意外と読んでくれる人がいてうれしく思っております。
タカトシside
なんだかんだで、俺たちが桜才学園に入学してから、ひと月が立っていた。それは、俺たちが生徒会に入ってからひと月たったことになる。
生徒会に入るのは初めてのことなのだが、そのなれない環境と、慣れない人たちに翻弄される毎日だった。
まぁ何もない日常をただ過ごすよりは、楽しい高校生活だと―
「ごめーん、だれか○○○○持ってない?」←お好きな文字を入れてください。
アハハハハ
「ほら、いくよー」
ヒューン
「ありがとー」
ただこの女子だらけの空間に慣れないでいた。というより男がいるのを気にしてないのか?
元女子高だから、男子はあまりいない。男子と女子の比率は28:524といわれる。ほかの男子は、女子に囲まれることをうれしく思っているみたいだけど、俺からしたら、少し肩身の狭い日常だ。
「あ、ほら、ムツミ」
「ふぇっ!?」
タ「ん?」
前を見ると、顔を赤くした女子がこっちを見ていた。
「ほらほら」
「今がチャンスだって」
その周りにいる3人の女子が、その背中をおす。
「「「せーっの」」」
「うわっとっとっと」
ムツミと呼ばれた女子が、俺のもとへ押されてくる。よく見れば同じクラスの三葉ムツミであった。
タ「どうしたの?」
ムツミ(以下ム)「あ、あの…」
ム「あの、津田君、いや、タカトシ君!」
タ「なんで言い換えたの?」
ム「あの、その、話があって…」
タ「う、うん」
気が付いてみると、周りがみんな立ち止まって見ていた。
ム「わ、私!」
タ「うん」
ム「私、作りたいの!!柔道部を!!」
ズサッ
そんな音が周りからした。それより、意味が分からなかった。
タ「えっと、なんでそれを俺に?」
ム「え、だってタカトシ君副会長でしょ。協力してほしいなって」
タ「あ、そういうことか!」
よかった、変なことじゃなくて。ちなみに周りにいた人たちは(三葉の周りにいた女子を除いて)全員舌打ちをしていた。何を期待したのだろうか?
タカトシside out
現在、生徒会会長である天草シノは、手元の雑誌に見入っていた。なんでも、今度行く修学旅行に関することらしい。
シ「いかん、会長たる私が、こんなに浮ついては、生徒に示しがつかん」
まぁ浮ついているのはあまりよくないだろう。とはいえ、自分も小学生や中学生のころは修学旅行が近づくとこんな風になっていたと思う。
シ「金閣寺、楽しみだな。こう日の光を受けて緊縛がきらきらと」
ア「緊縛じゃなくて、金箔」
シ「おう、私としたことが楽しみすぎて間違えてしまった」
いつも通りじゃないか。
タ「会長」
タカトシが生徒会室ドアを開けて入ってきた。
ハ「どうしたんだ?」
タ「実は、会ってほしい人が」
今度は、元気そうな娘が…って、同じクラスの三葉だった。
シ「結婚でもするのか?」
タ「あんた俺のなんなんだよ」
というより高1で結婚はないだろう。
ム「私、タカトシ君やハルカ君と同じクラスの、三葉ムツミです。じつは、新しい部活を作りたいんです!」
どうやらそのために来たようだ。
ア「それで、何の部を?」
ム「柔道部です!」
そういえば三葉はそういうのが好きだって言っていたな。
ア「あぁ、知ってる。寝技が48個あるやつよね」
ハ「全然知ってませんね」
この人もいつも通りだった。
ム「本当はムエタイ部とかがよかったんだけどね。ま、メジャーなところで柔道を」
タ「三葉って、自己紹介でも言ってたけど、格闘技が好きなんだな」
ム「うん! 己の技を磨いた、体と体のぶつかり合いが熱いじゃん!!」
よっぽど好きなのだろう。とても楽しそうに話している。
シ「うん、確かに!」
タ「会長、全然違うこと考えてませんか?」
絶対別のことを想像したのだろうな。タカトシも同意見だったようだ。
ス「新しい部を設立するには、部員が5人以上必要ね。それ以下は同好会という扱いだけど」
ム「なんでこんなところに子供が?」
ス「なっ! 津田、ちょっと肩貸しなさい!!」
そして、肩車になった。でも余計子供に見える。
ス「私の名前は萩村スズ。あんたと同じ16歳よ! IQ180の―(これ以下はこの間とかぶるので省略します)―どお、これでも子ども扱いする!?」
ム「へー、すごいね」
でも絶対10ケタの暗算で絶対簡単な式になっているはずだ。三葉の中では。
ス「もっと複雑な計算にしろー!!」
ご愁傷様です。
ム「とりあえず、部員5人のところを、4人にすることはできませんか? すでに3人はキープしているので」
シ「却下だ」
ム「ちゃんと理由はあるんですよ。ストレッチするときって、2人1組になるじゃないですか。でもそれだと、1人余っちゃって嫌な感じしません?」
シ「ふむ、確かに」
三葉、喜んではいるが、それだと理由にならない気がするぞ。
シ「ならば、必要定員を、6人にしよう。頑張って探してこい」
ム「あれー。ハードル上がっちゃった」
当然だろう!
