お正月企画三題噺シリーズ   作:ルシエド

6 / 10
お題:『サンタナ』『太陽万歳!』『女装少年』
原作:Fate/Grand Order、ジョジョの奇妙な冒険

 ソロモン(ゲーティア)「男の娘好きになる呪いかけたった」


第六回:マシュ「マスターがホモになった……!」藤丸「男の娘好きはホモじゃないから」

「ぼくぁ男の娘が好きなんだ」

 

「先輩!?」

 

 うっかりソロモンの名前を呼んでしまったカルデア最後のマスター。

 ソロモンの名前を呼ぶと呪われる。再三言われていたことだ。

 呪いからの守護がないタイミングでうっかりソロモンの名前を気軽に呼んでしまった藤丸立香くんはなんと、『男の娘が好きになる呪い』をかけられてしまったのだ!

 

「男の娘じゃないと、勃たないんだ」

 

「しっかりして下さい先輩!」

 

「マシュ、今だから言えるけど俺、君のこと好きだった。

 仲間として友達として、信頼してた。

 人間として女性として、好感を持ってた。

 ……でも、もう、過去形なんだ。ごめんね、マシュ」

 

「せんぱあああああああああああああああああああああいっっっ!!!」

 

 恐るべし魔術王ソロモン。その呪いは視線を合わせるだけで人の命を容易く奪い、命に等しいものを人の内から奪い去る。

 流石は人類史の焼却を成し遂げた者と言うべきか。

 その呪いは、いかなる魔術によっても解除できないものだった。

 

 号泣するマシュ。だがそんな彼女に、救いの手が差し伸べられる。

 

「しゃあねえ。マシュ、オレを使いな。

 オレでマスターの欲求を満たしつつ、解決方法を探すんだ」

 

「こ、この声は! レイシフトで開けたアメリカへの穴から!

 なんでか分からないけど落ちてきて、いつの間にかカルデアでくつろいでた人!

 式さんと同じ生身の人間なのに人類史守ってくれてる枠、ジョセフ・ジョースター……さ……」

 

 振り返ったマシュの視線の先には、女装したジョセフ・ジョースターが居た。

 

「令呪三画をもって命じる。自害せよ、ジョースター」

 

「うがぁ!」

 

 ジョースターが死んだ! この人でなし!

 

 なお、カルデアシステムによって即座に復活する。

 

「クソッ、さ……流石マスターだぜ! よくぞオレの女装を見破ったな!」

 

「マヌケッ! ひと目で分かるわーッ! 気持ち悪いーッ!

 おまえみたいにデカくて筋肉質の男の娘がいるか!

 スカタン! 客観的に自分をみれねーのかぁ! このバーカ!」

 

「野郎……仕方ねえ! グランドオーダー発令! 突入せよ、カルデア男の娘部隊!」

 

 ジョセフの掛け声で、部屋の外から緊急部隊がなだれ込む。

 ラーマ、ベディヴィエールの男の娘二連星。

 女性寄りの需要を満たすデオン、ホモ寄りの需要を満たす小太郎。

 そして絶対王者アストルフォ。

 

 性別どっちか分かんねえよ、という意味で使われる単語、半陰陽。

 ならば男な彼らは陰陽! 半などは付かない! 陰陽変態サンバル姦!

 実在の戦隊・太陽戦隊サンバルカンとは何の関係もないので注意しよう!

 

「ぐ、ぐぐぐ……」

 

「き、効いてる! 効いてますよジョセフさん!」

「へっ、選りすぐりの男の娘だ。ひとたまりも……」

 

「こ、小太郎はショタ……デオンは男装美女……違う……」

 

「! マスターの野郎、耐えてやがる! 仕方ねえ、小太郎とデオンは下がるんだ!」

 

 第六魔法:『それは男の娘じゃない』。

 各々の性癖のラインが異なることを利用し、性癖外のものを弾く理外の超常法則。

 藤丸はそれを用いて、早くも二人のメンバーに離脱を余儀なくさせていた。

 

「あ、何か楽しそうなことやってるね」

 

「武蔵さん、おはようございます。……楽しそうに見えます?」

 

「地獄だってなんやかんや楽しいもんよ。で、何があったのさ、ジョセフ」

 

「かくかくしかじか」

 

 ジョセフが事情を説明し、通りがかった宮本武蔵は真顔で疑問をそのまま口にした。

 

「女装少年、男の娘、TS、女装子、メスショタ、ふたなり。結局のところ全部ホモでは……?」

 

「あーそれ言っちゃうかー」

 

 武蔵の暴言に、マスター藤丸立香が暴走を開始する。

 

「なんだァ? てめェ……」

 

 立香、キレた!

