とある火影の転生録   作:ぼんてん

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戦闘

「ぐあああああ!!!」

 

オレは思わず目を見開いた。オレの右目を奪おうと迫ってきていたダンゾウの手には手裏剣が刺さっていた。いったい誰が・・・

 

「ダンゾウ様!!」

 

さっきまでオレと敵対していた暗部たちが全員ダンゾウに駆け寄る。・・・これはチャンスだ!オレは持っていた煙玉で煙幕を作り瞬身の術で逃走を図った。

 

 

 

 

 

「ぐ・・・この場に2人残して後の者はシスイを追え!絶対に逃がしてはならん」

 

ダンゾウは腕に突き刺さっていた手裏剣を投げ捨て声高に叫ぶ。余程シスイの写輪眼が奪えなかったことが頭に来ているのだろう。命令を受けた暗部は2人を残しシスイの後を追うために去っていく。

 

「ダンゾウ様、私たちは?」

 

「手裏剣を投げてきた奴を始末する。・・・シスイの奴の仲間だろうからな」

 

「はっ」

 

ダンゾウのもとに残った暗部は手裏剣を投げてきた者を始末するために、手裏剣が飛んできた方向に捜索に向かう。

 

「何者かは知らんが絶対に許さん。せっかくの機会を潰しおって!!」

 

ダンゾウは手裏剣の飛んできた方向を睨みつけながら吼えた。

 

 

 

 

 

「くっ!しつこい!!」

 

シスイは追ってきた暗部たちを相手にしながら逃走を図っている。あたりには忍具をはじき返す音や木々が揺れる音が響く。

 

「絶対に逃がすなよ。ただし頭は狙うな」

 

「「はっ」」

 

暗部たちが再び忍具を投擲する。シスイはそれをはじき返そうとクナイを構えて迎撃態勢に入るが、今までのダメージの蓄積のせいか少し動きが鈍くなってしまう。

 

「ぐうう」

 

迎撃しきれなかった忍具がシスイの体をかすめる。ダメージを気にせずに再び逃走しようとするとシスイは体がふらつくような感覚を覚えた。

 

(毒か・・・。厄介な)

 

「火遁・豪火球の術」

 

印を組んで術を発動させどうにか距離を離すことに成功させたシスイは前に見えた草原地帯に着地する。

 

「ハアッハアッ!思ったよりも毒の回りが早い」

 

シスイの受けた毒は強力な神経毒であり、そのためシスイは立っていられなくなりその場に蹲ってしまった。その間に距離を離された暗部たちが着地しシスイを仕留めるために駆け寄ってくる。

 

(ここまでか!?)

 

「覚悟!・・・・なっ!?ぐああああああ!!!」

 

シスイがどうにか体を動かそうとしたその時、シスイの横を3つの豪火球が通り過ぎ暗部たちを打ち倒した。

 

(これは豪火球の・・・)

 

シスイがぼやける頭で自分を助けてくれた人物を推理するよりも早くその人物が姿を現した。

 

「遅くなってすまなかった」

 

「イタチ・・・!?・・お前・・・任務があったんじゃ・・・」

 

「嫌な予感がしてな・・・」

 

「・・・すまない」

 

「その傷口は・・・毒か!?応急処置をするから少しじっとしててくれ」

 

「ああ・・・」

 

「・・・よし、これで大丈夫だ。この後正しい処置をするからお前はなるべく動かないようにな」

 

しばらくして応急処置を終えたイタチがシスイに話しかける。

 

「それで何があったんだ?あれは根の暗部だろう?」

 

「三代目様に別天津神の使用許可をもらった帰りにダンゾウに襲われたんだ。あいつはうちは一族をよく思っていない。オレがダンゾウに目を奪われそうになった時にお前が手裏剣で阻止してくれたおかげで、目を奪われずに済んだ。両目が揃ってないと別天津神は使えないからな」

 

「そうだったのか・・・。しかしシスイ、オレはさっきお前のもとに駆け付けたから手裏剣を投擲してはいないぞ」

 

「なに!?じゃあ、あれは誰だ?・・・イタチ、オレを助けてくれた奴のところにも暗部が行ってるはずだから助けてやってくれないか?」

 

「ああ、しかしお前をほっておくわけにもいかないから影分身に見張りを任せていくぞ」

 

「すまない」

 

イタチは影分身を作ってシスイのことを任せその場を去った。

 

 

 

 

 

「くそっ」

 

「よくもダンゾウ様の邪魔をしおって!」

 

