俺、連装砲になりました   作:αスタイル

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あらすじ……

初の深海棲艦との戦闘に勝利した俺達。しかし、どうも雲行きが怪しくなり……?


第4話 :《俺、検査を受けました》

 第4話 : 《俺、検査を受けました》

 

 

 

「さて……お前達に集まってもらったのは他でもない」

 

 先程の戦闘が終わり、帰投した俺達はいつもの作業場にいた。

 丁度連装砲組の為に作られたかの様な小さめのホワイトボードを背に照さんは俺と島ちゃんに話しかけてきた。

 見るからに予備校風景である。

 

「今回!少年がビームを撃てることが証明された!!」

 

「キュウ〜〜〜!!」

 

「そうか、島ちゃんも嬉しいか〜そうか〜!」

 

「……センセー、島ちゃん燃料飲んで楽しんでるだけでーす」

 

 照さんは「そ、そうか……」と言った後、咳払いをして話を続けた。

 

「さて、俺もこの目でしっかりと見た。少年のビームは駆逐艦一隻なら余裕で破壊出来る!つまり……俺達がレギュラーの第一艦隊に入れるのも夢ではなくなったのだ!」

 

「キュウ〜!!」

 

「あ!コラ島ちゃん!燃料を振りまくんじゃあない!!」

 

 ……なんかもう、みんなが皆好き勝手に騒いでるだけにしか見えなくなってきたな。いやまぁ、照さんはそれっぽい事言ってたけど……。

 そんな二人を見ていた時、後ろから声がかけられた。

 

「ヴァジムくん、ちょっと良いかな?」

 

『どうした?』

 

 明石は「検査の件で……」と舌を出しながら悪戯をする子供のような顔をした。そうだった、照月からも検査があるから受けてくれと言われたばかりだった。

 理由はまぁ……想像出来るが……。

 

 

 

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「別に全部バラバラにするとかじゃなくて一部だけ取るね?」

 

『分かった』

 

 明石は奥の方へ工具を取りに行った。

 今の俺の体は完璧に機械になっているようだし、少しの部分だけだから痛みはないだろう……なんて、初歩的な考えをしていた俺が愚かだった。

 明石は奥から戻ってくると巨大なドリルとよく分からんものを両手に携えていた。しかも、鉄仮面と言わんばかりのものまで顔につけて……。

 

「さぁ!始めるわよ!」

 

『何を!?』

 

 明石は「へ?」と首を傾けた。

 いや、へ?じゃねぇよ!検査って言ったよね?明らかにバラしに来てるよね!?天元突破出来そうな感じのドリルなんだけど!?

 すると、明石は「あぁ!」と何かに気づいた。そうそう!それは工具じゃないよな!?やっぱり何処か抜けてるんだなコイt……

 

「安心して!腕は良い方よ!」

 

『いや腕じゃなくて腕に持ってる方!!』

 

「大丈夫、大丈夫!」

 

『何が!?』

 

 ダメだ……このままではあのドリルによって俺の体は四散するだろう……ならば……

 

「ふざけるな!俺は逃げる!!」

 

「あ!?ヴァジムくん!!」

 

 俺は弾かれたかのようにその場から逃げ出した。

 

 

 

 

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「…………はぁ」

 

 居酒屋『鳳翔』、鎮守府に在籍する艦娘達にとっては最高の食事処とされており、この店を切り盛りしている艦娘、鳳翔(ほうしょう)の作る料理はどれも素晴らしい一品とされている。

 そんな居酒屋『鳳翔』で照月はため息をついていた。

 

「どうしたの?何かあったの?」

 

 そんな彼女に声をかけたのは相席の秋月(あきづき)だった。彼女は照月の姉であり、秋月型一番艦である。照月と同じ服にハチマキ、唯一違うのは黒い髪をポニーテールで結んでいることである。

 

「うん……ヴァジムくんが心配なの」

 

「ヴァ……?あ!あの駆逐級を一撃で倒した?」

 

「そう、提督の命令で検査になっちゃったの」

 

「検査でしょ?別に危険とかないわよね?解体されるわけでもないし……」

 

 照月は再びため息をつきながら肘をついた。

 

「いや、そこは大丈夫なんだけど…………ね?」

 

「ん?…………あ、あぁ。明石さんかぁ」

 

 秋月は納得した顔をしながら「腕は良いんだけどねぇ……」と苦笑いした。

 その時、外の方が騒がしいのに気づいた二人は席から立って窓から外を見た。すると、丁度外でヴァジムが走っているところだった。

「何してるんだろう?」と呟いた二人の疑問はすぐに解消された。

 

「待ってヴァジムくん!先っちょ!先っちょだけだからぁ!!」

 

「ぎゃああああぁぁ!来るなぁぁぁ!!」

 

 二人はしばらく黙ったまま立っていたが、やがて我に戻った。

 

「……助けに行こうか」

 

「どっちの?」

 

「…………取り敢えず、両方」

 

 二人はそう言いながら居酒屋を出た。




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