Fate/Grand Ordar -Seven Origin-   作:通りすがりの床屋

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一応、FGOアニメのを基準としてるので藤丸はランサー、アーチャー、セイバーを除いて他のシャドウサーヴァント全スルーです


第二節 怪物、或いは大英雄と呼ばれし脅威

私、橘 折火に許された魔術は『強化』のみ

それも対象は自身に限定されている

だが、得られる効果は絶大だ

トラックに撥ねられようと死なないし、瓦礫の生き埋めになっても圧死しない

師からは下位のサーヴァント相手なら殴り合えると太鼓判を押されている

だが、師はサーヴァントに会ったことなど一度もないという

いつも適当なことを言って私を丸め込もうとするので、師の評価は無視する

そもそも、相手は下位のサーヴァントなんて生易しいものではないことは明白

身体強化の魔術を掛け直す

それでも怪物の拳を受ければ粉微塵になるビジョンがありありと浮かぶ

黒い巨人は静かに歩いてくる

確かな殺気を放ちながら、ゆっくりと

逃げる?

背を向けた瞬間に死ぬ

諦める?

私の在り方が許さない

戦う?

勝ち目など万に一つ、億に一つも有り得ない

詰んでいる

ここまで詰んでると笑うしかない

笑うが、諦観はない

人の身でサーヴァントを超えることは不可能ではない

聞いたことはないが前例もきっとあることだろう

 

『■■■■■■■■■――――!!』

 

私の笑いをどう捉えたのか影の大英雄はいきなり跳躍する

魔法による転移かと思うほど、一瞬にしてその巨体を空へと打ち上げた

跳躍により土が舞い、降り注ぐが気にしている余裕などない

見上げる時間が惜しい

拳にしろ、足にしろ、石斧にしろ、当たれば必死

防御は悪手

後退も悪手

ならば、前へ――――!

巌のような男の背後を取ったところで状況が好転するわけではないが、死ぬことはない

――――隕石が落ちる

 

◆ ◆ ◆

 

「――――ッ!!?」

 

体に衝撃を叩きつけられる

石斧に触れたわけではない

巨体に踏み潰されたわけではない

ただ、そう、巨体が落下したことで発生した()()に飛ばされただけなのだ

見えないが怪物が落ちたところにクレーターが出来ているに違いない

場面は移り変わる

屋外から屋内に

衝撃波だけで森から見ず知らずの城に飛ばされていた

しかも、壁をぶち破ってだ

渇いた笑いが出る

 

「痛いな……」

 

右肩が脱臼

左足は骨折

骨が飛び出ていないだけマシと言えるか

この程度なら慣れ親しんだ痛みだ

まだ戦える

壁の割れ目から怪物の様子を窺う

奴はクレーターの中心で佇んでいた

狂戦士は私を見失ったようだ

いや、()()()を壊すつもりはないのか

怪物は城の中で暴れないが、城の周りから離れない

よく当たる勘がそう告げている

どちらにせよ時間が出来た

私は、あの怪物をどう()()するか考えを巡らせる

状況は見えないが、怪物を倒さないことには森を出ることは叶わないらしい

望むところじゃないか

片足でも動ければ充分

サーヴァントと対等に戦うのは無理でも喉元を食い千切ることは出来る

諦めなければ大体のことは出来る

それが師の教えだし、私の生き方だ

廃墟と化した城を私は歩く

武器になりそうとものを探そう

ついでに食料を見つけれればいいが、望みは薄い

城なだけあって広いが何もない

窓からは燃える森しか見えない

部屋の中にところどころ白骨が落ちている

生存者がここに辿り着き、食料難で力尽きたというのが妥当な線か

私は、作業的に扉を開けていた

 

「ひ……っ」

 

物音がした

それに声も

初めて、反応があった

 

「えへへ、ウチは美味しくないですよぉ。見逃してくれませんかぁ……?」

 

警戒して覗いてみると、蹲って命乞いする少女がいた

生存者には違いないが話は聞けそうにない

 

