引率の大失態により、俺たち生徒会メンバーは近くの旅館に泊まることになった。幸いにして今日はすいており、飛び入りの俺たちも快く迎えてくれた。
ア「お姉ちゃん、お風呂24時間使えるって」
シ「そうか」
ちなみに体裁等もあるので、ここでは家族という設定である。
タ「なぁ、代わってくれよ」
ハ「いやだ。頑張れ」
ちなみに酔っぱらって寝てしまった横島先生は、タカトシに背負われている。
ス「それにしても一部屋とはいえ部屋が取れてよかったわねぇ。お・ね・え・ちゃ・ん」
ハ「…そうだな、い・も・う・と」
ちなみに萩村は一番下の妹。俺はその上の姉でタカトシの妹という設定である。
ハ・ス「「なんか屈辱的だ…」」
案内されたのは部屋に荷物をおろす。
シ「しまった。ケータイの充電が切れかかっている。家に連絡しようと思っていたのだが」
タ「あ、ケータイの充電器なら、俺持ってますよ」
ハ「へー。用意がいいな」
タ「妹が気を利かしてくれてね。歯ブラシとかも持たせてくれたし。っと、これかな?」
そういって取り出したのは、…コ○○○ム。
シ「ほ、本当にいろいろ用意してきたんだな!」
ハ「コトミの奴、何を期待したんだ?」
タ「いらん気も回してくれた妹には明日説教だ」
そしてタカトシが怒られた。
いつもなら弁解するのだろうが、タカトシも疲れているのだろう。
ア「シノちゃん、ゴムを持つことはいいことだよ。生で○○○○○○○は危険だもの」
タ「そーゆー道具じゃねー!!」
ハ「あ、突っ込んだ」
しかし家に連絡していただく前にひとつ気になることが。
ハ「ところで。男と外泊って、何か言われませんかね」
ア「そうだね。津田君も御堂君も安全な人だけど」
シ「問題はそれをどうやって説明するかだな」
ス「うちの母親だったら変なこと考えるだろうし…」
この間のこと(萩村の家に行った日のこと)を考えると、それはあり得るかもしれない。
ア「あ、そうだ。津田君と御堂君は二次コンっていうのは?」
ハ「できればほかの案で」
シ「そうだ。津田と御堂はボーイズラブで、お互いに愛し合っているというのは―」
ハ「却下――――――!!!!!」
タ「できればもっと違う案でお願いします!!」
結局、それぞれ頑張って説明するという形で落ち着いた。その際、それぞれの家の人から話がしたいということを言われ、ケータイ越しに話をしたのだが、それでかなり話が長くなってしまった。疲れた…。
タ「で、風呂なんだけど…」
ハ「なんだ?」
タカトシが言いにくそうにしているが、決断したように話し始めた。
タ「お前は個室の風呂ね」
ハ「なんでー!?」
タ「お前が入ると、いろいろ問題が起こりそうで…」
ハ「いや、俺はお前と入るぞ!!」
知らない人から見たらとんでもない発言だろうが、これはハルカにとって大事なことである。
いつも周りから女とみられるハルカにとって、男との入浴が落ち着くのだ。決してそっちの道に入っているわけではない。
ス「大変なのね、あんたも…」
萩村が同情したように言うが、これは問題なことである。
男湯に入ればなんで女がいる、と大騒ぎになるし、女湯に入ればなんで男が、と大騒ぎになる。これほど割に合わない状況はない。
シ「まぁここは混浴湯もあるようだし、そこに入ればいいじゃないか」
タ「それしかないな」
ハ「…なんか納得いかない」
しかしそれを受け入れざるを得なくなってしまった。
タカトシside
タ「それじゃあ先に上がるぞー」
いまだ落ち込んでいるハルカを置いて、俺は先に風呂から出る。
暖簾をくぐると、会長と出くわした。
シ「おう」
タ「あぁ」
そして部屋まで一緒に行くことになった。
タ「いい湯でしたね、会長」
シ「こら、ここでの我々の立場を忘れたのか?」
タ「あ、すいません。では改めて。いい湯だったね、姉ちゃん」
シ「そうだな、今度一緒に混浴するか」
アハハハハと笑いあう俺たち。だが、それは後ろに見知った顔が現れるまでのことであった。
「「「………………」」」
なぜ、なぜここに畑さんがいる!!
タ「えっと、どうして?」
ラ「我々は新聞部の合宿で来ているのですが、まさかあなたたちがそこまで進んでいたとは」
シ「ちなみに、そこまでって…?」
ラ「だって、今の姉萌えプレイでしょう」
シ・タ「いや、これは…」
どうしよう。いい言い訳が思いつかない!
ラ「安心してください。私、記事にするまで口は堅いですから」
タ「結局バラすのか!!」
シ「こ、これにはいろいろ事情があるのだ。ここは黙っていてくれないか?」
そうだ。俺たちは事情があって仕方がなくここに泊まっているのだ。そのあたりを察してくれたら、きっとこの人も…!
