生徒会役員共~if~   作:ノンキ者

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新しい桜才のパイオツマニア

 2学期が始まった。今日は生徒会の会議が行われる。

シ「今日は、来月行われる体育祭について、議論を行いたい」

ア「やっぱり男子が入ってきたから、考えなきゃいけないかな?」

シ「そうだ。新しい何かはないだろうか?」

ア「男と女がいるんですもの。○○○○とか○○○とか」

シ「ほう、ならば○○○○○もいいかもな」

ハ「すべて却下でお願いします」

 …会長たちはいつも通りのようだった。

ス「津田、何かない?」

タ「う~ん、思いつくものは、リレー、借り物競争、大縄跳び、玉入れ…」

シ「何を言っているんだ、君は?」

タ「え、玉入れ知りません?」

シ「だって入れるのは竿だろう。どうやって玉をいれるんだ?」

 …この人は玉入れを知らないのだろうか、それともワザとなんだろうか?

ハ「とりあえず、去年までやってきたものを書いてみては?」

シ「そうだな。アリア、よろしく頼む」

ア「はいはい」

 ホワイトボードには、去年までやってきた内容が書かれる。

シ「アリア、誤字があるぞ」

ア「え?…あぁ、そうね」

『女子校生だらけの騎馬戦』→『女子高生だらけの騎馬戦』

ア「公的にはこっちだったね」

シ「まったく。アリアはうっかり屋だなぁ」

 アハハハと笑いあう会長と七条先輩。だが、この人が間違えると、裏がありそうに思えるのはなぜだろうか…?

シ「あとパン食い競争のパンの種類を増やしてみるのはどうだ?メロンパンとか」

 これは好きだからだろう。

タ「カレーパンもいいと思いますよ」

 これも好きだからだろう。

ス「極長のフランスパンがいいです」

 …届かないからだろう。泣ける。

ナ「よぉ、生徒会役員共。調子はどうだ?」

 横島先生が入ってきた。

シ「順調に進んでいます」

ナ「そうか。…ん?」

 なぜか横島先生がホワイトボードによる。

『女子○生だらけの騎馬戦』

 そして磁石でこんな悪戯をした。

タ「何やっているんですか」

ナ「じゃ、がんばってね」

ハ「何しに来たんですか?」

ス「ところで、今思ったのですが、男子の多いクラスと少ないクラスで、戦力にばらつきが生じませんかね?」

 確かに少ないところは5人くらいだが、多いところは7人ぐらいいたりする。

シ「そうだな」

ア「力を使う競技は、とくにその差が出るよね」

 綱引きとかは、女子より男子のほうが、腕力がある分有利だもんなぁ。

シ「ハンデをつけよう」

ハ「どんなハンデです?」

シ「男子は前日までに限界まで自家発電を行うこと!!」

タ「こっちで考えますからいいです」

 というか、翌日には回復しているんじゃ…。

ハ「どうするか?」

タ「男子は競技の出場回数に制限を設けるとかは?」

ア「それはいい案だね」

ス「あんたが楽したいだけでしょう」

ハ「ならば、競技ごとに男子の出場人数を制限したりとか、男子限定の競技とかは?」

シ「なるほど。新しい観点を得るために君たちをスカウトしたのは正解だったようだ」

 結構照れるな…。

シ「今後も、新しい桜才のパイオツマニアとして、期待しているぞ!」

タ・ハ「「パイオツマニア?」」

シ「すまん、パイオニアを噛んでしまった」

ハ「器用に噛みましたね」

 ワザとなんじゃないだろうか…。

 その後も会議が続けられ、一部を除いて大体議論が終わった。

ハ「結構長引きましたね」

 もう空が赤く染まっていた。

ア「そうだね。もう9月だけど、結構遅くまでいたんだね」

 ちなみに現在は途中まで全員で帰っているところである。

シ「ふぁー…」

ス「寝不足ですか?」

 会長があくびするなんて、結構忙しいのだろうか?

シ「まぁな。秋は体育祭や文化祭があってな」

タ「生徒会って大変なんですね」

ア「でもシノちゃんの場合、楽しみで眠れないんじゃない?遠足の前日は眠れない性質だから」

ハ「もう!?」

 まだ1ヵ月以上はあるのに!

