魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~ 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
「ソウ君。ソウ君から見て私の教導はどう見えてる?」
「いきなりどうした?」
ボクとなのちゃんもシャワーを浴びてからフォワード陣やシャーリーが待っているメンテ室に歩いているとなのちゃんが俯きながら聞いてきた
「いいから答えて」
「……そうだな。基礎や基本は確かに大事だと思うしボクも同じ風に教導すると思う……けど、ボクはなのちゃんが怯えているように見えるよ」
「私が……怯えている?」
ボクの言葉になのちゃんが足を止めた
「うん。なのちゃんは自分の経験したことを踏まえて誰も無茶せず、無事に帰ってこれる教導を目指していると思う……確かにそれはいいことだと思う…でもね、なのちゃん。ボクにはフォワード達が無茶したり怪我したりしてなのちゃん自身が傷つくことを恐れてる…怯えてる気がする」
「……」
「多分、なのちゃん自身は気づいて無いかもしれないけど……ボクにはそう見える」
「……違うって言いたいけど…………ソウ君にそう見えてるならきっと、そうかも…ソウ君ならどうする?」
「ボクは……そうだね。フォワード達に話すかもな……自分の失敗談を…」
「自分の失敗談を……?」
「うん。ボクのはあまり無いかもしれないけど、なのちゃんの失敗談は彼奴らがこれから体験するかもしれない内容だから、現実味があると思う。「こうなって欲しくないからこういうことをさせてる」ってちゃんと伝えればいいと思う」
「……考えてみる」
「ごめんごめん!!おまたせ!!」
「悪いな、待たせた」
「なのはさん、ソウさん」
ボクとなのちゃんは話し終えた後、急ぎメンテ室に向かい、ドアを開けるとフォワード達とリィンとシャーリーが話していた
「ナイスタイミングです。これから機能説明をするところでしたから…」
「そう…。もう、すぐに使える状態なんだよね?」
「はいです!」
なのちゃんの言葉を聞くとシャーリーが機能説明に入る。
「まずね、この子達はみんな。何段階に分けて出力リミッターをかけているの。
一番最初の段階だとそんなにびっくりするほどのパワーが出るわけじゃないから、まずはそれで扱いに慣れていって」
「それで各自が今の出力を使いきれるようになったら私やフェイト隊長、ソウ隊長、リィンやシャーリーの判断で解除していくから」
「ちょうど一緒にレベルアップしていく感じですね」
「出力リミッターっていうと…なのはさん達にもかかっていますよね?」
「ああ、私達はデバイスだけじゃなくて本人にもだけどね」
「え?リミッターがですか?」
なのちゃんの言葉にティナが呟き、なのちゃんが頷いた
「能力限定って言ってね。うちの隊長と副隊長はみんなだよ。
私とフェイト隊長、ソウ隊長、ヴィータ副隊長、シグナム副隊長、スプリングフィールド副隊長もね」
「はやてちゃんにもです。それから、プレミアちゃんにもでしたよね?」
「うん」
「ああ」
「ええっと…」
それでキャロとスバルは分かっていない顔をしていた
「ほら、部隊ごとに保有できる魔導師ランクの総計規模って決まってるじゃない」
「ああ、うん。そうですよね…」
スバルが少し乾いた声で答えていた。もしかして忘れていたのかもしれないな
「一つの部隊でたくさんの優秀な魔導師を所有したい場合はそこにうまく収まるように魔力の出力リミッターをかけることになる。ま、裏ワザってなんだけどな」
「うちの場合ははやて部隊長が4ランク、ソウ隊長が3ランク、あとの隊長たちは2ランクダウンかな」
ボクのなのちゃん、シャーリーの説明にフォワード達は頭を悩ましていた
「四つ…八神部隊長はSSランクだから…」
「Aランクまで落としているんですか…?」
「お兄ちゃんは……確かS+だから3ランクだからAランクまで…」
