魔法少女リリカルなのは~魔法使いな蒼い死神~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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おそくなり申し訳ありません。
予定なら今月で本編を終わらせるつもりだったのですが、仕事が変わったり、コロナでぶっ倒れたりとなかなか執筆時間をとれなかったです
1月には本編を終えて少し番外編を挟んで今作を終わらせるつもりです


それではどうぞ



約束の空へ 1

 

 

 

 

「(やっぱり、ボクはダメだな)」

 

 なのちゃんには迷いは消えたと言った、嘘では無い。そもそもが淡い期待だったのだから

俺のユウキはもういない…それはわかっていた。だけど、目の前にユウキがいたらつい期待してしまった

 

「本当に嫌になる」

「ソー?」

 

 ボクの呟きが聞こえたのかユウキが首をかしげる

目の前には今でも好きなユウキの姿、後ろには今の好きななのちゃん

うん、変態だ。我ながら変態だ。ここに後3人…いや、4人も自分のことを好いている女の子がいて、ある意味5人の子持ちか……笑えねぇ

 

「余所見しないで?」

「してるわけ無いだろ!!」

 

 頭の中で現実逃避しそうになっているとユウキが接近していたが、鎌を振るいユウキを吹き飛ばす

 

「もう、お前を狩ることになんの躊躇もない」

 

 今までは躊躇しているところがあった……だが、もう躊躇する必要は無い。気持ちの整理が付いたのもあるが、預言には俺とユウキが光になるだけで誰も巻き込まれることは無いはずだから

 

解放(エーミッタム)魔法の射手 連弾 光の1001矢 (サギタ・マギカ・セリエス・ルーキス)

「それはさっきも防いだよ?」

 

 魔法の射手 連弾 光の1001矢 (サギタ・マギカ・セリエス・ルーキス)、これはさっきにも使ったが難なく防がれてしまった

 

「〝ユン・ユリ・ソノ・ミウラ・スキル・マギステル〟【契約により我に従ぇ(ト・シュンポライオン・ディアコネートー)高殿の王(モイ・バシレク・ウーラニオーノーン)来れ巨神を滅ぼす(エピゲネーテートー・アイタルース) 燃ゆる(ケラウネ・ホス)立つ雷雲(・ティテーナス・フテイレイン)遠隔補助(ヤクトゥム・ ) 魔湿展開(キルクリェクタント)第一から第十(カプテント・オブイェクタ・アー) 目標補足(プリームム・アドロー)範囲固定(アーレア・コンステット)域内(イントゥス・セー)精霊圧力(・プレマント・スピリトゥス)臨界まで加圧(アド・プレッスーラム・クリティカレム)3(トリプス) ..2 (ドゥオーブス).臨界圧(モド)拘束解除(カプトゥラム・ディスユンゲンス)全雷(オムネース・スピリトゥス・)(フルグラノレース) 全力解放(フォルティッシメー・エーミッタム)!!百重千重と (ヘカトンタキス・カイ) 重なりて(キーリアキス) 走れよ (アストラ)稲妻(プサトー)!!千の雷(キーリプル・アストラペー)!!!】」

 

 千の雷(キーリプル・アストラペー)がユウキを襲う

先に放った魔法の射手 連弾 光の1001矢 (サギタ・マギカ・セリエス・ルーキス)は言うなれば囮、千の雷(キーリプル・アストラペー)の詠唱をユウキに邪魔されないためだった

 

「これで終わるわけ無いか」

「ちょっとヤバかったよ?」

 

 雷系最大呪文の千の雷(キーリプル・アストラペー)の直撃を喰らって皮膚や装備が少し焼けた位ですむのはおかしいくらいだ、聖王の鎧を侮ったか?

