魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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外伝 勉強とアリシア

 

 

 

 

「あら、ソウ君。今日もいらっしゃい」

「お邪魔します、リンディさん」

 

 なのちゃんが大怪我して1週間、ボクは毎日、フェイトの家……ハラオウン家にお邪魔してフェイトの勉強を見ていた

 

「なのはさんは大丈夫そうかしら?」

「ええ、毎日見舞いに行ってますが大丈夫そうですよ。今回のことで少し元気が無いですが……そこは治ったら元に戻ると思います。あ、これ翠屋のシュークリームです。みなさんで食べて下さい」

「あら、いつも気を遣わせてごめんなさいね。フェイトさん~ソウ君が来たわよ~」

「はい、リンディ……さん」

 

 毎日、来ているがどことなくぎこちない返事で部屋から出て来るフェイトにリンディさんはいつものニコニコフェイスでボクは少し苦笑いする

 

「後で、飲み物とソウ君が持ってきてくれたシュークリーム持っていくわね~」

「ありがとう御座います」

「……」

 

 後でお茶を持ってくると言うリンディさんにフェイトはそそくさとボクを引っ張って部屋に入った

 

「まだ慣れないのか?」

「うん……まだ、〝お母さん〟って言えなくて……」

 

 フェイトがハラオウン家に養子として半年以上経過しているがいまだ、フェイトはリンディさんのことを〝母親〟として呼べずにいた

 

「(何かきっかけがあればいいんだろけどな……)それじゃあ、今日も勉強始めようか」

「うん、よろしくお願いします。ソウ先生」

 

 先生か……俺にそう呼ばれる資格なんてあるのかな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「少し休憩にするか?」

「うん、そうだね」

 

 勉強を開始してから約三時間……そろそろフェイトの集中が切れる頃になったのでボクは休憩にするかと聞くとフェイトが頷く

 

「あら、休憩中?それならちょうど良かったわ。はい、お茶とシュークリームよ」

「あ、ありがとう御座います」

「ありがとう……」

 

 部屋の扉をノックしてリンディさんが狙ったように麦茶とシュークリームを持ってきてくれた

 

「あまり、根を詰めすぎないようにね?」

「分かってますよ、これでもボクはなのちゃん達の勉強を何度も見てきましたからフェイトの集中が切れ始める時間はわかってるつもりですから」

「あら、それなら安心ね。これなら早く孫を見れそうかしら?」

「「!!??」」

 

 リンディさんの「孫」発言にボクもフェイトも赤面になり動揺する

 

「じょ、冗談はやめて下さいよ?!」

「……」

「あら、私は本気よ?クロノはデリカシーがなさ過ぎて結婚は夢のまた夢なのよ…」

「それは分からなくも無いですけど!!……フェイト?」

 

 リンディさんの冗談なのか本気なのか分からない発言に動揺しているとフェイトが椅子から立ち上がった

 

「心配してくれてありがとう…でも、変なことを言わないで()()()?」

「フェ……イト?」

 

 リンディさんにそう言うとリンディさんを部屋から追い出して戸を閉めるフェイト。

フェイトがボクの方を向くと顔がほんのり赤くなってた

 

「ご、ごめんね、ソウ。母さんが変なこと言って」

「子持ちの母親が娘が男を連れてきたらあんな感じになるのは分からなくも無いから気にしなくていいさ。それよりも……フェイト気が付いてるか?」

「え?なにを?」

 

 どうやら、フェイトは自分で今言ったことに気がついていないみたいだった

 

「フェイト、今リンディさんのこも()()()って言ってたぞ」

「え!?ほ、ほんとバルディシュ?」

≪YES,心配してくれてありがとう…でも、変なことを言わないで()()()?≫

「……!!??」

 

 バルディシュが録音していた先程のフェイトの声を流すとフェイトの顔が見る見る内に真っ赤になっていく

 

「……だ、誰にも言わないで…ね?」

「あぁ、誰にも言わないさ」

 

 この様子じゃ意識して言うのはまだ、先になりそうだな

 

 

 

 

 

「ねぇ、ソウ……少し聞いても良いかな」

 

 今日の分の勉強を終え、帰り支度をしているとフェイトが声をかけてきた

 

「ん?どうかしたか?」

「あの日……2年前、「闇の書事件」で私が[闇の書]……リインフォースの内部空間で私が見せられた夢で……アリシア……私のお姉ちゃんで私のモデルに『水色髪のお兄さんにもよろしくね』って言われた」

「うん、それで?」

「だから、教えて欲しい。ソウは何処でアリシアと会ったの?アリシアは随分前に亡くなってる……」

「……」

 

 フェイトは俺の目を恥ずかしそうだがじっと見てきた

 

「ボクもお前には話さないと行けないと思ってた……けど、なかなか話すタイミングが見つからなかった……いや、ボクも単なる夢だとも思っていたからな。話さなくてもいいとすら思っていた。それに、この話はお前にとって辛い記憶を思い出させることになる、それでもいいのか?」

「うん。お願い」

 

 フェイトは即答でそう答えた

 

「即答か……分かった。アレは…【ジュエルシード事件】の最後、ボクが虚数空間に落ちた時だった…虚数空間内部で目を覚ますとそこは近未来的工場群の島で隣にフェイトそっくりの少女……アリシアが座ってた」

「?!……それって…」

 

 ボクの話に何か気がついたのかフェイトは考え込む

 

「あぁ、フェイトが考えている通りなら…もしかしたら、その島こそがアルハザードなのかもしれないな。体が全く動かなかったから確認はできなかったけどな……それで、アリシアと少し話してその時に気になることを言ってた。「ここから見てたって」。」

「ここから見てたって……どういう事?あの日……母さんとアリシアが落ちたのはソウの少し前のはずだよね?」

「もしかしたら、虚数空間では時間の流れが違うのかも知れない。過去、現在、未来…全ての時が虚数空間では一つの流れを形成してるのかもな……証拠も検証もできないから分からないけどな」

「う、うん。そうだね……」

 

 フェイトは頷くがどこか寂びそうな顔をしていた

 

「プレシアのことを思いだして居たのか?」

「うん……母さんは私に酷いことをいっぱいしてきたけど…それでも、母さんは母さんだから…」

「…………」

 

 ボクはフェイトにどう答えてあげればいいか分からなかった

 

 

 

 

続く

 

stsにてソウの分隊のフォワード陣アンケ2(アンケ上位の2名を登場させます)なお、キャラは他アニメと同姓同名の別人です

  • 美遊 プリヤより
  • イリヤ プリヤより
  • 英エミヤ Fateより
  • エース FF零
  • レム FF零
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