エセ料理人の革命的生活   作:岸若まみず

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お待たせしました。


第18話 ゲーセン神話

「で、島村さんの様子はどうよ」

 

 

 

サギゲームスのオフィスで、俺は武内君と打ち合わせという名の雑談に興じていた。

 

 

 

「なんと言いますか、かなり情緒不安定……ですね」

 

 

 

千川さんが淹れてくれたブラジルサントスを飲みながら、武内君はいつもの癖で首の後ろをさすった。

 

 

 

「そんなん見てりゃわかったろうに、面接して落としてもよかったんだろ?」

 

「それは……あなたの推薦だからです」

 

 

 

武内君は首の後を押さえながら、鋭い目つきで俺を見ている。

 

 

 

「へぇ〜、俺って美城にそんな影響力あったんだっけ?」

 

「本田未央、双葉杏、向井拓海といった特大の玉が周りにいたのに、自分のプロダクションにも誘わず推薦もしなかったでしょう。そのあなたがわざわざ推薦するんですから、取って当然、というわけです」

 

「その割には、俺が島村さんを推薦した理由がわかんないって顔してるね」

 

「……そういうわけでは」

 

 

 

目線を落とし、肩をすくめる武内君。

 

 

 

「島村さんはさ、料理で言うところの塩なんだよね」

 

「塩、ですか……」

 

「ルサンチマンの塊で、泥臭くて、人の都合で振り回されて。体も心もポテンシャルは一般人とそう変わらないのに、超人達の間で必死にもがいてるわけ」

 

「はぁ」

 

「諦めたくても諦めきれない。その夢が後悔に変わるかどうかって瀬戸際で、まさに今必死に戦ってるわけ。それでさ、シンデレラプロジェクトにはその必死さが足りてない」

 

「これで我々も必死でやっているつもりなんですが……」

 

 

 

そう言う顔はいかにも苦々しげだ。

 

 

 

「状況が良すぎて気付いてないだけじゃない?業界最大手だろ?武内君も含めて、あそこにいる連中は全員人生の成功者なわけよ」

 

「いえ、そんなことは……」

 

「全くそんな事あるのさ。塩っ気が全然足りてないね」

 

「…………」

 

「まぁ、放逐してもいいんだろうけどさ。よかったらもう少し付き合ってみなよ」

 

「はぁ……」

 

 

 

武内君は困惑した顔で首の後ろをさすりながら、黒のマークXに乗って去っていった。

 

まぁ、人間としての偏差値が80台の奴らに、偏差値50のどこまでも普通な島村さんや、平均割っちゃってる俺なんかの気持ちは理解できないだろう。

 

俺達普通以下の人間は頑張るだけで精一杯。

 

程々に頑張って結果を出すのが人間としての一流なら、俺達三流以下は結果なんか出なくても頑張ったって事実だけで祝杯もんだ。

 

そういう感覚がわかる人間がいないと駄目だ。

 

アイドルは芸術品じゃない、ファンの影響を受けて変わっていく揺らぎの中の存在なのだ。

 

 

 

 

 

「それにしても凄い量ですね」

 

「そうだよなぁ」

 

 

 

サギゲームスの災害用備蓄品保管室に山と積まれたそれは、紙箱でパッケージングされる前のガンダムホットケーキミックスだった。

 

この間これを独断で販売停止にしてくれたモヒナガに文句つけに行き、そのついでに引き上げてきたものだ。

 

裁判はできなかった。

 

モヒナガとの契約には穴があって、モヒナガが『売らない』分にはこちらから相手を訴える事ができないのだった。

 

出したら出しただけ売れる状態が常態化しすぎていて、最低出荷数について盛り込まなかったうちの先生の大ポカだ。

 

 

 

「社長、これどうしましょう?」

 

「俺にいい考えがある」

 

 

 

俺は千川さんに笑顔を返し、去年発足したサギゲームスのアーケードゲーム企画部に足を運んだ。

 

