魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~ 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
「なのはちゃんも、ソウ君も昨夜はお楽しみやったみたいやな?」
「「……」」
結婚式の翌日、アースラの会議室で、ボクとなのちゃんは正座させられていた、目の前には目が笑っていないはやてがボク達を見下ろしていた
「2人が結婚して、そう言うことをするかもとは予想し取った、2人の夜が何度も過ごせ無いのも分かってるつもりや……けどな?防音くらいしいや!」
「「は、はい!!」」
そう、結婚式の夜、ボクとなのちゃんはヤッてしまった、お互いにいつ終わる夜が、怖くて互いを求めてしまった
その辺ははやては分かっていたのかお咎め無いようだが、問題は音が漏れてしまっていたことでアースラ内の局員にバレてしまった上に、フォワードのスバルとティナ(イリヤ達も居たらしいが、フェイトが見せないようにしたとかなんとか)と隊長格にドアからこっそり観られていたことにあるらしい
シグナム
アースラの訓練場で、エリオに訓練を頼まれて相手をしているのだが…その出来に感心していた
「でやぁっ!」
「む…」
打ち降ろしを回避しながら、横薙ぎに振るわれたエリオの槍を後方へ跳ぶ事でかわす
体躯を回転させながら回避と攻撃を同時にやってのけたエリオ。しかも第二形態にしたストラーダの側面ブースターを使用して重さまで加えてくる
下がった私に向かって突きでの追撃を加えようとしているようだが、ブースターを使って回転した為か少し態勢を整えるのに間が出来る
「はあっ!」
「っ!」
整うのを待つほど甘くなく間髪入れずに斬りこんだが、エリオはそれを辛うじてとは言えストラーダで受けて見せる
子供ゆえの軽さのせいで押し負けこそしたものの、ストラーダを手放す事も無く構えるエリオ
すさまじい成長だな、もう空戦でなければいい勝負をする
そう思っているとアラームがなる
「時間だな」
「はぁ、はぁ、あ、ありがとうございます」
肩で息をしながらも、しっかりとした返事に若干の余裕を見せるエリオ
「先程の回転はスプリングフィールドの物だな?」
「あ、はい。」
気になったので問いかけてみると、エリオは汗を拭きながら答えてきた
距離を離さないまま回避したうえ、攻撃もかねる動作など行う人間はスプリングフィールドぐらいだ
扱って見せたのは素晴らしいが…紙一重、首の皮一枚などと言う表現が用いられる程の接近戦を行う世界の技術だ、こんな模擬戦をテスタロッサが見れば卒倒ものだろうな
「模擬戦から使えそうな動作をいくつか覚えて慣らしては見たんですけど…やっぱりまだダメみたいです。回転に振り回されて突きに繋げられませんでした」
「スプリングフィールドから直接習ったのではないのか?」
「はい。ソウさんからは『槍はボクの専門外』や『習うより見て盗め』と言われました。」
「確かにスプリングフィールドは言葉よりも実戦での教導を得意としているが……いや、私も人に教えると言う柄ではない、技巧と言う意味ではスプリングフィールドの変わりにはならんかしれんが…」
「変わりだなんてとんでもないです!色々盗ませてもらってます」
生意気な事を言うとも思ったが、実際既に見たものを試合で扱って見せるところまできている
私とてニアSの空戦魔導師だ、その私を相手にああも扱って見せるのだから驚くほかあるまい
「今更だが、休んでおけ」
「はいっ!」
元気のいい返事を背に訓練室を後にすると、表にテスタロッサが待っていた
「エリオがお世話になってます」
「まだ危ないところがあるが、騎士として良い動きをする」
「なのはとソウがそうなるように教えてるんです。戦闘技術だけじゃなく、他に必要な能力全て」
「そうだったな。私達もうかうかしていたら抜かれるかも知れないぞ?」
「ふふ、そう簡単には抜かせません。あんなに危ない動きをしている間は…」
「そうだな」
私とテスタロッサがそう話しているとアラートが艦内に響き渡る
はやてにお怒りを受けている最中だったが、緊急アラートが鳴り、前線メンバーが会議室に集まった
ボクやなのちゃんは歯噛みしながら全域に流されている映像を見つめる……映像には赤い露出度が高い服を着た褐色肌のイリヤ……クロエと普段のバリアジャケットに酷似した薄紫色を基調とした服に、手には剣が握られていたが写り出されるとイリヤが俯いていた
ボク達を嘲笑うかのように、スカリエッティが語りに入った
『さぁ…いよいよ復活の時だ。私のスポンサー諸氏、そしてこんな世界を作り出した管理局の諸君、偽善の平和を謳う聖王教会の諸君も…見えるかい?これこそが、君達が忌諱しながらも求めていた絶対の力。』
大地が揺れて裂けて行く中、眠りから覚めるように一隻の船が空に浮かぶ
『旧暦の時代…一度は世界を席捲し、そして破壊した。古代ベルカの悪夢の英知。』
浮かび上がった船は、圧倒的な強大さを感じさせていた
あれが…聖地より帰った船で、ボクの終局地…
『見えるかい?待ち望んだ主を得て、古代の技術と英知の結晶は、今その力を発揮する。』
『ママ…パパ…』
「「ッ!!」」
無理矢理中枢として扱われているらしいヴィヴィオの姿が映し出され、ヴィヴィオはママ、パパと呟きながら苦しんでいた
「と、言うわけで、機動六課は地上で戦闘機人の撃破及び、朔月美遊三等陸士の救出。スカリエッティのアジトに突入、スカリエッティの逮捕。地上本部に向かうと思われている元管理局員ゼスト・グランガイツとユニゾンデバイスの撃破、最後に船……聖王の船ゆりかごに周辺のガジェットの撃破、内部に突入、ヴィヴィオ救出の四部隊に分けることになった」
部隊分けは地上での戦闘機人にはフォワードとギンガ、プレミア、スカリエッティのアジトにはフェイトとティア、ゼスト・グランガイツにはシグナムとリイン、ゆりかごにはなのちゃん、はやて、ヴィータ、ティアの四人……ボクの名前は無かった
「スプリングフィールド隊長にはアースラで待機してもらいます」
「なんの冗談だ?」
こんな総力戦でエース級を1人出さないだけでどれだけのマイナスになるか……
「冗談もへったくれもあらへん。ソウ君は今回の戦闘には絶対に出させへん!その理由はソウ君が1番分かってるはずや!」
「ッ……」
はやてはあの預言のことを考えて…ボクを今回の戦闘に一切関わらせないようにしようと……
「……」
「いいな、ソウ君?何があってもソウ君は戦闘にでないこと!それが私からの命令や!」
「分かった……」
はやての気持ちを汲み取り、ボクは今回の戦闘には参加しないことになった……勿論、何かあれば参加するつもりだが、
続く