 

「あらあら、まさか君に喧嘩売られるなんてね。

 とりあえずその辺にあったダンボールの剣でお相手するから、男の娘軍団援護よろしくー」

 

 ラーマ、ベディ、アストルフォという鉄壁の布陣のバックアップを受けた武蔵。

 立ち会いでは無双に近い経歴を持つ武蔵だが、勃ち会いだ取り押さえろと言われても困る。

 武蔵も二刀流だが、元々ノンケで今はホモである藤丸立香もまた、二刀流なのだ。

 

「ドクター! まだ解決策は見つからないんですか!?」

 

『待ってくれマシュ! 今ジョセフ君のアイデアで組み上げた術式が……』

 

「男の娘はロマン! 男の娘はロマンなんだ! それを分かるんだよ武蔵!」

「いやー可愛い子がいいなってのは分かるけど! 君基本衆道興味なかったじゃない!」

 

「ドクター! ドクターは男の娘だったんですか!?」

 

『違うよマシュ! 落ち着いて!』

 

 もはや収集がつかない。

 

『はいはい、できましたよ術式っと』

 

『ダ・ヴィンチちゃん!』

「ダ・ヴィンチちゃん!」

 

『ところで私って彼の男の娘枠に入るのかな?

 いやホモっていう括りでは同種になるんだろうけど。それならまあ一晩くらいなら別に……』

 

「えっ」

 

 ダ・ヴィンチちゃんがささっと解決策を提示するも、更なる波乱の種を投げ込んでくる。

 藤丸は血涙を流しながら、ダ・ヴィンチちゃんの言を否定した。

 

「違うのだ!」

 

「違うそうですよ、ダ・ヴィンチちゃん」

 

『マシュ、なんだか超嬉しそうだねえ。ホモナリザにはならなかったかー』

 

 ジョセフの提示した解決法はシンプルだ。

 このカルデアにある既存のシステムを利用する方法――

 

「……ん? なんだここは。確か、この身は召喚されて……」

 

 ――すなわち、適当な悪役を召喚し、その悪役にマスターの呪いを移動させて、その悪役ごと吹っ飛ばすというものであった。

 ジョセフの提案でその役はサンタナに決定。

 剪定事象さえ召喚されるカルデアだ、その気になれば手間こそかかるが造作もない。

 

 サンタナに男の娘好きの呪いが移動する。

 そして、この作戦に志願した三人の女性がサンタナの前に立つ。

 清姫、頼光、静謐の三名であった。

 

「……どちら様で?」

 

 名前の頭からKを取って並べ替えるとアナルという名前になるカルナ。

 ケツ姐さんことケツァルコアトル。

 太陽の尻同盟がサンタナの背後に立つ。

 吸血鬼の天敵であった。

 

 悲鳴がカルデアに響き渡り、藤丸立香は正気を取り戻した。

 

「うっ、ここは……俺は一体……」

 

「先輩! 元に戻ってくれたんですね!」

 

「ジョースターさん……俺は一体……」

 

「お前は魔術王ソホモンの呪いで、ホモになっちまってたんだよ」

 

「そうか、そうだったのか……」

 

「やっぱりホモじゃない、と武蔵は思うのであった」

 

「黙ってろ宮本」

 

 その後なんやかんやあって、告白みたいなことをマシュにしてしまっていた藤丸立香は、幸せなキスをして終了した。

 

 

 




ダビデ「ゲーティアってゲイみたいな響きがあるじゃないか」

『サンタナ』→シナリオボス
『太陽万歳!』→太陽戦隊サンバルカン
『女装少年』→「女装少年と男の娘は同じじゃない?」「違うのだ!」

 マシュは天使
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