魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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聖夜の贈り物 前編 

 

 

 

 

「ここは……学校?」

 

「……そう、みたい」

 

 転移魔法で学校の前に転移されたアリサとすずかはホッとしていたが助けてくれた親友のなのは、フェイト、ソウの事が心配になっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エイミィさん!」

 

『ちょっと待って………!』

 

 アリサとすずかが学校前でホッとしていた頃、フェイトとソウが消えたことで動揺しているなのはに名前を呼ばれたエイミィがアースラでフェイトとソウの状態を必死に調べていた

 

『フェイトちゃんとソウ君のバイタル健在!!。闇の書の内部空間に閉じ込められただけ!!助ける方法は現在検討中!!』

 

 エイミィがそう報告すると一応の安心を得たなのはやユーノ達だったが目の前に[闇の書]がいるため、なのはは直ぐに切り替えた。

 

「…我が主もあの子達も醒める事のない眠り、終わりなき夢を見る……生と死の狭間の夢、それは永遠だ」

 

「永遠なんてないよ……ソウ君が言ってた。みんな変わってく、変わらない物なんて無い、成長していくのなら変わっていかなきゃいけないんだって。それは私やアナタも!!」

 

 なのはは、そういうとレイジングハートを構え直した

 

 

 

────

 

 

 

 

「ぅぅぅん…………ここは?」

 

 

 [闇の書]に吸収された()が次に目覚めたのは見覚えがある、部屋のベットの上だった

 

「ここは……I…S、学…園の……寮の部屋?ッ!!」

 

 部屋の事を思い出していると、先程から感じた違和感に気がついた……()()体が()()()の頃に戻っていた

どうしてここにいるのかわからず、ベットの上で動揺していると洗面所の扉が開いて俺のよく知る三人が出てきた

 

「あ!おはよう、()()!!()()が一番遅く起きるなんて珍しいね!!」

 

「おはよう、()()!!」

 

「おはようございます!!()()()()!!」

 

「ソウ…キ、ミノ…リちゃ…ん、ゆう……ちゃ……ん」

 

 ()()もう、見ることが出来ないと思っていた()……いや、()()の子、ソウキとミノリちゃんの顔……そして、()()最愛だった……ソウキとミノリちゃんの母親でもあるゆうちゃんの顔を見て自然に涙を流してしまった

 

「ソー!?どうしたの!?泣くなんて……」

「パパ!?」

「お父さん!?」

 

 涙を流した()に驚き、心配するように三人とも()のベットに駆け寄ってきた

 

「ソー、大丈夫?何か嫌な夢でも見たの?」

 

「……ごめん、ゆうちゃん」

 

 俺はそれだけ言うとゆうちゃんの胸に顔を埋めた……ゆうちゃんの温もりを確かめたくて

多分、ゆうちゃんは顔を真っ赤にしていたと思う

 

 

 

「ソー、落ち着いた?」

 

「うん。ごめん、ゆうちゃん…いきなりあんなことして……」

 

 それから、数十分後、俺は落ち着きを取り戻しゆうちゃんに謝っていた

 

「うんん、少し驚いたけどボクは大丈夫だよ」

 

 ゆうちゃんの顔はほんのり赤かったが、何処か嬉しそうだった

 

「さて!ソーも起きたこと出し、少し予定より遅くなったけど行こっか!!」

 

「い、行くって?」

 

「もう!ソー忘れちゃったの!?今日は5人で出かけるって少し前から決めてたじゃん!!」

 

「あぁ、そうだった……な」

 

 忘れていた……いや、俺は出かける事を知らなかったのをゆうちゃん達に隠しなんとか忘れたように見せかける

 

「直ぐに用意するから、校門前で待ってて」

 

「うん!!先行って、サクヤと待ってるよ!!」

 

 ゆうちゃんはそう言うとソウキとミノリちゃんを連れて部屋を出て行った

 

 

 

 

 

「……サクヤ?」

 

 俺はサクヤの名前を聞くとどことなく不安を覚えた

 

 

 

 

 

 

「4人ともお待たせ!」

 

 俺は速攻で着替え、ゆうちゃん達、4人が待つ校門前に着いた

 

「ソー!?もう、少しかかると思った」

「ソウさんおはようございます」

 

「おはよう、サクヤ。予定が押しているのは俺の所為だからね、早く着替えてきたんだよ。それじゃあ、早く行こっか?」

 

「うん!そうだね」

「はい!」

「うん!」

「そう…ですね」

 

 ゆうちゃん達、三人は元気よく頷き、4人で手を繋ぎ歩き出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん!!今日は楽しかった~」

 

 時は夕暮れ、ショッピングモールレゾナンスなどで丸一日、遊びでかけた俺やゆうちゃん達は海が見える公園に来ていた

 

「ボクも楽しかったよ!!」

「私も楽しかったです」

「僕も!!」

「私もです」

 

 ゆうちゃん達を同じベンチに座らせて海を眺め、今日の思い出話をしていた

 

