魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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ホテル・アグスタ

 

 

 

イリヤSide

 

 どうも~こう言うのは少しぶりです。イリヤです。

今日は任務のため、ヘリで現場に向かっているところです

 

「…あらためて今までの流れと今回の任務のおさらいや。これまで謎に包まれていたガジェッドの製作者、そしてレリックの収集者は現状ではこの男の線か濃厚や」

 

 スクリーンには紫色の髪に金眼、白衣を着ている一人の男性が映されました

 

「違法研究で広域指名手配されている次元犯罪者…ジェイル・スカリエッティの線を中心に捜査を進めている。リニアレール最後の新型はまだ調査中やけどな」

「こっちの捜査はおもに私が進めるんだけど、一応みんなも覚えておいてね」

 

 はやて部隊長の後にフェイトさんがそう私達に話してきた

ガジェッドの製作者か……この人はどうしてレリックを集めているんだろ…

 

「それから今日、これから向かう先は〝ホテル・アグスタ〟です!」

「骨董美術品オークションの海上警備と人員警護が主なお仕事だよ」

「取引許可の出ているロストロギアがいくつも出品されるので、それをレリックと誤認したガジェッドがやってくるかもしれないです。だから私たちが警備員として呼ばれたとのことです」

「これくらいの大型オークションだと密輸取引の隠れ蓑にもなるし、色々と油断は禁物だよ」

「現場には昨夜からシグナム副隊長、ヴィータ副隊長、スプリングフィールド副隊長、他数名の隊員が張り込んでいる」

「私達は建物の中の警備に当たるから前線は副隊長たちの指示に従ってね」

「「「「「「はい!!」」」」」」

 

 今日はユイさんやティアさんも一緒に参加なんだね、二人が一緒なら更に安心できる

 

「シャマル先生。さっきから気になっていた事があるんですけど…その四つの箱って…」

「あ、これ?」

 

 キャロちゃんがシャマル先生の足元には四つのケースが置かれていたのが気になって聞いた

実は私やミユも気になっていたんだよね

 

「これは隊長達のお仕事着よ♪」

 

 そう言ってシャマル先生は微笑んだ

でも、今日のお兄ちゃん何処機嫌悪そう…何かあったのかな?

 

 

 

ソウSide

 

「こっちに来てもこういう服を着るなんてな…」

 

 ボクはホテルに用意された更衣室で白いワイシャツに赤のネクタイ、黒のスーツに着替えて三人を待っていた

 

「ソウ君、お待たせ」

「いや、だいじょ……」

 

 なのちゃんが声を掛けてきて振り向くとボクは言葉を詰まらせた

三人ともドレスを纏って綺麗に飾っていた……9歳の頃から見違えるように綺麗になったな……ボクの中身はもはやおっさんぐらいの精神年齢なんだけどね

 

「ソウ君、どないしたん?」

「あ、えっと、三人とも綺麗でドレスが似合ってたから見取れてた」

 

 ボクがそう言うとなのちゃん達三人は顔をほんのり赤くしていた

 

「なんや、ソウ君に言われると嬉しさよりも恥ずかしさが勝ってしまうな……」

「う、うん。そうだね」

「わ、わたしも…」

 

 なんでそうなるんだ?と思いつつ、ボクたちはオークション会場へと向かう……途中、男女問わずボクたちを見てきてかなり目立っていた

 

 

 

 

ティアナSide

 

 

 あたしはスバルと八神部隊長に関して念話で話していた

 

『(今日は八神部隊長の守護騎士団全員集合か~)』

『(そうね。あんたは結構詳しいんでしょ?八神部隊長のこと)』

『(う~ん…父さんやギン姉から聞いたんだけど、八神部隊長の使ってるデバイスが魔導書型でそれの名前が『夜天の書』って事。

シグナム副隊長とヴィータ副隊長とシャマル先生、ザフィーラは八神部隊長が個人保有している特別戦力だってこと。

で、それにリイン曹長が揃えば無敵の戦力だってことぐらいだよ

ま、八神部隊長達の詳しい出自とかは匿秘だからあたしも詳しくは知らないけど…)』

『(レアスキル持ちの人は殆どがそうよね……)』

『(そう言う、ティアだってソウ隊長達のこと詳しいよね?)』

『(別に…兄さんが知り合いで少しお世話になっただけよ)』

『(あ……ご、ごめん。それじゃまた後でね)』

『(ええ)』

 

