前回はあんな感じでしたけど今回はいつもの調子に戻します。続きはすぐにやりますので
「……何やってんだお前ら。」
「いや…そのね…町内放送で宣伝を…」
「ちゃんと話すことを考えてから放送すればよかったんじゃないか?俺は面白かったけどよ」
「面白かったじゃダメでしょ…」
「だってお前らなんて言ったんだよ?」
「普通に浦の星学院スクールアイドルのAqoursです。土曜日に学校でライブをやるので是非来てくださいって言ったよ」
「その他にも色々やってたけどな。ダイヤさんがあの放送を聞いてたらどう思うかね」
「絶対怒られるって…」
「でも私達はまだ学校から正式な許可を貰っていなかったし…」
「それがあったか。まぁ千歌の言った通りでよかったんじゃないか?他になんて説明すればいいのかもわからないしよ」
「それもそうだね!」
あの放送の評判はよくわからないが、効果があったかどうかはすぐにわかることだ。
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「お願いします!」
「ライブやります!」
翌日、俺達は一旦中止していたチラシ配りを再開していた。
「全速前進…」
「「「「「ヨーソロー!!!」」」」」
「曜ちゃんすごいね」
「流石だな」
曜は既にファンを獲得している様子だった。曜だけではなく千歌や梨子にも少しではあるが、応援をしてくれる人が増えていることがわかった。
「少しずつだけど結果出てきてるんじゃないか?応援してくれる人も増えてきてるし」
「ううん。まだまだだよ。もっともっと頑張って私達のことを知ってもらわなくっちゃ」
「そうね」
放送の効果は少なからずあったようで今日のチラシ配りはスムーズに進んでいった。
一時間後、チラシ配りを終えた俺達は千歌の家の旅館でダンスや曲の確認をしていた。
「ここでステップするよりこっちで動いた方がいいと思うよ!」
「だったらこの場所も…」
ライブを数日後に控えているのもあり、みんな気合が入っていた。
「俺もライブの準備頑張んないとな。絶対に成功させてやるんだからな」
「千歌ちゃんは友達にライブの手伝いを頼んでたよ。照明とか龍くんだけじゃ大変でしょ?」
「それはありがたいな!サンキュー千歌!」
千歌は俺が準備で大変な思いをすることも考えて自分の友達に手伝いを頼んでおいてくれていた。俺はその事に感謝して千歌に礼を言った。しかし千歌からの返事はなかった。
「千歌ちゃん!」
「おーい!千歌!」
千歌は机に突っ伏して気持ちよさそうに眠っていた。最近は練習で忙しくて疲れていたのだから無理はないか。
「今日はここまでにしないか?もう時間も遅いし。旅館の人にも迷惑がかかるし」
「そうね」
「でも終バスないし…」
「そうだったか…しゃーねー!俺のバイクで送ってやるよ!」
「それじゃ龍くんの親御さんにも迷惑がかかるよ…」
「いいよ。うちの親は帰り遅いとかそういうことは気にしないから」
「じゃあ送ってもらおうかな?」
「お安い御用だよ」
俺は曜を座席の後ろに乗せて、彼女の家まですぐに向かって行った。
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曜を家まで送っていった後、俺も自分の家に帰るために海沿いをバイクで走っていた。
「あれ?志満姉?」
「やっと戻って来たね」
俺は帰り道の途中で志満姉に会った。志満姉は縁に腰掛けながら海を見つめていた。
「何でこんなところに?」
「龍吾くんが心配になっちゃって…」
「こんな時間に女性が一人で歩いてる方が心配しますよ!」
「ありがとう。でも心配しなくても大丈夫よ。だって家のすぐ前だし」
「そうでしたね」
「さっき龍くんが送っていく前に曜ちゃんと少し話をしたの。千歌ちゃんがここまでスクールアイドルにのめり込むとは思わなかったってこと」
「千歌が…」
「ほら、あの子飽きっぽいところあるでしょ?」
「確かに…」
俺は苦笑いをしながら答えた。
「ライブは上手くいきそう?」
「まだわかりませんよ。でも…」
「でも?」
「あいつらなら絶対に出来ます。俺はそう信じていますから。」
あいつら…千歌に曜、梨子なら絶対にやることが出来る。心の底からそう信じているから、俺はここまであいつらのサポートをし続けることが出来たんだ。
「あの子達のことが本当に好きなのね。いや、少し間違いがあったかしら?あの子達じゃなくて
「別にそういう訳じゃ…それにその言い方じゃ俺はあいつ以外はどうでもよかったってことになりますよ」
「それはごめんなさいね。でも龍吾くん…そろそろ自分に正直になってもいいのよ」
やっぱりこの人に隠し事は駄目だ。俺の思っていることが全て見通されてしまっている。
「まぁ…嫌いって言えば嘘になりますけど…」
「ふふ…そういうことにしてあげる」
「は、はぁ…」
「あなたは思い悩んでいるんでしょ?千歌ちゃん達には隠せても私には隠せないよ」
「まぁ…そんな感じになりますね。内容は詳しくは言えないんですけどね」
「その事も既にお見通しよ。でも安心していいわよ。この事は誰にも言わないから。龍吾くんが自分からあの子に伝えるまではね」
「そんなにバレバレだったんですか?自分ではよくわからないんですけど…」
「それは微妙だわ」
「そうですか」
どうやら志満姉が鋭いから俺の思っていることに気づいたらしい。普通の人は気づかないレベルらしく俺は少し安心した。
「龍吾くんはあの子が迷惑すると思っているから言ってないんでしょ?私から見たらあの子も龍吾くんのことをとても良く思っている気がするから、迷惑することなんてないと思うけどね」
とにかく志満姉には感謝しなければな。彼女と話したおかげで俺は気持ちがだいぶ楽になったような気がする。
「志満姉…ありがとうございます」
「いいのよ。それよりも昔みたいにお姉ちゃん!って甘えてこないのかしら?最近あんまり来なくなっちゃってたからお姉ちゃん寂しいよ…」
「いや、さすがに出来ませんって…」
その後は志満姉の他愛のない会話をしてからお互いの家に帰った。とにかく今はライブを成功させることを第一に考えなければ。
To be continued…
あと二回でアニメの三話を終わらせられるようにしたいと思います。
それではまた。