シ「そ、そんなわけないだろう。もう高校生にもなって…」

 でもあまり言い訳できていないような気がする。そして会長の新たに子供っぽい一面が見られた。

 

ある日

ピンポーン

ハ「はーい」

 俺がチャイムに反応して玄関に向かうと、萩村が立っていた。

ス「あれ、なんでここにいるの?」

ハ「…あいつ、なかなか起きないからさ」

ス「…あぁ、なるほど」

 ちなみにここは俺の家ではなく、隣の家で勝手知ったる津田家だ。

タ「ハルカ、誰だったの…て、萩村?」

ス「あんたいつか前に服装チェック遅れたでしょ。今日服装チェックがあるから迎えに来てやったわ」

タ「ごめん、ごめん」

ハ「これからは萩村に任せようかな」

ス「いやだ」

ハ「だよねー」

コ「あれ?」

 コトミが玄関にやってきた。萩村を見て首をかしげる。まぁ見たこともない人がいれば当然―

コ「タカ兄って、ペド?」

「「「!?」」」

 その反応は予想外だったよ!!

ス「せめてロリって言え!!」

ハ「えぇ!?」

 それはいいの!?

ス「私の名前は(以下省略)。どぉ、これでも私を子ども扱いする!?」

コ「そういう夢をみたの?」

ス「現実だー!!」

 …かわいそうに。

 

 朝にいろいろトラブルがあったものの、なんとか間に合った俺たち。

シ「シャツは中に入れなさい!」

「すいませーん」

 こうしてみると、服装を正さない人って何人かいるんだな。

シ「まったく。相変わらず服装の乱れが目立つ。今度の全校集会で注意せねばならないな」

ハ「ちなみにどう言うつもりです?」

シ「外に出すのは、○○○の時だけにしろ!!これはどうだろう?」

タ「全力で阻止させていただきます」

 なんとか止めてくれ。本当に言いかねないから…。

 

 服装チェックの後、柔道場にお邪魔した。

ム「今度、他校と練習試合することが決まりました。よかったら、応援に来てください」

ハ「へぇ。それはすごい」

ス「部設立以降初めてのことね」

 というより、部設立半年でそこまで行くのがすごいと思うのだが。

タ「緊張するだろう」

ム「大丈夫。私、本番に強いから」

シ「それはいいことだ。前戯も怠らないようにな」

ム「ぜんぎ?準備はしてますよ?」

 ボケとピュアはかみ合わないな。

 そして三葉はペタンと座ると足を大きく開く。

ア「わっ、そんなに股開いて大丈夫!?」

ム「別に痛くないですよ」

ア「いや、膜のほうが」

ム「へっ?」

 …もう何も言うまい。

 

 生徒会室に戻ると、畑さんがいた。

ラ「今日は会長の1日を密着取材したいと思いまして」

シ「なるほど」

ハ「大丈夫ですか?」

シ「何言っている。カメラの前だろうが臆することなく普段通りの自分でいて見せよう」

 …いや、俺たちの不安はそこじゃない。普段道理が一番不安なんだよな。ボケるから。

 しかし心配していたことはとくになかったようで、少しだけ見せてもらった写真には、会長の授業風景や生徒会室の様子などが写されていた。これなら、別に問題は―

ラ「これだけ撮れたらかなりのもうけになるわね」

 …取材は?

ラ「あ、そうだ。せっかくだからあなたにも取材していい?」

 畑さんはタカトシに聞いた。

ラ「副会長であるあなたにとって、会長はどんな存在?」

タ「そうですね。素敵な人ですよ。お世話になりっぱなしで」

 うん。確かにお世話になっているな。…ボケるけど。

ラ「会長は○○ペットっと」

タ「どういうとらえ方しているんだ」

 畑さんの頭の中がどうなっているのか気になってきたぞ。

 

 話は変わるけど、七条先輩はいいトコのお嬢様で、それなりにお稽古をしているらしい。現にいま七条先輩は花を活けていた。

ハ「先輩って、華道やっていたんですね」

ア「うん」

タ「ほかには何を?」

ア「お茶にお琴に、あと書道も」

ハ「書道は書記にぴったりじゃないですか」

ア「そうだね。あ、作品あるけど、見る?」

タ「いいんですか」

 そして見せてくれたのだが、それは…。

『愛人』

ア「人を愛するって、素敵な言葉だよね」

 そうなんだけど、なんか意味が違う!!