 スバルが気を使って念話を終了させた……けどやっぱり考えてしまう

六課の戦力は無敵を通り越して異常だ

隊長達は全員オーバーSランク、副隊長達でもニアSランク

他の隊員達も前線から管制官まで未来のエリート達……あの年ですでにBランクのエリオに竜召喚士のキャロ。二人共フェイトさんの秘蔵っ子にソウさんの秘蔵っ子のイリヤと美遊……危なっかしいけど潜在能力と可能性の塊で優しい家族のバックアップもあるスバル

やっぱり、うちの部隊で凡人はあたしだけ…

でもそんなのは関係ない…あたしは立ち止まるわけにはいかないんだ

 

 

 

 

 

 一同が警戒をしているとガジェッドがアグスタへと向かって侵攻してきた

それに即座に気づいたシャマルがシャーリーに連絡を入れた

 

「クラールヴィントのセンサーに反応……シャーリー!」

『はい!やっぱりきました!ガジェッド一型機影40…50!』

『三型…五…六…七機です!』

 

 それは駐車場を警備していたシグナム、ライトニング分隊にも知らされる

 

「エリオ、キャロ!お前達は上に上がれ!ティアナの指揮で防衛ラインの設置をする!」

「「はい!」」

「ザフィーラは私と迎撃に出るぞ?」

「心得た!」

「えっ!?」

「ザフィーラって喋れたの!?」 

「守りの要はお前達だ。頼むぞ」

「う、うん」

「…頑張る」

 

 エリオとキャロがザフィーラにそう答えるとシグナムとザフィーラは迎撃に出て行った

 

 

 

 侵攻の情報はプリンセス分隊のティア、イリヤ、美遊そして、ユイにも届いた

 

「二人とも。私は副隊長達のみなさんと出ますのでフォワードは集まって防衛をお願いします」

「わかりました!」

「うん…」

 

 ティアとユイはイリヤと美遊にそう言うとシグナムとヴィータに合流すべく走り出した

 

 

 

「前線各員に、今回の状況は広域防衛線です。ロングアーチの総合管制と合わせて私、シャマルが現場指揮を行います!」

『スターズ3了解!』

『ライトニングF了解』

『プリンセスF了解』

『スターズ4了解。シャマル先生!あたしにも前線状況を見させてください!映像を見たいんです!』

「了解。クロスミラージュに直結するわ。クラールヴィント、お願いね?」

《Ja.》

 

 

 

 そしてシグナム、ヴィータ、ティア、ユイはバリアジャケットを纏ってガジェットに向かって飛んでいた

 

 「新人達の防衛ラインまでは一機たりともいかせねぇ!」

「お前も案外過保護だな…」

「そこが面倒見のいいヴィータさんらしいです」

「うるせーぞ!シグナム、ユイ」

 

 四人が話していると四人はガジェットを視界に捉えた

 

「私が大型を潰す。ヴィータとティア、ユイは小型を潰してくれ」

「おうよ」

「わかりました!」

「ええ、分かった」

 

 そしてヴィータは鉄球を、ユイは無数の氷の槍を出現させる

 

「まとめて…ぶっとばす!」

「アイスバレット・フルバースト、凍てついて下さい!!」

 

 鉄球と槍が前線のガジェットを次々と貫き、アイスバレットを受けたガジェットは周囲を凍らせていく

その隣ではガジェット三型を相手にシグナムもレヴァンティンに炎を宿らせ切り裂いていく

 

「紫電…一閃!」

 

 

 

 殲滅していく副隊長達をモニターで見ていたスバルとティアナ

スバルは純粋に驚いていたが、ティアナは何処か悔しそうな表情をしていた 

 

「これで能力リミッター付き…?」

 

 

ティアナSide

 

 

「遠隔召喚!?来ます!」

 

 キャロの叫びと共に目の前から紫色の召喚魔法陣が浮かび上がり、そこからガジェッド数は一型が15機、三型が3機が召喚されてきた

 

「すぐれた召喚師は転送魔法のエキスパートでもあるんです!」

「なんでもいいわ。いくわよ!」

「「「「「おう(はい)!!」」」」」

 

「ティアナさん、三型は私とミユがなるべく抑えておくので皆さんで小型をお願いします!!」

「あまり持ちませんが小型を倒しきるまでの時間を稼ぎます!!」

「ッ!!、分かったわ。そっちはお願い!」

「「はい!!」」

 

 イリヤと美遊はそう言うとガジェット三型に魔力弾を放ち、一型達と分断する

 イリヤと美遊が三型を抑えている間、あたし達は一型へと攻撃を開始するが…

 

「スバル、エリオ」

「「「「おう!」」」」

 

 みんなの攻撃はどれも当たらなかったり当たってもAMFで防御されたりの繰り返しだった

 

