魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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悲しい決意、勇気の選択なの

 

 

 

 

「フェイトさんはリンカーコアに大きなダメージが入ってるけど大丈夫よ」

 

「私と同じですね……」

 

 今回の戦闘が全て終わった後、ボクとなのちゃんは《アースラ》の作戦室にいた。

ボク達の他には艦長のリンディさん、執務官のクロノ、他にはエイミィさんとアレックスさん、それにリーゼ姉妹が居てその内のリーゼロッテさんの左手が『骨折』したらしく包帯で固定され右腕も包帯を巻いていた

今回の戦闘でフェイトが仮面の男の不意打ちの所為でリンカーコアの魔力を〝闇の書〟に収集されてしまい、フェイトは昏睡状態で今はアースラの医務室で寝かされている

 

「アースラが稼働中で良かった。なのは達の時よりも早く救助できた」

 

「うん。それなんだけど……なのはちゃん達が出て行った後にクラッキングを受けてシステムがダウンしちゃって連絡も指示もできなかった……」

 

「気にしなくていい、エイミィさん。僕も念のために座標を聞いておいて良かったけど……結局、間に合わなかったんだから……」

 

 そう、ヴィータとの接触後、直ぐに砂漠の惑星に飛ばして貰おうとするとエイミィさんと連絡が着かなくて、ボクとなのちゃんは自力で砂漠の惑星に飛んだ

 

「それにしても、ソウ?お前は転送魔法を使えたのか?」

 

「使えるようになったのは修行してからだな……一度だけ前の事件でユーノに教わった転移魔法を使ったけどそれ以降はからっきしだったけど、修行の途中で僕の使う魔法とミッド式を合わせのが今回使った魔法だな……まだ、まだ改良の余地があるけどな」

 

「……」

 

 クロノと話しているボクをなのちゃんはずっと黙って見ていた

 

「…それよりも、ずっと見てきてどうしたんだ、なのちゃん?」

 

「あ、うん。ソウ君…雰囲気が前に戻ってる気がして……それにさっきから『ボク』じゃなくて『僕』って……」

 

 ボクは「あっ」と思い目を閉じで深呼吸をしてからもう一度、目を開けた

 

「ごめん、なのちゃんに言われるまでスイッチを切るのを忘れてたよ」

 

「最近のソウ君に戻った………だけど、スイッチって何?フェイトちゃんを助けに行くときにも言ってたけど……」

 

「うん。リーゼ姉妹が居るから詳しく話すのは後でにするけどボクが話した〝刹那〟の頃が関係しているって言っとくよ」

 

「…分かった、後で話してね」

 

「勿論だよ、なのちゃん」

 

 ボクとなのちゃんの話の中、リーゼ姉妹が興味を持った顔をしていたが「アースラ」のメンバーしか時空管理局の中で信用してないボクにはリーゼ姉妹に話す通りは無かった

 

「さてと……お話はここまでとして、少し早いですが司令部をアースラに戻します。アレックス、準備をお願い、それからロッテさんもアリアさんも引き続きユーノ君のサポートをお願いします」

 

「はい!」

 

「うん」

 

「は~い」

 

 アレックスさんとリーゼ姉妹は返事をすると作戦室から出て行ってしまい残ったのはボクの事を話しているユーノ、アルフ、フェイト以外の四人とボクを会わせた五人になった

 

 

 

「さて、ソウ君。先程のスイッチの説明をして貰ってもいいかしら?」

 

「分かってます。簡単に言うと人格の切り替えになります」

 

「人格の…切り替え?」

 

 ボクの言葉にクロノが呟き、他の皆も分からない顔をしていた

 

「はい。ボクはスイッチで四つの人格を使い分けてる事になります。まずはソウ・S・スプリングフィールドの『ボク』。二つ目はソウ・S・スプリングフィールドと更識蒼の混じり合った『僕』。三つ目は更識蒼の『俺』。最後に先の戦闘中に見せた刹那・F・セイエイの『俺』。四つの人格を制御しているのがスイッチです。このスイッチも制御できるようになったのは修行をしてからになります」

 

「それじゃあ、雰囲気とか言葉遣いが変わったりするのも?」

 

「うん。なのちゃんが思ってるとおり人格が変わるから勿論、雰囲気や言葉遣いも変わるよ。それでもボクと言う『個』は変わらないから考え方や行動はあんまり変わらないけどね。それから、言っときますけどスイッチを刹那まで入れるのは滅多にありませんから……なのちゃんにもあんな姿、見せたくありませんから…」

 

「…ソウ君」

 

 ボクの話になのちゃんは俯き他の皆はいい顔をしていなかった

 

 

回想

 

「ここが……あ!フェイトちゃんは!?」

 

 フェイトたちが居るはずの砂漠に転移して直ぐ、なのちゃんは魔法で上空に飛び出そうとした

 

「なのちゃんダメ!なのちゃんが姿を現せばボク達がここに居ることが仮面の男に気づかれる!!」

 

「でも!!早くフェイトちゃんと合流しないと!?」

 

