魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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スタンバイ・レディ 後編

 

 

 

 

 

 事件は終わりを迎え、ボク達ははやて達と別れ、帰路についていた

 

「クロノが言ってた…ロストロギアが関わってる事件はいつもこんな悲しい事件だって…」

「…うん」

「大きな力を得ようとすれば力が大きくなるほどにその代償が大きくなっていく……リインフォースも…もっと早くにはやての手に来ていたらもしかしたら……な」

 

「うん……そうだね」

 

 なのちゃんがボクの話に頷くが顔色は曇っていて悲しい目をしていた 

 

「…私、局の仕事は続けようと思っているんだ。執務官になりたいから。母さんみたいな人を早く止められるように…」

 

「なのははどうするの?」

 

「私は、執務官みたいなのは無理だと思うけど、方向は多分、フェイトちゃんと一緒。ちゃんと使いたいんだ、自分の魔法を……それから、出来れば、こういう悲しい事件が起きないように…教えられればいいな…」

「なのはなら出来るよ、きっと」

「…うん。ありがとう、フェイトちゃん」

 

 なのちゃんとフェイトはここで漸く事件終結後から見せなかった笑みを浮かべた

 

「二人の夢をボクは応援してるよ。二人なら大丈夫さ」

 

「ありがとう、ソウ」

「ありがとう、ソウ君。ソウ君はどうするの?」

 

「ボク?……そうだね…ユイちゃん達とも相談が必要だろうけど、今はなのちゃん達と一緒に居られれば良いかなって……」

 

 なのちゃん達と違ってボクは何も将来の夢を見つけられていない……いや、見つけようとしてないのかも知れない…な

 

「そっか……三人で局勤めになれたら、いいな~」

「…うん」

「そうだな」

 

 そんな話をして、フェイトのマンションの前でユーノと合流しフェイトとはここで別れた

 

「僕ね、無限書庫の司書にならないかって誘われてるんだ。本局に寮を用意してくれるし発掘も続けても良いって話だから決めちゃうつもり」

「そうなんだな…頑張れよ」

「そっか…本局ならミッドより近いから私は嬉しいかな……?」

 

「ホント!?」

「うん」

 

 なのちゃんがユーノに微笑むとユーノは嬉しそうに声を上げた

 

「ソウ君、ユーノ君、またね。大晦日は一緒に過ごそうね!!」

「そうだな。おやすみ、なのちゃん」

「またね、なのは」

 

 なのちゃんの家の前でなのちゃんとユーノと別れボクは漸く自分の家に帰ることが出来た

 

 

 

 

「ただいま~って全員寝てるか…」

 

 ずっと一人だった家に今回の事件で新たな家族が増えたがもう、夜遅くで全員寝ている……と、思っていたら…

 

「にぃにぃ、お帰りなさいです」

「ユイちゃん!?起きてたのか?」

 

 リビングから白いワンピース姿のユイちゃんが出てきてボクは少なからず驚いていた

 

「起きていた…とは少し違うかも知れませんが……AIの私は寝ようとしても睡魔と言う物が一向に来なかったので、にぃにぃが帰ってくるまで待っていました。それから、寝ていないのは私だけでは無いんですよ」

 

「他の二人も起きてるのか?」

 

 ボクはユイちゃんに連れられリビングに行くとそこには、起きているティアとこたつで「スースー」と寝息を立てて寝ているプレミアがいた

 

「プレミアも少し前までは起きてたんです」

 

「そっか、でも、こたつで寝るのは良くないから、寝室に運ばないとな」

 

「それは、私がやっておく」

 

 プレミアを寝室に運ぼうとするとティアが自分がやると立ち上がってきた

 

「分かった。頼む、ティア」

 

「あぁ」

 

 ティアはそう言うとプレミアを抱いて現在の三人の寝室の客間に連れて行った

 

「ン?すずかからか?」

 

 ここで、漸く携帯を確認するとすずかからのメールに気がつけた

 

「お友達からですか?」

 

「うん。明日、クリスマス会を開くから家に来てくれって……アイツらにも話さないとな…何処まで話せばいいだろうか……前世の記憶があることは話さないといけないだろうし……でも。暗殺者だった頃の話は話さない方が良いだろうし……う~ん、なのちゃん達にもユイちゃん達のことも話す必要があるし~どうしたものか……」

 

「その、クリスマス会の時は私達、三人はここで待っていますね」

「え!?」

 

 クリスマス会で話すことを考えているとユイちゃんの一言に驚かされた

 

「にぃにぃどうかしましたか?」

「い、いや、付いてくると思ってたから……」

 

 僕の言葉にユイちゃんは「クスッ」と笑ってきた

 