アーケードゲーム企画部では、来月より稼働予定のゲーム『サギゲー VS サンサーラ』のバランス調整が行われていた。

 

 

 

「あっ、社長。メールご覧になられました?基盤の方、滞りなく生産完了したとのことです」

 

 

 

手脂で曇りきったクラブマスターをかけた、年中スウェット着の開発主任が報告をしてくれる。

 

こいつは赤門卒で採用面接にスリッパで来た傑物だ。

 

 

 

 

「残念なお知らせがあります」

 

「へ?なんですか?」

 

「仕様変更だ!」

 

 

 

部屋中から悲鳴が沸き起こった。

 

 

 

「隠しボス増やせ!ユーザーが連勝してたら出るようにしろ!そんで、勝ったらレシート発行するようにコード書け!」

 

「ボスって、いきなりそんなん無理ですよぉ!これ3Dでトゥーンレンダしてんですから!」

 

「ガンシューティングのモデル使ってでっち上げろ、あっちは遅らせていい。同じエンジンだからいけるだろ」

 

「え、ええー……む、無茶苦茶だぁ……」

 

「とにかく来月に間に合わせろ、ボーナスはきちんとつけておく」

 

「細かい仕様はあとでお送りしますので……」

 

 

 

千川さんが小さく手を合わせて頭を下げてくれているのを横目に、部屋を出た。

 

さぁ、忙しくなるぞ。

 

マニアなお姉さん達や、そのサークルの殿達が集まる電気街。

 

そこから少し離れたビルの2階を居抜きで借りた。

 

以前はオーガニックなカフェだったらしいその物件、喫茶店ができる設備がそのまま残っていて条件は十分だ。

 

突貫だが潤沢に金をかけて内装工事を終わらせ、俺の持ってるアニメ会社サンサーラの料理番二人にケーキ作りとお茶入れの特訓を施した。

 

よし、これで準備は万端だ。

 

あとは現場が盛り上がってくれるかどうかだな。

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

「ワニパイ来るぞ、ワニパイ来るぞ」

 

「わかってるって」

 

 

 

縁無し眼鏡の女が手慣れた操作でゲーム筐体のボタンを押すと、画面の中のキャラクターが大剣を持った黒騎士から仮面をかぶった赤い男に変わった。

 

 

 

『当たらなければどうということはない』

 

 

 

画面の中の男はそう言って半透明の無敵状態に変わる。

 

 

 

「あっ!早いって!」

 

『ワニザパイ!』

 

 

 

仮面の男に相対する化物は、左手のロケットランチャーとガトリングガンが混ざったような武器からミサイルを吐き出した。

 

それは半透明から通常状態に戻った仮面の男の足元に突き刺さり爆発し、満タンだった体力バーを全て削り取った。

 

 

 

「バカおまえバカ……ワニパイはワニで無敵取らなきゃ当たるんだって……」

 

「ならおめぇがやれよ!!」

 

 

 

縁無し眼鏡の女は怒りに顔を真っ赤にして台パンし、連れのお団子髪の女に怒鳴り散らす。

 

画面の中では体から棘を生やした隠しボスが『時間の浪費だったな』と勝利宣言をしていた。

 

ここ数日、ゲームセンターは荒れていた。

 

 

 

 

 

発端は稼働したばかりの『サギゲー VS サンサーラ』というゲームに隠しボスが見つかった事だ。

 

対人戦で5から10連勝すると『特別な乱入者です』というメッセージが出て、許可すると異常に強いボスとの戦闘が始まるのだ。

 

それだけならば単なるファンサービスの範疇だが。

 

その話が出た直後に巨大掲示板に書き込まれた、関係者を名乗る女の『勝てばレシートが出て特別な店に行ける』という書き込みが波乱を呼んだ。

 

筐体を確認すれば、確かに側面には見慣れないスリットがあった。

 

なにより開発元のサギゲームスの社長高嶺勘太郎は、今やテレビで見ない日がない女性アイドルのムーブメントを復活させ、ポテトチップスの売上だけで映画を3本作る常識外れの男だ。

