの解散式を終えた私達、フォワードメンバーは、二次会の予定されている場所へと向かっている最中でした

 

「あ、そう言えばティアナさん。

 執務官補佐の試験、合格おめでとうございます」

「おめでとうございます!」

「ありがとう、エリオ、キャロ。

 でも、まだまだこれからよ。

 私はその先が夢なんだから」

 

 ティアナさんはそう言いながらエリオ君とキャロの頭を撫でる

 ティアナさんはフェイトさんから勧められた執務官補佐の試験を彼女は一発で合格したんだって

 

「でも、これで六課のみなさんとはお別れなんですよね……」

「スバルさんやティアナさんともお別れ、なんですよね」

 

 先ほどまでティアナさんのことで喜んでいた二人だったけど、今度はこれから六課は本当に解散するという事実に悲しそうな表情を浮かべていた

 

「出会いがあれば別れがある。それが自然。それに、もう二度と会えないってこと無いし。局員としてどこかであえるよ………パパからの受け売りなんだけどね?」

 

 私が「パパ」と言うとキャロ達が悲しそうな表情を浮かべる…特にティアナさんは小さい頃にもパパによくしてもらっているからか4人の中で1番悲しそうでした

 

「2人は寂しくないの?」

「寂しいですよ……でも、なのはお姉ちゃんがあんなに頑張ってるんだもん。ずっと落ち込んでるわけにはいきませんよ……それに…」

 

 私は一度話を切り、私以外のフォワードのみんなの前に立つ

 

「私、お姉ちゃんだもん。クロエやヴィヴィオ、これから生まれる〝新しい妹〟のためにも強く優しくならないと行けませんから!」

 

私は精一杯の笑顔をみんなに見せた

 

 

「みんな、ちょっといいかな?」

「あれ、なのはさん?」

「ギン姉も……?」

 

 そんな話をしているとなのはお姉ちゃんに声を掛けられ、みんな首を傾げた

お別れ二次会前だったから、私達を呼ぶ理由がわからなかった

 

「二次会の前に、ちょっとね」

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「うわぁ……ッ!」」」」」

 

 なのはお姉ちゃんとギンガさんについて行った私達が見たのはこの一年間、汗水垂らした訓練スペース

そこに広がる光景に、皆言葉も無しに、感嘆の息を吐きました

目の前に広がるのは何時もの草原やビル群じゃなく桃色の花を咲かせた木々

そして、その花びらが風に舞って空を桃色に埋め尽くすその様は幻想的な空気……

 

「この花って、確か……」

「うん。私やなのはちゃん、ソウ君の故郷の花」

「お別れと始まりの季節に、つきものの花なんだ」

 

 エリオくんの言葉にはやてさんとフェイトさんが答えてくれました

確かこのお花の名前は〝桜〟、パパと何度か見に行ったことがあるけどいつ見ても綺麗……

 

「おーし、フォワードメンバー集合!!」

「「「「「「はいっ!」」」」」」

 

 桜の見せる光景に目を奪われていた私達は、ヴィータ副隊長の掛け声で意識を引き戻し、声をそろえてすぐに横に並ぶ。

私達が整列するのを待って、なのはお姉ちゃんが一歩前に出てくる

 

「まずは6人とも、1年間、任務も訓練もよく頑張りました」

「この1年間、あたしはあんまり誉めた事無かったが……お前ら、まぁ随分強くなった」

「「「「「「……ッ!」」」」」」

 

 なのはお姉ちゃんの言葉に続いて、ヴィータ副隊長の言葉に驚く

ヴィータ副隊長から褒めたことなど一年の間に両手の指の数で事足りる程度少なかったから

 

「辛い訓練、キツい状況、困難な任務……だけど、一生懸命頑張って、負けずに全部クリアしてくれた」

 

 なのはお姉ちゃんの言葉とともに、一年の間にあったいろいろなことが私達の頭の中を過ぎ去っていく短くも濃厚な一年

この一年は私達に取って忘れられない一年間になったと思います

 

「皆、本当に強くなった。 6人とも……もう、立派なストライカーだよ」

「なのはさん……ッ!」

 

 その一言で、私達6人の涙腺は崩壊寸前で、キャロなんてほぼ泣いてるし

 

「あーもう、泣くな!バカタレ共!」

「「「「……はい!」」」」

 

 そう言って私達6人に厳しい言葉を投げかけるヴィータ副隊長の目にもうっすらと涙があったような気がしました

 

「……さて、折角の卒業、折角の桜吹雪。湿っぽいのは、無しにしよう!」

 

 全員が涙を滲ませている中、湿っぽい雰囲気を吹き飛ばすように、なのはお姉ちゃんが声を張った

 

「そうだな」

「自分の相棒、連れてきてるだろうな?」

「「「「「「……へ?」」」」」」

 

 シグナム副隊長とヴィータ副隊長の言葉に首を傾げ

自分のデバイスを持ち出し、すごい笑顔で構える副隊長二人に対して、私達の第六感は最大級の警告音を鳴らしていいました

 

「えっと、なのはさん?どうゆうことでしょう?」

「折角最後だもん。全力全開!手加減なし!機動六課で最後の模擬戦!!」

 

 なのはお姉ちゃんの言葉を聞いたフェイトお姉ちゃんは、慌てながらなのはお姉ちゃんに……

 

「全力全開って……聞いてないよ!?そ、それに今日は折角卒業なんだし……」

「まぁ、やらせてやれ。これも思い出だ」

「硬いこと言うなよ。リミッターも解除されたんだしよ」

「も、もう。なのはッ!」

「心配ないない。皆、強いんだから」

「そうですよ、フェイトさん。にぃにぃの代わりに私も参加させてもらいます!」

 

 なのはお姉ちゃんの言葉にフェイトお姉ちゃんは心配そうな顔を私達に向けてきました

それにパパの代わりとしてちゃっかり黒ドレス姿のユイさんが参加してくるみたい!