「私だってにぃにぃが居なくなってから成長したんですよ。にぃにぃの新しいお友達とのクリスマス会にいきなりお邪魔はしません……それに、私もこの本を調べないと行けませんから……だから、にぃにぃは楽しんできて下さい!!」

「……ごめん、ユイちゃん。それから、ありがとう…………それで、何時まで隠れているつもりだ?」

「え?」

 

 ユイちゃんは気がついていなかったがボクが《ソードハート・リベレイター》のネックレスを外し、余りやりたくは無いが放り投げると……《ソードハート・リベレイター》が光だし白衣の男の姿を形取った

 

[久しぶりと言えばいいのかな?ソウ君]

「あぁ……久しぶりと言っても問題ないな、ヒースクリフ……いや、茅場晶彦!!」

 

 白衣の男……前世で始めてVRゲームを作り出した男でデスゲームに一万人を閉じ込め、約四千人の命を奪った大犯罪者で知られている男……茅場晶彦…

 

「どうして、俺のデバイスに入っていたんだ?」

[ふむ……どうしてかと聞かれても私にも分からない……私は長い間、ネットワークの世界で旅を続け、百年近く前に眠りについた。目を覚ましたのは君のデバイス内部で、データの修復に時間が掛かってしまった為、君の前に出れたのは丁度、桃色の閃光を止めていた時だ]

「それ…似たようなことを前にもキリトから聞いたな……」

 

 あれは、確かALOでゆうちゃんとアスナを助けに言ったときのことだったか?

 

「まあ……なんだ、ヒースクリフ。助けてくれてありがとうな。御陰で助かった」

[私と君の間に礼は不要だ]

「お前ならそう言うと思ったよ」

 

「あの……」

 

 おっと、ヒースクリフとの話でユイちゃんのことを蔑ろにしてたな

 

[君は…ふむ、そうかキリト君とアスナ君の…]

 

「はい。MH(メンタルヘルス)CP(カウンセリングプログラム)001(試作1号)……コードネーム、ユイ…です。」

 

 ユイちゃんは少し怖がりながらヒースクリフに名前を告げ、ヒースクリフはその前に何かに気がついていた

 

[あの日……ソードアート・オンラインがクリアされた日にカーディナル内のNPCは全て消されていたと思っていたんだがね……残っていても不思議では無いか]

「どういう事だ?」

[支配者のソウ君、それから、キリト君にアスナ君の三人が側にいたのだ、カーディナルのシステムを超えることは容易に出来るだろ?]

「まあ……な」

 

 こいつ、あの時…見ていたな?と、内心思いつつ、ユイちゃんの頭に手を乗せた

 

「この子は立派に育ってる。それに、俺が教えられるようなことは無いだろうが……これからはユイちゃんの家族としてユイちゃんを支えていくつもりだ。文句は無いだろ?」

[私に文句を言う資格は無い……それにユイ君は私が作った者ではあるがキリト君とアスナ君の子だ……好きにするといい……]

 

 ヒースクリフ…茅場晶彦はそう言うと消えてしまった。

 

「と、言うことでこれからよろしく、ユイちゃん」

「はい!!にぃにぃ!!」

 

 

 

 ボクはそう言うと流石に疲労がこみ上げてきたので自分の部屋に向かい寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なのはちゃんにフェイトちゃんにソウ君、おはような~」

「あれ?」

「もう退院…?」

「残念。まだ、入院患者さんなんよ、でも、すっかり元気やしすずかちゃんとアリサちゃんのお見舞いはお断りしたよ。クリスマス会直行や!」

 

 翌日、ボクとなのちゃん、フェイトははやての迎え込みのお見舞いにはやてのいる病院に訪れていた

それから、はやては主治医の先生に昨日のことをキツく言われていたのをヴィータも含めてみていたが、ただ怖い先生では無く良い先生だとヴィータが呟いて、ボク達四人はすずかの家に向かった。

 

 

 

 

 

 

続く




はい、とういうことでA’sは終了となります。
クリスマス会は外伝として次回に更新するつもりです。
これからの展開としては少し前に数分おきにも書いては消してをコメント欄で繰り返していた奴が居ましたが、その人のコメントの一部は「うん、そうだよな」と思う内容があったので外伝としてそれを挟み、それからStSのまでの空白期を少し書いてからStSに移ろうかと思います。
最新のA’sからStSまでの映画はどうしようかと悩んでます。
でも、一つ言えることはラスボスのあの一言をソウが聞いたら爆発待ったなしになりますね……必ず

それから、少し前にあったコメントでのアンケートを取ろうかと思います。

アンケートの内容は……ストレアを出すか出さないか……更に、ストレアを出すならどういう役割を与えるか……ですね。
アンケートは活動報告にてやりますので皆様の一言をお願いします。

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