とある火影の転生録   作:ぼんてん

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今まではssを読むだけでしたが書いてみたくて書いてみました。
処女作ですが、楽しんで読んでいただけると幸いです。


始動

忍大国木の葉隠れの里…

 

10月10日九尾襲来により里は壊滅的な被害を被っていた。里一面は倒壊した家屋や発生した火災で満たされていた。そして今、その里のはずれで2つの命が消えようとしていた。

 

「・・・ミナトごめん私ばっかりで・・・」

 

「ううん・・・いいんだ・・・。ナルト・・・父さんの言葉は・・・口うるさい母さんと同じかな・・・」

 

八卦封印・・・!

 

(ナルトこの里を頼んだよ・・・)

 

波風ミナト、うずまきクシナは息子であるナルトに九尾を封印しこの世を去った・・・はずだった。

 

 

 

 

 

(あれ?ここは・・・?)

 

ミナトは瓦礫の中で目覚めた。周囲は真っ暗で何も見えない。屍鬼封尽で死神に封印されたはずのミナトは何故か再びこの世に生を受けたが-----

 

(確か僕は・・・何をやっていたんだ?自分が誰なのかも思い出せない・・・)

 

ミナトは記憶を失っていた・・・

 

「おぎゃああ・・・」

 

言葉を発しようと思ったが、泣き声しか口から出てこない。頭が疑問でいっぱいになっていたその時、真上から瓦礫をどかす音と誰かの話し声が聞こえてきた。しばらくすると目の前が明るくなった。

 

「おい!赤ん坊が瓦礫の中にいるぞ!すぐに医療班を呼べ!」

 

ミナトは誰かに抱えられ、安心感からかその腕の中で寝てしまった。

 

 

 

 

 

三代目火影である猿飛ヒルゼンは、昨日の事件での大きな爪痕が残された里を眺めながら、復興の指示を出していた。

 

(まさか屍鬼封尽で九尾を息子に封印して里を救うとは。ナルトを信じて力を託していったのか、それとも近いうちにこの里に災害がもたらされようとしてるのか・・・。ミナト、クシナ・・・お主たちが命を懸けて守ってくれたこの里や息子のナルトはわしが命に代えても守り抜くぞ)

 

ヒルゼンはそう思いながら里の忍たちの様子を眺めていた。

 

「火影様!」

 

その時ヒルゼンの目の前で膝をついた状態で里の忍が現れ、ヒルゼンに声をかけてきた。

 

「なんじゃ?」

 

「先ほど新たな生存者が発見されたようです。その生存者はまだ生まれて間もない赤ん坊で、応急処置を施し今は病院に搬送されているようですが、どの孤児院も子供がいっぱいで引き取ることができないそうです」

 

「そうか・・・それならばわしが引き取ろう。ナルトと一緒に育てると伝えてくれ」

 

「わかりました。そのように病院に伝えておきます」

 

「頼んだぞ」

 

(ナルトのためにも九尾のことは箝口令を敷くとしよう。ナルトがわしの新たな家族と共に健やかに過ごせていけるといいのじゃが・・・)

 

その忍は返事をしてその場から去っていった。こうして四代目火影である波風ミナトとその息子であるうずまきナルトは、三代目火影の下で生活することになったのである。

 

 

 

 

 

僕が里の人に発見されて、おじいちゃん(三代目火影)に引き取られて数年がたった。僕には発見されたときに名前が無かったから、おじいちゃんに<猿飛シュン>という名前を付けてもらったんだ。親がいない僕をまるで自分の息子のように可愛がってくれるおじいちゃんやとっても優しいアスマおじちゃんにとても感謝してるんだ。さらに僕には、ナルトという同い年の幼馴染もいて毎日ナルトと一緒に過ごしてるんだ。

 

「シュン!今日は森に遊びに行くってばよ」

 

「ん!いいよ!」

 

ナルトは僕の大切な家族と言っていい存在なんだ。

 

「おじいちゃん。ナルトと遊びに行ってくるね!」

 

「じいちゃん、行ってくるってばよ」

 

「おお。気を付けるんじゃぞ」

 

「「はーい」」

 

 

 

 

 

木の葉の森…

 

「今日は何しようか」

 

