生徒会役員共~if~   作:ノンキ者

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文化祭

 秋も深まってきたころ。桜才学園最大の行事が、もうすぐ行われようとしていた。

シ「明日はいよいよ桜才祭だな!!」

 そう、文化祭である。

ア「秋の一大行事だから、皆胸が躍るね!!」

シ「踊るわけがない!!」

 え、会長って楽しみじゃないの?てっきりもうすでに夜も眠れないかと…って、そっちの意味か。

 

 生徒会として校内を見回る生徒会。周りを見るとみんな文化祭の準備に明け暮れていた。

ハ「こうしてみると高校の文化祭って、中学の時より活発だよなぁ」

 中学校はそれほど大したことしなかったからなぁ。

タ「そうだな」

ス「でも文化祭って子供だましのイベントじゃない」

 …萩村、そんなこと言うのか。

ム「あ、生徒会の皆さん!!」

 聞き覚えのある声に見てみると、三葉がポスターを貼っていた。柔道部のポスターらしい。

ム「今度の文化祭で、柔道部は招待試合をすることになったので、応援よろしくお願いします」

シ「あぁ、応援しているぞ」

ア「頑張ってね」

ス「お守り持ってこようか?」

 招待試合か。…本当に部設立1年たっていないのだろうか?

タ「ところで、どこと試合するの?」

ム「異種格闘技です!!」

 ポスターには、『桜才柔道部vs英陵空手部』と書かれていた。

ム「盛り上げて、部員増加だよ!!」

ハ「…無事帰ってこいよ」

 死闘にならなければいいけど…。

 

 七条先輩と津田は先に生徒会室に戻り、会長と俺と萩村で見回っていた。

ス「にわかに活気づいてきたわね」

ハ「明日だしな。文化祭」

シ「みんな期待に胸が膨らむのだ…ハッ!!」

 突然会長はキョロキョロしだした。どうしたのだろうか?

シ「そうだよなぁ。胸が膨らむわけないもんなぁ。アハハハハ…」

 …会長、気分がハイになっておかしくなったのだろうか?

ス「そうですね…」

ハ「って萩村まで!?」

 本当にどうしたんだ、この人たち!!

ハ「ま、まぁ一度生徒会室に戻りましょう」

 俺の一声に、生徒会室に戻る俺たち。すると中から声がした。

ア『お手』

タ『ワンワン』

ア『ちんちん』

タ『ワンワンワン』

シ「…津田は何やっているんだ?」

ス「…もしかして、七条先輩と」

ハ「…それはない。…と思いたい」

 でもなんで犬の泣き声がやけくそ気味なのだろうか?

 結局、タカトシが、七条先輩が出演する劇の練習に付き合っているだけだった。…よかった。

 

シ「そういえば、津田とかのクラスは何をやるんだ?」

 突然会長が聞いてきた。

タ「喫茶店ですよ」

ス「私のクラスは休憩所をやります」

ア「そうなんだ。遊びに行ってもいい?」

ハ「断固拒否します」

 俺は来ないように釘を刺す。

シ「なんでだ御堂。行ってはいけない理由でもあるのか?」

ハ「……強いて言うなら、男の尊厳の問題です」

シ「何言ってるんだ?」

 

翌日・文化祭当日

シ「そういうことか…」

ハ「来ないでって言ったのに……」

 俺はウェイトレスの格好で会長たちの接客をしていた。…屈辱的だ、海の時以上に。

ス「…気の毒ね」

ハ「…俺だって嫌だったんだよ」

 どうして女装しなければいけなかったんだ…。しかも―

「なぁ。かわいくないか、あの娘」

「早く接客してくれないかなぁ」

 …このように男子に人気だったりする。

「…御堂君って、本当に男の子?」

「…男の子に負けるなんて、なんか悔しい」

 そして同じクラスの女子からは羨望やら嫉妬やらの視線を浴び続ける。

タ「あはは…。ドンマイ」

 タカトシが苦笑いしながら慰めてくれるが、いっそ殺してほしい…。

ア「でも、似合うわねぇ」

シ「あぁ。十分女子で通じる」

ス「そうですね。違和感ないですし」

 3人カラノ、追加攻撃ガヤッテキタ。ハルカハ300ノダメージヲ負ッタ。

ハ「…orz」

 …どうか知り合いに遭遇しませんように!!