 

『サギゲームスなら何があってもおかしくない』という、メーカーとユーザー間の不思議な信頼関係があったのだ。

 

 

 

「おっ!吉野家がコイン入れるぞ!」

 

「対戦中に吉野家の牛丼を食う舐めプをしながらも絶対に勝つ女、普段は死んでほしいけどこういう時は頼もしいな……」

 

「牛丼女さっさと負けろよな、あたし次やるから」

 

「おおっ!ゲームは上手いが性格が悪すぎて誰からもmix○の招待が貰えなかった女……チンパン加藤まで……」

 

「しゃあないな~、みんな下手くそやからな~、うちが出な誰も倒されへんのちゃうかな~」

 

「おおおっ!毎朝有名なカレー屋に並んでからゲーセンに来るニート、スパイシー高野だ!!」

 

「うちのゲーセンの強者勢揃いじゃねーか、これ今日中にクリアできるんじゃね」

 

「いやぁ……どうだろ?」

 

 

 

 

 

それから1週間、未だクリア者は出ていなかった。

 

筐体には『他店洩らし厳禁。ネット晒し厳禁。』と赤字で書かれたノートが括り付けられ、隠しボスであるペイトリアックの攻略情報が綿密に書き込まれている。

 

今日は稼働から2度目の土曜日だ。

 

店にある『サギゲー VS サンサーラ』の3台の筐体の周りには、朝から熱心なギャラリー達が詰めかけていた。

 

 

 

『ワニ「当たらなければどうということはない」ザパイ!』

 

「「「おおっ!」」」

 

 

 

今は稼働日からこのゲームをやりこんでいると噂の、コパ昇というプレイヤーが台に座っていた。

 

このゲームセンターにいる五人の四天王のうちの一人と言われている彼女の操作に澱みはなく。

 

画面の中では奇っ怪なヘルメットを被ったイケメンキャラが、隠しボスの即死技を華麗にかわしている。

 

 

 

「行けっ!行けっ!」

 

「頼むっ!やってくれっ!!」

 

 

 

コパ昇のあだ名の由来ともなった技。

 

この技だけで大会に優勝して周りを呆れさせた、屈弱キック、屈弱パンチからの昇竜拳コマンドが流れるように決まる。

 

 

 

「ウルコン!ウルコン!」

 

 

 

不敵に笑ったコパ昇が波動波動パンチを入力すると、画面の中のシャア・アズナブルが綺麗な敬礼をして言った。

 

 

 

『勝利の栄光を君に』

 

 

 

画面端から『ブッピガン』という音と共に巨大なピンクのロボットの腕が伸びてきて、握ったマシンガンを隠しボスに向けて斉射した。

 

しかし隠しボスはキャラクター3人分の体力を持つ化物で、そう簡単には倒れない。

 

 

 

『アイル ショウユー! ノーマーシー!』

 

 

 

ボスは斉射がやんで腕が引き戻されるのと同時にシャアに飛びかかり、右手で首を釣り上げて左手のマシンガンでシャアにとどめを刺した。

 

 

 

『認めたくないものだな、自分自身の……』

 

『安室、行きます』

 

 

 

シャアの代わりに素早く安室礼二が登場し、挨拶代わりの波動コマンドで放たれたハロが隠しボスに突き刺さる。

 

そのまま無言で行われた左手のマシンガン斉射で体力を7割削られながらも立弱パンチ、屈中パンチからの強竜巻コマンドでゲージを貯めていく。

 

『サギゲー VS サンサーラ』は3人選んだキャラを切り替えながら戦う、3 VS 3のゲームだ。

 

この試合ではすでにシャアともう1人のキャラは倒されているので、正真正銘安室が最後のキャラである。

 

しかし削りは順調で、隠しボスの体力はすでにあと1ゲージ分を割っていた。

 