「ここは忍らしくかくれんぼをするってばよ!」

 

「ん!了解。じゃあ、僕が鬼やるからナルトは隠れてきてね」

 

「わかったってばよ。ちゃんと10秒数えるんだぞ!」

 

「ははは・・・わかってるよ」

 

10秒数えた後、僕はナルトを探しに向かった。ナルトは将来火影になるという夢をもっているだけあって、気配を消して隠れるのがうまくなった。昔はすぐ隠れている場所を見つけることができたのになあ・・・としみじみ思いながらもナルトを探しに向かう。

 

 

 

 

 

(ししし・・・うまく隠れることができたってばよ)

 

生まれたときからの幼馴染であるシュンは、とてもいいやつなんだ!オレが火影になりたいってシュンに伝えた時もシュンは笑わずに聞いてくれた。シュンは最初何もわからなかったオレにいろいろなことを教えてくれたんだってばよ。おかげで今では、忍として大切な気配を消して隠れることもできるようになったんだ。オレは今、鬼であるシュンを眺めることができる位置に隠れてシュンを眺めている。

 

(探してる、探してる・・・今日はオレの勝ちだってばよ)

 

シュンはキョロキョロしながらオレを探してる。今までかくれんぼで勝ったことがないから、今日は初めてシュンに勝てるかもしれないってばよ!シュンから視線を切って内心ほくそ笑んで勝ちを確信して油断していたその時、----------シュンの姿が消えた。

 

(あれ?シュンがいなくなったってばよ!?まずい・・・早く別の場所に移動しないと-----)

 

そう思って、慌てて移動しようとしたときにはもう遅かった。右肩を軽くたたかれて振り向くと、シュンが笑顔で立っていた。

 

「見つけたよ、ナルト」

 

---この瞬間ナルトのかくれんぼの負けが決定した---

 

 

 

 

 

「やっぱシュンはすごいってばよ!今日こそ勝ったと思ったのに・・・」

 

「いや、ナルトもすごいよ。ナルトの隠れている場所全然わからなかったもん」

 

「そんなこと言っても毎回シュンの勝ちじゃんかよ~」

 

「ははは・・・まあかくれんぼは得意だからね」

 

僕とナルトは里の商店街の道を通りながら帰っている。この商店街には色々な商品が売られているなと周りの様子を見ながら進んでいるとふと気が付いた。

 

(里の人たちが僕たち・・・いや、ナルトを見ながら何か話してる・・・?)

 

里の人たちの様子に首を傾げて進んでいると、ナルトに向かって石が飛んできた。ナルトに当たらないように石を手でつかみ、石が飛んできた方向を睨みつけるとそこには子供がいた。僕がその子供になんで石を投げたか聞こうとして近づくと、その子供はどこかにいってしまった。周りの人たちはその子供に注意するどころか、ナルトをずっと睨んでいた。僕はここから早く立ち去ろうと考え、ナルトの手を引いて家まで走って帰った。ナルトはとても悲しそうだった・・・

 

 

 

 

 

僕は家に帰るとすぐに、ナルトを自分の部屋に行かせておじいちゃんのところに行き、さっきのことを伝えた。おじいちゃんは僕の話を聞くと、悲しそうな様子で「そうか・・・」とつぶやき、里の人たちに注意することを約束してくれた。僕はおじいちゃんのその言葉に安心して、自分の部屋に戻った。

 

 

 

 

 

「まだ人々はナルトを憎んでいるのか・・・」

 

三代目火影猿飛ヒルゼンは誰もいない火影の執務室でふと呟いた。数年前に発生した九尾事件は、いまだに里の住民たちの心に憎悪と悲しみを残していた。里の復興は進み、今では九尾事件の爪痕は残っていないが、人々の心は事件の時から変わっていないようであった。冷静に考えれば里に大きな被害をもたらした九尾と、それを封印されたナルトは全く別の存在だとすぐにわかるはずなのだが、里の人々はナルトと九尾が同じ存在だと認識してしまっているようだった。事件の後、ナルトを悲しませないように里の住人に箝口令をしいたが、それもあまり意味をなしていないようだった。

 

「ミナト・・・クシナ・・・わしはいったいどうすれば・・・」

 

ヒルゼンの呟きは空気に溶けていった。

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