結局、あと1人探すことになった柔道部。それまでは同好会という形で作られることになり、柔道場の使用許可を下した。
ア「そういえば、津田君と御堂君は以前部活とかやってたの?」
タ「ええ。小学生の時は野球、中学生の時はサッカーを」
ハ「俺は、小学生の時はバスケ、中学生の時はバレーですね」
シ「ほー」
ア「男の子ね」
シ「二人とも玉遊びが好きなのか」
ア「男の子だもの」
タ・ハ「「なんか引っかかる言い方だな」」
というより顔を赤くするな。
シ「さて、本題に入ろう」
やっと入るのか。
シ「来週から、中間考査が行われる」
そういえばそんな時期か。
シ「知ってのとおり、我が校では試験結果が張り出される。そこで、生徒会役員は学年20位以内に入ることがノルマにだっている。各自しっかり勉強するように」
20位以内か。頑張ればなんとか入れるかな?
タ「えー…」
ちなみにタカトシはあまりの難題に落ち込んでいた。
シ「なんだ津田。自信ないのか?」
タ「恥ずかしながら平凡レベルです」
シ「よくそんなんで生徒会に入ろうと思ったものだな」
タ「俺の記憶ではあんたのせいだと思いますが」
うん。強制的だったと思う。
シ「ちなみに御堂はどうだ?」
ハ「問題ないです」
シ「うむ。いい返事だ。となると不安なのは津田だけか。ならば、私が勉強を見てやろう」
タ「いいんですか?」
シ「ああ。だがビシビシいくからな」
タ「はい」
シ「ところで君はSかMか?」
タ「は?」
シ「Mならビシビシやると逆効果だから。というより悦ばすだけだから」
タ「じゃあMでいいです」
何話しているんだか。とりあえず、タカトシと会長を残して帰ることにした。
タカトシside
会長に教わりながら、勉強していく。会長おかげで、勉強ははかどっている。これならばとくに心配しなさそうだ。
シ「津田は電子辞書を持っているのか」
自分が使っている電子辞書に、会長の興味が向く。
タ「ええ。便利ですよ」
シ「そうなのか。しかし私はこういうのはあまり好きじゃないな」
タ「アナログ派ですか?」
シ「人に貸しにくいだろう。検索履歴が残るから…」
タ「わかりやすい思春期ですね」
顔を赤くしているし。
別の日。
数学でわからないところがあった。なので一番できる人に聞いてみた。
タ「IQ180の帰国子女の萩村、数学教えてください」
萩村に聞けばわかるだろう。
ス「べ、別にいいけど。ただ、やるなら二人っきりになれる場所で…」
タ「え…」
ス「こうでもしないと、私が教えられているとみられるのよ」
タ「大変だね」
ス「こらそこ。どんくさいわね。こんな計算30秒でやりなさいよ」
また別の日
数学でまたわからないところがあった。でも会長や萩村は怖いので、七条先輩に聞くことにした。
ア「よーし。お姉さんがやさしく教えてあ・げ・る」
…………
タ(あれ? 思ったよりドキドキしない)
もしかして自分はMなのだろうか?
ア「そういえば、御堂君は何やってるの?」
タ「あいつは自分で勉強できますから」
タカトシside out
ハ「よし、こんなもんか」
御堂ハルカは一人で勉強を進めていた。
ハ「これなら、ノルマは達成できそうだな」
特に問題はなさそうだった。
中間試験が終わった。生徒会室に役員が集まり、雑談していた。
シ「どうだった?」
ハ「問題なさそうです」
ス「同じく」
ア「私もできたよ~」
タ「俺、書いているときに解答欄ずらして書いていたから、焦りましたよ」
ス「アホね」
ア「あらあら」
ハ「大丈夫かよ」
シ「そそっかしいやつだな。ずらすのはスク水の○○だけにしろ」
……は?
ア「旧スク水って、もうないわよ」
シ「そうか。すまなかったな」
タ「いや、謝られても…」
よく臆面なくいえるなぁ。そう感心してしまった俺だった。
結果発表当日。壁に結果が張り出されていた。
ちなみに俺は14位。なんとかノルマ達成した。タカトシは19位でギリギリ。萩村は言うまでもなくトップだ。
ちなみに3年生は。
1位、天草シノ。2位、七条アリアと続いていた。
シ「まぁこんなものか」
ア「あーあ。またシノちゃんにトップ取られちゃった。こっちのトップは勝っているのに」
そういって自身の胸を見る七条先輩。
シ「ははは…。アリアは面白いことを言うなぁ」
答えられないフリがやってきた。…どうこたえるべきか、それとも答えないべきか。
これからもがんばっていきたいと思います。