波動を防御させたところに十八番の屈弱キック、屈弱パンチからの昇竜コマンドが繋がり、隠しボスが膝をついた。

 

 

 

『ナウ ディスィザ ファイ』

 

「ワニパイ来るぞ!」

 

『ワニ「相手がザクなら人間じゃないんだ!」ザパイ』

 

 

 

隠しボスのミサイルが飛ぶ前に、コパ昇の波動波動パンチが入力されていた。

 

コパ昇は筐体から手を離し、ハイライトに火をつける。

 

画面からは『ブッピガン』、『ピキュゥーン!』という気の抜けるSEと、『YOU WIN!!』という判定が聞こえてきた。

 

その瞬間ギャラリーが上げた雌叫びは、ゲームセンターの前の交差点の向こう側にまで届いたのだという。

 

 

 

 

 

「やっと客が来たと思ったら、冴えない子豚が四匹とはね」

 

 

 

コパ昇と三人の仲間達は、隠しボスに勝利したあと筐体から出てきたレシートに記されていた住所にやってきていた。

 

『4名様まで、特別な場所にご招待致します』と書かれた怪しさ満点のそれに従った理由は、ひとえにサギゲームスという会社に対しての奇妙な信頼感ゆえだった。

 

マップアプリに頼って辿り着いたのは、ゲームセンターから1キロほど離れたお洒落な雑居ビルの2階。

 

いかにも高級そうな黒塗りの扉には『勝者限定』の文字が金色で記されていた。

 

そしてインターホンを鳴らしてレシートを見せ、給仕服を着た超イケメンに「いらっしゃいませ、お嬢様方」と笑顔で対応され。

 

夢見心地で入店したら、奥にはコックコートを着た恐ろしくゴージャスで毒舌な美女がいたのだ。

 

美人局だ、と4人はその時真剣にそう思った。

 

 

 

「そんな所に突っ立ってないで、さっさと座りなさい。初回は無料にするように社長から言われてるから、さっさと注文して」

 

 

 

赤みがかった長い髪をさらりと肩に流した美女がつまらなさそうに言うのに従って、4人は震えながら窓際の席に座った。

 

 

 

これまでに座ったことのないフカフカな椅子にどぎまぎしながらメニューをめくると、そこにはケーキを主体とした一般的な喫茶店メニューが記されていた。

 

4人は大きく溜息をついて、脂ぎった額を近づけてクスクスと笑いあった。

 

 

 

「ひゃー焦った〜」

 

「絶対やばい店だと思ったって」

 

「マジで人が悪いよな勘太郎は」

 

「いやでも納得だよ、料理人だもんな社長」

 

 

 

そんな笑い合う4人の元にイケメン給仕がおしぼりを持ってやってきて、眩い笑顔で注文を聞く。

 

 

 

「お嬢様方、ご注文はいかが致しましょう?」

 

「ひゃいっ!あのっ、パンケーキと抹茶アイスのセットを……」

 

「お飲み物は何にされますか?」

 

「あの、お、お紅茶で……」

 

「本日のおすすめはダージリンになっておりますが……」

 

「そ、それでお願いします」

 

「お砂糖はいかがされますか?」

 

「あ、あのっ!アリアリで!」

 

「かしこまりました」

 

 

 

 

 

後の三人もそれぞれ注文を済ませ、お茶とケーキを待っていた。

 

これまで入った事もないような高級な内装の店に、学校なら学内1番クラスのイケメンによる接客に4人は完全に夢見心地だ。

 

 

 

「凄いいいとこだよね〜ここ」

 

「あんなイケメンがいるなら、味なんかどうだっていいから毎日通うよ」

 

「普通の喫茶店なんか行ったことないけど、普通に思えるぐらいの値段だしな」

 

「でもあのレシートがないと来れないんだろ、ウェイターが言ってたもんな」

 

「でもでも、隠しボス倒せば来れるって事じゃん」

 

「簡単に言うなよ、本気で難しいんだぞあれは」

 