「だから、冷静になれ!!フェイトは今、かなり危険な状態なんだ。そこの砂山から覗いてみろ」

 

「う、うん……フェイトちゃ、ぅんん!!」

 

 なのちゃんはボクのきつめの言葉遣いに戸惑いはしていたがボクの言った通りに砂山からその先を覗くと直ぐに大声を上げそうになりボクは慌ててなのちゃんの口を塞いだ

 

『声を出すな!!馬鹿!!』

 

『う…ごめんなさい』

 

 念話で怒鳴るボクになのちゃんはシュンとして謝ってきた。

そんな、なのちゃんの頭をボクは少し撫でた

 

『ごめん、なのちゃん。少し言い過ぎた……だけど、今、なのちゃんが見つかればフェイトを助けることが出来ないから……いいね?』

 

『うん。私の方こそごめんなさいなの』

 

 ボクは最後に「いい子だ」と念話で言うとなのちゃんは顔をほんのり赤くしていた

 

『なのちゃんはボクが合図するまでここから動かないで……それから、先に謝っておく、ごめん、なのちゃん。本当ならなのちゃんに見せたくは無かったんだ…ここまでスイッチを下げたくはなかった』

 

『ソウ……君?ッ!!』

 

 ボクは内に眠るスイッチを下げ、ほんの少し髪の毛が逆立ち、目はいつも以上に鋭く、仮面の男を捉えていた

 

「……行く」

 

「ッ!!」

 

 俺は一言そう言うと予備のナイフを構え、仮面の男に急接近する

仮面の男は俺が間近に現れるまで捉えることが出来ず、一撃目の突きは辛くも防ぐことが出来たが、左手が魔力を纏った突きに耐えられず変な方向に曲がってしまった

 

「なのは!フェイトとシグナムを護っていろ!!」

 

「う、うん!!」

 

 なのはは俺の言葉遣いに少し動揺したのか、それか、怯えていたのか声が少しだけ震えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

 

 

 

「フェイトちゃん、体は大丈夫?」

 

「うん。魔法が使えないのは少し怖いけど大丈夫」

 

 砂漠の世界での戦闘から数日後、ボクとなのちゃんはフェイトと普段通りの生活に戻っていた

 

「私達、三人は連絡があるまで普段通りの生活をしてって、これからは局員での捜索に切り替えるみたい」

 

「…そうなんだ」

 

 これからの捜索について話しているとバス停に着いて管理局の話は一先ず辞めることにした

 

 

 

 

 

 

「え?はやて、入院したのか?」

 

「うん。昨日、連絡があって暫く入院することになったって」

 

「そっか…大丈夫かな…」

 

「…ソウ君、すずかちゃんのお友達のこと知ってるの?」

 

 学校に着いてから直ぐにボクも含めた四人にすずかから友達……はやてが入院したと知らされた

 

「あ、うん。少し前に探し物で図書館に行ったときに偶然、すずかと話してるはやてにあって仲良くなったんだ」

 

「そうなんだ……」

 

 はやての事を話すとなのちゃんは少し寂びそうな顔をしていたのは気のせいじゃ無いと思う

 

「じゃあさ、今日の放課後、皆でお見舞いに行かない?すずか、前に紹介してくれるって言ってたじゃない?」

 

「うん。聞いてみるね」

 

「行くことになったらボクは後から行くよ。やっておかなくちゃならないことがあるからね」

 

「うん。分かったよ、ソウ君」

 

 放課後の予定が決まった後、少ししてから担任の先生が来てこの日の授業が始まった

 

 

 

 

 

 

 

「みんな、いらっしゃい!」

 

「「「御邪魔します」」」

 

「はやてちゃん、体、大丈夫?」

 

 放課後、なのは達、四人はソウより先にはやての病室にお見舞いに来ていた

 

「うん。大丈夫やよ。あ、三人とは初めましてやな?八神はやてって言います。よろしゅうな~」

 

「うん。私、高町なのは!なのはって呼んではやてちゃん!」

 

「私はアリサ・バニングスよ。アリサでいいわ」

 

「……私はフェイト、フェイトテスタロッサ。フェイトって呼んで」

 

「なのはちゃんに、アリサちゃん、フェイトちゃんやな?改めてよろしゅうな」

 

「「「うん!(ええ!)こちらこそよろしく!」」」

 

 なのは達、三人とはやての自己紹介が終わった後、直ぐに病室の扉がノックされた

 

「遅くなってごめんな。それから、はやて、久しぶり」

 

「あ、ソウ君!久しぶりやな?後から来るって聞いとったから心配してたんよ??」

 

「心配してくれてありがとう、はやて。折角のお見舞いだからクッキー焼いて来たんだよ。話ながら皆で食べようね、ついでに紅茶も持ってきたから一緒に飲んでくれ」

 

「おおきに、ソウ君!」

 

 ソウがクッキーが入った入れ物と紅茶が入った2リットルペットボトルを取り出すとはやてやなのは達は笑顔で喜んでいた

 

 

 

 

続く

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