白夢さんが聖杯戦争にinしました   作:BOX

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予想以上に本編が書けないので中継ぎにどうぞ。


1.第三種接近遭遇

 とある世界の月面。

 そこで星一つを滅ぼしたエイリアンの総督たる白雪の少女と人類の最後の希望にして最終兵器たる漆黒の少女がぶつかり合った。

 お互いにほとんど同じ力量、技量、武装。

 まったくの互角に見えたその勝負は、最後の一合を持ってして。

 

 「これが――」

 

 白雪は地に落ちて。

 

 「――私の望んだゲーム」

 

 漆黒の勝利で決着した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(ストックの技術を、私達の細胞を、私の英知を、注ぎ込み完成させた私のゲーム)

 

「どちらが残ろうと問題は無い」

 

(私は、満足だ)

 

「どちらも、私だ」

 

(けれど、)

 

「あぁ、楽しかった」

 

(もう少し楽しみ……たかっ……た……な)

 

 そうして、地球をたった十五人で滅ぼした集団のリーダー。

 白雪の少女は多大な満足と少しの名残惜しさを抱え、目覚めない眠りに落ちた。

   ・

   ・

   ・

 頭にまるでネブレイドした時のように直接、情報が刻まれていく。

 残念なのはそれがただの記録であり、経験や思いが含まれていないことか。

 味のないガムのようなそれを噛み締めていると、突如、星に引きずり下ろされるような引力を感じた。

 そして、本来なら永遠に上がるはずのなかった瞼を上げると目の前には一人のストックが立っていた。

 

「えーと、あんた悪魔?」

 

 ……いきなり、何を言っているのだろうか?

 このストックは、

 

「いや、残念ながら違うな。そう呼ぶ輩も居たがな、お前らストック風に言うならば――エイリアン。こちらが的確だろう。」

 

 こちらの呼び方をする者の方が多かった。

 それにネブレイドの際に得た情報だと、本来は異国の民をを指す言葉だったが、そこから派生して地球外生命体を指すようになったらしいから間違ってはいない。

 

「まじかよ。宇宙からの来訪者とかマジcoolじゃん。第三種接近遭遇だったけ?」

 

 ふむ、聞いたことがある単語だ。

 

「確かストック達が作った映画のタイトルだったか?マズマが見ていたな。まぁ、内容は失笑ものだったらしいが。」

 

 ストック達の作るものは暇潰しとしてはなかなか面白かった。

 

「そりゃあ、まぁ、全く似てないモノマネ番組を本人が見てるようなもんかー。とりあえず、お近づきに御一献いかが?」

 

 そう言ってストックが見せたのは縛られて必死にもがく未成熟なストックだった。

 

「ふむ」

「あれ?お好みじゃなかった?」

「いや、確かにもう少し成熟した方が好みだが同族だろう?何故差し出す」

 

 私が相対したストック達にも同族を差し出すものが居たが、大概、苦渋の選択とやらの後にするものだ。

 まぁ、その差し出してきた者の方が良いネブレイドが出来るので、そちらを先にネブレイドさせて貰っていたが。

 しかし、こんなにあっけらかんとお近づきの印にと差し出してくるものはいなかった。

 

「同族ねぇ。でも、動物なんかも同じ種類でも殺しあってるしセーフっしょ。」

「……なるほど。」

 

 何がセーフなのかはわからないが。

 ……まぁ、我々も同族だろうとネブレイドもするし、殺し合いもする。

 特に可笑しくはないのか。

 いや、可笑しいが。

 しかし、それにしてもどうにも面白い論理の元に生きているなこのストックは、

 

「私としてはどちらかと云うとお前の方に興味が出てきたがな。」

 

 そういって笑って見せる。

 

「あれ?まさか、これって危機的状況って奴?」

「その通りだな。」

 

 別に一瞬でその命を刈り取ることも容易いが、このストックがどんな行動をするか楽しみなので様子を見る。

 

「あー。あのさ、俺まだまだ色々とやりたいことあるし。」

 

 ふむ、単なる命乞いか?

 だとしたら興ざめだが。

 

「だから?」

「延期ってことで、ここは一つ。」

「……ふふふ。」

 

 本当に面白い()だ。

 私が自身よりも上位の存在であることを理解してこの言動とは。

 しかも、延期だと?

 つまり、この男はやることさえ終われば死んでかまわないと言っているのだ。

 

「延期ということだが、何時までなんだ?」

「死ぬまでって大丈夫?死んだあとは血の一滴から魂まで好きなの持って行ってもらって構わないからさ。」

 

 死ぬまで!

 なんと図々しい男なのだ!

 しかし、面白い!面白すぎるぞ!

 

「ふふふ、いいだろう。その代わり色々と手を貸して貰うぞ。」

 

 この男がどれだけの思い出を死ぬまでに抱え込むのか興味が湧いた。

 しかし、この男が死ぬまでの暇は埋め合わせして貰わねばなるまい。

 こいつが死ぬまでの間しばし付き合って貰うとしよう。

 

「まじで、感謝するぜ。姐さん!」

「……死ぬまで待てばいいのだから殺してしまえば……問題ないな」

「のー!のー!」

 

 まあ、たった今終わるかも知れんが。

 

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