 

「今度は……ッ!」

 

 ユウキが反撃に移ろうとしたとき、玉座の間の一部の壁が破壊されて……

 

「お待たせしました!」

「助けに来ました!」

「パパ!お姉ちゃん!」

「「…………」」

 

 赤いバイクに乗るティナに自前で走ってきたであろうスバル、2人にしがみついてきたのかイリヤにメイド服姿のミユと褐色肌のイリヤ似の少女が立っていて、イリヤに関してはボクを視認して直ぐにボク目掛けて飛んできた

 

「イリヤ、高いところから飛ぶのは危ないだろ?」

「えへへ、ごめんなさい」

 

 何時ものような緩い返事では無く、しっかりと謝ってくるイリヤにボクは少しだけ驚いてしまった

 

「少し休憩してるからお別れをすませなよ」

「……ああ」

 

 ユウキという敵が近くにいるため警戒を緩めないでいるとユウキは剣を収めて玉座に座り目を閉じてしまった

 

「美遊、クロエもおいで」

「「!」」

 

 美遊もクロエも呼ばれてびくついていたがゆっくりと壁に空いた穴から降りてきた

 

「さて、美遊。言いたいことは幾つもあるが多分イリヤが殆ど言ってくれていると思うから……ボクからは一つだけ……美遊、無事で良かった」

「お、お兄ちゃん……ご、ごめんなさい」

 

 ボクが美遊の頭をなでると美遊は泣き出してしまう、泣き出してしまった美遊をボクは優しく抱きしめる

 

「美遊だけずるい~」

 

 頬を膨らませるイリヤ、ボクが何かを言う前に飛びついてきた

 

「君もおいで、クロエ」

「な、なんで私も行かないといけないのよ?あたし達敵同士だったのよ?」

「敵同士だったなんて関係ない。美遊が君を救いたいと願い、イリヤが君を助けたんだ。なら、ボクは君を娘として受け入れるだけだ」

「……なんなの、このバ家族…調子が狂うわ」

 

 クロエは遠慮がちだったが最終的にイリヤと美遊に引っ張られ、ボクは3人を抱きしめることになる

 

「ボクが残せる言葉はイリヤに言ってある。だから、余り多くは語らない。でも、折角会えたからな……ボクは今日消える。これはもうどうしようも無い現実だ。だけど、お前ら3人にはヴィヴィオと言う妹が居る、なのはと言う母もいる、ボクよ仲間達がいる。何があっても大丈夫だと思う。だから、ボクの分まで生きてくれ」

「パパ……」

「お兄ちゃん……」

「……」

 

 イリヤと美遊、初対面ではあるが娘として受け入れたクロエ、3人とも泣いてしまった

あまり表情をださなそうなクロエもだ、やっぱり、子供だからだろうか?

 

「ほら、3人とも行って。」

「うん…」

「はい…」

「わかったわ」

 

 3人はそう言うと降りてきた壁の穴に跳躍し、スバルの後ろに隠れてしまった

 

「なのちゃん、はやて、連れて行くよ」

「私は自分で行くからなのはちゃんとヴィヴィオをお願いするよ」

「わかった、なのちゃん、乗ってくれ」

「うん」

 

 ボクはなのちゃんに手を差し出し杖に乗せて余り速度は出さずに移動する

ここで速度を出してぶつかる可能性もあるからだ

 

「スバル、なのちゃんとヴィヴィオを頼む」

「あ、はい」

 

 ボクはスバルにそう言いつつ、なのちゃんとヴィヴィオを杖から下ろした

 

「これでお別れだ」

 

 全員にサヨナラは既にすませてある……もう、思い残すことは無い…そう思っていた

全員に背を向けて壁の穴から降りようとした時、コートを引っ張られ、後ろを振り向くと涙を流しているヴィヴィオ、美遊、イリヤがコートの端を握っていた

 

「お別れしたくないのはわかる……でも、いつか必ずお別れの日はやってくる」

 

 ボクはそう言うとコートを脱いでヴィヴィオに渡す

 

「3人にはこれだ」

 

 イリヤ、美遊、クロエに〝ファントム〟と3冊の本を渡し…

 

「ティナとスバルにはボクの魔力を込めた特製カートリッジを、はやてにはこの本を」

 

 ティナとスバルには昔から作り続けていた〝カートリッジ・システム〟の弾丸を、はやてには〝白夜の魔導書〟を元に作ったストレージデバイスの〝白夜の書〟を渡す

 

「なのちゃんにはこの鍵とこの杖を渡す」

 

 なのちゃんには〈思慮する木菟の杖〉と鍵を渡した

 

「その鍵はボクの机の鍵だ、六課に戻ったら開けてくれ」

「うん……」

 

 多分これで大丈夫だろう、みんなには残せる物は残せたはずだから…

 

「さあ、行け。ボクの分まで生きてくれ!」

「「ッ……はい!」」

 

 スバルとティナが返事をして走り出した

 

続く

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