「ソウキ、ミノリちゃん、直ぐそばに公園あるから行って見なよ」

「うん!!」

「はい、そうしますね!!」

 

 ゆうちゃんは2人を近くの(ほぼ真後ろ)公園に行かせ、三人きりになって暫く海を眺めた

 

「……ねぇ、ゆうちゃん…サクヤ…」

 

「なに?」

「どうしたんですか?」

 

 ここにいたい自分…帰りたい自分……2人の自分が俺の中でせめぎ合い、俺自身を悩みさせていた

 

「……これは…夢、なんだよな…」

 

「……なんで、そんなこと言うの?今までずっと、一緒に生活してたじゃん」

「そうですよ。ずっと、一緒に居たじゃないですか…」

 

「………俺はもう、この世界にはいない…俺は、()()()はこの世界で既に死んでる……俺はゆうちゃんとサクヤと同じ時を歩めていない……」

 

 俺はゆうちゃんの顔を見られなかった…自分勝手に死んで()()を壊した俺に……ゆうちゃんの顔を見る資格なんて…

 

「…うん、そうだよ。ここは、ソーの夢の世界……ソーが望んでいる世界…」

「あの事件が無く、私達が普段通りの生活が送れる世界です…」

 

「俺が…望んだ……」

 

「うん。[闇の書]は閉じ込めた相手の一番望んでいる夢を見せてる。だから、ここはソーが望んでいる世界なんだよ」

「ソウさんはあの事件が無くなって欲しいと……誰も傷付いて欲しくないと…その気持ちがこの世界を作り出したんです」

 

「……」

 

 わかってはいた…この夢は……この世界は俺が一番望んでいた……ゆうちゃん達と一緒に歩んでいきたいと……後悔し望んでいた

 

「ソー。確かにソーとボク達は同じ時を歩めなくなった……でも、ここにいればボク達はずっと一緒に居られるんだよ。だから、ここにいようよ?」

「そうですよ。ソウさん。ここは、ソウさんが望んだ世界……ここでなら、私やユウキさん、シリカさんやみなさんと一緒に暮らせます……ですから、ここにいてください……」

 

「ゆうちゃん…サクヤ……」

 

 確かにここにいればゆうちゃん達とずっと一緒に居られる……それは、俺が一番望んでいること…だけど、それでいいのか?俺はそれで胸を張って生きていけるのか?俺は……僕は……()()()!!

 

「ごめん、ゆうちゃん……俺は……ボクはここにはいられない…」

 

 俺は……()()()ベンチから〝ソウ・S・スプリングフィールド〟の姿で立ち上がりゆうちゃんに背を向けた

 

「ソー……うん、わかってた。ソーには今の友達が……大切な人達がいるってこと…。だから、行ってあげて?今のソーの友達の下に!!」

 

「ありがとう、ゆうちゃん……愛してる」

 

「ボクもだよ」

 

 後ろから抱きしめられ、ボクは正面を向き最後のキスをし唇を離した

 

「…私は……行ってほしくないです。」

「……サクヤ…」

 

 ボクがサクヤと呟くとサクヤはボクを抱きしめてくる

 

「…私の所為でいなくなったソウさんがこの世界にはいる……私は…私は……」

「……サクヤ」

 

 ボクの肩にサクヤの大粒の涙が落ちてくる…ボクは軽くサクヤを抱きしめる

 

「…サクヤ、自分のせいだと思うな。ボクが消えたのは自業自得でボクの力不足だっただけだ」

「…でも、ソウさん!!私は…それでも…ンン」

 

 ボクは無理矢理にサクヤの唇を奪う

 

「お前はお前の道を生きろ。自分を責めるな。もし、それでも自分を責めるなら…………俺から一つだけ命令だ……生きてくれ……不甲斐ない俺の分まで」

 

「ソウさん………はい。ソウさんの【命令】、聞き入れました」

「よし…」

 

 ボクはそう言うとサクヤの頬にキスをして歩き出そうとする

すると……

 

「パパ!!」

「お父さん!!」

 

 公園に行かせていたソウキとミノリちゃんが走ってきた

 

「ソウキ、ミノリちゃん……」

 

「お父さん!行く前にアスナさんとキリトさんの話を聞いてあげて下さい!!」

 

「!?キリトとアスナ……」

 

 2人が駆け寄って放してくるとソウキとミノリちゃんの走ってきた方からキリトとアスナが歩いてきた

 

「ソウ君……お願いがあるの…」

 

「ボクに……?」

 

 キリトとアスナの顔色は少しだけ優れなく何かを心配しているようだった

 

「お願い!!あの子達を……ソウ君の世界のあの子達を助けてあげて!!」

 

「俺からも頼む!!」

 

 声を荒げてボクに頼んできたキリトとアスナ……2人がそこまでするのはたぶん〝あの子〟が関わっておるはずだから…

 

「よくわからないけど、絶対に助けてやる!!2人のお願いならな!!」

 

 ボクはそれだけ言うと2人の返事を待たずに走り出した

 

 

 

 

続く

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