「何してるの常磐?」

 

常磐(ときわ) 湖凪(こなぎ)

同じく一般枠でカルデアのマスター候補になった一人だったからだ

 

「アレ?バーサーカーじゃない?折火様?ロマン様が言っていた生存者ですか!?助けてください!」

 

常磐は結構な速度で這い寄って私の腰に抱き付く

力強い救援要請に呻くしかない

折れてる左足が軋む

 

「分かったから離れて痛いから。おい、涙目になるな。見捨てるわけじゃないから。嫌嫌じゃない。足折れてるの!我慢してるけど痛いの!離せぇ!」

 

閑話休題(少し頭冷やそうか)

 

一悶着あったが落ち着いた

臆病な癖に強化魔術掛けてる私に縋り付いて離れないとは大した怪力

ただヘッドががら空きだったとだけいっておく

涙目で頭を擦る常磐から状況を聞き出すことに成功した

私の通信機は()()()破壊工作(爆発)の際、故障し、使い物にならずに通信が通じなかったこと

正直それどころではなく、通信機の存在とか忘れていたけれど、Dr.ロマンの話ではレイシフトした生存者は――――七名

通信機が通じず、安否の確認が取れていないのは私を含めて二人

現在、藤丸立花が現地で合流したキャスターと、何故かレイシフトしているオルガマリー所長と特異点の中心に向かっているとの事

キャスターとの合流時、ランサーの『シャドウサーヴァント』を撃破している

影を纏うサーヴァントの名称が『シャドウサーヴァント』といい、通常のサーヴァントよりいくらか格が落ちるらしい

外のバーサーカーは、本来より弱くてアレとか万全ならどれだけの脅威なのか

それはそれで燃えないでもない

Dr.ロマンは藤丸に合流してほしいと言っているらしいが、城から離れるとバーサーカーが現れ、籠城を強いられている

 

そんなところか

 

「じゃ、さっさとデカ物倒して聖杯取りに行こうか」

 

「えっ?アレと戦うんですか?」

 

「当然。大英雄様にリベンジしないと気が済まないし。私は()()サーヴァントと契約出来てないけど、常磐のサーヴァントがいればなんとかなるでしょ」

 

期待以上の武器が手に入った

寧ろ、ここで戦わない選択肢があるというのか

いや、ない

 

「ウチのサーヴァントじゃ、あの怪物には叶いませんよぉ。宝具も無効化されたんですよ?」

 

「『宝具無効化』のスキルでも持ってるのかな?まぁ、首を落とすか心臓抉れば死ぬでしょう。勝率は一割もないけど」

 

「それ聞いていくと思ったんですか!?嫌ですよウチ絶対行きませんからね!?アサシンも貸しません!」

 

「逃げれると思うな」

 

身体強化の魔術の燃費は結構いい

臆病者を引き摺るためにだって使える

 

◆ ◆ ◆

 

相変わらず腹を括らない同僚を引き摺り、城のエントランスに足を踏み入れた

階段の下は瓦礫で足の踏み場もないと思っていたが、瓦礫は端に避けられていた

瓦礫の替わりにエントランスには枯れた花の残骸が散りばめられている

誰かが瓦礫を退かした?

誰かが花を添えた?

一体、誰が?

常磐を解放し、階段を降りる

探索を始めようとした

その瞬間だった

 

『■■■■■■■■ーー!!』

 

其れは憤怒の叫び

其れは悲痛の叫び

其れは懇願の叫び

其れは『何か』を守る守護者の咆哮

 

標的は探すまでもなく、向こうからやってきた

 

「二回戦と行こうか怪物(大英雄)

 

「絶対に嫌です!離してくださいよ!」

 

誰かのせいで締まらなかった

 




橘 折火
一応、オリキャラですが見た目はぐだ子
FGOのアニメでモブにぐだ子いたし、いけるいける

常磐 湖凪
ハイパーびびりガール
自己申告でアサシンのマスターとわかりましたね

藤丸 立花は普通にストーリー進めてます
今のところはね
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