『防衛ライン、もう少し持ちこたえて!!ヴィータちゃんがすぐに救援に向かうから」

 

 シャマル先生からの指示は防衛だけど、このままじゃ… 

 

「守ってばっかりじゃジリ貧になります!!全機落とします!」

『ティアナ、無茶はしないで!』

「大丈夫です!毎日何度も練習してきているんですから!」

 

 それで後ろにいるエリオとキャロ、三型の足止めをしているイリヤ、ミユに指示を叫ぶ

 

「エリオ、キャロ、イリヤ、ミユ!センターまで下がって。あたしとスバルの2トップでいくわ!」

「わ、わかりました!」

「二人で大丈夫ですか!?」

「わかりました」

「わかった!」

「平気よ!スバル、クロスシフトA。いけるわね?」

「おー!」

 

 それでスバルがガジェッドをウィングロードで引き付けている間にクロスミラージュを構える。

証明しなくちゃダメなんだ…

特別な才能や魔力がなくとも、一流の隊長達の部隊でだって、どんな危険な戦いでだって…!

すべてあたしの……ランスターの弾丸がすべてを撃ち貫く!

あたしはカートリッジを四発ロードする

 

『無茶よ、ティアナ!四発もカートリッジロードなんて…!それじゃティアナもクロスミラージュももたない…!』

「撃てます!撃ちぬいて見せます!そうよね。クロスミラージュ?」

《Yes.》

 

 そして弾丸生成が終了し後は撃ち抜くだけ!

これで…すべて終わらせる!

 

「クロスファイヤー……シュートッ!!」

 弾丸がガジェッドを貫いていく

あたしならやれ……えっ?

一つの弾丸が逸れてしまい、それはスバルへと向かっていってしまった

(スバル…!)

 

 当たると思った弾丸……その前にスバルと弾丸の間に人影が割り込んだ

割り込んだ人影はスバルを護るように弾丸をその身で受けてしまった

 

「グゥ!!」

「えっ……」

「あ……あぁ…」

 

 ヴィータ副隊長も駆けつけてくれたが唖然としている……それもそうだ…だって、スバルの盾になっているのは……

 

「無事かスバル?」

「あの……えっと、……ソ、ウさん…」

「怪我は無さそうで安心した、少し離れてろ。機械どもを蹴散らすから」

「あの、えっ…と………は、い」

 

 イリヤと美遊の隊長で親代わり……そして、兄さんの親友であたしのことを見守っていてくれた人…

 

「ティナ、ミスショットは誰にでもあることだ、気にする必要は無い。解放(エーミッタム)えいえんのひょうが(ハイオーニエ・クリュスタレ!!)

全ての(パーサイス) 命ある者に(ゾーサイス) 等しき死を(トン・イソン・タナトン)(ホス) 安らぎ(アタラクシア) “おわるせかい”(コズミケー・カタストロフェー)

 

 あたし達の周辺が凍えるほどに急激に温度が下がりガジェットが凍りつく……凍りついた端から砕かれて行き、ほんの一瞬で残っていたガジェットは無くなってしまった

 

「ヴィータ、ボクは戻るから後は頼んだ…それから、ティナに怒ることは無い……ティナのミスショットはアイツのことを見守れきれなかったボクの責任だから…」

「……あぁ、わかった…」

 

 ソウさんはヴィータ副隊長にそう言うとホテル内に戻って行ってしまった…

 

「……ティアナとアイツの関係はわからねぇーが、お前ら二人とも後ろに下がってろ!」

 

 ヴィータ副隊長にそう言われてしまいあたし達は後ろに下がる事になってしまった。

それから裏手の警備に入るとエリオ達に告げてあたしは一人裏へと回っていった。

だけどスバルがついてきてしまった…

 

「ティア……」

「あたしはここを警備しているわ。あんただけで戻りなさい…」

「で、でもティア。ティアは悪くないよ。だから…」

「うっさい!さっさといけって言ってんのよ!」

「………ごめんね、ティア。また後で………」

 

 あたしの怒声でシュンとしながらスバルはその場を離れていった。

 

 あたしはバカだ、あたしを心配してくれる相棒にもこんな言葉を言っちゃって、ずっと良くしてくれてるソウさんを傷つけて……本当ならあたしは謝るべきなのに…本当は謝らないと行けないのに……

あたしが証明したいはずの兄さんの、ランスターの弾丸の事を証明したかっただけなのに…

 

 

あたしは後悔のあまり思わず壁に寄りかかりってしまう

 

「……あたしは……あたしは……」

 

 悔し涙を流してしまっていた…

 

 

 

続く

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