 だがその願いはかなわず、コトミにまず見つかってしまった。

 

 やっと(生き地獄から)解放された。とりあえず気持ちを切り替え、俺たちは風紀に反した催しがないか見回りをすることになっている。それは風紀委員の仕事じゃないのか?という質問はあるだろうが、風紀委員もクラスや部活の催しがあるため、風紀委員だけでは限界なのだ。

サ「失礼します」

 生徒会室で待っていると、七条家のメイド、出島さんが入ってきた。

サ「演劇に使うメイド服をお持ちしました」

ア「ありがとう」

ハ「でも出島さん、着ているじゃないですか」

 そう、出島さんはいつのもメイド服を着ていた。見たところ、持ってきている様子はない。

サ「大丈夫です。全裸で帰りますから」

タ「全然大丈夫じゃないでーす」

ハ「というより、服貸します」

 いそいで演劇部に行って、使わないシャツとズボンを調達することで何とか事なきを得たのであった。

ナ「よぉ生徒会役員共。ん?」

 いきなり入ってきた横島先生が、出島さんに気が付いた。

ア「うちの顧問の横島先生よ」

サ「そうでしたか。いつもお嬢様がお世話になっております」

ナ「いえいえ」

 出島さんの模範的な挨拶に、軽く答える横島先生。…というより。

タ「え?」

ハ「お世話?」

ア「まぁ…お世話になっています」

ナ「なんだよ、その不満そうな顔は」

 いや、普段何もしていないようなもんじゃん。というよりしてないか。

シ「みんな、忙しい中ご苦労だな」

タ「あ、会長」

シ「これから、津田、萩村、御堂の3人で班を作って見回ってくれ。私はアリアと行くから」

ハ「わかりました」

 そして二手に分かれる俺たち。

タ「最初はどこだっけ?」

ハ「えーっと…3-Aのお化け屋敷…あ、ここだ」

 いつの間にかついていた。

タ「あれ、萩村、行きすぎだよ」

 みると萩村がそのまま過ぎ去ろうとしていた。

ス「あ、あぁ!!私、身長が低いから見えなかったわ」

ハ「…そんなにいやなの?その話題に触れるほど」

 もういろいろ投げ出してないか?

 しかし仕事なので逃げるわけにも、逃がすわけにもいかず、結局みんなで入った。

 

タ「じゃあ非常口の確保とかは…」

 タカトシが質問しているので、ぶっちゃけ俺と萩村は暇だ。しかし萩村は怖がっているようだ。

ハ(…まぁ、ここで何か言ってもダメだろうな)

ペリペリペリ

 何かはがすような音が聞こえた。何の音かと思ってみてみると、そこには、ガムテープで口をふさいだ萩村が。

タ「じゃあ二人とも行こうか―」

 そしてタカトシが俺たちに声をかけたとき萩村を見た。

 思わず絶句した。

 

ス「ん―――――――!!!」

ハ「頑張っているなぁ」

 というより、そこまでするほどなのだろうか?

 

 お化け屋敷を抜け、次の見回りに向かう。

ハ「えーっと、今度は3-Cの喫茶店…お?」

 そこでは、五十嵐先輩がテーブル(男子が座っている)の上にあるカップに向けて、離れたところから注いでいる様子だった。というより見たところ5メートルぐらい離れているぞ!!

ハ「…ここ、芸を見せるところだっけ?」

ス「…違うと思うけど、すごいわね」

タ「…頑張っているなぁ」

 ちなみにこれのおかげか、3-Bの喫茶店はたくさん人が集まったとか。

 

 七条先輩の出演する劇がもうすぐだと言うので、体育館に向かった。楽屋となっているステージ裏では、七条先輩は出島さんが持ってきたメイド服を着ている。

シ「もうすぐ本番だな」

ア「もう胸がドキドキするよ~」

 やっぱりこういう場は緊張するのだろうか?

シ「ふむ…」

 すると会長はなぜか七条先輩の胸のあたりに手をもっていく。

シ「胸が邪魔で鼓動が聞こえないじゃないか!」

ア「あらあら、ごめんなさい」

 …泣ける!!