「お願い〜神様仏様コパ昇様〜!」

 

「まぁあたしもまた来たいから頑張ってはみるけどさぁ……」

 

「やったぁ〜!」

 

「お待たせ致しました、お嬢様方」

 

 

 

話が弾んでいる所に、銀のワゴンを押したイケメンがやってきた。

 

流麗な手つきでケーキや紅茶をサーブするその佇まいに、つい4人はぼぉっと見とれてしまう。

 

 

 

「では、ごゆっくりどうぞ」

 

 

 

4人の喪女のねとつく視線にも嫌な顔1つせず、プロ意識の高いウェイターはにこやかな顔のまま去っていった。

 

 

 

「いいよなぁ……」

 

「いい……」

 

「どんぐらい稼いだら、あんなイケメン雇えるんだろう」

 

「うちらじゃ4人分合わせても到底無理だよ」

 

「だよなぁ……んっ!!」

 

 

 

喋りながらいちごのショートケーキを口にしたでかい眼鏡の女は、目を見開いて絶句した。

 

 

 

「何?」

 

「美味しくなかった?」

 

「……めっっっちゃ美味い!!」

 

「うそ、マジで?」

 

 

 

続いて生チョコケーキを口にしたおでこの汚いポンパドールの女は、ポロポロ涙を流し始めた。

 

 

 

「うわっ!汚いなお前」

 

「何泣いてんだよ!情緒不安定か!」

 

「ちが、ちがう……こんな美味しいもの食べたことないから……」

 

「嘘だろ……?漫画かよ」

 

 

 

続いて生クリームロールを食べたコパ昇は、あまりの衝撃にフォークを取り落とした。

 

 

 

「カントリー○○ムの百倍の美味さ」

 

「語彙なさすぎだろ」

 

「だってケーキなんか誕生日に親が買ってくるぐらいじゃんか、あんま食べたことないからさ」

 

「いいな〜、あたしもケーキにすればよかった」

 

 

 

最後の1人、黒字に金文字で謎の英語が沢山書いてある服を着た女がパンケーキを雑に頬張り、目を閉じて完全に沈黙した。

 

 

 

「嘘だろおい、こいつ気絶でもしてんのか?」

 

「ほっぺつねってみろ」

 

「アイス食うぞおい」

 

 

 

その後も散々騒いで紅茶もお代わりして、ウェイターと記念撮影までしてゲームセンターへと帰った4人は、他のゲーマーたちから質問攻めに合い。

 

根掘り葉掘り全てを聞きだされたその情報は、瞬く間にネットの海を駆け巡ったのであった。

 

 

 

 

 

初夏の、爽やかな風そよぐある日の事だ。

 

まさに肉の塊、といった風貌のオーバーサイズの制服を着た女子が、冴えない風貌ながら清潔感ある制服男子を連れてゲームセンターへと入ってきた。

 

 

 

「なぁ、ほんとにあの噂の喫茶店連れてってくれんの?」

 

「余裕余裕、あたしゲーム超上手いから。海斗くんは安心して見ててよ」

 

「マジかよ〜、すげー難しいんだろ?」

 

「大丈夫大丈夫、もうカモだから任せといてよ」

 

「すっげ〜!!」

 

 

 

自信満々に豊満すぎてサイズ感がわからない胸を叩く女子に、純真な性格なのであろう海斗くんは素直な尊敬の視線を向けていた。

 

 

 

 

 

そう、これは喪女達のミソロジー。

 

ホットケーキミックスの処分のために作られた期間限定の喫茶店は、異常に美味いケーキが食べられるイケメンスポットとして有名になり。

 

その味の確かさとプレミアム感から、強者だけが使える入れ食いのデートスポットとしても猛威を奮ったのであった。

 

終わってみれば、たった3ヶ月間だけの営業だったのだが。

 

後に『黄金の3ヶ月間』とも呼ばれる、ゲームが上手いだけで喪女がモテる伝説の黄金期が始まったのであった。


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