 

「全力で行くわよ」

「相手はリミッター無しのお姉ちゃん達、隊長陣です!どんなことしてでも最後に勝ちたいです!」

「「「「はい!」」」」

 

 私達フォワードはやる気満々、リミッターの解除されたお姉ちゃん達と一度戦ってみたかったから………ミユが!

それでもフェイトお姉ちゃんはどこか不満そうだったけど……

 

「フェイトママ、頑張って~」

「も、もう。仕方ないなぁ」

 

 同じく訓練スペースに来ていたヴィヴィオの声援には勝てなかったみたいだね

渋々とだけど、フェイトお姉ちゃんの愛機バルディッシュを取り出してた

だけど、私知ってる、フェイトお姉ちゃんはシグナル副隊長並みの戦闘狂だって

そう思ってる間に、全員がバリアジャケットを身に纏った

桃色、金色、紫、赤、蒼、橙色と様々な光が桜の花びらを照らした

 

「それじゃあ皆、準備はええか!?」

「「「「「「はいっ!」」」」」」

「それじゃあ……」

「レディー……」

「「ゴーッ!!」」

 

 桜とは、別れと出会いを示す花、だけど、別れでもそれが悲しいものばかりではない

みんなそれぞれの道に進み、一旦お別れでもこの世界は繋がっている、また何処かで会えると信じて旅立とう……そうだよね、お兄ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機動六課解散後

 

ティアナ・ランスター:フェイト・T・ハラオウンの第2執務官補佐として実務研修中

 

キャロ・ル・ルシエ:辺境自然保護隊に復帰、エリオと共に竜騎士・竜召喚士として自然保護、密猟者対策業務に活躍

 

エリオ・モンディアル:辺境自然保護隊に希望転属、キャロと共に竜騎士・竜召喚士として自然保護、密猟者対策業務にて活躍

 

高町ヴィヴィオ:本人の希望で聖王教会系列の魔法学院に入学

母親とその友人の見守りもあり、普通の女の子として生活中

 

スバル・ナカジマ:本人の希望配属先に配属

災害対策・人命救助の最先鋒、特別救助隊フォワードとして日々活躍中

 

 

 

 

そして、私達となのはお姉ちゃんは……

 

 

「これから3週間、この部隊の空戦教導をする。高町なのは一等空尉です」

「高町一等空尉の補佐兼見習いのイリヤスフィール・アインツベルン二等陸士です!」

「同じく、補佐兼見習いの朔月美遊二等陸士です」

 

 なのはお姉ちゃんは昇進の話もありましたがそれを辞退して戦技教導官として、空戦魔導師として現場に残り、後進に努めることにしました

私とミユは空戦は出来なくても六課で培ったことをみんなに教えられれば良いなってこの道を進みました

それから、もう一つ、なのはお姉ちゃんに私達が補佐としている理由……

 

「私は今、あまり激しい運動は出来ませんが、皆さんの教導はしっかりおこないます。ちょっぴりハードになりますが頑張っていきましょう!!」

【はい!】

 

 なのはお姉ちゃんに付いている理由……なのはお姉ちゃんのお腹が大分大きくなってきました

はい、パパが最後に残してくれた贈り物…なのはお姉ちゃんは妊娠してます

妊娠している状態でも教導官と仕事しているのはなのはお姉ちゃんが必死に頼んだみたいです、フェイトお姉ちゃんやはやてお姉ちゃんにも止められたのですが、何もしないとどうにかなりそうと言ってました

だからこそ、私とミユが補佐として、そして、何れは陸士部隊の教導官になれるようになのはお姉ちゃんに付き添い見習いとしてこれからも頑張ります!

見ててね……パパ!!

 

 

 

魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~完結

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

「この世界に来るのも2回目か」

 

 真っ白な空間に一人の青年が降り立った

青年がゆっくり歩き出すと紫色の大きな結晶が青年の前に現れた

 

「久しぶりだな、ゆ(・)う(・)ち(・)ゃ(・)ん(・)」

 

 結晶の中には紫髪の少女が生まれたままの姿で眠っていた

 

「ゆうちゃんを壊したのは俺だ……だから、ゆうちゃんの心を集めきったらどんな罰でも受けるよ。ゆうちゃんにならなにをされても構わないからな」

 

 青年が結晶内の少女に話しかけるが反応はない

そして、時間が経つと青年は足下から少しずつ消えていく

 

「もう、時間か……ここの記憶はここに来ない限り戻らない……安心してゆうちゃん。俺はもう、死んでも死なないから」

 

 青年はそれだけ言うとこの空間から消えてしまった

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