「お前の命で償ってもらうぞ」

 

手裏剣を投擲した人物-----シュンはダンゾウが送り込んできた暗部たちと戦っていた。

 

(シスイさんは無事なのか?・・・とっさに変化の術を使って暗部の姿に変えることができたから僕がばれることは無いだろうけど・・・きつい)

 

いくらシスイにその才能を認められているからと言ってもシュンはまだアカデミー生。ダンゾウのもとに仕えている暗部とはチャクラ量も術の数も戦闘経験の数も違うのだ。今は影分身の術や瞬身の術を使用してどうにか相手の攻撃を捌いている状況だがこのままではチャクラが尽きてしまう。さらに相手から絶えずに浴びせられる殺気もシュンを疲労させている原因の1つだった。

 

(このままでは・・・)

 

シュンが焦りを感じたその時暗部の1人が印を組み忍術を使用した。

 

「土遁・落し蓋!!」

 

シュンの上空から豚のような形をした巨大な蓋が次々と降ってくる。シュンはそれを次々避けるがもう1人の暗部が投げた毒煙玉に気が付かなかった。

 

≪シュー≫

 

紫色の煙が土遁・落し蓋を避けたシュンのあたりを包む。

 

(この状況で煙幕!?・・・いや毒か!!)

 

シュンはすぐさま瞬身の術でその場を離脱する・・・が毒煙を吸い込んでしまい体が上手く動かない。その様子を見て暗部たちはシュンに忍具を投擲する。

 

(瞬身の術!!)

 

シュンは瞬身の術を連続で使用し忍具を避ける。それと同時にいくつか手裏剣やクナイを投擲する。

 

「こんなものが!!」

 

しかし流石は暗部というべきか死角から放ったはずの手裏剣も悉く捌いていく。忍具を捌き終えた暗部たちは猛スピードでシュンのもとに接近し蹴りを放つ。1人の蹴りはどうにか防御することができたがもう1人の蹴りがシュンに炸裂し、シュンの体は嫌な音を鳴らしながら吹き飛んでいく。

 

「がはっ」

 

地面に叩きつけられ肺の中の空気と共に血の塊がシュンの口から吐き出される。シュンの体はボロボロであった。打撲はもちろん骨折や毒のダメージで常人なら立ち上がれなくなるほどの怪我であったがシュンはどうにか立ち上がる。

 

「ハアッ・・・ハアッ・・・」

 

「意外と粘るな・・・。しかしこちらもいつまでも時間をかけてはいられないのでな」

 

そういうと暗部の2人は印を組み術を発動させた。

 

「「雷遁・四柱縛り」」

 

暗部が術を発動させると同時に、地中からシュンを囲むように4本の岩柱が隆起した。

 

(なんかわからないけど悪い予感がする!)

 

シュンは必死にその体を動かそうとしたがそれよりも早く4本の岩柱が放電し電撃がシュンを襲った。

 

「があああああっ!!」

 

シュンは自分の意識が遠のいていくのを感じた。

 

(まずい、このままじゃ・・・)

 

「なにっ」

 

「ぐあっ」

 

シュンの最後に見た光景はイタチが暗部2人を打ち倒しているものだった。

 

 

 

 

 

イタチは攻撃に集中していた暗部をクナイで切り裂き息の根を止めると、暗部に攻撃を受けていた人物を助け出した。イタチが暗部の格好をしているその人物を抱えると、その人物は意識を失ったのか変化の術が解けた。その姿を見てイタチは驚愕することになる。

 

「なっ!!シュンだと・・・!?」

 

(この子が1人で暗部相手に戦っていたというのか・・・)

 

イタチは少しの間驚愕のあまり立ち止まっていたがシュンの怪我の度合いを確認した後シスイのもとに移動したのであった。

 

 

 

 

 

「イタチ・・・そいつが!?」

 

「ああ、この子がお前を助けた奴だと思う」

 

「シュンだと!?」

 

「今は気を失っているが重傷だ。病院やオレの家に行くのはダンゾウやうちは一族にシスイやシュンのことがばれてしまう可能性があるから避けた方がいいな」

 

「なら、オレの家に行こう。オレの家は村の外れの方にあるしオレ以外住んでる奴もいない。一応医療キッドは家にあるからシュンの様子も見よう」

 

 

「ああ、わかった。じゃあ、行くぞ」

 

シュンとシスイをそれぞれイタチと影分身が抱えてシスイの家に向かった。




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