「はやてちゃんは色々と苦労をしているです……もちろんソウさんや隊長達や副隊長達もです…」
「それじゃなのはさんは…?」
「私はもともとS+だったから2,5ランクダウンでAA。だからもうすぐみんなの相手もそう簡単にできなくなるかな?」
「隊長さん達ははやてちゃんの、はやてちゃんは直接の上司のカリムさんか、部隊の監査役でもあるクロノ提督の許可がないとリミッター解除ができないです。そして許可は滅多なこと以外は出せないそうです」
「そうだったんですか…」
「魔導師ランクに関連してもう一点あるんだけど……ソウ君の魔導師ランクはあんまり当てにならないんだよね」
「なんでですか…?」
能力限定の話で少し空気が暗くなっていた時にボクの魔導師ランクに関してなのちゃんが話し出した
「ソウ君は元々、ミッド式や仮想式じゃなくて、エンシェント・スペル……古代魔法を使っての戦闘スタイルだからだよ」
「えっと……ソウさんが扱う魔法については少し知ってますけど…どうして、魔導師ランクが当てにならないのですか?」
フォワードのみんなが首を傾げている中で、ティナがフォワードの代表的に聞いてきた
「ああ、出力リミッターは魔導には掛けられても魔法にはかけれないんだよ。いい機会だから古代魔法について少し解説してやる…」
ボクはそう言うと軽く深呼吸する
「まず、古代魔法はリンカーコアをかえさずに魔法を行使できる。その理由はリンカーコアとは別に魔力の器が存在するからだ」
「魔力の……器?」
ボクが話しだすとティナが呟いた
「そうだ、能力限定は本人のリンカーコアに掛けることができる物だが古代魔法はリンカーコアとは別の器から行使するから能力限定に関係なく魔法を撃てる」
「それに古代魔法は広範囲な魔法が多いから例え魔導師ランクが低くても関係無しに戦術級魔法を撃てるんだよ」
「だから、魔導師ランクは関係ないと……」
ティナはそう言うと少し考え込んでしまう
「まぁ、隊長達の話は頭の片隅に置いといていいよ…今はみんなのデバイスだから」
「だな……そうだ、スバル。お前はこれから座学も教えるからな」
「ええ?!!そんな~」
スバルなボクがそう言うとメンテ室はスバルの悲鳴じみた声と他のメンバーの笑い声が響いた……だがその時、警報が鳴り響き、みんなの顔が強ばる
「こ、このアラートって!」
「一級警戒態勢!?」
「グリフィス君!」
『はい!教会本部から出動要請です!』
スバルとエリオが叫び、なのちゃんがグリフィスとの通信をつなぐと、グリフィスとの通信画面の隣にはやてが映った
『なのは隊長!フェイト隊長!ソウ隊長!グリフィス君!、こちらはやて!』
「うん!」
「あぁ!」
『状況は?』
ボクとなのちゃんが返事をすると車で移動中のフェイトがはやてに聞く
『教会の調査部で追ってたレリックらしきものが見つかった!場所は山岳地区!対象は、山岳リニアレールで移動中!』
『移動中って……』
「まさか!」
はやての言葉でボクやなのちゃん、フェイトが気がついた
『そのまさかや。内部に侵入したガジェットの所為で、車両の制御が奪われてる!リニアレール内のガジェットは最低でも30体。大型や飛行型、未確認タイプも出てるかもしれへん!いきなりハードな初出動や。なのはちゃん!フェイトちゃん!ソウ君!いけるか!?』
『私はいつでも!』
「私も!」
「もちろん、ボクも!!」
『スバル!ティアナ!エリオ!キャロ!イリヤ!ミユ!皆もオッケーか!?』
「「「「「「はい!!」」」」」」
『よし!いい返事や。シフトはAの3。グリフィス君は隊舎での指揮。リインは現場管制!』
『はい!』
「はいです!」
『なのはちゃん、フェイトちゃん、ソウ君は現場指揮!』
「『うん!!』」
「ああ!!」
『ほんなら……機動六課フォワード部隊……出動!!』
「「「「「「「はい!!」」」」」」」
『了解!』
ボクたちははやての指示で動き出した
続く