 

 目安箱。それは生徒からの不満や要望などを受ける投書箱である。しかし…。

タ「今日もあんまり利用されていないな」

 まぁ9月になって、あまり不満などがなくなってきたのだろう。それとも目安箱の投書口に書かれているものが原因だろうか?

ハ「でも一つもないってのはなぁ。横島先生、なにか不満があれば投書してください」

 生徒会室にいた横島先生に、何か投書してくれるように頼んでみる。

ナ「不満ねぇ…」

 紙を取りだし、さらさらと書き込むと、目安箱に入れようとする。

 紙には『欲求』と書かれていた。

ハ「それはシュレッダーに入れてください」

 そんなもん生徒会に頼むな!

 

 今俺たちは廊下にいた。生徒会で、廊下の見回りをしているのだ。目的は…。

シ「走っている生徒がいたら、注意してくれ」

ハ「わかりました」

ア「でも、角でぶつかる出会いがなくなっちゃうよ。少子化が加速しそう」

 …女子は食パン咥えているのだろうか?

シ「ふむ。ならば、こうしよう」

 そして『廊下は走らない』の文字が書かれたポスターに、何かを書き加える会長。そこには、『曲がり角付近は可』と追加されていた。

シ「これで少子化は止められそうだな!」

タ「いや、そこ一番スピード落とす場所です」

 曲がり角で走り出す人はいないだろう。人より前に壁にぶつかるから。

 

シノside

 生徒会室で雑務をしていると、ブーンという音がした。みれば、ハエのような虫が飛んで…!!

シ「う、うわぁ、虫だ!!た、助けて…」

ア「シノちゃん、虫苦手なんだね。毛を剃った後みたいな肌しているし」

ス「鳥肌でよくないですか?」

シ「そ、そんなことどうでもいいから、なんとかしてくれ…!」

ア「私も現代っ子だから」

ス「大きさ1cm以上の虫は守備範囲外ですので」

 どうしよう、誰も何もできない…。

シ「そ、そうだ!窓を開ければ、そのうち出ていくはず…!」

 これで問題は解決―

ア「もう一匹入ってきちゃった」

シ「え!?うわーん」

パン

 私たちが何もできず右往左往する中、何かを叩く音がした。

 見れば、津田が雑誌を丸めたものをもっていた。

シノside out

 

タカトシside

 生徒会室に入ってみれば、会長たちが虫だ虫だの大騒ぎをしていた。

 とりあえず、手近にあった雑誌を丸めて、その虫を叩いた。

タ「退治しましたよ」

 すると、会長たちは笑みを浮かべ始めていた。会長なんか、目が潤んでいる。

シ「よくやった、津田!!」

ス「お手柄ね、津田!!」

ア「さすが副会長!!」

 みんなが褒める。褒められるのはうれしいことだ。

 ただ、ここまで褒められたのは生徒会に入って初めてのことだった。虫退治して。

 …俺、そこまで役に立ってませんでしたか!?

タカトシside out

 

ハ「…何やっているんです?」

 俺が生徒会室に入ると、タカトシが祝福?されていた。

シ「おぉ、御堂。津田はよくやってくれたぞ!!」

 だから何を?

 ふと机を見ると、丸められた雑誌があった。そこには、虫の死骸がこびりついている。雑誌の表紙を見た。見てみると、五日前に横島先生が没収したエロ雑誌だった。というよりまだあったの!?

ア「あ、それって。津田君、やっぱり使ったんだ」

タ「…え?」

 途端に、この場の空気が冷たくなる。

シ「津田、読むなと言っただろう…」

ス「変態…」

タ「ちょ、なんで俺こんな扱いなの!?」

ハ「…よくわからんが、なんかすまん」

 でも何があったのだろうか?

 

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