魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~ 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
「こうしてみんな、揃っての部隊は初めてだな」
「うん。そうだね」
「そうだね」
ティナ、スバルのBランク昇格試験から数週間後、ボクとなのちゃん、フェイトは茶色を基調とした陸士部隊の制服姿で隊舎廊下を歩いていた
「それにしても、ソウ?。ユイも民間協力者として機動六課に入れるなんて聞いてないよ?」
「あっ、それ私も聞いてないよ?」
「わるい、わるい。ボクもすっかり言うのを忘れてたよ。ボケたかな?」
「それは早いと思うよ?」
なのちゃんがボクの話にそう言ってくれたが……これでも精神年齢は30は超えているし魂の劣化も起こしているかもしれないな……
『はい、どうぞ』
いつの間にか部隊長室前についていて多分、なのちゃんがコールして中からはやての声が聞こえてきて、ボク達は中へと入った
「「「失礼します」」」
「あ、お着替え終了やな」
「三人とも素敵です!!」
中に入ると同じ陸士部隊の制服姿のはやてとリインが待っていた
「ありがとう、リイン」
「4人で同じ制服姿は中学校の時以来やね。なんや懐かしいなぁ…」
「まあ、ボクは3人とは会いにくかったけどな」
「仕方ないよ。中学校から男女別に分かれてるんだから……」
「会いにいって言っても校舎は近かったからいつも屋上にソウが来ていたよね」
「そんなことも会ったなぁ。まぁ…なのはちゃん、ソウ君は飛んだり跳ねたりしやすい教導隊制服の方が多くなると思うんやけど…」
「まぁ、事務仕事や公式の場所ではこっちってことで」
「さて、それでは…」
「うん…」
「だな」
フェイトの言葉でボク達は背筋を伸ばし敬礼しなのちゃんの言葉に続き形だけになるが出向の挨拶をする
「本日只今より高町なのは一等空尉」
「フェイト・T・ハラオウン執務官」
「ソウ・S・スプリングフィールド一等空尉」
「3名とも機動六課へ出向となります」
「「どうぞよろしくお願いします」」
「はい。よろしくお願いします」
はやても敬礼をして返してくれてこれで正式に機動六課に出向したことになった
直ぐに堅苦しいのを解きボクたちは笑みを浮かべる
そこにブザーが鳴り一人の男性が部屋へと入ってきた。
「失礼します……お久しぶりです。高町一等空尉、テスタロッサ・ハラオウン執務官、スプリングフィールド一等空尉」
「?……お前、グリフィスか?」
「はい。グリフィス・ロウランです」
部屋に入ってきた男……数年前にあったことがあったグリフィス・ロウラン…レティ提督の息子だった
「うわ~、グリフィスくん背伸びたね!!」
「うん。前はこんなに小さかったのに……」
「その節はお世話になりました」
男の子の背の成長はかなり早い…数年しかたってないがなのちゃん達の背を超したのだから
「グリフィスもここの部隊員なの?」
「はい!」
「私の副官で交代部隊の責任者や」
「運営関係も色々と手伝ってくれてるです」
「お母さん…レティ提督はお元気?」
フェイトがそう聞く
「はい。おかげさまで…あ、報告してもよろしいでしょうか?」
「うん。どうぞ」
「フォワード六名を始め機動六課部隊員とスタッフ、全員揃いました。今はロビーに集合、待機させています」
「そっか。早かったな。ほんなら3人ともまずは部隊のみんなにご挨拶や」
「うん!」
それでボク達はロビーへと向かい、ボクたちは機動六課スタッフ、みんなの前に立ち、はやては学校にあるような朝礼台の上に立ち……
「機動六課課長、そしてこの隊舎の総部隊長・八神はやてです」
「プリンセス3、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンです!!イリヤと、呼んでください!!」
「プリンセス4、朔月美遊です!!」
部隊長、はやての挨拶が終わり、スタッフは各々の持ち場に着いている中、フォワード陣は一カ所に集まり自己紹介とコールサインを確認し合っていた
「自己紹介は終わったか?」
「あ、お兄ちゃん!!お姉ちゃん!!」
自己紹介とコールサインの確認をし終わった頃を見計らってフォワード陣になのちゃんと一緒に近づき声をかけるとイリヤが飛び付いてきた
「イリヤ、飛び付いてくるのは構わないけどな…一応、ここではお前と美遊の直上の上司に当たるから規律は守れよ?」
「はぁ~い」
絶対にわかっていなさそうな返事をするイリヤにボクは溜息をはいた
「自己紹介が終わってるなら着替えて訓練場前に集合ね?」
「「「「「「はい!!」」」」」」
なのちゃんの指示でフォワード陣は着替えの為に寮に向かって走って行ってしまった
続く