 

ア「いってらっしゃいませ、奥様」

ア「お嬢様、よろしければわたくしが相手になりますよ」

ア「ではこちらをどうぞ」

 七条先輩の出演する劇は、お金持ちの家の中の話らしい。

タ「七条先輩、演技上手だな」

ハ「演劇でも嗜んでいたのかな?」

 七条先輩はその家のメイドになりきっていた。

シ「DVDで研究したらしいぞ」

タ「あ、なるほど」

 結構努力家なんだな。

シ「登場人物が○○○○をいれて接客をするものだったらしい」

ハ「実際にやってねーだろうな」

 

 生徒会室では、出島さんが迎えてくれた。

サ「素晴らしい演技でした、お嬢様」

ア「ありがとう。それとはい、メイド服」

 そういって、さっきまで来ていたメイド服を返す七条先輩。

サ「では早速着替えます」

タ「なんでここで?」

ア「一度クリーニングした方がいいと思うけど…」

 とりあえず、ここで着替えるのはやめてほしい。…下手に誰かに見られたら、今度こそ女にされてしまう!!

サ「メイドの私服はメイド服ですから」

 そういう意識みたいなものがあるのだろうか?…というより予備持って来いよ。

サ「それに―」

タ「それに?」

サ「お嬢様の使用済みはそそります」

 そういってクンクンかぎ始める…て!?

ハ「やっぱりあんたそっち系!?」

 なんとなく想像していたけどさ!!

 

 また生徒会のメンバーで見回る。今度は各自で行動している。

 するとチョコバナナの屋台があった。そこで横島先生がチョコバナナを買っていた。

ナ「む!?」

ハ「どうしたんですか?」

 思った以上においしかったのだろうか?

ナ「おかしい!!久しぶりに食べたはずなのに、最近口にしたような…!!」

ハ「じゃ、口にしたんじゃね」

 というより、そのチョコバナナを前後に振る動きをまずやめてください。

 

次にアイスキャンディの屋台があった。そこで出島さんがアイスキャンディを買っていた。

サ「む」

 咥えた途端、泣き出す出島さん。

ハ「そんなにおいしいんですか?」

サ「いえ、最近ごぶさたしていまして」

ハ「触れなければよかった」

 あとその前後に振る動きを止めてください。

 

タ「あ、ハルカ」

 呼ばれて前を見ると、タカトシと会長がいた。

ハ「よ、タカトシ。会長もお疲れ様です」

シ「うむ。そっちだどうだった?」

ハ「特にありませんでしたね」

 さっきの二人のことは話さなくてもいいだろう。

ラ「天草会長。現在ミスコンの参加者を募集しているんですが、いかがでしょうか?」

 へぇ、ミスコンなんてあるんだ。

タ「水着でやるみたいですね」

 …今11月だぞ。

シ「わ、私にそういうのは無理だ!!」

ラ「大丈夫ですよ。会長にポロリとか期待していませんから」

 …そっちの期待は誰もしていないと思うぞ。

ラ「あ、御堂君やってみる?」

ハ「俺男なんですが」

ラ「ははは、大丈夫よ。それに御堂君ならポロリが期待できるし」

ハ「え!?」

 なに、ポロリって!?

ラ「だってほら」

 そう言って、俺の股を見てくる畑さん。

タ「ここは怒っていいと思うぞ」

 

そんなこんなもあったが、やっと文化祭も終わった。あとは後夜祭だけである。

ハ「…疲れた」

 高校の文化祭がここまで疲れるとは思わなかった。

ハ(でも、まぁいい思い出にはなったか)

 音楽が流れ始めた。これからフォークダンスが始まる。まぁ相手がいない俺には全く関係は…。

「おい、あの彼女誘おうぜ」

「バカ言うな。相手がいるに決まっているだろう」

「でもほら。手持無沙汰って感じだぜ」

「あの生徒会副会長だって会長と踊っているんだ。俺たちだってそういうことがあってもいいだろう」

 …どうやら静かに休める時はまだ来ないらしい。なんだか男子から狙われているのは気のせいでないだろう。つーか制服でわかってほしい。

とりあえず逃げなければ!!

 

 …それにしてもタカトシの奴、いつの間に会長を誘ったんだ?

 

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