ラ「さて、どうしようかしら」
シ・タ「「ぐっ…」」
ラ「なんだか風呂上がりだからコーヒー牛乳が飲みたくなったなぁ…」
結局、コーヒー牛乳で手を打つことになった。これで一安心したが、この後、2学期になってそれが甘かったことを思い知らされた。
タカトシside out
風呂から上がり、皆でトランプ大会をしていた。
シ「よし、そろそろ床に就くか」
ア「そうだねー」
タ「じゃあ俺、離れて寝ますね」
ハ「俺も」
シ「何を言っている。君たちのことは信頼しているぞ」
ア「そうだよ」
ハ「ありがとうございます。でもそれじゃなくてですね…」
シ「なんだ?」
タ「いや、俺たちはいつの間にか隣を陣取っているこの人を全く信用できませんので」
ハ「なんだか服脱いでいますし」
ビクッ
…反応した。
シ「横島先生。そこは私が」
横島先生は簀巻きにし、俺たちは布団に入ることにした。
ちなみに俺はタカトシの隣。そのまた隣に会長という形で寝た。
タカトシside
なんだか変な夢をみた。会長や七条先輩や萩村の水着を俺が持って、海岸を走っていた、それを追いかける3人はなんだか妙に笑っていた。そんな夢をみた。俺、生徒会に入って思考が変になったのだろうか?
なんだか右腕に違和感がある。何かが乗っているような、そんな感覚だ。
タ「あれ?」
なぜか会長が俺の布団に入り、俺の腕を枕にして寝ていたのだ。
タ「あ、あの、会長」
呼びかけると会長は目を覚ました。
シ「ッ!!!わ、私たちは姉弟だ!!近親相姦はいけないぞ!!」
タ「その設定、まだ生きていたんですか…」
というより顔を赤くしている。どうしたのだろうか?
タ「会長、顔赤いですよ」
シ「い、いや、これは…」
その時。
ガバッ
シ・タ「「!!!!!」」
ハ「あー…うるさい…zzz」
なぜかいったん跳ね起きると、また寝てしまったハルカ。
シ・タ「「…………」」
シ「とりあえず、お休み」
タ「あ、おやすみなさい」
会長も自分の布団に入ったので、自分も寝ることにした。
それにしても今2時か。あと何時間は寝られるか…zzz。
タカトシside out
昨日の疲れが嘘のように消え、気持ちのいい朝を迎えた。
朝することは、髪をまとめることである。そうでもしないと、リ○グの○子みたいだと言われるのだ。
見ると周りの女子はみんな起きており、寝ているのはタカトシだけとなった。
ス「あー、もう。寝癖がなおらない」
萩村は髪の手入れが大変そうである。
シ「私もだ」
みると会長の髪型は、いつも横にぴょこんとはみ出ている毛がない。
シ「バランスがとれん」
ハ・ス((あれって通常モードだったんだ))
というより髪でバランスを取っていたのか。
ハ「俺も寝癖がひどいなぁ」
後ろでまとめるだけなのだが、髪がぼさぼさ過ぎてうまくまとまらない。仕方がないので櫛を通すことにしたのだが。
ス「―――――――――――――」
ハ「あれ、萩村?」
ア「気絶しているね」
…もしかして、俺のせいか?
いろいろトラブル?もあったが、女子+1は着替え終わったので、タカトシを起こすことにする。
ハ「おいタカトシ、起きろ!!」
タ「う~ん、あと5分…」
シ「何言っている。あと5分で何ができる」
ア「朝○○の処理とか?」
シ「ならば仕方がない」
ハ「仕方がなくない!!」
タ「そろそろ起きちゃおっかなー」
やっと起きたか。
というわけで朝食。
タ「旅館の朝食っておいしいですよね」
ハ「まぁその道のプロが作っているんだもんなぁ」
ア「うちは普段洋食だから、和食の朝ごはんって新鮮ね」
七条家の朝ごはんか。豪華なんだろうなぁ。
ナ「ねぇ」
昨晩簀巻きにされていた横島先生が自分たちを呼ぶ。
シ「なんですか?」
ナ「なんで私たち、旅館で朝食食べているの?」
「「「「あんたのせいだろ―――――――――!!!!!」」」」
俺たち4人の叫び声が響き渡った。ちなみに七条先輩は笑っているだけだった。
帰り
シノside
ア「ハプニングもあったけど、楽しかったねぇ」
シ「そうだな」
泊りになるなんて初めてのことだが、これはこれでいい思い出だ。
ナ「私は疲れたよ」
シ「それはこっちのセリフです」
誰のせいでこうなったことやら。
ちなみに今回の席は、萩村が助手席。私と津田がその後ろ。その後ろに、アリアと御堂という感じだ。
シ「初めて参加した津田はどうだ?」
津田に、今回の感想を聞くが、こたえる前に寝てしまった。そして私に寄りかかってくる。
ア「疲れたんだねぇ。御堂君もスズちゃんも寝ちゃっているし」
シ「しょ、しょうがない奴だな…」
とはいえ、これはこれで昨日津田の布団に入ってしまった時のことを思い出してしまう。顔を赤くしないように必死だ。
ビクン
シ「え?」
なんかはねたぞ!?ま、まさか…。
ア「今のはジャーキングって言って、体に負担のかかる寝方とかをするとなるらしいね」
シ「なんだ、そうだったのか。てっきり夢○したのかと思ったぞ」
タ「イッてねー!!」
シ「あ、起きた」
私たちの街へと帰っていく。